専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

北里大学病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器内科

分野

消化器・一般内科

特色

大学病院として先端治療の機能に加え、地域中核病院の一端を担う積極的かつ迅速な外来診断・入院治療への取り組みを心がけている。特に食道癌、胃癌、大腸癌に対する内視鏡的治療。消化管出血に対する内視鏡的止血治療、食道胃静脈瘤に対する内視鏡的硬化療法、静脈瘤結紮術。炎症性腸疾患。進行胃癌、食道癌、大腸癌に対する化学療法。急性・慢性膵炎、胆石症に対する治療。胆のう癌、胆管癌、膵癌などに対する内視鏡的減黄治療。肝癌に対するラジオ波熱凝固療法・動脈塞栓術。慢性肝炎に対するインターフェロン療法。B型・C型肝炎における無症候性キャリア外来。また放射線部との連携によるIVR(カテーテル治療)―TAE、BRTO、PSEなど、上記治療に力を入れている。

症例数

上部消化管疾患=胃癌:早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は年間210~230例。進行胃癌に対する化学療法は年間90例。特に先進的な3剤併用療法(DCS療法)などを積極的に施行し良好な成績をあげている。食道癌:食道表在癌に対するESDは年間35~45例。化学放射線療法も年間50例を施行。特に3剤併用療法(DCF)と放射線を併用し良好な成績をあげている。食道癌の治療は選択肢が多く、内科、外科、放射線科合同の食道キャンサーボードにより患者さん毎に最善の治療を選択している

下部消化管疾患=炎症性腸疾患である潰瘍性大腸炎とクローン病については、各々約700例と300例を診療しており、生物学的製剤などの新規治療法も積極的に導入し、優れた治療成績を学会などに発表している。また小腸疾患の診療においては、シングルバルーン内視鏡やカプセル内視鏡を積極的に活用している。大腸の腫瘍性疾患については、特に早期癌や腺腫の内視鏡治療数は、ESDも含めて年間1,500例以上に及んでいる。大腸癌の化学療法も外科と連携して行っている

膵胆道系疾患=年間症例数、約120例の総胆管結石に対しては、内視鏡的乳頭切開術を行っている。膵炎に伴う仮性のう胞、膿瘍に対しては、超音波内視鏡下ドレナージ、ネクロゼクトミーでの治療を行っている。約70例の膵癌、約30例の胆のう癌、胆管癌の診断を行い、手術、化学療法を行っている。近年増加中のIPMNについては、外来にて約700例が経過観察中であり必要に応じて手術時期を決定している。膵内分泌腫瘍は診断例80例を超え、徐々に増加中である。これらの診断治療のため、約800件の内視鏡的逆行性膵胆管造影検査(ERCP)、約1,000件の超音波内視鏡(EUS)、約200例の超音波内視鏡下穿刺術(EUS-FNA)を行っている

肝疾患=肝炎に対するインターフェロン療法は、最新の3剤併用療法(ペグインターフェロン+リバビリン+テラプレビル)を主に導入しているが、高齢の患者さんや他に疾患をお持ちの患者さんには、発癌予防を目的としたインターフェロンも積極的に行い、年間100例前後の患者さんが治療を受けている。肝硬変に伴う食道静脈瘤に対しては、内視鏡的硬化療法や体に負担の少ない内視鏡的結紮術を年間約100例の患者さんに施行している。肝癌に対しては11年にラジオ波治療を105例、肝動脈塞栓療法を371例、多発肝癌に対するソラフェニブ療法を20例の患者さんに行っている。

医療設備

上部内視鏡、下部内視鏡、小腸内視鏡、超音波内視鏡、ERCP、CT、MRI、腹腔鏡、血液造影機器、その他。
  • セカンドオピニオン受入 〇
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

呼吸器内科

分野

呼吸器内科

特色

神奈川県北西部の基幹病院として呼吸器疾患全般の診療をしている。前任の冨田友幸名誉教授の時に培われた、世界水準を凌駕する呼吸機能研究を背景に行われてきた肺気腫、気管支喘息、間質性肺炎の診療に益田が新たに加わったことにより、肺癌の診断・治療がさらにグレードアップされ、肺癌であれ、非癌疾患であれ、高いレベルの医療を提供できるようになっている。また、呼吸器外科、放射線科との合同カンファレンスを通じて、3科の協力による集学的治療が行われている。

症例数

11年の新入院患者数は1,716人であった。ベッドの定数は59床であるが、常時80人前後の入院患者の診療を行っており、入院ベッド数が不足している

肺癌=入院患者の疾患の中では、肺癌の占める割合が最も多く、呼吸器内科では70%前後を占めている。基本的にガイドラインに準拠した治療を行っているが、併存症のためガイドラインに沿った治療が困難な症例に対しては、最新の知見を参考に治療を行っている。また、癌治療に際しては副作用対策を十分に行うだけでなく、患者本人や家族の精神的、社会的サポートも大切な仕事と考えて、看護師、メディカルスタッフとの協力の下、患者、家族に優しい診療の実践を心がけている。肺がんの治療には集学的治療が不可欠であり、IIIA期の一部では術前化学療法の後に手術、または化学療法・放射線療法の後手術療法を行うなど積極的な治療に取り組んでいる。当院の胸部外科、放射線科との綿密な連携と3科の総合力という点では全国的にもトップクラスにあると自負している。肺癌の全体としての5年生存率は15%前後と、依然として非常に厳しい状況にある。肺癌を治癒に導く治療法の開発には新しい抗癌剤の開発が必要であり、新薬の臨床開発にも参加して、より幅の広い最新の医療ができるように努めきている。今後、外来における抗癌治療部門の一層の充実や病診連携も図るべく、日々努力を重ねている

慢性呼吸不全=慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺結核後遺症、特発性間質性肺炎などに伴う慢性呼吸不全150例に対して、在宅酸素療法を実施し、さらに14例に対して在宅非侵襲的人工呼吸療法を実施している。また、慢性呼吸不全の急性増悪あるいは急性呼吸不全に対して、従来からの侵襲的人工呼吸管理だけでなく、非侵襲的人工呼吸管理も行っている

慢性閉塞性肺疾患(COPD)=高齢化とともに増加の傾向にあり、診断・治療の重要性が増してきている。治療は診療ガイドラインに準拠した治療を行っている。また、呼吸リハビリテーションもリハビリテーション部と協力して行っている。なお、現在当院では保険診療による禁煙治療は行っていない

気管支喘息=診療ガイドラインに沿った診断・治療を行っている。現在気管支喘息の治療は非常に進歩し、ほとんどが外来通院で治療が可能であるため、病状安定後は近隣の専門医に紹介をしている

肺炎など呼吸器感染症=診療ガイドラインに沿った診断・治療を行っている。胸膜炎で診断に苦慮する場合には、局所麻酔下に胸腔鏡検査を行っている。なお、当院には排菌している活動性の肺結核の患者様用の入院施設はなく、排菌している症例は他院に紹介している

