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[ヘルスケアニュース] 2019/08/06[火]

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感染すると一生神経に潜伏し続ける「単純ヘルペスウイルス」

 単純ヘルペスウイルス(HSV)に感染することで起こる「単純疱疹」は、皮膚や粘膜に痛みを伴う小さな水ぶくれやただれが現れる病気です。HSVには1型(HSV-1)と2型(HSV-2)があります。世界保健機関(WHO)によると1)、世界では50歳未満の人のうち67%がHSV-1に感染しており、15~49歳の人の11%がHSV-2に感染していると推定されています。どちらのウイルスも初めて感染したときは部位を問わず症状が現れますが、再発時にはHSV-1では顔、特にくちびるに症状が現れやすく、HSV-2では下半身、特に性器に症状が現れやすいことが特徴です。くちびるやその周りに症状が現れる単純疱疹を「口唇(こうしん)ヘルペス」、性器に現れる単純疱疹を「性器ヘルペス」といいます。

 単純疱疹に対しては、抗ウイルス薬による治療が中心で、症状が現れたら出来るだけ早く治療を受け始めることが大切です。現在、HSVを体内から完全に除去できる治療はないため、一度HSVに感染すると、生涯にわたりHSVが神経に潜伏することになります。単純疱疹は、健康なときには免疫の働きによってウイルスの増殖が抑えられるため症状が現れませんが、疲労やストレスなどによって免疫力が低下すると、潜伏しているHSVが増殖し、再発します。同じHSVに感染していても、月に数回再発する人もいれば数年に1回しか再発しない人もいるなど、再発の頻度は人それぞれです。高い頻度で再発を繰り返す患者さんは、抗ウイルス薬を飲み続けることで再発しにくくする治療を受けることもあります。

再発時初期症状を8割が自覚、しかし6割はすぐに受診できず

 単純疱疹を再発したとき、最もウイルス量が多くなるのは発症早期です。そのため、患者さんは初期症状(ピリピリ、ムズムズするような違和感)を感じたら、すぐに治療を受けることが大切です。再発型の単純疱疹患者さんへのアンケート調査結果2)によると、口唇・顔面ヘルペス患者さんや性器ヘルペス患者さんの約8割が、再発したときの初期症状を自覚しています。しかし、約6割の患者さんでは再発したときに速やかに受診できていないことも明らかになりました。再発したときに受診しない理由としては、「病院に行く時間・暇がないから」が最も高く、6割弱を占めました。つまり、再発時、なるべく早くに治療をはじめることが大切な単純疱疹ですが、患者さんの意思とは関係なく突然再発してしまうために、すぐに受診することが難しいという実態が明らかになりました。

 このように再発時の早期治療開始が課題の単純疱疹患者さんに対して、2019年2月に新たな治療選択肢が日本で承認されました。これは、再発に備えてあらかじめ薬を処方しておいてもらい、患者さんが再発の初期症状を自覚したらすぐに薬の服用を開始するPatient Initiated Therapy(PIT)という治療です。PITが行えるようになったことで、これまで「再発したかもしれない」と感じていながら、病院に行く時間を確保できなかった患者さんであっても、すぐに治療を開始できる可能性が広がりました。再発時に初期症状の自覚がある場合には、早めに受診し治療を受けることが大切ですが、仕事などの都合で難しい場合には、一度タイミングの良いときに、治療に関する相談を医師にしておくのも良いかもしれません。(QLife編集部)

1)世界保健機構(WHO) Herpes simplex virus(2019年7月23日閲覧)
2)川島眞:臨床医薬. 2013;29(2):137-149

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