専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

NTT東日本関東病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器内科

分野

消化器・一般内科

特色

病床数665の総合病院で、企業立病院ではあるが一般開放されている。人間ドックや緩和ケア病棟も併設されている。特に寺谷主任医長らの肝臓癌のラジオ波治療や大圃医師らの消化管癌の内視鏡治療、松橋部長らの小腸内視鏡などでは多くの患者紹介を受けて多数の診療実績がある。学会施設認定は、日本内科学会の他、日本消化器病学会指導施設、日本消化器内視鏡学会指導施設、日本大腸肛門病学会指導施設、日本肝臓病学会指導施設に指定されている。病院として疾患の診療が第一であることは当然だが、それにとどまらず、消化器病の診断・治療における新知見の開拓にも日夜努めており、研究機関との共同研究も行っている。

症例数

10年度の外来患者数は40,765人、入院患者数は1,903人で、平均在院日数9.3日で、常に50人程度の患者が入院している。上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡、逆行性胆道膵管造影は各々年間16,169件、6,876件、280件であった

食道疾患=早期食道癌に対する検査・治療が増加している。拡大内視鏡、NBI観察、ヨード染色などを併用して食道癌のスクリーニングから精査まで行い、適応があるものに対しては内視鏡治療を行う。当院では早期食道癌に対する内視鏡的切除はもっぱらESD(粘膜下層剥離術)で行っており、10年度は50件だった。進行した食道癌に対しては、症例に応じて手術または放射線・化学療法が行われる。増加している逆流性食道炎の診断・治療も行われる。食道静脈瘤に対しては硬化療法や食道静脈瘤結紮術が行われる

胃・十二指腸疾患=胃・十二指腸疾患ではヘリコバクター・ピロリ菌が重要な役割を果たしていることがわかっており、ピロリ菌の検査・治療が多く行われる。早期胃癌の内視鏡治療も急増しており、治療困難症例も多く紹介されて治療対象となっている。10年度は275件の胃ESDが行われた。進行した胃癌に対しては症例に応じて手術や化学療法を施行している。胃・十二指腸潰瘍からの出血に対する内視鏡的止血治療も187件行われた。病院内外からの需要に対し、内視鏡的胃瘻造設も年間47件行っている

小腸疾患=消化器の中でも小腸は20世紀末まで検査が非常に困難な領域とされていたが、00年にカプセル内視鏡とダブルバルーン内視鏡という2種類の小腸内視鏡が相ついで登場した。当院でも04年から、保険収載前の自主研究の形でカプセル内視鏡を行ってきた。今までに540例の検査経験があり、首都圏では最多となっている。カプセル内視鏡とダブルバルーン内視鏡の両方を備えている

大腸疾患=大腸癌、大腸ポリープに対する内視鏡治療が非常に多く行われる。10年度は大腸ESDが150件、他の大腸腫瘍切除が1,511件行われた。進行した大腸癌に対しては手術または化学療法が行われる。潰瘍性大腸炎、クローン病といった炎症性腸疾患も増加傾向が著しいが、部長の松橋は日本での炎症性腸疾患の免疫抑制療法の先駆者であり、多くの症例の診療に当たっている

肝臓疾患=C型慢性肝炎からの肝硬変、肝癌が大きな問題となっており、肝癌に対するラジオ波治療が寺谷主任医長の着任とともに急増している。原発性肝癌のみならず転移性肝癌の治療も多く、巨大なものや多数あるようなものも治療対象となる。10年度のラジオ波治療は381件。C型肝炎ウイルスに対するインターフェロン療法も多く行われ、B型肝炎、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性肝炎などの診療も行っている

胆膵疾患=膵癌も増加が著しいが、残念なことに手術で治癒が期待できる事例はごく限られる。新しい抗癌剤による治療やステント治療が多く行われる。高齢化と共に総胆管結石も増加しており、急性胆管炎に対する内視鏡的治療も多い。

医療設備

内視鏡システム(拡大内視鏡、NBIシステムを含む)、内視鏡画像ファイリングシステム、カプセル内視鏡、ダブルバルーン内視鏡、超音波診断装置、ラジオ波治療システム、CT、MRI、血管造影、放射線治療。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