間質性肺炎などのびまん性肺疾患=気管支内視鏡検査や外科的肺生検にて診断を行い、治療を行っている

睡眠時無呼吸症候群=片桐教授、横場講師を中心に臨床的研究に力を入れているが、耳鼻咽喉科、臨床検査部(脳波検査室、呼吸機能検査室)と協力し、診療面においても多くの症例を扱い、nasal-CPAP(鼻マスクを用いた経鼻持続陽圧気道圧)を用いている症例は200例を超えている。

医療設備

単純X線装置、MDCT、MRI、DSA、RI、超音波検査装置、気管支内視鏡、胸腔鏡、呼吸機能検査機器、ポリソムノグラフィー、リニアック、レーザー治療機器など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 〇
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

呼吸器外科

分野

呼吸器外科

特色

06年4月、当院の胸部外科は呼吸器外科と心臓血管外科に専門分科し、現在の呼吸器外科が誕生した。当科は、大学病院における呼吸器センターの柱の一つとして原発性肺癌の治療を中心に、気胸、縦隔腫瘍や外傷など呼吸器外科領域の診療に力を注いでいる。北里大学は本邦におけるチーム医療のパイオニアであり、全学を挙げてこれを推進しているが、その中で呼吸器センターは中心的な存在で、呼吸器内科、放射線科と当科が密にコミュニケーションをとり診療にあたる。特に各診療科と看護師、薬剤師らが参加する呼吸器センターカンファレンスでは、臨床情報や病理情報を基に患者さん個々に対する治療方針を綿密に組み立てている。他院からのセカンドオピニオンの要請にも、また他院へのセカンドオピニオンの希望にも、積極的に応じている。さらに、総合病院であるため、心疾患、糖尿病、腎不全、慢性閉塞性肺疾患などの併存疾患があっても、当該科と連携して積極的に手術を行っている。手術前には十分な説明と準備を行い、クリニカルパスを使用した術後の早期離床に重点を置いている。

症例数

年間呼吸器外科手術数は例年180~200例で、11年の手術数は原発性肺癌102例、転移性肺癌24例、自然気胸22例、縦隔腫瘍17例、重症筋無力症3例、多汗症2例、胸膜中皮腫1例など。ほぼ全例に胸腔鏡補助手術を行っている。11年にも手術死亡や在院死亡はなかった

原発性肺癌=I、II期の肺癌は手術が原則であるが、局所進行肺癌に対しては抗癌剤、放射線療法による導入療法を行ってから手術をする。IB期以上の進行例では、呼吸器内科と協力して術後補助化学療法を行う。CTで発見されたような小型肺癌症例では胸腔鏡で確定診断後根治切除を行う。なお、心疾患や糖尿病などの併存疾患を有する例に対しては、総合病院の利点を生かし、それらの治療を先行させたのち、速やかに肺癌の治療を行っている。IA期で手術の高危険群に対しては放射線科との連携にて定位照射を行う場合もある。肺癌の切除成績(病期別5年生存率)は、IA期93%、IB期とII期80%、IIIA期51%、IIIB期42%である

転移性肺癌=原発臓器は大腸(結腸・直腸)、腎臓、乳腺などが主体である。特に大腸癌の肺転移では、消化器外科と連携して切除と化学療法あるいは放射線療法を組み合わせた集学的治療を行っている。転移性肺癌では複数回の切除が必要になることが多いため、原則として胸腔鏡手術で治療する

縦隔腫瘍=胸腺腫では積極的な切除を行い、必要であれば術後追加治療を行う。また、胸腺癌や悪性胚細胞腫瘍に対して、外科治療は化学療法・放射線療法と連携した集学的治療の一部として行われる。気胸、嚢胞性疾患、神経原性腫瘍など良性疾患では胸腔鏡を用いた低侵襲手術を行っている。重症筋無力症では、神経内科と連携し適応に沿って拡大胸腺全摘術を行う

自然気胸=若年者では胸腔鏡による手術治療を第一選択としている。高齢者では手術適応と術式の選択を慎重に行い、全身状態良好でリスクのない方では積極的に手術治療を行っている

手掌多汗症=日常生活に支障を来す例では、胸腔鏡による交感神経遮断術を積極的に行う。通常両側同時手術で、片側あたり30分以内、在院日数は3~4日。80%以上で症状の改善があり満足を得ることができたが、約10%に代償性発汗をみる

審査胸腔鏡=特発性肺線維症などのびまん性肺疾患、縦隔リンパ節腫大、難治性胸水などで非観血的方法では診断困難な症例に対しては、胸腔鏡を利用した診断を行う。術後必要に応じて内科に転科して治療を開始する

胸部外傷=救命救急センターと協力して治療にあたる。

医療設備

CT、MDCT、MRI、PET、各種シンチグラフィー、リニアック、定位照射、電子気管支鏡、胸腔鏡、縦隔鏡、レーザーなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

腎臓内科

分野

腎臓内科

特色

あらゆる腎疾患の診断と治療を行っている。主要な病状と疾患は、血尿、蛋白尿、浮腫、高血圧など。IgA腎炎、膜性腎症、巣状糸球体硬化症、急速進行性糸球体腎炎などの糸球体腎炎。ネフローゼ症候群。尿細管間質性腎炎。膠原病の腎障害。顕微鏡的多発血管炎(ANCA関連血管炎)。抗リン脂質抗体症候群などの腎血管炎。糖尿病性腎症、痛風腎などの代謝性腎疾患、のう胞腎などである。急性・慢性腎不全には、非透析期の管理、透析治療の開始、血液透析、CAPD 、腎移植が可能である。腎機能障害患者、腎不全患者の妊娠と出産にも対応している。当施設が腎疾患の高度専門診療を担当するために、連携病院(町田市民病院、社会保険相模野病院、北里研究所メディカルセンター)、連携維持透析施設(15施設以上)および地域のかかりつけ医と共に、腎疾患の総合的、長期診療体制を敷いている。詳しくはホームページ(北里大学病院腎臓内科:http://www.khp.kitasato-u.ac.jp/SKA/nephrology/kidney/index.html 初診担当医表  http://www.kitasato-u.ac.jp/khp/section/sinryoka/nsougou/ 再診担当医表  http://www.kitasato-u.ac.jp/khp/section/sinryoka/jinzoun/)参照。

