フケやかゆみの治療、諦めていませんか?気になる場合は皮膚科受診を
[ヘルスケアニュース] 2021/03/22[月]
頭皮のフケやかゆみ、湿疹に悩んでいませんか?こうした症状を引き起こす皮膚疾患は、アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎、接触皮膚炎、乾癬などがあります。あなたが抱える何気ない頭皮トラブルも、実は皮膚疾患かもしれません。その場合は、皮膚科での治療が可能です。
頭皮トラブル、約7割は通院で改善
製薬会社のマルホは3月15日にオンラインセミナーを開き、かゆみなどの頭皮トラブルに関するインターネットアンケート調査の結果を発表しました。調査は2020年11月に実施したもので、頭皮トラブルに悩んでいる全国10~60代の男女1200人(各年代男女100人ずつ)が回答しています。

頭皮トラブルの対処法(マルホ提供資料を基に作成)
調査によると、悩んでいる症状は、かゆみが72.7%と最も多く、フケが45.5%、ぶつぶつ・炎症・赤みが42.8%でした。悩みを抱えている期間については、半数以上の人が1年以上前からと答えており、10年以上前から悩んでいる人も2割を超えていることが明らかになりました。また、「頭皮の悩みは今後も継続する」と考えている人は全体の約7割を占めており、多くの人が長期にわたって悩みを抱えている様子が伝わってきます。
ところが、悩みを解消するために行った対処法として、「病院に通う」は26.0%と少なく、「市販のシャンプーを変える」(54.3%)、「シャンプーやコンディショナーをしっかりと洗い流す」(52.8%)、「髪・頭皮の洗い方を変える」(40.8%)などセルフケアにとどまっているケースが多いことがわかりました。現在も通院している人は約1割しかおらず、何の対処もしていない人は27.6%に上っています。

江藤隆史先生(マルホ提供)
一方で、行ったことのある対処法のうち、効果が最も高かったのは、「病院でもらった保湿ローション・塗り薬などの使用」で70.4%、次いで「病院に通う」が67.3%でした。調査結果からは、シャンプーを変える(59.7%)、洗い方を変える(64.6%)、しっかりと洗い流す(65.9%)よりも、通院による効果を感じている人が多いことが示されています。
セミナーで調査結果を発表した江藤隆史先生(あたご皮フ科副院長)は、「自己判断での対処や放置によって、症状が悪化したり、治療が長引いたりするなどの可能性がある」と注意を促し、気になる症状があれば、早めに皮膚科を受診するよう呼びかけました。
アトピー性皮膚炎ってどんな病気?
セミナーでは五⼗嵐敦之先生(NTT東⽇本関東病院⽪膚科部長)が、頭皮のフケやかゆみなどのトラブルを引き起こす皮膚疾患について、説明しました。

五⼗嵐敦之先生(マルホ提供)
頭皮トラブルを引き起こす疾患の1つにアトピー性皮膚炎があります。アトピー性皮膚炎とは、良くなったり悪くなったりを繰り返す、かゆみのある治りにくい湿疹を主な症状とした皮膚の病気です。肘や膝の内側、頭、顔、首に湿疹ができやすいのが特徴で、本人や家族が気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎にかかったことがある、食物やダニへのアレルギー反応を示しやすいといった人はアトピー性皮膚炎になりやすいと言われています。治療は、ステロイド剤、免疫抑制剤、抗ヒスタミン剤、保湿剤などが使われます。飲み薬や塗り薬に加え、最近では頭部の症状に対応したシャンプー剤も登場しました。
薬物治療だけではなく、下に示されているような普段の心がけも大切です。
- チクチク、ゴワゴワする服は着ない
- 新品の肌着は、洗濯してから着る
- 洗濯洗剤は、できれば界面活性剤の含まれている量が少ないもの、蛍光剤を含まないものを使う。すすぎを十分行う
- 室内を清潔にし、適度な温度と湿度を保つ
- 爪を短く切り、引っかかないようにする
- お風呂はぬるめにする
中高年男性に多い脂漏性皮膚炎とは?
脂漏性皮膚炎も頭皮トラブルを引き起こします。脂漏性皮膚炎は、頭皮、額、鼻の脇など皮脂が多く分泌される部位や皮膚同士がこすれやすい部位に湿疹ができる皮膚の病気です。成人では40代以降の男性に多く、フケやかゆみ、赤みが見られます。新生児・乳児は正しいスキンケアによって自然治癒する一方で、成人の場合は完治が難しい場合が多くあります。普段から皮膚に存在している菌、皮脂分泌、肥満、ストレスなどさまざまな生活習慣や環境などが重なって発症すると考えられています。薬物治療では、抗真菌剤やステロイド外用剤、尿素外用剤、ビタミン剤、抗ヒスタミン剤が使われ、薬の形はアトピー性皮膚炎と同様、飲み薬や塗り薬、シャンプー剤があります 。また、病気を悪化させる原因を取り除くために、下のような生活習慣の改善も必要です。
- 規則正しい生活を送る
- 適度な休養や気分転換でストレスを発散する
- 偏った食生活、暴飲暴食は避け、ビタミン類を含むバランスのとれた食事をする。動物性脂肪はなるべく避ける
- アルコールやたばこは控える
- 毎日洗顔・入浴する。こすりすぎには注意し、十分にすすぐ
今回は、頭皮トラブルを招く代表的な2つの病気を紹介しましたが、このほかにもさまざまな疾患が考えられます。皮膚科を受診し、正しい診断と治療を受けることが大切です。(QLife編集部)
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