外科

分野

消化器・一般外科

特色

品川区・大田区・港区・目黒区・渋谷区を中心とした都南部の地域中核総合病院で、一般の患者さんにも広く開放されている。00年12月に完全なペーパーレス/フィルムレスの電子カルテシステムを導入し、安全でミスの少ない医療、迅速で無駄のない医療、わかりやすく納得性のある医療の提供を心がけている。癌患者は入院も早くでき、手術までの期間も短く、短期間で快復できるように努めている。癌の終末期の患者さんのための緩和ケア病棟(28床)も設置されている。外科でも、クリニカルパス(患者さんにもわかる詳細な診療計画表)を早くから導入し、胃癌、大腸癌、食道癌、肝癌などの消化器疾患を中心に、甲状腺や乳腺疾患、ヘルニア、痔なども含めて広い領域で最先端の外科治療を行っている。「手術部位感染surgical site infection(SSI)のサーベイランス」をわが国で先頭になって行い、術後の感染予防にも取り組んでいる。

症例数

外科は年間約1,500件の手術を行っている

乳癌=乳癌手術は年間80例を超え、超音波検査と細胞診を駆使した正確な術前診断、乳房を温存する縮小手術、センチネルリンパ節生検、血管吻合を応用した乳房再建術、内分泌化学療法による補助療法や放射線・抗癌剤による再発癌の治療も行っている。手術成績は10年生存率でStage I:99%、IIA: 98%、IIB:78.2%、IIIA:85.3%

食道癌=年間の新規患者数は約60例で、手術症例は年25~30例(05~10年)。手術方法は、開腹を先行して胸腔内で器械吻合する術式(開腹先行・右開胸での胸腔内器械吻合による切除再建一期手術)を標準としている。合併症も少なく、術後15日で退院するクリニカルパスで術後の管理を行っており、ほとんどの患者が術後15日で退院している。手術成績はStage 0:100%、I:90%、II:70%、III:45%、IV:10%である。進行した患者には化学放射線治療やステント留置を積極的に行っている。早期食道癌は消化器内科で内視鏡的切除(年間30例)を行い、最近では早期の咽頭癌に対して、内科と合同で内視鏡切除(年間10例)も施行している

胃癌=胃癌は年間140例前後の手術数で、出血の少ない安全な手術を心がけて、合併症の少ない器械吻合や、膵臓を温存する脾臓合併切除の胃全摘術、さらには小さな創で手術ができる腹腔鏡補助下の胃切除を行っている。10年度は胃手術130例中58例が腹腔鏡補助下の手術であった。手術成績は5年生存率でStage IA:99.0%、IB:94.6%、II:88.2%、IIIA:64.2%、IIIB:39.4%、IV: 13.0%。また消化器内科では、年間約250例の早期胃癌に内視鏡切除を行っている

大腸癌=年間200例以上(10年208例)の手術を行っている。早期の結腸癌は腹腔鏡を応用して創部の小さな手術を行い、直腸癌は器械吻合の応用によりできるだけ肛門を温存した手術を、小さな直腸癌では経肛門的に切除している。手術成績は5年生存率でStage 0::96.5%、I:98.0%、II:85.7%、IIIa:76.1%、IIIb:57.8%、IV:16.5%。肝転移・肺転移も積極的に切除しているが、肝転移には消化器内科でラジオ波治療も多く行っている

肛門疾患=痔核と痔瘻の手術を年間100例以上行っている

胆石症=年間約100例を腹腔鏡下手術で行い、術後3日での退院で治療している。総胆管結石合併例は、消化器内科での内視鏡的総胆管結石採石後に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っている

ヘルニア=鼠径ヘルニアは局所膨潤麻酔法で、メッシュ補強を行うテンションフリー手術を、年間約300例に行っている。入院期間は、日帰り(デーサージャリー)、1泊2日、2泊3日のいずれかで、患者さんの状況に応じている。腹壁瘢痕ヘルニアに対しても、積極的に手術治療を行っており、癒着形成のない腹腔内留置型のメッシュを使用している

