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[意外に誤解が多い、薬の飲み方] 2010/06/24[木]

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 くすりの適正使用協議会は、大手製薬会社などが中心となって20年以上にわたり医薬品の適正使用を普及する啓発活動を行っている団体です。具体的には、医薬品情報のデータベース構築や、各種調査、教育支援などをしています。(参考:『QLifeお薬検索』で紹介している医療用医薬品の基本情報は、同協議会が編纂したデータを根拠にしています)

 事務局長の松田偉太朗氏に、医薬品の使用に関して「これだけは知っておいた方がよい」ことをお聞きしました。

「治ったと思ったら、飲むのを止める」のが、なぜいけないの?

 確かに治ったなと感じると、その瞬間から「医薬品はもう不要」と勘違いしてしまいがちです。あるいは不快な症状から解放され、ホッとしてつい忘れてしまうこともあるでしょう。でも病気が完治したかどうかは治療にかかわった医師でないとなかなか判断できないことですから、自己判断して勝手に薬を止めるのはお奨めしません。

 例えば「喘息」では、半数以上の患者さんが「調子がいい時は服用せず、発作が始まったら服用すればいいと思うから」などと考えて吸入ステロイド薬の使用を怠っているという実態調査があります。ところが喘息の重要な原因は [気道の炎症]にありますから、表面的に咳が出なくなって発作がおさまったように見える場合でも、カラダのなかの炎症が治っていなければ服薬によるコントロールを続ける必要があります。喘息で死亡する患者さんは年間2000人近くに上るのですが、このうちの何割かはきちんと使用し続けていれば死ななくても済んだかもしれないのです。

「少なめに飲む」「一回抜かす」のが、なぜいけないの?

 「決められた量よりも常に少なめに服用する」くらい“薬嫌い”の方もいますが、薬を減らしているつもりが、かえって多くの薬を服用する羽目に陥る可能性もありますから、注意しましょう。

 どういうことかというと、薬が効き目を発揮するには一定の血中濃度(血液中の薬の量)を保つことが必要です。少なめに飲んだり、一回抜かすと、血中濃度が低くなって本来の薬の効果が出ません。また、ある抗生物質で菌を殺す場合には、不十分な低い濃度がだらだらと続くとその抗生物質が効きにくくなる耐性ができてしまって、本来は短期間で治療終了できたはずが長期間の服用が必要となったり、もっと強い薬を使わなければならない事態となることもあります。(ただし、必要以上に血中濃度が高くなると副作用が出やすくなる場合もありますから、濃すぎてもいけません。)

 薬には用法・用量が定められていますが、これは薬の血中濃度を安全かつ一番よく効く状態に保つためです。自己判断ではなく医師や薬剤師の指示や薬の説明書に沿って正しく服用することが、結果的に服用期間を長びかせずお財布にも効果的です。お酒の場合は、「少なめに飲む」「一回抜かす」を奨めますけれど。(笑)

血中濃度グラフ

「薬をキチンと服用してない」のを黙っていると、何が起こるの?

 あなたの病気を治療する医師は、診断の結果により最適な薬を処方しますが、その薬が効果を表すのはあなたの体の中です。従って医師はあなたから服薬の状況やその後の症状を聞いて効果を判断するのです。処方した薬を服用していないことを黙っていて症状を伝えたとすると、医師は「この患者さんにはこの薬の効果は薄いようだ」と考えて、もっと強い薬を検討するかもしれません。特に生活習慣病や慢性疾患のように長期に服用しなければならない場合は、「薬をキチンと服用し続ける」ことが治療上重要なこととなります。

 また、薬は人によって効果や副作用の出方に幅があります。例えば慢性の頭痛うつ病の薬物療法などで投与可能な薬剤の選択肢が多い場合には、医師はあなたに最も合う薬をひとつひとつ効果を見ながら探すことがあります。こうした「薬との相性探し」をする際には、「薬をキチンと服用している」ことが前提となります。

くすりの旅(体内動態・内服剤編)

記事一覧:意外に誤解が多い、薬の飲み方

  1. 意外に誤解が多い、薬の飲み方。中学校の授業でも必須となった「くすりの適正使用」とは? 前編 «
  2. 意外に誤解が多い、薬の飲み方。中学校の授業でも必須となった「くすりの適正使用」とは? 後編

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