専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

富山市立 富山市民病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器・一般内科

分野

消化器・一般内科

特色

富山市の中核病院の一つとして消化器疾患全般を対象として診療している。消化器外科、放射線科、病理部門ともに充実しており、密な連携をモットーとしている。特色としては開放病床を設け、病診連携に力を入れている点である。また癌の終末期ケアを専門的に行う緩和ケア病棟を設けている。日本消化器病学会認定施設、日本消化器内視鏡学会指導施設。日本肝臓学会指導施設。

症例数

肝疾患は主に樋上が担当。ウイルス性慢性肝疾患に対しては、きめ細かに画像診断を行い、肝癌の早期発見に努めるとともに、積極的にインターフェロン療法を試みている。2008年入院実績は肝硬変90例、肝癌48例などであった。肝癌に対する治療としては肝動脈塞栓術38例、ラジオ波焼灼術15例、リザーバー動注療法3例などを行った。また当院精神科にはアルコール外来が設けられており、アルコール性肝障害患者に対する断酒会活動も行われている

★2008年上部消化管内視鏡検査4,215件。治療内視鏡としては食道静脈瘤硬化療法および結紮術20例、クリッピングを主とした止血術49例、早期胃癌、腺腫に対する粘膜下層剥離術30例などを行った。再発性胃、十二指腸潰瘍に対するヘリコバクター・ピロリ除菌療法は1996年から行っている。近年、内視鏡的胃瘻造設術を行う機会が増え良好な結果を得ている

★膵、胆道系疾患の診断に99年からMRCPを導入した。胆管結石、閉塞性黄疸に対しては蓑内が担当し、EBD、EST、EPDを年間120~150件行っている

★大腸内視鏡は主に青山が担当。大腸癌検診の定着に伴い内視鏡件数は急増しており、年間1,700~1,900件施行している。内視鏡的に切除した早期癌は年間30~50に達する。炎症性腸疾患は潰瘍性大腸炎25例、クローン病11例と症例数は少ないが、各患者に合わせた細かい指導を心掛けている。

医療設備

CT、MRI、DSA、ESWL、電子内視鏡、マイクロ波凝固装置、ラジオ波焼灼装置。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

消化器・一般外科

分野

消化器・一般外科

特色

地域中核病院として、富山市医師会との病診連携による開放型病床30床を持ち、月1回のカンファレンス(症例検討会)を開き、登録医(かかりつけ医)との連携をとっている。食道、胃、大腸、直腸、肛門、肝胆膵にわたる消化器外科全般(悪性疾患が主である)と、乳腺外科および一般外科を行っている。救急疾患の手術も数多く行っている。内視鏡手術も積極的に行い、胆道疾患のみならず、大腸においても腹腔鏡手術を行っている。また、緩和ケアについては在宅緩和ケアを含め積極的に取り組んでいる。

症例数

2008年の集計では、年間の総入院数は1,066例で、手術数は494例、うち救急手術数は105例で総手術数の20%を占めている。80歳以上の高齢者での手術例数が増えており、老人病棟専門病院などと協力しながら治療にあたっている

★食道癌は1例である。手術療法以外には放射線、化学療法の併用を行っている

★胃癌は54例、半数は早期胃癌である。胃癌治療ガイドラインに基づきstageごとにリンパ節郭清程度や、切除する胃の範囲を考慮して手術方針を決定している。進行胃癌では広汎なリンパ節郭清を伴う手術を、早期胃癌ではリンパ節郭清を少なくする縮小手術を積極的に行っている。進行胃癌では、ガイドラインに従い補助化学療法を行っている。胃癌手術の5年生存率はstageIa93.1%、Ib87.5%、II63.9%、IIIa48.1%、IIIb46.0%、IV13.3%である

★大腸癌は94例、結腸癌では早期癌のみならず、進行癌でも腹腔鏡手術を行い、より身体に影響の少ない手術を行っている。直腸癌では術後の性機能や排尿機能を維持するために神経を温存する手術を行い、また癌の治療に支障がなければ人工肛門を作らない手術を基本として行っている。肝転移に対しては切除を第一選択とし、非切除例では化学療法を行い、可能であれば切除している。直腸肛門外来では、人工肛門を持つ患者のケアを行っている。5年生存率は、結腸癌でstageI100%、II65.5%、IIIa58.3%、IIIb57.1%、IV9.4%、直腸癌ではstageI89.2%、II60.1%、IIIa59.2%、IIIb72.7%、IV4.4%である

