[知っておきたい!ニュースな言葉] 2014/10/24[金]

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知っておきたい!ニュースな言葉

今月のテーマ 「難病助成」について

 みなさんこんにちは。看護師兼保健医療福祉ニュースウォッチャーのTSUBAKIです。
 今年の5月に「難病医療法」と「改正児童福祉法」が成立したことをご存知でしょうか。この法案の成立により助成対象疾患などの見直しが行われ、2014年10月8日付で指定難病が56疾患から110疾患へ増えました。治療や療養に係る医療費の助成を受けられる人が大幅に増えたことになります。今回はこの「難病助成」について調べてみました。

難病と指定難病とは?

 そもそも「難病」とは医学用語ではありません。いわゆる「不治の病」に対して社会通念的に使用されてきた言葉ですので、対象となる疾患は、その時代によって変わってきます。現在の難病の定義は「発症メカニズムが不明」「治療法が未確立」「患者数の少ない疾患」「長期の療養が必要な疾患」です。
 似たような言葉に「指定難病」というものがあります。これは、難病の中でもさらに患者数が少なく、診断が可能な疾患、ということになります(図1)。


図1 難病と指定難病の違い 厚生労働省資料「指定難病に係る検討結果について(案)」より作図

 患者や家族の側から見ると、この2つの大きな違いは「医療費助成の対象となるかどうか」という点だと思います。

医療費助成の対象疾患とは?

 日本ではこれまで、小児では514疾患(およそ11万人)、成人では56の疾患(およそ78万人)が対象となっていましたが、今回の見直しにより、小児の対象は705疾患に、成人の対象は110に増えました(成人はいずれ300まで追加予定)。成人の対象疾患は、全身性エリトマトーデスベーチェット病サルコイドーシス重症筋無力症などがありましたが、今回の見直しで、シェーグレン症候群バージャー病高安動脈炎などが追加、下垂体性ADH分泌異常症など下垂体性の疾患が1から6に細分化されたものもあります。

難病助成の今後

 前述の通り、成人の対象疾患は平成27年度までには300まで増える予定で、患者数は78万人からおよそ2倍の150万人に増えると試算されています。医療費助成=国の予算から負担となりますので、助成の対象となる疾患が増えれば、それだけ国家予算に占める割合も増えてきます。国レベルでの事業規模を見ると、平成23年度の実績ではおよそ1,190億円でしたが、平成27年度には1,820億円まで膨れ上がることが予測されています。少子高齢化が進む日本の状況を考えると、ある程度は認めざるを得ない部分なのかもしれません。

小児の難病と成人の難病

 それからもう1つ、日本の難病助成制度には問題点があります。対象疾患数をみると分かるかもしれませんが、小児の対象と成人の対象では、成人の方が少ないですよね。小児の対象は20歳までですので、それ以降は成人での助成対象となりますが、その中に当該疾患が含まれていなければ、助成の対象から外れてしまうことになるのです。例えば1型糖尿病は小児期に発症することが多い疾患で、「小児慢性特定疾患治療研究事業」という難病助成とは別の助成制度があります。しかし、成人の難病助成の対象疾患には含まれていませんので、20歳をすぎると助成を受けられなくなるのです。

 いかがでしたか?難病に関することは、実際にその病気になってみないと分からないこともあります。ですが、難病=原因不明な病気ですから、いつ自分がその病気になるか分かりません。その時に慌てないよう、ある程度は情報収集をしておくと安心ではないでしょうか。

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一言コメント

コメントが2件あります

コメント(2件)

  • もう少し詳しい説明を!

    Posted on 2014.10.27 18:18:16 by 一言感想
  • 自分の病気が指定難病なのかどうか知りたいのに手掛かりも何もない

    Posted on 2014.10.27 18:11:20 by 一言感想

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