症例数

外来患者数1日65人、年間17,668人のうち初診患者656人。外来紹介率97%。年間入院患者数435人(腎炎・ネフローゼ177人、膠原病・血管炎50人、糖尿病・代謝疾患60人、動脈硬化疾患29人、のう胞腎20人、腎機能障害64人、急性腎不全18人、慢性腎不全216人、水・Na・K・Ca・P代謝異常18人など:疾患名重複あり)。平均在院日数17.9日。病床29床。年間腎生検数116例(IgA腎炎29例、膜性腎症10例、微小変化型ネフローゼ症候群10例、尿細管間質性腎炎9例、ループス腎炎9例、巣状糸球体硬化症7例、顕微鏡的多発血管炎6例、膜性増殖性糸球体腎炎、糖尿病性腎症、悪性腎硬化症、アミロイドーシス、非IgA腎炎、紫斑病性腎炎、感染性糸球体腎炎、抗リン脂質抗体症候群など)。年間透析導入患者数92人(平均年齢62.5歳、糖尿病性腎不全38%)

★肉眼的血尿は、外来で尿路腫瘍、結石、ナッツクラッカー現象、糸球体腎炎をスクリーニングする。精査は1週間程度の入院となる

★腎炎患者は、外来で検尿、血液検査、体表超音波検査を行う。確定診断・治療が必要な場合には入院して超音波ガイド下で腎生検を行い、診断名、疾患活動性・進行度を評価した上で治療方針を決定する。腎生検は1週間入院

★IgA腎炎治療は、扁桃摘除+中等量ステロイド療法を行っている。扁摘入院6日間。初回ステロイド投与入院7日間、その後2カ月ごとにステロイドパルス入院(3日間、週末利用)を3回行う。これ以外の期間は外来治療で、全治療期間は2年間。治療2年後の尿潜血消失率84%、蛋白尿消失率59%の成績を得ている

★膜性腎症、膜性増殖性糸球体腎炎、巣状糸球体硬化症の治療は、食事療法、ステロイド療法、免疫抑制薬投与、シクロスポリン投与、LDL吸着療法などを行っている

★ループス腎炎治療は、ステロイド+免疫抑制薬投与を基本に、血漿交換療法、IgG吸着療法などを行う

★ANCA関連血管炎の治療は、00年1月以降に中等量ステロイド+少量免疫抑制薬療法を実施し、初期治療では104例全例が生存、腎機能の良好な改善を得ている

★アミロイドーシスには集学的な治療を行うと共に骨髄移植適応例は他院に紹介している

★急性腎不全の治療は、可能な限り腎生検を行い、確実な診断のもとに治療を行う。悪性高血圧症、溶血性尿毒症症候群にも迅速な対応が可能である

★慢性腎不全では、非透析期の場合には外来で腎不全の原因疾患と腎不全病態に対する治療を行う。食事療法、降圧療法、貧血治療、Ca・P代謝異常の治療を行う。仕事や家庭生活が可能である。透析療法が必要となった場合には、血液透析療法か腹膜透析療法(CAPD療法)のいずれかを選択していただく。同時に腎移植希望待機者リストに登録することができる。透析導入期、重症期には本院で治療を行い、維持透析期には連携透析施設で治療を行う

★保存期および透析期の腎不全患者の妊娠・出産の管理が可能である

★腎移植は泌尿器科(同一病棟)医師が手術を行い、腎臓内科医師が術後管理に参加している。献腎移植、生体腎移植に対応できる。

医療設備

超音波診断装置、CT、MRI、核医学検査、血管造影、血液透析・血液濾過装置、血漿交換装置、血液吸着装置、血液浄化センター22床、CAPD室。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

泌尿器科

分野

泌尿器科

特色

前立腺癌、腎癌、尿路悪性腫瘍などの泌尿器悪性腫瘍を中心とした医療を主に提供している。また前立腺肥大症や尿路結石、小児泌尿器科疾患まで広範囲な分野の泌尿器科疾患、および腎移植や血液透析シャント、腹膜透析などの腎不全外科分野の疾患の診療を行っている。また当院では腹腔鏡下手術を早期から導入しており前立腺癌に対する根治手術はほぼ腹腔鏡下に行っている。また小線源永久留置療法や体腔内照射治療など前立腺癌に対する低侵襲な治療法も症例によっては選択可能である。先進医療として尿失禁に対する人工括約筋(AMS800)埋め込み術も行っている。

症例数

年間の全手術数は約600例。腹腔鏡下前立腺全摘除術約70例、腎癌摘出術約70例、腎移植約10~20例、血液透析用シャント手術150例。副腎、腎、前立腺など広範囲な疾患に腹腔鏡手術を行っており、腹腔鏡手術の実績は1,000例を超す。また4cm以下の腎腫瘍には積極的に部分切除術を行っており症例によっては腹腔鏡下で施行している。限局性前立腺癌には手術または小線源体腔内照射治療など、機能温存のための治療も施行している。前立腺癌に対する小線源永久留置療法は本邦では最も多く行っている施設の一つである。膀胱腫瘍に対しても腹腔鏡手術による低侵襲手術を行っている。腎移植については74年から行っており、血液透析、腹膜透析とそのアクセスから腎移植まで、腎不全外科のすべてを網羅している。移植外来には、専任のレシピエントコーディネーターがおり、移植前からきめ細やかなケアを実施している。小児尿路系疾患に対しても、水腎症手術や膀胱尿管逆流症の一部の症例に腹腔鏡手術を行っている。各種手術件数の詳細はホームページ参照。

医療設備

小線源永久留置療法、小線源滞空内照射治療、高密度焦点式超音波療法、レーザー、ブラキテラピー、MRI、ヘリカルCTなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 〇
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

泌尿器科(腎移植)

分野

腎移植

特色

74年より腎移植を行っており本邦では早期から腎移植を実施している施設の一つである。また06年には、移植医療に携わる職員間の情報交換や連携を強化して移植医療の発展と充実を図ることを目的に移植医療支援室が県内でいちはやく設置されており移植医療の総合的医療を実践している。さらに県内の他の移植施設との連携を密に行い、県内の献腎移植のドナーの摘出術や研究会の開催など県内の移植医療への貢献も積極的に行っている。

症例数

腎移植症例は74年から約500例の経験があり、腎生着例は最長38年に及ぶ。11年の移植数は16例(生体腎12例、献腎4例)であった。00年以降の移植腎生着率は、生体腎移植1年98.8%、 5年92.5%、 10年85.9%、献腎移植生着率は1年86.4%、5年79.2%、10年79.2%であった。免疫抑制療法については3剤併用療法①シクロスポリンまたはタクロリムス、②プレドニン、③ミコフェノール酸モフェチルを中心に使用しており導入療法にはバシリキシマブを使用している。血液型不適合移植に関しては、血漿交換療法とリツキシマブを使用し腎移植を行っている。透析導入前に腎移植を行うプレエンプティブ生体腎移植は移植成績が良好で当院でも積極的におこなっている。移植後は定期的にHLA抗体の測定をしており拒絶反応の早期発見、治療につなげる診療体制となっている。生体腎移植において生体腎提供者(ドナー)の移植腎採取は腹腔鏡下に行っており、術後疼痛の軽減、入院期間の短縮、早期社会復帰につながっている。腎移植希望者へは初診時から移植コーディネーター、医師、看護師、栄養部、薬剤部、ソーシャルワーカーらが携わり透析センターとも連携をとり合いながらチームワークに重点を置いた腎移植診療にあたっている。