★乳癌は43例、新しいX線撮影装置(マンモグラフ)と超音波検査(超音波ガイド下細胞診)にて早期乳癌の診断に努めている。マンモグラフ装置によるマンモトームを用いた針生検では乳房内石灰化病巣の的確な採取が可能であり、早期乳癌の診断に用いている。乳房温存手術を積極的に行っている。また、乳房再建手術を形成外科との協力にて行っている。乳腺外来では定期的な乳腺疾患の検査、治療を行っている。乳癌手術の5年生存率は、stageI97.3%、II86.9%、III75%、IV0%である

★肝胆膵の悪性疾患は7例であった。肝切除ではハーモニック装置を用い、出血の少ない手術を行っている

★胆石などの胆道の良性疾患は51例、胆石症例では主として腹腔鏡手術を行い身体に影響の少ない手術を行っている。胆嚢炎などの急性期では発症早期での手術を行い、入院期間の短縮を行っている

★ヘルニアは73例、術後の痛みが少なく、かつ再発の少ない手術法として特殊なダイレクトワーゲルパッチを用いた手術を行っており、本法では1例のヘルニア再発も認めていない。肛門疾患は5例である

★クリティカルパスを用いて、わかりやすい安全な医療を目指し、また医療の標準化、入院期間の短縮に努めている

★緩和ケアは緩和ケア専門(エキスパート)ナースと協力しながら行っている。在宅緩和ケアは、一般診療所医および在宅看護センターの協力を得ながら行っている。

医療設備

CT、MRI、血管撮影装置、マンモグラフィー、US、消化管内視鏡、ICU。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

呼吸器外科

分野

呼吸器外科

特色

肺癌、縦隔腫瘍、炎症性呼吸器疾患、気胸等すべての呼吸器疾患の診断と治療を行っている。治療方針の決定は患者のQOLを重視し、呼吸器内科、放射線科、病理科などとのオープンカンファレンスにより決定し、集学的治療を行う。インフォームド・コンセントを重視し、個々の患者さんに最も適した治療を選択するよう心掛けている。またヘリカルCT検診による超早期肺癌の発見と縮小手術、開業医の方々との共同主治医制による病診連携にも力を入れている。

症例数

年間の手術件数は約200例。気管支鏡検査数186件、血管造影件数93件

★非小細胞肺癌の場合、早期以下の例に対しては区域切除や胸腔鏡下手術などの縮小手術を、中心型肺癌には気管支形成術を、進行例に対しては放射線・化学療法の併用や、血管外科手術手技を併用した拡大手術など、個々の症例にあわせた治療を行っている。肺癌切除例の5年生存率:CT発見例95.2%、I期80.3%、II期67.2%、IIIa期36.8%、IIIb期16.2%、IV期10.2%

★小細胞肺癌に対しては、II期までは手術と化学療法、III期以上では化学療法と放射線治療を中心に行っている

★気胸、手掌多汗症、縦隔腫瘍、転移性肺腫瘍に対する胸腔鏡下手術、気管・気管支閉塞に対するレーザー治療、ステント拡張術など患者のQOL重視の治療法を積極的に行っている

★その他、大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、下肢静脈瘤などの血管疾患も扱っている

★なお、当科は呼吸器外科専門医合同委員会基幹施設、日本胸部外科学会、日本気管支学会の専門医制度指定施設となっている。

医療設備

MDCT、MRI、DSA、電子内視鏡、リニアック、核医学検査、ヤグレーザー。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

循環器科

分野

循環器科

特色

富山県中部地域の地域中核病院として、心臓血管疾患に対して高度医療を行うとともに、富山市医師会を中心とした近隣開業医との病診連携に力を注ぎ、2008年に富山県で初めての地域医療支援病院に認定された。スタッフ5人全員が認定循環器専門医で経験豊富。3日に1回の二次救急輪番日以外にも毎日、循環器担当医を決め、緊急心臓カテーテル検査・治療が24時間可能。2000年よりクリニカルパスを実施、在院日数の短縮に努めている。また、循環器疾患と関連の深い禁煙外来・睡眠時無呼吸外来を併設している。日本内科学会認定制度教育病院、日本循環器学会認定循環器専門医研修施設。

