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[病院を知ろう!プロジェクト] 2009/05/01[金]

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Q:作成段階では、患者は「専門家」と位置づけられたとか。
A:PIGLでは、患者を「自らの病気と共に社会生活を営む生活者として知識の蓄積を持つ専門家」と位置づけています。分かりやすくいえば、臨床医学の専門家ではないけれど、自分の病気と付き合う術を知り、よりよく生きることのできる専門家です。


合宿も実施、まさに患者・医師の協働作業

Q:何だか、力の湧いてくる発想ですね。
A:この背景には、患者と医療専門職の視点は明らかに違うという前提があります。例えば、英国で皮膚疾患の診療ガイドライン作成時に、医療専門職は「どのくらい」という点を問題にしたのに対し、患者は「どこに」という点が問題であると主張したそうです。PIGLでは、このような違いを「専門家対素人」という視点の違いととらえず、異なる知識体系にある専門家同士の視点の違いとして、お互いに相手の立場を尊重することを促しています。

Q:今回の『ぜんそくハンドブック2008』では、どのような部分に患者の専門性が生かされていますか?
A:例えば、小児ぜんそくの子どもたちが日常生活を送るうえで、「学校」での話は欠かせません。「子どもが学校で発作を起こしたら、どうすればいいの?」「学校には、何を相談すればよいの?」といったことに親御さんは困っています。しかし、医療者はそういった悩みに気づきにくいですし、具体的なアドバイスもしにくいものです。『ぜんそくハンドブック2008』では、「園・学校生活を楽しく安心して過ごすために」という章立てを設け、患者委員の経験を中心に学校生活におけるぜんそくとの上手な付き合い方について情報提供を行っています。


専門医も感嘆した、成長過程に沿った整理

Q:「学校での生活ストーリー」が一覧になっている絵も、ありそうでなかったものですね。
A:子どもの成長過程に応じて療養情報をまとめた絵ですね。専門医も感嘆していました。「病気の見通し」を知ることは、将来に対する不安を和らげます。それに、患者が主体的に治療にかかわったり、セルフケア意識を高めるうえでも、とても重要です。しかし医療者は、目の前の症状を説明することに注力しがちで、見通しに対する情報提供がこれまでは十分でなかったように思います。

Q:他にも「患者ならでは」の情報はありますか。
A:「用心していたのに発作が起きることをやってしまった時の対処法」もその一つです。発作の誘因になると分かっていても、つい動物を触ってしまったり不可抗力で砂ぼこりを吸い込んだり、ということがあるのが子どもの実生活です。そんな時にも慌てず、早めに対処することで発作にならない体験を持っていた患者委員の一人が、ぜひそういう情報も提供したいとアイデアを出しました。さらに、巻末に載せた「困ったときのクイック索引」も患者委員の提案から作られたものです。

Q:読者が「私もガイドライン作成に参加したい!」と思ったら、どうしたらよいですか?
A:診療ガイドラインは、それぞれの学会が作成するものです。一般向けの診療ガイドラインに患者参加を求める学会は少しずつ増えていますが、患者が作成委員になれる機会はそれほど多くありません。しかし、医師が作成した診療ガイドラインの素案に対してパブリックコメントを募集する学会もありますし、診療ガイドラインに限らず、リーフレットの作成やアンケートへの協力を募っている研究班もあります。
日本患者会情報センターのWEBサイトでは「患者代表募集関連ニュース」の欄で、患者参加を求める募集案内の告知を行っていますので、そういったサイトも参考にして下さい。医療界には「患者の意見を参考にしたい」との機運が出ていますので、「患者参加」と大上段に構えないで、まずは「自分が感じた思いを届けてみよう」という気持ちで始めると良いと思いますよ。

渡辺千鶴渡辺千鶴 (医療ライター)
日本患者会情報センター
日本小児アレルギー学会 一般向け診療ガイドライン作成委員会コーディネートチーム

渡辺さんが、「患者と医師が協働作業すると、こんなによいものが出来上がることを多くの方に知っていただきたい」と『家族と専門医が一緒に作った小児ぜんそくハンドブック2008』を5冊、手配して下さいました。日本患者会情報センターのご提供です。5名のQLife会員の方に、プレゼントします。希望者は、下記から応募してください。

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患者と医師の協働作業ドキュメンタリー
 1.日本初の「患者による患者のためのガイドライン」できた
 2.2年前の取り組みが、今回の快挙につながった。
 3.患者は「素人」ではなく、生活の「専門家」

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