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[ヘルスケアニュース] 2019/10/28[月]

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ファイトケミカルとして注目の「スルフォラファン」、複数の臨床研究が進行中


米国ジョンズ・ホプキンス大学 医学部臨床薬理学科准教授
ジェド・ファヒー博士

 ブロッコリースプラウト(新芽)などに含まれる成分「スルフォラファン」は、野菜や果物などに含まれ、健康上の利益が期待される植物由来の化学物質「ファイトケミカル」のひとつです。いったい、スルフォラファンにはどのような健康利益が期待されているのでしょうか?

 食品に含まれる機能性成分の疾病予防研究支援するブラシカ基金は10月23日、「うつ病を予防する食事 最新研究報告」と題し、都内でメディアセミナーを開催。同セミナーでは、米国ジョンズ・ホプキンス大学のスルフォラファン研究チームを率いる、同大医学部臨床薬理学科准教授のジェド・ファヒー博士による講演が行われました。

 ファヒー博士は、「野菜、果物を多く摂取する人たちは、さまざまな慢性疾患のリスクが減少し、健康寿命が改善されるというエビデンスがあります」と述べ、臨床試験の例を紹介。自閉症スペクトラム障害の子ども26人を対象に、ブロッコリースプラウト抽出物またはプラセボを毎日投与し、4、10、18週目に行動評価を実施したところ、ブロッコリースプラウト抽出物を投与した群では、小~中程度の症状の改善がみられたという、同博士を含む研究チームの論文データを紹介しました。他にも現在、複数の臨床研究が進行中で、スルフォラファンのメンタルヘルスへの影響について進展が期待されているそうです。

良好な栄養の継続的摂取で、うつ病再発予防につながる可能性も


千葉大学大学院 医学薬学府教授
橋本謙二先生

 続いて、「メンタルヘルスケアに対する可能性」と題し、千葉大学大学院医学薬学府の橋本謙二教授が講演。メンタルヘルスは日本のみならず世界的に重要な社会問題になっています。精神疾患のなかでも特にうつ病が突出して多く、世界保健機関(WHO)の推計では、世界中で約3.2億人、日本では約506万人が罹患しているとされています。

 「うつ病になると、興味の喪失、意欲の低下などアンへドニアを生じます。強力な抗酸化作用と抗炎症作用をもつスルフォラファンの前駆体”グルコラファニン”をマウスに食べさせ、ストレスに対する効果を調べた研究があります」と、橋本先生。具体的には、小さいマウスを、体の大きいマウスに1日10分間攻撃させ、残りの時間は仕切りのある同じケージで生活するという、社会的敗北ストレスを受ける環境下で飼育しました。その結果、グルコラファニンを食べなかった小さいマウスたちはうつ様行動を示したのに対し、食べた小さいマウスたちはうつ様行動を示さなかったといいます。さらに、このときうつ状態のときにみられる脳の炎症も抑えられていたそうです。

 最後に、漫画家・文筆家の小林エリコさんと橋本先生のトークセッションが行われました。小林さんは、自身もうつ病を経験し、自殺未遂の体験から再生までを振り返った著書『この地獄を生きるのだ』が大きな反響を呼びました。「うつ病になると料理をつくるのが大変で、野菜も取りにくかったです。今まで病気の予防や栄養について意識してこなかったのですが、食事で症状が軽減されるのであれば取り入れたい」と、小林さん。また、「うつ病の人はひとりで抱え込んでしまう人が多いですが、勇気を出して早めに周囲に相談したり、休んだりしてほしい」と、呼びかけました。

 橋本先生は、「われわれはマウス研究から、幼児期から老年期に至るまで良好な栄養をとっていると、回復力の高いレジリエンスな体ができ、さまざまな病気の予防につながるのではないかと考えています。うつ病は再発を繰り返す病気ですが、栄養学的に良好なものを継続して摂取することで、再発の予防も期待できると考えています」と述べ、セッションを締めくくりました。(QLife編集部)

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