症例数

1日平均循環器外来患者数50~60人、循環器専門外来は毎日2診、循環器専門病床38床、年間循環器疾患入院患者は約400人、急性心筋梗塞は70人前後、心不全、不整脈、狭心症など循環器疾患を広く対象としている

★ホルター心電図1,400例、心エコー図3,400例、心臓核医学検査350例、トレッドミル負荷試験250例、心臓カテーテル検査は年間250例(80%が患者負担の少ない橈骨動脈アプローチ)、PCIは年間90例施行し、うち緊急PCIは50例。PCIの成功率は97%重症心不全に対してはCCUでスワンガンツカテーテルによる血行動態の管理下に、必要に応じてECUM、IABP、緊急透析などを施行する。ペースメーカー植え込み術は年間20~30例。心臓リハビリテーション施設認定については準備中である。また、全科外来・入院患者の心電図の二重チェックを循環器医が行っている。

医療設備

心臓カテーテル検査室・デジタル心血管造影装置(2台、DSA含む)・心臓電気生理学的検査装置、集中治療室(ICU6床、HCU8床)、IABP、PCPS、MDCT2台、心臓MDCT1台、MRI2台、運動負荷装置(トレッドミル、自転車エルゴメーター)、ホルター心電図解析装置、心エコー、経食道心エコー、心臓核医学検査、体外式ペースメーカー装置、血液浄化装置。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

腎臓内科

分野

腎臓内科

特色

総病床数が626床の総合病院で、富山市の基幹病院の一つとしての役割を担っている。富山県で初の地域医療支援病院として富山医療圏の地域医療のリーダー役を果たしている。内科は日本内科学会専門医教育病院に認定され内科系13学会の認定施設である。

症例数

腎高血圧グループは、高血圧の診断と治療、糸球体・尿細管間質疾患の診断と治療、膠原病の診断と治療および血液浄化療法を行っている。高血圧に関しては、日本高血圧学会員である石田副院長が最新のエビデンスにもとづく医療を提供している。糸球体・尿細管間質疾患に関して、大田部長が腎生検を実施しており年間約40-50件である。光顕・電顕・蛍光抗体法に加えて特殊染色も可能な病理科とともに診断に当たっている。膠原病は常勤スタッフ全員が豊富な治療経験を有しているが、関節リウマチは県内トップレベルの関節外科である整形外科が主に治療している。透析ベッドは32台で、主に透析導入や緊急透析および手術前後など問題点のある方の管理を中心に行っている。大規模災害時には、富山市南ブロックの透析施設の基幹病院として各施設と連携を取りながら透析医療を行うことになっている。病院の性格上、急性腎不全や多臓器不全などに対する持続緩徐式血液濾過透析などの各種血液浄化療法や水・電解質バランスの維持に関して各診療科から応援を求められることが多い。外来は、石田副院長が高血圧を中心に、大田部長が糸球体・尿細管間質疾患を中心に診療しており、特に慢性腎臓病の病診連携に力を入れている。

医療設備

MRI、MDCT、DSA、血漿交換、持続緩徐式血液濾過透析、持続携行式腹膜透析(CAPD)。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

特色

扁桃疾患、手術をよく扱い、急性扁桃炎(細菌性、ウイルス性)、摂食困難の入院も多い。顔面神経麻痺の一連の臨床研究をよく発表している。また頭頸部腫瘍の手術、放射線、化学療法や末期治療も実施している。副鼻腔内視鏡手術も整備した。

症例数

過去23年間(1986年4月~2009年3月)の手術総数は4,036例で、鼻副鼻腔関係1,145例、扁桃関係963例、喉頭微細手術関係519例、その他1,409例

★口蓋扁桃摘出術は963例で、全身麻酔で行い、手術時間は約40分、麻酔導入覚醒でプラス40分、平均入院日数は約10日、費用は全額で約30万円(この額の2割か3割本人負担)。6例の術後出血のうち4例は退院後出血、1例に敗血症を合併したが保存的治療で事なきを得た