腹腔鏡下手術=近年、その適応は広がり、腹腔鏡下手術は必須の手術手技となっている。腹腔鏡下胃切除術は、98年に第1例を経験して、現在では、早期胃癌、結腸癌、直腸癌の適応症例には積極的に行っている。そのほか胆嚢以外にも、脾臓、副腎、膵臓、肝嚢胞、後腹膜腫瘤、小腸腫瘍なども適応となっている。術後の疼痛の少ないこと、術後立ち上がりの順調なことは、開腹手術に勝っている。

医療設備

電子カルテ、MRI、CT、MDCT、ガンマナイフ、電子内視鏡、超音波内視鏡、放射線治療(リニアック)、腹腔鏡下手術機器、胸腔鏡下手術機器、顕微鏡手術装置。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

呼吸器内科(呼吸器科)

分野

呼吸器内科

特色

呼吸器内科医・呼吸器外科医が常勤するので、緊密な連携のもとにほぼすべての呼吸器疾患に対応が可能である。診療の基本方針は病名を告知し、最新のエビデンス(科学的根拠)に基づいた方針の説明を行い、同意・選択していただいている。クリニカルパスも積極的に活用している。

症例数

外来患者数は1日平均111人。主な疾患は、喘息40%、感冒10%、COPD(慢性閉塞性肺疾患)8%、肺癌5%、間質性肺炎4%、肺炎4%である

★10年度の入院患者数は905人で,疾患別構成は肺癌494人、肺炎145人、間質性肺炎35人、気胸33人、喘息22人、COPD27人など。平均在院日数は16.1日

★10年度肺癌新規患者数は157人(外科治療75人、化学療法72人、放射線療法11人)。III期症例では術前化学療法を含む化学療法、放射線療法、外科治療などを組み合わせた集学的治療を行い、IV期症例では化学療法を主体とした治療を行い、外来化学療法も積極的に行っている(10年は593件)。小細胞癌の中間生存期間は、進展型292日、限局型820日。非小細胞癌の5年生存率は、IA期91.5%、IB期77.5%、II期59%、IIIA期26%、IIIB期10.2%、IV期3.9%

★喘息の治療は吸入ステロイド剤を早期から導入し、少人数の喘息教室も月に1回開催している

★慢性呼吸不全例には在宅酸素療法の他に、非侵襲的人工呼吸器療法も行っている

★特発性間質性肺炎は、画像・病理所見による臨床病理診断に基づき、適応症例にステロイド剤、免疫抑制剤等を用いている。

医療設備

マルチスライスCT、MRI、気管支ビデオスコープ、リニアック、ガンマナイフ。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

高血圧・腎臓内科

分野

腎臓内科

特色

腎臓病一般と高血圧の診断、治療を行う。腎臓疾患に関して診断と治療、末期腎不全に関しては、クリニカルパスを用い外来あるいは入院教育を行い、腎不全の進行抑制を目標としている。多臓器不全など急性血液浄化療法を要する疾患の管理も当科にて行う。また神経疾患、消化器疾患に対する血漿交換療法、血液吸着療法も各疾患の専門医とともに行う。最近注目されている慢性腎臓病(CKD)は外来クリニカルパスを用いるシステムを作成し、近隣の開業医の先生方と病診連携を行っている。高血圧に関しては、一次性二次性の鑑別、高血圧性血管合併症の発症予防を目的に治療を行う。

症例数

10年度紹介率は44.3%である

★入院患者の疾患は、慢性腎不全、急性腎不全、急速進行性腎炎、慢性糸球体腎炎、急性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、膠原病、感染症(トキシックショック症候群、トキシックショックライク症候群なども含む)、電解質異常、高血圧などである

★腎生検は年間10~20例

★血液浄化センターにおける腎不全教育は年間200例、血液浄化療法導入は年間30~40例。透析件数は、5,000件。整形外科、心臓血管外科、循環器科、皮膚科、眼科、消化器科、外科、婦人科などの治療目的で入院する透析患者の透析回数は年間1,000~1,500件である。持続ろ過透析は年間200例以上である。血漿交換療法、血液吸着療法は年間56例

