[病院を知ろう!プロジェクト] 2010/06/30[水]

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 昔から、「医師の間では、一般に比べてアップルのシェアが高い」と言われる。最近、アップルが販売実績を伸ばしているスマートフォン(例:iPhone)やタブレット型端末(例:iPad)においては、医師はどの程度所有し、あるいは所有予定なのだろうか?
 その実態と、利用目的を調査したところ、「医療現場ならではの使い方」を試行しているドクターも多いことが分かった。

※訂正(2010年7月5日):本記事のタイトル部分に「20人に1人」との表記がありますが、正しくは「タブレット型端末は20人に1人所有、iPadは30人に1人所有」です。訂正いたします。

1.【スマートフォン】を、お持ちですか。または購入してみたいと思いますか。

※【スマートフォン】とは:携帯情報端末(PDA)と電話機が融合した携帯端末を指します。【タブレット型端末】よりも小型です。本日現在では、iPhoneが最も販売実績があります。

スマートフォンの所有状況を確認したところ、全体で8.7%がすでに所有しており、18.7%が所有予定であった。関心層(所有済み+所有予定)の比率は、病院勤務医28.7%・開業医26.0%とあまり変わらないが、実際に行動に移すのは勤務医が先行しており、開業医の2倍近くがすでに利用開始している。

2.どのスマートフォンをお持ちですか。

所有者および所有予定者に具体的な機種を聞いたところ、iPhoneが8割を超えた。iPhone以外では、開業医ではAndroid端末を志向する人が多く、勤務医ではWindowsMobileの所有者/予定者が多い。

3.どんなことにスマートフォンを、利用しています/したいですか。

※ゲーム遊びなど、仕事以外での利用法は除外します。

所有者および所有予定者に、その利用方法を尋ね、自由記入された回答内容を分類したところ、「医薬品や治療法の情報検索・収集(辞書利用含む)」が、圧倒的に多かった。新デバイスの特徴である、「アプリ」に注目した回答もみられた。

『医薬品や治療法の情報検索・収集(辞書含む)』の例

  • 治療方法の検索、薬剤情報検索など(開業医 男性/60才/徳島)
  • 文献のPDFを見る、文献検索、薬を調べる(勤務医 女性/41才/東京)
  • 医療専門英語辞書 医療統計(勤務医 女性/42才/千葉)
  • 医療情報をムービーで見たい(開業医 男性/60才/広島)

『患者情報の管理(カルテ、画像データ含む)』の例

  • CTなどの映像を手元で見られるとともに、応急マニュアルなどの復習などを見たい。(開業医 男性/33才/東京)
  • 病院でしている検査(分娩監視装置)をリアルタイムでみたい(開業医 男性/47才/三重)
  • VPNによる患者情報の共有(開業医 男性/51才/神奈川)

『患者とのコミュニケーション』の例

  • 今後、患者への説明にも活用したい。開業医 男性/51才/香川)
  • 翻訳ソフトを外来での日本語が話せない患者に使用してみたい。(勤務医 男性/29才/神奈川)
  • 患者さんに対しての医療相談等。(開業医 男性/49才/福岡)

『医療者間のコミュニケーション』の例

  • 標本写真やレントゲン等の他の医師・診療科・他院との意見交換、診断補助等に利用している。(開業医 男性/51才/香川)
  • 救急外来などでの、所見、外観、XPなどを専門家に送信、意見交換など。(勤務医 女性/39才/北海道)

『様々なアプリ(を試したい)』の例

  • 色覚検査が出来るアプリを使用している。(勤務医 男性/29才/神奈川)
  • 臨床で使えるアプリを色々使ってみたい(開業医 女性/38才/滋賀)
  • BSAなど医学関連の計算(勤務医 男性/36才/群馬)
    注:BSA=Body Surface Area:体表面積。これにより薬剤の適切な投与量を決定する場合がある。

4.【タブレット型端末】を、お持ちですか。または購入してみたいと思いますか。

※【タブレット型端末】とは:スクリーンを指先でタッチして操作する携帯型コンピュータを指します。本調査ではアマゾン社のキンドルなど電子書籍用端末も含むものとします。【スマートフォン】よりも大型です。本日現在では、iPadが最も販売実績があります。

タブレット型端末の所有状況を確認したところ、全体で5.0%がすでに所有しており、12.3%が所有予定であった。スマートフォンの場合と同様に、関心層(所有済み+所有予定)の比率は、病院勤務医・開業医ともに17.3%と同じであったが、実際に行動に移すのは勤務医が先行しており、開業医の2倍の人がすでに利用開始している。スマートフォンとタブレット端末の両方を持っている人は、まだ1%に満たなかった。

5.どのタブレット型端末をお持ちですか。

所有者および所有予定者に具体的な機種を聞いたところ、iPadが8割を超えた。特に開業医には圧倒的に強い。勤務医ではiPad以外を所有/所有予定の人もおり、キンドル(アマゾン)とソニーの、すでに商品を上市済みのメーカーがどちらも11.5%を占めた。

6.どんなことに【タブレット型端末】を利用しています/したいですか。
※ゲーム遊びなど、仕事以外での利用法は除外します。

所有者および所有予定者に、その利用方法を尋ねたところ、勤務医で一人あたり3.5個、開業医で3.8個の利用法が選択された。「論文や医学誌等を閲覧」など専門分野のコンテンツを閲覧・保管するニーズが最も一般的で、続いて「メールやWeb利用」、「スケジュール・労務の管理」が挙げられた。その他では「学会発表用資材作成」「医療画像閲覧読影」「手術ビデオ」等が挙げられた。

なお、開業医の方が、利用法に分散傾向が強い。すなわち「患者への説明ツール」「カルテなど患者資料の閲覧」「医療関係者間の説明ツール」の3つは、開業医と勤務医とで、利用意向度に差が大きい。現在の勤務環境下でのITインフラ整備状況や使用制限などによるものだろう。

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一言コメント

コメントが2件あります

コメント(2件)

  • まわりをみるとDocomoが多い

    Posted on 2010.07.6 0:57:01 by 一言感想
  • どんなApp アプリ(例 M2Plus Launcher)やインターネットサービス(例 医中誌Web)を使っているかまで聞いてもらえたらより参考になりました。

    Posted on 2010.07.5 12:49:00 by 一言感想

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