★顔面神経麻痺は86年4月~96年3月までの10年間に223例入院治療し、ベル麻痺が203例、ハント症候群は19例、真珠腫性中耳炎によるものが1例あった。右105例、左117例、両側性1例で、糖尿病を合併していた麻痺は19例、再発性麻痺は9例認め、再発までの平均年数は12.8年である。ステロイド治療のほか、麻酔科で星状神経節ブロック、ヘルペスによるハントは皮膚科で診断がつき次第、抗ウイルス剤の治療も行っている

★頭頸部腫瘍は86年1月~99年11月までの13年11カ月で124例入院治療し、5年生存率は約55%である。高齢化社会、第一癌の治癒率向上やCT等診断技術の進歩で、最近多重癌が増加し21例(17%)に認められ、第一癌から第二癌発生まで平均4.14年で、頭頸部と重複しやすい部位は、食道、胃、肝や肺であった

★アレルギー性鼻炎の減感作療法(ハウスダストとスギ花粉)も行っている。

医療設備

鼻咽喉ファイバーTVシステム、MRI、CTなど。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

歯科口腔外科

分野

歯科口腔外科

特色

1997年4月から歯科口腔外科としての診療を開始した。地域医療の中核を担う総合病院の1診療科として、一般歯科治療からデンタルインプラント(人工歯根)、外傷、顎関節症、口腔癌まで顎口腔領域のすべての疾患を治療対象としている。病院歯科口腔外科の性質上、有病者の比率が高く、院内各科と連携をとりながら積極的に治療を行っている。

症例数

年間の外来初診患者数は約1,000人。そのうちの約35%が院外からの紹介である。年間外来手術件数は約300件で、ほとんどが埋伏智歯抜歯、嚢胞摘出、良性腫瘍切除などである。デンタルインプラントも通常の症例はもちろん、顎堤の吸収が著しく、骨移植術あるいは上顎洞底挙上術が必要な症例でも、採骨部を口腔内に設定できるものは外来局所麻酔下に手術を行っている。デンタルインプラントは、ヒドロキシアパタイトコーティングの1ピースタイプを主に使用しており、良好な結果を得ている。症例によっては植立後早期に補綴処置を行い、患者の審美的要求にも可能な限り応えるようにしている。最近、増加傾向にある顎関節症では、積極的にMRI撮影を行い、診断の一助としている。治療は薬物療法やスプリント療法を主体とした保存療法を行い、良好な結果を得ている

★年間入院患者は約70人。そのうちの約5%が救急外来経由となっている。入院患者のほとんどは手術症例であるが、最近の傾向としては全身麻酔科の埋没智歯一括抜歯症例が増加している。顎骨骨折はチタン製ミニプレートで骨接合を行うことにより入院期間の短縮を図っている。悪性腫瘍は外科的切除を基本としているが、術前に放射線療法や化学療法を併用した治療を行っている。また、進展例に関しては、富山医科薬科大学歯科口腔外科と連携して治療を行っている。

医療設備

MRI、ヘリカルCT、リニアック、核医学検査、デンタルインプラント。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

神経内科

分野

神経内科

特色

脳血管障害、神経難病、髄膜脳炎など種々の神経疾患、頭痛、めまい、しびれ、意識障害、けいれん、顔面神経麻痺など、広範に診療している。富山市の救急医療を担う中核病院の一つであり、急性疾患の診療に力を入れている。他の内科診療科、脳神経外科、リハビリテーション科、整形外科との連携も密で、共同で診療を行うことも多い。

症例数

外来患者数は1日平均25人、入院患者数は年間約350~400人である。入院患者の半数近くは、脳梗塞である。他、神経系感染症(髄膜炎、脳炎、脊髄炎)、免疫性神経疾患(重症筋無力症、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群)、変性疾患(パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症)、筋疾患(筋ジストロフィー症、多発筋炎)、代謝性疾患(肝性脳症、ウエルニッケ脳症)、顔面神経麻痺、頭痛、めまい、てんかん、頸部脊椎症など多岐にわたる。特に脳梗塞については、MRIを2台装備しており、迅速な診断が可能である。脳ドックも担当しており、無症候性脳梗塞の早期発見や脳血管障害の予防にも力を入れている。一方、有効な治療法が確立されていない神経変性疾患に対しては、在宅医療へ向けての支援も行っている。また、日本神経学会から、神経内科医の教育関連施設として認定されている。