医療設備

MRI、CT、血管造影、超音波(血管超音波)、シンチグラム、二重濾過血漿分離交換器などを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 〇
  • 初診予約 〇
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

整形外科

分野

整形外科

特色

脊椎脊髄外科(脊柱管狭窄症、ヘルニア)、脊柱側彎症、股関節疾患、膝関節疾患、外傷、小児整形外科、スポーツ整形外科など幅広い整形外科疾患をそれぞれ専門的に診療している

★とくに、脊柱側彎症などの脊柱変形は全国より多くの患者さんが来院し、特発性のみならず、神経筋原性疾患やまれな疾患に伴う脊柱変形は日本でも有数の手術症例の経験がある。このほかにも、脊柱管狭窄症やヘルニアなどの脊椎疾患も多く、インスツルメンテーションを用いた手術も多くの経験を有している

★また股関節外科では、通常の人工股関節のみならず、人工股関節に頼らない骨切り術を積極的に行い、良好な長期成績を報告している。さらに、膝関節、足関節、手外科、肩、肘外科、関節リウマチ、スポーツ、外傷など幅広い整形外科疾患において高いレベルの診療を展開している。また、隣接する北里大学東病院においても、ほぼ同様のスタッフで、同様のレベルの診療を展開している

★当院は広域骨バンクを有しており、骨欠損の大きい症例や、人工関節再置換手術、靭帯再建手術において、同種骨を用いたり、同種靭帯を用いたりすることにより、他施設では治療が困難な症例に大いに役立っている。

症例数

脊椎脊髄外科手術285例、人工股関節156例、人工膝関節手術91例、股関節骨切り術26例、小児整形外科手術16例など。

医療設備

MRI、CT、3DCT、核医学検査、血管造影、電気生理学的検査、骨塩定量、骨バンク、スポーツクリニック。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

形成外科・美容外科

分野

形成外科

特色

形成外科で取り扱われる疾患全般にわたって診療している。美容をはじめとして、皮膚および頭頸部腫瘍、口唇口蓋裂、クラニオフェイシャルサージャリー(頭蓋顎顔面外科)、顎口腔疾患、手外科、再建外科、ケロイド等の専門外来を設け、臨床ならびに基礎研究の成果が理想的に応用されている。広範囲熱傷や顔面外傷、手の外傷などは救命救急センター部に所属する形成外科医が24時間体制で診療にあたっている。

症例数

12年1年間の総手術件数は1,212件で、そのうち入院手術は746件、外来手術は466件であった。手術の内訳は外傷236件、先天異常141件、腫瘍552件、瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド57件、難治性潰瘍75件、炎症・変性疾患55件、美容外科8件、その他88件であった

★美容外科に積極的に取り組んでいる数少ない大学病院の一つで、重瞼術、隆鼻術、シワ取り術、豊胸術、顔面の輪郭を整える顔面骨切りなどを多く手がけている

★腫瘍外来では、皮膚および口腔内唾液腺原発の悪性腫瘍を主な対象として、根治手術および再建外科を積極的に行っている

★口唇口蓋裂では、言語成績が良く、しかも顎成長を障害しない口蓋裂手術を開発・実践し、良好な成績を得ている。また、口腔外科医、耳鼻咽喉科医、言語聴覚士、矯正歯科医などの協力の下に、質の高い一貫したチーム医療を実践していることを特徴としている

★クラニオフェイシャルサージャリーの対象となる疾患は、顔面および頭蓋先天異常、顔面外傷後の高度な変形などで、関連各科の協力を得て行われており、伝統的にその評価は高い。最近では、頭蓋骨や顔面骨の骨延長術等にも積極的に取り組んでいる

★顎口腔疾患外来では、顎形態の異常に伴う咬合障害に対する骨切り術や、口唇口蓋裂の顎裂再建、顎骨骨折の治療などが行われている

★手外科では、手・足の先天異常に対する再建や外傷後の腱移植術、骨移植術による機能再建、拘縮の改善、また顕微鏡下手術による手指の再建等が行われている

★再建外科では、体の各部位の再建を行っている。乳癌術後の乳房再建、咽頭・食道癌術後の再建をはじめ、様々な再建を行っている。多くは外科、耳鼻咽喉科、整形外科などと共同で手術を行い、より質の高い再建医療を目指している

★ケロイド外来では、各種経口薬、外用薬、注射薬、放射線治療などを用いた最新の治療が行われている。さらには手術の適応や手術時期、術後の保存的治療についても検討し、治療および再発の予防に努めている。

医療設備

大学一般の診断・治療に必要な医療設備を完備している。炭酸ガスレーザー、Qスイッチルビーレーザーなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

小児外科

分野

小児外科

特色

神奈川県北、東京都の一部など広い地域の小児外科症例を診療している。新生児集中治療室、小児集中治療室、救命救急センターを備え、産科、小児科、成人外科などと密な連携をとれる診療体制である。診療範囲は出生前診断例を含む新生児外科疾患、呼吸器外科疾患、消化管疾患、肝胆膵疾患、悪性腫瘍、鼠径ヘルニア、臍ヘルニア、外傷など小児外科疾患全域をカバーしている。鏡視下手術を始めとした低侵襲で手術創の目立たない手術、長期経過での良好なQuality of Life(QOL:生活の質)を得られるような治療を心がけている。13年12月に現病院の隣接地に新病院が完成予定、新病院では周産母子成育医療センター(仮称)として診療にあたる。

症例数

過去5年間の年間平均入院数352、手術件数310、新生児入院数41、新生児手術数26、鼠径ヘルニア手術数130

★過去5年間の主要疾患症例数:食道閉鎖症10例、胃食道逆流症28例、肥厚性幽門狭窄症24例、腸閉鎖症24例、腸回転異常症9例、ヒルシュスプルング病10例、鎖肛24例、胆道閉鎖症3例、先天性胆道拡張症8例、臍帯ヘルニア・腹壁破裂15例、固形腫瘍19例、横隔膜ヘルニア14例、先天性嚢胞性肺疾患5例、漏斗胸11例など

★地域産科との提携で母体・新生児搬送システムが確立し、新生児医療の成績向上に寄与している

★胃食道逆流防止手術、漏斗胸に対するNuss手術、ヒルシュスプルング病根治手術、急性虫垂炎手術、高位鎖肛手術などで鏡視下手術を施行している

★肥厚性幽門狭窄症手術は臍内弧状切開で施行

★外傷は救命救急センターと連携の上で治療に当たっている

★鼠径ヘルニアは2泊3日入院。

医療設備

院内学級、新生児集中治療室、小児集中治療室、CT、MRI、胸腔・腹腔鏡、HFO、NO吸入装置、内圧測定装置、pH測定装置など。 
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