★高血圧外来患者の60%が家庭血圧測定を行っており、外来血圧の比較から白衣高血圧の有無、早朝血圧上昇、薬剤効果、降圧レベル、高血圧性血管合併症の程度を評価している。

医療設備

血液浄化センター病床は18床。持続緩徐式血液ろ過装置5台、移動式血液浄化装置1台、血漿分離装置1台、超音波診断装置、脈波伝播速度測定装置、ICU、CCU、CT、MRI、血管造影室など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

泌尿器科

分野

泌尿器科

特色

城南地区の一般基幹病院として、泌尿器疾患全般を一定水準以上のレベルで診療することをモットーとしている。また当院は、地域がん診療連携拠点病院としての役割も担っており、泌尿器悪性腫瘍の治療にも力を入れている。手術治療においては、臓器機能温存手術(腎機能、排尿機能、性機能)を最大限心がけている。

症例数

1日の外来患者数は120人。クリニカルパスは検査(前立腺生検)が1つ、手術が7つのパス(ESWL、TUL、TUR-Bt、TUR-P、前立腺全摘、腎摘、腎部分切除)を運用しており、平均在院日数は6.9日と短い。10年の年間手術件数のうち主な内訳は、腎細胞癌43例(うち腎温存手術は33例)、腎盂・尿管癌9例、膀胱癌95例、前立腺癌85例、結石に対する体外衝撃波破砕術(ESWL)86例であった

★腎腫瘍一般に対しては、腎温存手術を積極的に実施しており、99年から10年12月までに累計213例に行った。その中でも、腎臓が1個しかない単腎に発生した腎癌の手術は18例経験しており、1例を除いて腎機能温存に成功している。他にも、慢性腎不全に発生した腎癌、両側腎に発生した腎癌など、手術が難しい症例に対しても腎温存手術を行っている

★前立腺全摘手術は、99年から10年12月までに、累計で561例に行った。ここ数年は、年間60例以上コンスタントに実施している。最近の症例では、術後の尿道へのカテーテル留置期間は平均4.6日で、術後の在院日数は平均7.1日、全入院期間の平均は9.5日となっている。手術は、下腹部の恥骨上を皮膚の皺に合わせた小さい横切開で行っており、手術に伴う痛みも少なく、術創もほとんど目立たなくなっている。内視鏡手術は、ホルミウムレーザーを使用して、尿管結石や膀胱結石の治療を効率よく、かつ安全に実施している。

医療設備

電子カルテ、CT、MRI、ESWL、ホルミウムレーザー、リニアックなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

整形外科

分野

整形外科

特色

整形外科疾患の治療を幅広く行っているが、特に脊椎、股関節、膝関節の治療を専門にしている。股関節、膝関節の人工関節置換手術には豊富な経験があり、外来から入院、手術、リハビリテーションまで円滑な治療を行う。脊椎・脊髄病センターは、ペインクリニック科、脳神経外科、放射線科、神経内科、リハビリテーション科と連携して、脊椎疾患の専門的治療を提供する。先進的な医療機器と医療情報技術を備え、安全な医療の提供を目指す。

症例数

10年の手術実績は以下のとおり。脊椎手術248例(頚椎手術53例、腰椎手術166例、側彎症16例、その他13例)、股関節手術88例(人工股関節置換術62例、人工骨頭置換術14例、その他12例)、膝関節手術103例(人工膝関節置換術74例、半月板鏡視下手術16例、その他13例)、骨折・脱臼68例、その他67例。

医療設備

MRI 4台、CT 4台、ガンマナイフ、リニアック、術中脊髄モニター機器、コンピューターガイド手術ナビゲーション装置、無菌手術室(3室)、筋肉トレーニング用サイベックスマシーン、電子カルテなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

