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[ヘルスケアニュース] 2021/12/24[金]

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皮膚の病気「乾癬」は感染しない

 性や国籍、人種、年齢、外見、障害、信仰など、特定のカテゴリー・集団に注目して差別や偏見の対象とする「社会的スティグマ」――。依存症、肥満、学歴・職歴など、本人の意志や努力で何とかなるだろうと思われがちな属性や、皮膚の病気、身体障害、感染症などで特に外見が一般的な人々と異なる属性は社会的スティグマの対象になりやすいといわれています。

 皮膚の病気と社会的スティグマについて、日本大学医学部の葉山惟大先生(皮膚科学分野)が11月7日に講演をしました。講演はWEB市民公開講座「皮膚の病気の悩み、抱え込まないで~患者さんが向き合う、体と心の悩みを考える~」(製薬会社の日本ベーリンガーインゲルハイム主催)で行われたもので、「みんなで考えるWEB市民公開講座シリーズ『皮膚の病気、患者さんの笑顔のために』」(同主催、全5回予定)の第2回にあたります。第1回「皮膚の病気の患者さんが受ける誤解」は2021年9月に開催されました。

 葉山先生は講演で、皮膚が赤くなって盛り上がり、その皮膚の一部がかさぶた状になってはがれ落ちる病気である乾癬について、接触などにより感染する病気だという誤解があることを問題視し、「乾癬は感染しない。恐れる必要はない」と強調しました。また、誤解に基づく社会的スティグマによって、「患者さんが病気を隠し、医療機関を受診するなどの健康的な行動をとる意欲を失ってしまうこともある」と指摘。「慢性的なストレスや社会的な孤独につながり、飲酒や喫煙、薬物などに望ましくない対処をとってしまう可能性もある」と懸念を示しました。

 社会的スティグマをなくすためには、どのようなことが必要なのでしょうか。葉山先生は、①正しい知識を持つこと、②お互いの話を聞くこと、③医療の発展、④社会の発展――の4つを挙げ、「情報の正しさを見極めるためには根拠があるものかどうかを調べることが大切だ」と話しました。

乾癬患者会の壽さん「自身で辛い要素を増やす必要はない」

 同日は、乾癬患者である壽幸志郎さん(NPO法人東京乾癬の会P-PAT)も講演しました。壽さんは、0歳のときに両親が発疹を発見し、3歳で乾癬の診断を受けたそう。「小学生時代は、両親の配慮からではあるが、半そでを着させてもらえなかったり、プールに入れなかったりした」「携帯業界で仕事をしていたとき、顧客から『携帯を触らないで』と言われたことがある」など自身の経験を紹介しました。

 壽さんの趣味はサウナに行くことだといいます。「10年くらいサウナに凝っているが、入浴中に文句を言われたことはない」と話し、「皮膚の病気は体も心も辛いが、自分で辛い要素を増やす必要はない」と強調。皮膚の病気に悩む患者さんに対して、「他人の視線などは気にせず、我慢をしないで楽しいと思うことに積極的に取り組むことが大切だ」と訴えかけました。

 壽さんはまた、自身が所属している患者会「NPO法人東京乾癬の会P-PAT」で定期的にセミナーやメンタルケアの取り組み、交流会を行っていることを紹介。コミュニケーションアプリ「LINE」のオープンチャットには166名が参加しており(2021年11月7日現在)、さまざまな悩みの共有・相談の場となっているそうです。壽さんは、「さまざまな皮膚の病気があるが、『ひとりじゃないよ』と伝えたい。患者会にぜひ足を運んでみてほしい」と話しました。

 新型コロナウイルス感染症を巡っても、感染者への差別や偏見が大きな問題となっており、皮膚の病気を持っている人でなくても、社会的スティグマは身近な話題となっているのではないでしょうか。情報の見極め方を身につけ、正しい知識を持てるようにすることで、皮膚の病気を抱えている人のみならず、さまざまな人が社会的スティグマに苦しむことのない社会にしていけたらよいものですね。(QLife編集部)

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