眼科

分野

眼科

特色

北里大学病院眼科では5つの柱となる専門グループ制を設けている。効率的な診療を心がけており、特に白内障手術では症例数も多いが、平均入院日数が3.5日で大学病院の中で最も短い。屈折矯正手術用フェムトセカンドレーザー装置は大学病院で初めて導入している。

症例数

年間手術件数(約)は白内障手術が3,300件、緑内障手術が250件、屈折矯正手術が200件、網膜硝子体手術が650件、斜視手術が270件程である

★白内障グループでは、①手術は目薬の麻酔で行い、術後当日より視力回復が得られる。2泊3日の入院で両眼同時手術を行う場合が多いが、片眼の通院手術も可能である。②手術時に近視や遠視の矯正を行い、より良い視力を得るために乱視の矯正(トーリックレンズ、角膜輪部減張切開)も行っている。③老視の克服(術後に眼鏡なしで遠近とも見える)を目指し、患者さん個人の生活に合わせた方法(眼内レンズによるモノビジョン法、多焦点眼内レンズを用いたハイブリッドモノビジョン)を行うこともある

★緑内障グループでは、新しい検査機器を導入して診断・治療を行い、手術は眼の負担を軽減できる方法を用いている。①Ocular Response Analyzerを導入し、角膜生体力学特性および補正眼圧値を算出。個々の眼の状態に合わせた治療を考案している。②Heidelberg Spectralis OCTを用い、早期緑内障の診断・経過観察を行っている。③選択的レーザー線維柱帯形成術(Selective Laser Trabeculoplasty)という、低侵襲なレーザーを照射している。④日本ではまだ普及率が低いTrabectomeを用いて線維柱帯切開術を行っており、手術時間や手術切開創の短縮が可能である。⑤12年に本邦で認可が下りたEXPRESSを用いたチューブシャント手術を行い、術後合併症の軽減に努めている

★角膜・屈折矯正グループでは、角膜屈折矯正手術、角膜疾患治療、角膜移植手術を行っている。①角膜屈折矯正手術により、近視、遠視、乱視の矯正治療が可能で、エキシマレーザー装置には国の認可の下りているVISX社の装置を使用している。また、フェムトセカンドレーザーを用いた新しい角膜屈折矯正手術(スマイル)を行っている。②レーザーで治療できない高度近視に対しては、眼内コンタクトレンズ(ICL)で調整を行っている。③角膜疾患については全般に対応しており、円錐角膜治療のためのコンタクトレンズ専門外来や角膜クロスリンキング治療を実施。角膜移植手術および角膜内皮移植(DSAEK)も行っており、緊急を要する症例などでは、海外のアイバンクとも提携して迅速に対応する体制を整えている。

★網膜・硝子体グループでは、①糖尿病網膜症、網膜剥離、黄斑円孔、網膜上膜および黄斑変性まで、網膜硝子体疾患を広く扱っており、最先端の黄斑機能検査機器による正確な診断を行い、②光線力学療法(PDT)、抗VEGF製剤硝子体注から硝子体手術まで、最新の設備と技術をもって治療成績の向上と治療期間の短縮を目指している。特に裂孔原性網膜剥離については、99.8%の復位率を誇り、視機能保持・機能回復にも力を入れている。その他の網膜硝子体疾患についても、視機能を第一に考えた治療法の選択を行っている

★老/斜視・神経眼科グループでは、①小児の眼科疾患の中でも斜視、弱視、先天性眼球振盪などを中心に、小児用に特別診察室を設け、小児が落ち着いた状態で視力検査をはじめ各種の検査を行うことができるよう、また、治療も専門の視能訓練士による訓練から専門医による手術治療まで幅広く行っている。②神経眼科疾患では視神経疾患、眼球運動の障害を中心に原因精査、および加療を行っている。また、眼瞼けいれん・片側顔面けいれんへのボツリヌス療法は年間300件程度施行し、毎年増加傾向である。③加齢性眼瞼下垂、睫毛内反症、眼瞼内反症の手術治療も積極的に施行している。

医療設備

白内障・硝子体手術器械9台、フェムトセカンドレーザー、エキシマレーザー、カラーレーザー、ヤグレーザー装置、視野測定機器6台、角膜形状・波面収差解析装置4台、網膜レーザー、光干渉断層計(OCT)2台、蛍光眼底造影検査(FA)、インドシアニングリーン蛍光眼底造影検査(IA)、視神経形状解析装置(GDX、HLT)、光学・超音波眼軸長測定装置(IOLマスター、A-mode)、両眼瞳孔機能検査(トライリス) 、角膜生体力学測定機器(ORA)、線維柱帯切開術器械(Trabectome)など最新機器を備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

皮膚科

分野

皮膚科

特色

皮膚疾患全般にわたり、診断から治療まで積極的に対応できる体制を整え、毛髪疾患、血管炎、脈管系腫瘍、膠原病、アレルギー性皮膚疾患(アトピー性皮膚炎、薬疹、接触皮膚炎など)、乾癬、上皮系腫瘍、非上皮系腫瘍、皮膚外科などの専門外来がある。特に毛髪疾患、血管炎、膠原病、乾癬は基礎研究を含め重点をおいている。

症例数

11年度の外来患者数は50,882人(1日平均患者187人)、外来新患者数は6,238人である。外来は午前が一般外来で初診医3~4人、再診医3~4人が診療にあたっている。午後は各種専門外来を行っている。入院患者数は定床が32床、年間入院数が540人、1日平均26.9人、平均在院日数が18.5日で、7~9人の病棟医が受け持ち治療を行っている。年間の手術件数は約400例

一般外来(午前中)=当科では皮膚症状の経過観察の必要性から、できる限り1人ないし少数のスタッフで継続してフォローすることを原則としている。一方で興味深い症例に対しては、臨床カンファレンス、病理組織検討会において全員で検討を行っている。皮膚病理組織学的検査が必要な症例に対しては、当日に検査が施行できる体制である。外用剤(化粧品、シャンプー類、軟膏など)や金属(装飾品、歯科金属)などの接触皮膚炎が疑われるときには、パッチテストを行い原因究明を図っている。薬剤アレルギーがある症例に対しては、パッチテスト、リンパ球幼弱化試験(DLST)、内服誘発試験、薬剤性日光過敏症では光パッチテストや内服照射試験等で原因薬剤の検索を行い、同時に代替薬の検索も行っている。また院内の副作用検討委員会よりアレルギー証明書を発行している

乾癬外来=ステロイド軟膏、ビタミンD3軟膏による外用療法を行い、難治な症例に対しては光線療法室にて全身PUVA療法、全身ナローバンドUVB療法を行う。さらにレチノイド、シクロスポリンなどの内服療法も行っている