リハビリテーション科

分野

リハビリテーション科

特色

当院は稼働病床数606床で平均在院日数は約11日、病床稼働率90%、1日平均外来患者数2,300人の急性期病院である。当リハビリ科の対象患者は原則として入院患者であり、リハビリ科独自のベッドはないが、院内に入院中の全患者に対して必要なリハを提供している。脳卒中に対しては、脳卒中センターにて超急性期のリハビリを展開。運動機能のみでなく高次脳機能障害や嚥下障害などに対しても発症直後からアプローチしている。神経変性疾患や整形外科疾患に対しても早期から関わるが、整形外科疾患では手術に備えて術前からリハビリを行うことが多い。その他、呼吸器科・消化器科・循環器科・血液内科など、各科の治療にともなう廃用症候群に対してのリハビリにも積極的に取り組んでいる。癌患者に対しては、患者の状態に応じたリハビリを提供。特に緩和ケアとの連携は密である。PT・OT・STの各部門で運動器疾患・脳血管疾患等施設基準Iを取得。日本リハビリテーション医学会認定研修施設。

症例数

1日約200人の患者にリハビリを提供。10年度は1年間のリハビリ新患者は2,300人。この中で、脳血管障害720人(31%)・整形外科などの運動器疾患600人(26%)・神経変性疾患80人(4%)・その他、廃用症候群など900人(39%)。リハビリ対象患者の平均入院期間は脳血管障害22日、運動器疾患・神経変性疾患ともに28日、廃用症候群38日。自宅復帰に関しては脳血管障害で55%、他は概ね60~65%である。

医療設備

CT、MRI、SPECT、歩行分析装置、重心動揺計、トレッドミル、筋力測定および増強機器、エルゴメーター、各種物療機器、その他、生活関連評価機器。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

産婦人科

分野

産婦人科

特色

旧関東逓信病院。00年に我が国で初めての電子カルテを導入したIT化病院。地域がん診療連携拠点病院として婦人科悪性腫瘍の治療に重点をおいているが、良性腫瘍には、内視鏡手術を積極的に導入している。また、30人の経験豊富な助産師が勤務し、助産師外来を毎日開設している。

症例数

★10年の手術総数686例。子宮悪性腫瘍手術33例。卵巣・卵管悪性腫瘍手術25例。内視鏡手術109例。角田部長以下スタッフの多くは婦人科腫瘍診断・治療を専門としており、症例数は増加している。大学病院・がん専門病院以外では数少ない婦人科腫瘍学会専門医修練施設(婦人科癌治療の専門医を養成する施設)である。子宮頸癌初期病変に対しては高周波円錐切除術による子宮温存手術、また、進行子宮頸癌に対しては手術療法ではなく、治療効果は同等で手術療法より体に負担の少ない化学療法併用放射線療法を勧めている。一方、子宮体癌・卵巣癌に対しては積極的な根治手術を目指す。特に、高齢者など合併症を有する患者さんは、がん専門病院からも全科的な管理ができる当院に紹介されている

★10年の分娩数は813分娩。帝王切開率22.9%。全分娩をLDR(陣痛室―分娩室―回復室が一体となった特殊個室)で行い、夫立ち会い分娩や母児同室を勧めている。新生児の管理はすべて小児科専門医が、また帝王切開などの麻酔は麻酔科専門医が担当している。ただし、新生児集中治療室(NICU)は併設されていない。07年より全国に先駆け助産師外来を開設している。

医療設備

MRI、CT、放射線治療、ガンマナイフ、緩和ケア病棟、腹腔鏡・子宮鏡。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

小児科

分野

小児医療

特色

感染症などの小児急性疾患をはじめとする小児の総合医療を担当するとともに、常勤医師がアレルギー専門医であることから、アトピー性皮膚炎、気管支喘息など、小児アレルギー疾患の診断・治療に特に力を入れている。特殊外来としては、神経、心臓、、内分泌、精神衛生の各専門外来を開設し、慢性疾患および心理的サポートが必要な患者さんに対応している。

症例数

入院病床数は2床。小児科外来患者数は1日平均60人前後、年間入院患者数は約120人。分娩数が多いため、入院患者は病的新生児を多く含み、一般入院は肺炎・気管支炎・胃腸炎などの急性疾患が主体である。食物アレルギーの児に対する食物負荷試験のための入院も行っている。病床が限られているため、地域の他病院と連携をとりながら診療を行っている

