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[ヘルスケアニュース] 2018/07/27[金]

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早期パーキンソン病の根治を目指した研究が進行中


順天堂大学大学院 医学系研究科 神経学
教授 服部信孝先生

 手足が震える「振戦」や、筋肉が硬く縮まって動きにくくなる「固縮」、身体が動かない「無動」を主な症状とするパーキンソン病。年齢が高くなるほど患者が増えることから、超高齢社会に突入した日本でも、今後、パーキンソン病の患者数が増えていくと見込まれています。

 武田薬品工業が主催したメディアセミナーで登壇した、順天堂大学大学院医学系研究科神経学教授の服部信孝先生は、80歳以上では100人に3人の割合でパーキンソン病の患者がいるとして、超高齢社会を迎えた今こそ、根治が急務となっていると指摘します。病状が進行すると根治が難しいため、現在行われている臨床研究の多くは、早期パーキンソン病患者を対象としているそう。服部先生によると、パーキンソン病患者に、振戦や固縮、無道といったパーキンソン病の症状が起こるのは、運動機能の調整などに関わる神経伝達物質であるドーパミンを伝達する神経が60%以上傷ついてから。そこまでの損傷が起こる前であれば、治療でよくなる可能性があるとして、研究が進められているのです。

 パーキンソン病の症状は、先に挙げた「振戦」や「固縮」、「無動」と、運動機能に関する症状(運動症状)が主とされていますが、実は運動機能とは関係のない症状(非運動症状)もあります。代表的な症状は、「便秘」や「睡眠障害」、「うつなどの精神症状」や「認知症」。自律神経系の症状では、便秘だけでなく、夜間の頻尿や、起立時に目の前が暗くなったりふらつく、汗をかきやすい、性機能の低下、といった自覚症状も表れます。睡眠障害では、寝つきが悪い、眠りが浅いというほかに、睡眠中に大声を出して暴れる、足に不快感があって眠れないといった状態で自覚されます。精神症状では、うつのほかにも、物事に無関心になる、不安感が強くなる、見えないものが見えるなどの症状が表れます。これらの非運動症状のほうが、運動症状よりも早くから表れることもあるようです。

体内でカフェインが代謝された物質を調べて、パーキンソン病を診断する研究も

 パーキンソン病を発症後早い段階で発見するための、バイオマーカーに関する研究も進んでいます。服部先生の所属する順天堂大学では、カフェインが代謝された物質から、パーキンソン病かどうかを診断する研究を進めているといいます。この研究の発端となったのが、コーヒーやカフェインの摂取が、パーキンソン病の発症リスクを下げたり、進行を予防したり、症状を改善するという研究結果が複数報告されていること。パーキンソン病患者の腸内では、カフェインの吸収がうまくできなくなり、そのために脳の神経を十分に保護することができなくなっていると、服部先生らは考えているそうです。さらには、パーキンソン病の発症にも腸内細菌が関与している可能性もあるとのこと。

 2018年には新しい診療ガイドラインが刊行され、パーキンソン病は診断がついたら早期に治療を始めることが推奨されています。早い段階での正確な診断や、その後の適切な治療は、パーキンソン病を専門で診療している神経内科医で。専門医が治療を行った患者のほうが予後がよいという研究結果も報告されているといいます。2018年には日本神経学会から、「神経内科」を「脳神経内科」に変更することが発表されました。専門家のいる病院を探すときには、診療科名の変更にもご注意ください。(QLife編集部)

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