脈管外来=血行障害、血管炎を主体とする疾患(皮膚潰瘍、網状皮斑、アナフィラクトイド紫斑など)、血管腫などへの治療と、脈管系腫瘍(脈管肉腫など)に対して化学療法、放射線療法、免疫療法(インターロイキン)などを行っている

腫瘍外来=悪性黒色腫、乳房外パジェット病、有棘細胞がん、ボーエン病に対し、病理組織学的検討の上、外科的治療を原則として、必要に応じて化学療法、放射線療法、免疫療法(インターフェロンベータ)を併用している。皮膚悪性リンパ腫に対しては、化学療法、放射線療法、免疫療法(インターフェロンガンマ)、ステロイドの全身投与、PUVA療法を行っている。そして、長期の経過を観察することを原則としている

水疱症外来=原因不明の水疱ができる疾患である天疱瘡、類天疱瘡のなどの水疱症を診ている。診断には皮膚病理学的検査、蛍光抗体法、免疫ブロット法を行い、ステロイドや免疫抑制剤を用いた治療を行っており、必要に応じて血漿交換療法も行っている

脱毛外来=円形脱毛症(単発、多発、全頭、汎発型)、男性型脱毛、瘢痕性脱毛、各種疾患に伴うびまん性脱毛など脱毛症全般を診ている。自己免疫疾患などの全身疾患に伴う場合も多く、それぞれの症例に対して原因の検索を行い、原因疾患の治療、PUVA療法、液体窒素、局所免疫療法(SADBE)、紫外線療法等の治療を組み合わせて行っている

膠原病外来=軽度な皮膚症状を初発とする膠原病、エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎、シェーグレン症候群などの疾患に対して全身的な検索を行い、ステロイドや免疫抑制剤などの全身投与等の治療を行っている

OPE外来=形成外科的手術(単純切除、皮弁形成、植皮)、悪性腫瘍に対する拡大切除、超音波メスによる治療も試みている。

医療設備

超音波メス、全身照射用PUVA・ナローバンドUVB、日光過敏検査用UVA・UVB、サーモグラフィー、ダーモスコピーなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

脳神経外科

分野

脳神経外科

特色

脳のみならず脊髄末梢神経にいたるまで、神経全般に関連した外科的疾患を治療対象とし、最先端機器と技術を駆使して診療を行っている。カテーテルを用いた手術(脳血管内手術)、高度先進医療としての神経内視鏡下手術、大学病院としては神奈川県で唯一の定位的放射線治療(radiosurgery)も導入され、99年11月より稼働している。また、第3次救命救急センターに上記以外4人の脳神経外科スタッフが常勤し、急性期の脳血管障害、外傷症例に対して他科スタッフの協力の下に24時間対応し、病棟スタッフとの連携も密に行い治療にあたっているのも特徴。救命救急、神経内科、放射線科スタッフとの密な連携により最先端医療機器を用いた、すみやかな診断、治療(t-PA静注療法、マイクロカテーテルによる超選択的血栓溶解療法等)が施行されている。最近ではモヤモヤ病の診断と治療にも重点を置き、関東における中心的な施設の一つとなっている。

症例数

年間の全症例数は900例余りで、その内訳は脳血管障害約350例、外傷約150例、脳腫瘍約200例、他約200例である。11年度の手術数は646例で、その内訳は脳動脈瘤開頭クリッピング術が49例、開頭腫瘍摘出術が83例、バイパス手術が16例、うちモニタリング下での手術を63例、脳血管内手術が78例、定位的機能手術を6例に行っている

★代表的な疾患別にみた当施設における特殊治療は以下の通りである①重症頭部外傷:低体温療法を用いた頭蓋内圧コントロール②超急性期脳梗塞:発症4、5時間以内では経静脈的にt-PAを用いた血栓溶解療法、8時間以内では、経動脈的にメルシーー、ステント、マイクロカテーテルを用いた超選択的血栓除去術、血行再建術③脳動脈瘤:治療困難とされる脳動脈瘤に対しては、マイクロカテーテルを用いたステント併用プラチナコイルによる閉塞術④脳動静脈奇形:開頭摘出術、脳血管内手術、定位的放射線治療を併用した治療⑤開頭摘出術にあたり、術中患者を覚醒状態にし、モニタリングを駆使することで安全な摘出術(Awake surgery)を施行しているのが特徴である⑥三叉神経痛、顔面けいれん:神経血管減圧術(機能的脳神経外科)⑦定位的脳手術:内科的治療に抵抗性のパーキンソン病等の不随意運動、コントロール困難な視床痛等に対する治療にも取り組んでいる

★倉田診療教授は脳血管内手術、湯沢診療講師は脳血管障害、佐藤公俊助教はモヤモヤ病、岡講師、久須美助教は脳腫瘍を主な専門分野とし、機能的脳神経外科は佐藤澄人診療講師が主に担当している

治療成績=脳血管障害の代表的疾患である脳動脈瘤:他院より第3次救命救急センターへの搬送患者が多いことから、重症例が半数以上を占めている。これらの重傷例(H&K gradeIV、V)は転帰の不良な例が多いことから、積極的な治療を見合わせている施設も多いが、当施設では積極的に治療し、その結果約半数が転帰良好という治療成績をあげている

脊髄末梢神経=脳神経外科領域で扱う施設が少ないため、遠方からの紹介患者さんも多いが、良好な治療成績である。脳血管内手術は当初施行できる施設が少なく限られていたが、当施設ではすでに90年より本格的に導入し、これまでに2,000例を超える症例数を経験している。その対象疾患も前述の疾患以外、脳腫瘍・硬膜動静脈瘻・脊髄血管奇形、アテローム硬化性頸動脈・鎖骨下動脈狭窄症・外傷性鼻出血・超急性期硬膜外血腫・再発性慢性硬膜下血腫と多岐にわたっている。特に、頸動脈狭窄症に対するステントを用いた血行再建術が、08年4月より保険適用になったことで患者数は著しく増加している

頭蓋底部腫瘍、血管に富んだ腫瘍=摘出術前に栄養血管に対しての塞栓術を施行し、無輸血での腫瘍摘出例も多い

転移性脳腫瘍=特に多発性の場合、一病変にかかる照射時間が数10秒と短時間で、正確に、十分な照射のできる定位的放射線治療が施行されている

★難治性のパーキンソン病等の不随意運動、コントロール困難な視床痛等に対する定位的脳手術が04年度より開始され、良い成績をあげている。

医療設備

MRI 3台、CT 5台、DSA 6台、定位的放射線治療装置、SPECT 3台など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

