[ヘルスケアニュース] 2026/04/27[月]

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日常生活で起こる小さな変化が初期症状の可能性

「最近、料理の手際が悪くなった気がする」「まだ残っているのに同じものを何度も買ってしまう」。こうした日常の変化を見過ごしていませんか? 実はその変化、アルツハイマー病(AD)の初期症状の可能性があります。

 製薬会社の日本イーライリリーが行った調査によると、記憶力や思考力の変化について医療機関を受診しようと思ったきっかけとして、「もの忘れの頻度が増えたこと」が最も多く挙げられていました1)


繁田雅弘先生(日本イーライリリー提供)

 しかし、同社が2026年4月13日に開催した「その“もの忘れ”アルツハイマー病かも」疾患啓発活動発表会で講演を行った繁田雅弘先生(東京都立大学名誉教授・東京慈恵会医科大学名誉教授)は、「ADの症状はもの忘れだけではない」と指摘します。具体的な症状の例として、下記のものが挙げられます。

  • 料理に時間がかかるようになる
  • 金銭管理や服薬管理に支障が出る
  • 趣味が億劫になりやめてしまう
  • 社会参加に消極的になる
  • 気分の落ち込みやいらだちが起こる

 これらの変化について繁田先生は「ADの初期にみられる重要なサイン。ご本人や家族から詳細な聴取を行い、もの忘れ以外の変化も含めて判断するほうが、診断の精度も高くなる」と強調しました。

認知症の「前段階」でも治療が可能に

 ADには脳内にあるアミロイドβという物質が関わっていることが分かっています。このアミロイドβの蓄積状態を確認する方法としてPET検査があり、現在は、PET検査でアミロイドβの蓄積が確認できれば、認知症の一歩手前の状態である軽度認知障害(MCI)の段階であってもアミロイドβを取り除く治療を保険診療で受けられるようになりました。

 一方で、日本イーライリリーの調査では、ADの原因の一つがアミロイドβであることを知っている軽度ADまたはMCIの当事者+家族(当事者+家族)は20%にとどまっていました1)。もの忘れは気になるが受診していない方+家族(未受診の方+家族)では9%とさらに少なくなっています1)。また、アミロイドβを取り除く抗アミロイドβ抗体薬があることを知っている人は当事者+家族で14%、未受診の方+家族では6%とほとんど知られていないことが明らかになっています1)

 こうした状況を受けて繁田先生は「軽症であれば治療のチャンスがある。認知症が進んでしまってから『治療があるなら受けたかった』と後悔する人を減らすためにも、治療法があることを知っていただくとともに、ADの初期にみられるサインを見逃さず、早めに医療機関に相談してほしい」と話しました。

早期の受診と自分事として捉える意識が大切


風吹ジュンさん(日本イーライリリー提供)

 発表会には、啓発活動のアンバサダーに就任した俳優の風吹ジュンさんも登場。

「もの忘れをはじめ、生活していて違和感が続くようであればそれは認知症のサインかもしれないと気づくようにしてほしいし、私自身も注意したい。アンバサダーとして、早期に専門医に受診することと、『自分ももしかしたら』と考える時間を持っていただくことが大切だと皆さんに伝えたい」と呼びかけました。(QLife編集部)

1)日本イーライリリー:アルツハイマー病に関する意識調査(2026年4月23日閲覧)[https://mediaroom.lilly.com/PDFFiles/2026/26-09.ref.pdf]

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