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[知っておきたい!ニュースな言葉] 2015/03/31[火]

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知っておきたい!ニュースな言葉

今月のテーマ 「機能性表示制度」について

 みなさんこんにちは。看護師兼保健医療福祉ニュースウォッチャーのTSUBAKIです。突然ですが、2015年度から、食品に対する新たな機能性表示制度がスタートするのをご存じでしょうか。今回はこの新しい制度について調べてみました。

新たな食品の機能性表示制度ってどんな制度?

 この制度は「食品のパッケージに、含有する機能性成分の科学的根拠に基づいた“健康効果”が記載できるようになる」公的な食品表示制度です。もう少し詳しくいえば、安全性・機能性について一定条件を満たすことで、体のどこにいいのか、どう機能するのか、国の審査なしで企業や生産者の責任で表示できるようになります。この「一定の条件」は後にふれますが、次のような取り決めがあります。

  1. 食品全般を対象とするが、アルコール含有飲料、ナトリウム・糖分等を過剰摂取させる食品は含まない
  2. 対象成分は、作用機序がわかっており、定量化が可能な成分とする(ただし、摂取基準が決められているものはさらなる検討が必要)
  3. 対象者は、生活習慣病等の疾病に罹患する前の人または境界線上の人(すでに疾病を罹患している人、未成年者、妊産婦(妊娠計画中の者を含む)および授乳婦への訴求はしない)
  4. 身体の部位を含めた健康維持・増進に関する表現は可能だが、疾患名を含む表示は除く

今までも「健康によい」とされる食品はあったけど、どう違うの?

 これまでも健康効果を期待させる製品として、国が制度を創設して機能などの表示を許可している「保健機能食品」と、それ以外のいわゆる健康食品がありました。(図1参照)
 保健機能食品のうち、「特定保健用食品」(トクホ)は、身体の生理学的機能等に影響を与える保健機能成分を含んでいて、ある一定の科学的根拠が認められたものについて、消費者庁長官の許可を得て、特定の保健効果が期待できることを表示した食品です。わかりやすいマークが付いていますね。

 トクホと似ているものでもう1つ、「栄養機能食品」があります。これは身体の健全な成長、発達、健康の維持に必要な栄養成分の補給・補完を目的に利用する製品です。12種類のビタミン(A、B1、B2、B6、B12、C、E、D、葉酸など)および5種類のミネラル(鉄、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅)の含有量が国の基準を満たしていれば、国への届け出や審査を受けなくても「栄養機能食品」と明示して販売できます。

 サプリメントは、いわゆる健康食品のうち、特定成分が濃縮された錠剤や、カプセル形態のものが該当すると考えられています。効果や機能の表示はできません。ビタミンやミネラルが栄養機能食品の規格基準を満たしているものは、栄養機能食品と表示されることもあります。

 今回の新たな機能性表示制度では、体のどの部位によいのか記載できるのも特徴のひとつです。たとえばトクホで表示できるのは、「歯」「骨」「おなか」だけですが、今回の制度ではさまざまな機能性表示の可能性が推定されています。


図1:いわゆる“食品”の大まかな分類
厚生労働省 「健康食品による健康被害の未然防止と拡大防止に向けて」より作図

生鮮食品にも表示できるの?

 これまでは、野菜や魚など生鮮食品に「トクホ」などと表示されているものを見たことはないと思います。制度としては、トクホや栄養機能食品でも、鶏卵を除く生鮮食品、例えば農産物の認可申請は可能で、審査が通れば「トクホ」と表示することができます。しかし農産物の場合、実際に1つひとつの農産物に含まれる栄養成分は、生産方法・自然環境・生産地などによる影響を受けるため、品質面の安定性を確保するのが難しいのです。そのため、現在のところ「トクホ」と表示できるには至っていません。

 今回の新制度でも生鮮食品は対象となっており、機能性に関与する成分が特定でき、効果的な量を摂取可能であれば機能性表示できます。例えば、抗酸化作用が強いリコピンを多く含んだトマトなど、特定の成分の含有量を高める研究も行われていますので、こういった食品が今後店頭に増えてくるかもしれません。

有効性や安全性の確認は?

 では、実際の有効性や安全性はどうやって確認されているのでしょうか。厚生労働省の見解は、「最終製品を用いたヒト臨床試験、あるいは最終製品か機能性関与成分の研究レビューによる実証が取れること」となっています。提供する企業側は、これらの情報のほか「機能性関与成分名、1日摂取目安量、1日摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量、 摂取上の注意、医薬品を服用している者は医師・薬剤師に相談した上で摂取すべき旨」も併せて表示します。

消費者が適切に選ぶためには

 前述のように、機能性表示食品を販売しようとする企業や生産者は、その表示の根拠となる研究結果や、成分が効くためのメカニズムを、何らかの形で公開する義務が生じます。パッケージに表示されるのは一部の情報かもしれませんが、企業や生産者のウェブサイトなどで公開されることになるでしょう。また販売前届出制の導入により、安全性や有効性等の根拠情報を含めた製品情報について、消費者庁が届出を受理した際は、消費者庁ホームページにて販売前に公開されます。

 消費者として大切なのは、これらの情報に必ず一度は目を通すことです。この制度は新年度から始まり、早ければ今年の夏頃から製品が店頭に並ぶ見通しです。機能性表示食品は病気の治癒・予防等を目的としたものではないことを理解したうえで、自分には何が適切なのか見極める“目”を持ちたいですね。

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