乳腺内分泌外科グループ

分野

乳腺・内分泌外科

特色

北里大学病院外科乳腺甲状腺グループは、30床の専門ベッドを有し、手術、化学療法および終末期患者様に対する治療を行っている。乳腺治療は今や単一の診療科で行うことは不可能であり、外科、放射線科、形成外科、緩和医療チーム、看護部、薬剤部、リハビリテーション科の複数の部門によるチーム医療を行っている。診断には、マンモグラフィ、超音波、MRI、マンモトーム生検術などを行っている。手術療法として、腋窩郭清の省略を目的にしたアイソトープ・色素併用法によるセンチネルリンパ節生検を行っている。乳房切除症例に対し、形成外科チームと共に乳房再建を行っている。化学療法は、エビデンスに基づいた標準的治療法の施行に努めており、種々の治験、多施設共同臨床試験にも参加して新しいエビデンス(根拠)の構築に努めている。平成15年より外来化学療法専門施設として、化学療法センターを開設。専任スタッフによる良好な環境下での治療に努めている。入院患者様への精神的QOL(生活の質)の改善を図る目的で、コスメ(化粧療法)・プログラムを導入、ボランティアスタッフの協力により定期的に開催されている。遺伝性乳癌の遺伝子診断にも取り組んでおり、カウンセリング体制も整えている。甲状腺疾患については手術成績のみならず合併症の予防と術後QOLの改善に努めている。

症例数

<乳腺>

診断=神奈川県乳がん集団検診協力医療機関として、協力参加している。03年度よりマンモグラフィ(MMG)読影指導者講習会に協力参加し、指導資格者3人は神奈川県乳がん集団検診MMG検診運営委員として診断業務に協力している。MMG検査は指導資格を有する専任技師3名の指導のもと女性技師により施行されている。ステレオガイド下マンモトームを取り入れ積極的に生検を行っている

治療=①手術治療:年間乳癌手術件数は約250例。うち乳房温存手術は72%に施行。乳房温存症例は、術後温存乳房に対して放射線照射を施行している。温存療法の適応決定にMR-マンモグラフィを用いている。腋窩郭清省略を目的としたセンチネルリンパ節生検は、リンパ節転移が明らかでない症例を適応としている。腫瘤径が大きい症例に対し、術前化学療法による温存療法の適応拡大を行っている。入院治療計画は、クリニカルパスにのっとり、温存症例で術後3~5日目、乳房切除症例で7~10日目に退院となる。手術検体は、病理組織診断が行われ術後治療方針の決定(化学療法・内分泌療法・放射線治療・分子標的療法)に用いられる。②全身療法:エビデンスに基づいた標準治療や、治験・臨床試験を行い、化学療法は常勤専任看護師3人、専任薬剤師1人からなる外来化学療法センター(24床)で施行される。③QOL:看護師は受け持ち制をとり再入院の際も担当スタッフの変動を最小限にしている。がん専門看護師および緩和診療専門グループにより、身体的疼痛管理・精神的ケアの導入を行っている。また、術後のリンパ浮腫のケアに対し、専門看護師により指導を行っている。④成績:10年生存率はI期89.5%、II期77.2%。<甲状腺・副甲状腺疾患>手術件数:甲状腺疾患56例(癌52例、良性4例)、副甲状腺疾患16例である。対象は、バセドウ氏病などの良性疾患から甲状腺進行癌までと幅広い。治療効果と術後QOLの確保に心がける。頚部手術の術後合併症である反回神経損傷や前頚筋の萎縮・拘縮の予防のため神経・筋肉の温存に力を入れている。初回手術後の反回神経麻痺は、反回神経浸潤例を除き認めていない。創部処置に関しても形成外科的手法を取り入れ、患者QOLの改善につくしている。入院治療計画はクリニカルパスにのっとり、術後入院期間は、良性疾患では1~3日間、悪性疾患では5~7日間である。

医療設備

MMG、US、MRI、CT、PET-CT、骨シンチグラム、マンモトーム(X線ガイド下)、放射線治療装置(リニアック)、外来化学療法センター。
  • セカンドオピニオン受入 〇
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

放射線治療科

分野

放射線科

特色

北里大学病院は病床数1,033床の特定機能病院である。放射線治療科のスタッフは全員が日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会の放射線治療専門医で、他学会の指導医や認定医の資格も持っている。放射線治療科では、各科の協力のもとに、多くの悪性腫瘍と一部の良性疾患に対して単独であるいは手術や化学療法との併用で、高精度な放射線治療を行っている。非密封小線源療法(RI内用療法)は放射線画像診断科との密接な連携体制で実施している。治療方針の決定に際しては,各科専門医との合同診察やカンファレンスを通じてEBM(Evidence Based Medicine:科学的根拠に基づく医療)の実践に心がけている。

症例数

放射線治療患者数は年間1,000人を超え、外部放射線治療900~950人、密封小線源治療は子宮腔内30人前後、前立腺癌に対しては、イリジウム192小線源を用いた高線量率組織内照射が90人、ヨウ素125線源による永久挿入療法が140人前後の症例数である

★放射線治療の対象疾患としては、肺癌、頭頸部癌、乳癌、前立腺癌、婦人科癌が多く、いずれも各科との連携により良好な治療成績が得られている。とくに放射線治療では、線量の検証や位置精度の管理あるいは治療機器の定期点検など品質管理にも重点を置いている。また、治療効果を高めるために、症例に応じて抗癌剤の同時併用や多分割照射などを採用している。末梢発生の早期肺癌には動体追跡照射を用いた体幹部定位放射線照射を行い、70%以上の局所制御率が得られている

★肺癌は呼吸器内科・外科との合同カンファレンスで最適な治療方針が決定される。また、JCOG(Japan Clinical Oncology Group:厚生労働省科学研究助成金による臨床試験研究組織、ホームページ:http://www.jcog.jp/index.htm)やWJOG(West Japan Oncology Group:特定非営利活動法人・西日本がん研究機構、ホームページ:http://www.wjog.org/index.html)の臨床試験にも参加している。頭頸部癌では、耳鼻科専門医との合同診察で治療方針決定から治療中、治療後の経過観察まで一緒に行い、救済手術を含めて機能温存を目指した治療を優先している。喉頭癌、下咽頭癌の喉頭機能温存率は進行期でも50%を超える

★脳動静脈奇形・聴神経腫瘍・転移性脳腫瘍などに対しては、脳外科専門医との共同作業で定位手術的照射を週1回実施しており、多くの症例で良好な経過が得られている。前立腺癌では泌尿器科との緊密な連携により、ホルモン療法など補助療法に関わる他施設との病診連携もスムーズに行われている。婦人科癌では、北里婦人科腫瘍グループを組織し、子宮頸癌を主体として標準的集学治療の確立に取り組んでいる。

医療設備

治療計画専用MDCT、治療計画対応PET-CT1台(診断と兼用)、X線エネルギー可変型リニアック(動体追跡照射による体幹部の定位照射)、C-arm型リニアック(頭頸部に対する定位照射対応)、高線量率イリジウム密封小線源治療装置、ヨウ素125密封小線源永久刺入療法手術室。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