アレルギー外来=小児気管支喘息の治療では、気管支喘息ガイドラインに則り、原則的な治療を心がけている。アトピー性皮膚炎では、保湿剤によるスキンケア、抗炎症剤の外用療法、必要に応じ食事療法などを、患者さんとのコミュニケーションを図りながら行っている

神経外来=てんかん、その他のけいれん性疾患や発達障害児の診断・治療

心臓外来=先天性心疾患、不整脈その他の心臓疾患の診断、内科的治療

内分泌外来=低身長をはじめとしたホルモン異常による疾患の診断・治療

精神衛生外来=不登校、心身症、発達障害などの児および家族へのカウンセリング

乳幼児健診、予防接種=当院出生児以外にも対応。東京都の公費負担制度適用。

医療設備

MRI、CT、各種超音波検査、ABR、脳波、呼吸機能検査、各種迅速検査など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

眼科

分野

眼科

特色

眼科全般、特に網膜硝子体疾患、白内障手術、ぶどう膜炎、眼炎症性疾患の治療に力を入れている。涙道手術・角膜移植は行っていない。病院で電子カルテを採用しており、他科との緊密な連携をとることができる。

症例数

10年度の外来患者数は1日平均111人

★10年度の手術総数は788件。内訳は白内障724件、網膜硝子体37件、その他27件

★10年度の平均在院日数は1.9日である

★白内障はほぼ全例小切開超音波手術を行う。日帰り手術が42%、1泊入院32%、2泊入院26%である。希望者には両眼入院手術も行っている

★糖尿病網膜症に対しては必要に応じレーザーを行い、硝子体出血、牽引性網膜剥離、黄斑浮腫などに対しては硝子体手術を考慮する。黄斑上膜、黄斑円孔などの黄斑部疾患については、希望に応じ硝子体手術を行う。網膜剥離は原則的に手術を行うが、一部の症例では経過観察を行う。術式は症例に応じ強膜バックリングまたは硝子体手術を選択する。網膜裂孔は網膜剥離進展の危険性が高い場合にはレーザー、冷凍凝固治療を行うが、軽症例は極力経過観察する

★緑内障は点眼治療を基本とし、定期的な眼圧・視野検査を行う。眼圧コントロールの悪い進行例に対しては手術治療を行う

★ぶどう膜炎に対しては、まず点眼治療を行う。症例によってはステロイドテノン嚢注射、ステロイド・免疫抑制剤内服、ステロイド点滴治療などを行う。

医療設備

硝子体手術装置アキュラス、白内障手術装置インフィニティ、ツァイス手術顕微鏡、OCT、マルチカラーレーザー光凝固装置、ヤグレーザー、ハンフリー自動視野計、角膜形状解析装置、角膜内皮測定装置、蛍光眼底カメラなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

皮膚科

分野

皮膚科

特色

アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬をはじめとして皮膚疾患全般にわたり、大学病院に劣らない質の高い医療の提供を目指している。基本的にオーソドックスな治療法を主体とし、医学的に評価の定まっていない治療法は採用していない。

症例数

年間の延べ患者数は約50,000人

★アトピー性皮膚炎の年間症例数は約1,000例。治療の原則はステロイド外用剤と保湿剤による外用療法に抗アレルギー剤などの内服療法を併用している。症状に応じてきめ細かい外用指導を行っている。重症例は入院により外用指導、生活指導を行っている

★尋常性乾癬の年間症例数は約200例。治療はステロイド外用剤や活性型ビタミンD3 製剤による外用療法が主体であるが、重症例ではシクロスポリン内服療法を行い、良好な治療成績を得ている。また紫外線照射装置によるPUVA療法・ナローバンドUVB療法も行っている