医療設備

CT、MRI、SPECT(局所脳血流測定)、脳血管撮影、頸部超音波検査、脳波、筋電図、神経伝導速度、血液浄化療法施設。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

脳神経外科

分野

脳神経外科

特色

「質の高い安全な医療の実践」がモットー。脳神経外科一般を対象に、充実した関連諸科の専門医と連携し、総合的な急性期医療を行っている。地域医療圏における中核病院として、救急医療、病診連携(開放型病床)、脳ドックの充実も図っている。

症例数

入院患者は473人、手術数は182例。手術の内訳は、脳腫瘍15例、脳動脈瘤・脳動静脈奇形22例、脳出血18例、頸動脈内膜血栓剝離術17例、脳血管吻合8例、慢性硬膜下血腫31例、外傷性頭蓋内出血9例、水頭症17例、頸椎10例、血管内手術10例等である

★治療法の選択にはQOLを最重視し、患者・家族への説明と同意を徹底している

★脳動脈瘤破裂によるクモ膜下出血には、急性期クリッピング術を原則に、コイルによる血管内手術も選択肢に入れている

★脳動静脈奇形には、血管内塞栓術を併用した直達手術を基本に、ガンマナイフ治療を他施設に依頼している

★脳梗塞では、超急性期例に選択的動脈内血栓溶解を積極的に行っている。頸動脈内膜血栓剝離術は、最近5年間で55例行い、術後合併症は0%であった

★高血圧性脳出血は、手術適応を厳格にし、緊急例では低侵襲の小開頭顕微鏡下血腫除去術を、それ以外には局麻下CT誘導定位脳的血腫吸引術を行い、その比は半々である。リハビリは入院早期からベッドサイドで開始し、慢性期は専門病院へ転院する

★脳腫瘍は、神経機能の温存を重視した腫瘍切除を主体に、悪性では化学療法と放射線療法の集学的治療を行っている

★治療成績は脳外科の標準と考えられる。

医療設備

ヘリカルCT2台、MRI2台、回転DSA、SPECT、CUSA、リニアック。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

ペインクリニック

分野

ペインクリニック

特色

麻酔における疼痛管理の技術―神経ブロック(局所麻酔薬を神経やその走行する近傍に注射して、一時的または長期間にわたって麻痺させる方法:星状神経節ブロック、硬膜外ブロック、種々の神経根ブロック)を主力に西洋薬並びに漢方薬を使用して、急性・慢性疼痛の治療を行うペインクリニック外来を1983年より開設して専門性の高い診療にあたっている。

症例数

年間外来新患者数は約130人、延べ患者数は約2,300人である。ペインクリニックの対象疾患は、下記のごとく多彩である。主に“痛み”に関しては、特発性三叉神経痛、顎関節症、帯状疱疹・後神経痛、腰・下肢痛(椎間板ヘルニア、根性坐骨神経痛、腰部脊椎管狭窄症など)、神経根性頸椎症、頸肩腕症候群、肩こり、四十肩、五十肩、テニス肘、ゴルフ肘、胸郭出口症候群、肋間神経痛、肋骨骨折痛、乳癌手術後疼痛症候群、レイノー病、神経原性疼痛(カウザルギーや交感神経萎縮症:手術や外傷で傷ついた神経が自律神経の異常などを伴って痛みが慢性化し、早期ブロック療法が必要な難病)、下肢血行障害の痛み、特発性下肢浮腫、慢性膵炎による疼痛、あらゆる癌性疼痛などがある。また、“痛み”ではないが、顔面神経麻痺、顔面痙攣、ラムジ・ハント症候群、突発性難聴、視神経萎縮症のブロック療法も守備範囲である。特異な分野では、機能性頭痛(群発性頭痛、片頭痛、緊張性頭痛、後頭神経痛など)の頭痛外来を開設中である。個々の頭痛に応じた生活指導のもとに特殊ブロックや疼痛カクテル(静脈麻酔)を施行し、また、群発性頭痛、片頭痛発作時の特効薬の救急的使用サービスにより、患者のQOLを向上させている。全人的な治療が必要な癌性疼痛には、各種の神経ブロック療法と医療用麻薬の活用で各科の緩和医療に全面的に参加協力している。

医療設備

CT、MRI、デジタル解析レントゲン装置、イオントフォレーシス装置など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

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