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[知っておきたい!ニュースな言葉] 2016/06/16[木]

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知っておきたい!ニュースな言葉

今月のテーマ “夏型肺炎”

 みなさん、こんにちは。看護師兼保健医療福祉ニュースウォッチャーのTSUBAKIです。
 突然ですが、夏になるとよく熱が上がる、咳が出る、という方はいませんか?風邪のような症状を毎年繰り返すようなら、それは、夏型過敏性肺炎(夏型肺炎)かもしれません。

カビの一種「トリコスポロン」が原因

 身の回りの“ちり”や“ほこり”を繰り返し吸い込んでいるうちに、これらの物質にアレルギー反応を起こして発症する肺炎を「過敏性肺炎」といいます。夏型肺炎もそのひとつで、過敏性肺炎全体の70%以上を占めています。

 夏型肺炎の原因は、室内のカビの一種である「トリコスポロン」。この胞子は3~10ミクロンと極めて小さいため飛散しやすく、肺の奥深くまで吸い込まれやすいので、肺炎を引き起こしてしまうのです。

 夏型肺炎の症状は、発熱、咳、呼吸困難など。トリコスポロンの胞子を吸い込んで6~8時間して発熱などが起こります。風邪の症状とよく似ていて、見過ごされやすいのですが、自宅を離れると自然と症状が治まってしまいます。例えば、旅行や出張など、自宅以外の場所で数日間滞在すると、咳はほとんど出ません。ところが、自宅に戻ったら、また症状が出るようになります。会社員の場合は、職場では調子が良いのに帰宅すると咳が出る…といったケースもあるようです。

高温多湿で繁殖、エアコン内部に注意

 トリコスポロンは温度が20℃以上、湿度が60%以上になると活動を始め、高温多湿になるほど繁殖し、胞子をたくさん飛ばします。

 増殖しやすい場所は本来、古くなった木や畳、カーペットなど、そのため古い住宅に多くみられました。ところが、最近では、マンションの気密性の高さが、カビの繁殖に適した室内環境をつくる要因となっているようです。日当たりや風通しが悪く、湿気の多い場所は注意が必要です。キッチンの流しの周辺、洗面所やバスルームと脱衣所、洗濯機置き場近くの床、北側の押入れや窓のサッシ回りなどは一度点検してみるとよいでしょう。

 特に注意したいのは、エアコンの内部。トリコスポロンの繁殖場所となることがあるようです。一年中使用する家庭では、季節に関係なく注意が必要です。

8月ピーク、専業主婦に多く

 夏型肺炎は、6月ごろから9月ごろまで夏期をピークに発症します。ちょっと古いデータですが、1990年~1999年の月別発生数を見ると、8月が最も多いことがわかります。男性より女性に多く、特に専業主婦に多いとされています。

安藤正幸:日本内科学会雑誌;89(9)1717-1727,2000

窓開けて、カビの胞子を外に

 夏型肺炎の予防策として、まずはエアコンを週に1度掃除しましょう。季節の変わり目でしばらく使わないときは、最後の日に送風運転などで内部乾燥させると、カビが生えにくくなります。エアコンをつけると咳込むなどすでにカビが発生していると考えられる場合には、専門業者などに依頼して、掃除してもらったほうがよいかもしれません。

 エアコンをつけているときは窓を開けない人が多いですが、エアコンは室内の空気を循環させているだけなので、喚気になりません。ときどき窓を開けて風を通し、カビの胞子などを外に出すことも大切です。

 慢性化して肺の機能が弱ると、ちょっとしたことで息切れを起こすようになります。さらに悪化すると、肺が萎縮し、酸素交換がうまくできなくなって息苦しくなり、呼吸不全から危険な状態になることも。風邪と勘違いして、見過ごしてはいけません。夏型肺炎の疑いがあれば、医療機関を受診することをお勧めします。

文/TSUBAKI
30代後半の看護師兼保健医療福祉ニュースウォッチャー。いわゆるお勉強はキライだが、調べ物は大好き。
好きな言葉は「笑う門には福来る」。

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