放射線画像診断科

分野

放射線科

特色

スタッフは日本医学放射線学会放射線診断専門医で、日本IVR学会、日本核医学会の専門医にも認定されている。CT、MRI、核医学、血管造影、IVR(インターベンショナル・ラジオロジー)の診療を担っており、検査・治療の実施、報告書の作成を行い、各診療科と連携しながら最新・最善の診療の実践に努めている。CT、MRI、核医学検査については領域を問わず放射線画像診断科が担当し、血管造影や血管系IVRは心臓以外について放射線画像診断科単独または他の診療科との協力で実施している。核医学では検査に加え、放射線治療科と協力して、放射性医薬品を用いた骨転移や甲状腺機能亢進症の治療も行っている。IVRでは塞栓術、血管形成術、ステント留置、止血、CTガイド下生検など、様々な治療・診断を行っている。

症例数

年間のおよその件数は、CT 30,000件、MRI 15,000件、核医学検査6500件(うちPET 2000件)、血管造影/血管系IVR 700件(心臓を除く)、CTガイド下IVR 100件である。なお、2014年には新病院が開院し、設備・診療体制が大幅に拡充される予定である。

医療設備

CT 4台、MRI 4台、PET-CT 1台、SPECT 3台(うち1台はSPECT-CT)、血管撮影装置5台。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

麻酔科ペインクリニック

分野

ペインクリニック

特色

疼痛診断を重んじ、最適な治療を選択する。カウンセリングのみで消失する痛みもあれば、神経ブロックを必要とする痛みもある。薬物療法、神経ブロック療法、中医学的治療、遠絡療法、精神療法などの多岐にわたる疼痛治療を疼痛診断に基づいて行う。原因不明疼痛、心因性疼痛、癌性疼痛などの難治性疼痛にも真摯に取り組んでいる。また、疼痛治療の発展を目指し、臨床研究を盛んに行っている。医学的根拠を立証し、本院から生まれた新たな疼痛治療もある。

症例数

年間新患者数は700~800人で、すでに他院受診後の難治性疼痛が主である

★神経ブロックに関しては、椎間板ヘルニアに対する椎間板内加圧注射の治療成績が良好である。独自に手技の改良を図り、その詳細をアメリカ麻酔科学会(世界最大の麻酔科学会)や日本ペインクリニック学会で発表した。我々の椎間板内加圧注射は国内外で高い評価を得て、Pain Medicine誌(IF2.74)に受理された。また、我々の知る限り、脳卒中後痛に対する神経破壊薬による星状神経節ブロック(後方アプローチ)を、我々が日本で初めて報告した

★その他、エピドラスコピー、脊髄刺激装置埋め込み術、クモ膜下カテーテル埋め込み術、三叉神経高周波熱凝固ブロックなど、適応があれば施行している。薬物療法に関しては、局所麻酔薬スプレー、プロスタグランジンE1、セロトニン受容体作動薬など、国際誌に掲載された我々の治療を提供している。国内外での研究報告は毎年15題程度で、多くは著名な国際誌に掲載されている。05年のアメリカ麻酔科学会においては、ペインクリニック臨床部門のポスターディスカッションに世界から8演題が選ばれたが、うち6演題が北里大学であった。その後も精力的に診療を行っている。

医療設備

MRI、CT、X線透視装置、超音波透視装置、サーモグラフィー、ニューロメーター、ペインビジョン、高周波熱凝固装置、近赤外線照射治療器、不変電流通電治療器ほか。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

救命救急センター

分野

救急医療

特色

当救命救急センターは、本邦での救急医療体制での3次救急医療施設として機能しており、必然的に生命に関わる病態、疾病を持つ患者が来院する。それらの重症患者に対し、大学病院の up to dateの知識と技術が集約されて全診療科の力が統合されて患者に還元されることを基本理念とし、プレホスピタル・ER・根本治療・集中治療のすべてを救命救急センターの医師を中心に各科協力を得て質の高い医療を行っている。このような重篤な患者に対して年間を通して24時間常に対応が可能なように体制を整備し、実践している

★また、11年からは、現場救急隊の判断でドクターカーを要請できるシステムを構築し年間150件前後出動している。救命救急センター内のチームワークはよく、多発外傷や多臓器不全、熱傷、中毒など従来の単科では対応し得なかった重症患者が多方面からのアプローチにより多くの症例が救命されている。多発外傷に対する同時手術も容易に行われるとともに、他の救命救急センターで受け入れが困難な精神疾患を有する重症患者、脊髄損傷、四肢や指の切断なども積極的に受け入れている

★当センターの社会活動としては、一般市民に対する救急医療の啓蒙や心肺蘇生の教育を毎年行っている。災害医療についても、神奈川県の中心となって活動しており、95年の神戸大震災に際しては5人の医師を派遣し、00年に開催された沖縄サミットでは、救急担当チームとして6人の医師、看護師を派遣し、04年の新潟中越地震には1人の医師を派遣、11年の東日本大震災では、13人の医師、8人の看護師、4人の薬剤師、4人の事務職員を4チームに分けて派遣した。DMATとしても複数の統括DMAT、日本DMAT、神奈川DMATインストラクターを有し有事のみでなく平時から養成研修や消防、警察、医療機関、自衛隊との合同訓練など積極的に災害医療にかかわっている

★社会問題化していた脳死臓器移植に関しては、92年に移植コーディネーターを設置し、倫理委員会とも調整しつつ脳死臓器提供施設としての体制も整備され、12年までに2例の脳死臓器提供を経験した。救急救命士の救命救急センターでの実習も積極的に受け入れており、北里プレホスピタル研究会と称して救急隊員の研究会も開催している。他大学の学生、救急医療財団からの依頼による医師・看護師・救急救命士の研修も毎年行っている。また、日本救急医学会指導医・専門医認定施設、日本集中治療学会認定施設、外傷学会認定施設も担っている。

症例数

患者数は6~7人/日で、内因性疾患が約60%近くを占めており、残りが外傷を含めた外因性疾患である。当院は県内のうち県北、県央での中核病院として定着し年間2,000件程度、隣接する東京都からも年間400件程度の3次救急患者を受け入れている。心肺機能停止患者(CPA)も年間平均500人に及び、診療の質・量ともに国内でもトップクラスのレベルに達した。11年度、当院3次救命救急センター来院患者は2,390人であった。そのうち厚生労働省に届ける重篤患者症例は1,892人(79.1%)で、そのうち来院時心肺停止患者を除く死亡率は9.2%であった。

医療設備

蘇生室2部屋、被曝医療用除染室、診察室9部屋、回復室1部屋、レントゲン室、CT室(8列MDCT)、血管造影室、高圧酸素療法室、ICU(熱傷ユニットを含め)25床、大部屋25床、人工呼吸器、経皮的心肺補助装置、持続血液浄化法装置、超音波装置、各種ビデオファイバースコープ、中毒分析装置。
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