[注目疾患!] 2010/03/18[木]

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 夕方や夜眠る前、長い間じっとしているときなどに、脚に不快感があり、動かさずにいられなくなる…。そんな症状を感じたら、それは『むずむず脚症候群』かもしれません。まずは、この病気についての正確な知識を。そして、正しい治療へとつなげてください。

むずむず脚症候群のセルフチェックをする。

めずらしい病気ですか?

 実は、ごく身近にある病気です。
 『むずむず脚症候群』と聞いて、どんな病気なのかすぐに思い当たる人は、まだ少ないかもしれません。実は、ごく身近にある病気のひとつです。2006年に行われた調査では、治療が必要な患者さんは約200万人※1にのぼるという結果がでています。男女比では1:1.5と女性に多い傾向があり※2、40代以降の中高年に多く見られる病気です※2

※1 日本ベーリンガーインゲルハイム調査(一般人口20,000人対象 2006年インターネット調査にて実施)
※2 井上雄一ほか(編).レストレスレッグス症候群(RLS)―だからどうしても脚を動かしたい. アルタ出版,2008より転載,一部改変

どんな症状を起こしますか?

 症状が起こると、脚を動かさずにいられなくなります。
 『むずむず脚症候群』にはいくつかの特徴があり、「むずむずする」「虫が這っている」「ピクピクする」などの不快感が、脚の表面ではなく、内側(深部)に起こります。夕方や夜眠る前に症状があらわれやすいことや、乗り物に乗っているときや映画館にいるときなど、動けないときほど不快感が強まります。そして、症状があらわれると脚を動かさずにはいられなくなり、動かすことにより不快感が和らぎます。症状によって睡眠が妨げられることが多いため、昼間に疲れや強い眠気があらわれる場合もあります。
 患者さんが症状について様々な表現をすることも特徴で、上に挙げた以外にも、「ほてる」「ピリピリする」「かゆい」「じんじんする」「電流が流れている感じ」「掻きむしりたい」などのように表現されることもあります。

原因は?

 『むずむず脚症候群』は、脚ではなく、神経の病気です。
 原因はまだはっきり解明されていませんが、ドパミン作動性神経の機能障害や鉄が関係しているという説が有力です。鉄が不足することでドパミンがうまく合成されません。それも症状を引き起こしているのではないかと考えられています。
 また、このように原因がはっきりわからないもの(一次性)以外にも、他の病気や薬などが原因となって起こるもの(二次性)があります。二次性の原因としては、慢性腎不全(特に透析中)、鉄欠乏性貧血、妊娠、糖尿病、パーキンソン病、関節リウマチなどが挙げられます。

注意すべきことは?

 症状の説明が難しいため、他の病気と間違われることもあります。
 患者さんが症状を様々な言葉で表現すること、専門の医師以外では認知度が高くないことから、筋肉や皮膚の病気、不眠症や坐骨神経痛など、他の病気に間違われる場合もあります。

診断と治療法は?

 神経内科や睡眠障害の専門病院で、問診による診断が可能です。
 症状が軽い場合は鉄分の補給や生活改善などを行い、それでも症状が気になる場合には薬物療法を組み合わせます。日本でも、2010年、新しく『むずむず脚症候群』の治療薬が承認されました。
 自分や身近な人が『むずむず脚症候群』かもしれない、と思ったら、まずは下にあげた「4つの診断基準」でセルフチェックをして、すべてがあてはまるようでしたら上記の神経内科や睡眠障害の専門病院に相談してください。

4つの診断基準で、セルフチェック。

 4項目すべてにあてはまったら、『むずむず脚症候群』の可能性があります。
 神経内科や睡眠障害の専門病院に相談しましょう。

診断のための4つのチェックポイント

チェック1 脚を動かしたいという強い欲求が不快な下肢の異常感覚に伴って、あるいは異常感覚が原因となって起こる
チェック2 安静にして、静かに横になったり座ったりしている状態で始まる、あるいは増悪する
チェック3 運動によって改善する
チェック4 日中より夕方・夜間に増強する

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