★毎週水曜午後、外来手術室での小手術を行っており、年間手術件数は約900件。粉瘤、母斑をはじめ小腫瘍の手術を施行している

★専門外来はレーザー外来があり、年間治療件数は約200件

★年間入院患者数は約300人。帯状疱疹、アトピー性皮膚炎が多い

★中央手術室での年間手術件数は約150例。皮膚悪性腫瘍、腋臭症、下肢静脈瘤などの手術を行っている。

医療設備

Qスイッチアレキサンドライトレーザー、炭酸ガスレーザー、紫外線照射装置。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

糖尿病・内分泌内科

分野

糖尿病内分泌内科

特色

糖尿病学会専門医・指導医、糖尿病療養指導士資格を持つ看護師および栄養士、最新の検査機器、電子化された情報管理システムによる高度な診療体制を整備。日本糖尿病学会認定教育施設、日本内分泌学会認定教育施設として認定。糖尿病疾患のみならず甲状腺疾患をはじめとする内分泌疾患全般にわたる診療も実施している。

症例数

外来管理糖尿病患者数は約3,000人、1型糖尿病は約200人。専門外来は月~金の午前午後で、初期教育のための外来糖尿病教室も開催(医師および糖尿病療養指導士資格を持つ管理栄養士、看護師が説明)

★かかりつけ医からの紹介により糖尿病教室への参加、当院の栄養士による食事指導を受けていただけるような医療連携も強化。外来インスリン導入・指導体制を整備(外来糖尿病療養指導士は、10年には延べ366人に対して診療指導を実施)

★内分泌疾患では、バセドウ病や橋本病をはじめとする甲状腺疾患の診断と治療を実施

★早く社会生活に復帰できるように努め、10年平均在院日数は8.1日。入院中に糖尿病治療に必要な食事療法や運動療法に関する教育入院を実施。かかりつけ医通院患者にも糖尿病教育入院を活用いただけるよう各医師会との医療連携を積極的に実施。教育スケジュールはクリニカルパスを作成。糖尿病教育入院プログラムは最短2泊3日

★城南地域での糖尿病医療連携システムDM2を運用しており、都内でも有数の糖尿病連携医療を展開している

★糖尿病協会に参加しており、患者会(椎の木会)がある。

医療設備

MRI、CT、腹部・心臓・甲状腺・頸動脈エコー、核医学診断装置、骨密度測定装置。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

血液内科

分野

血液内科

特色

急性・慢性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの血液悪性疾患に対しては、自家移植や同種末梢血幹細胞移植、臍帯血移植などの強力な治療を行って治癒を目指している。また、悪性疾患以外でも、再生不良性貧血、発作性夜間血色素尿症、骨髄異形成症候群、特発性血小板減少性紫斑病なども治療しており、あらゆる血液疾患を対象にしている。癌に特化した病院ではなく総合病院であるので、病気中心ではなく、様々な合併症も含めて患者さん中心の医療を目指している。

症例数

血液内科の入院患者は35~45人ほどで、年間延べ入院患者数は500人程度であり、急性白血病が約150例、悪性リンパ腫が約200例、多発性骨髄腫は約50例、再生不良性貧血約20例、骨随異形成症候群35例である。入院患者の平均在院日数は20日程度である。急性骨随性白血病の10年生存率53%、急性リンパ性白血病は5年生存率38%、60歳以下の急性リンパ性白血病の5年生存率は58%である。再生不良性貧血の抗胸腺細胞グロブリン(ATG)療法などによる免疫抑制療法では国内有数の経験があり、ATG療法の初回奏効率76.7%、再投与の奏効率61.9%、10年生存率84%、10年無病生存率62%である。移植では自家移植、同種末梢血幹細胞移植、臍帯血移植を行っており、これまでに200例以上の造血幹細胞移植の経験があり、毎年20例程度の造血幹細胞移植を行っている。

医療設備

無菌病室11症、末梢血幹細胞採取や幹細胞凍結保存機器を完備。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

神経内科

分野

神経内科

特色

脳卒中センター、脳神経外科、リハビリテーション科、総合相談室、病棟看護師などとの共通のカンファレンスを通じて、広く神経疾患一般の初期治療から在宅までの流れを見据えた医療を実践している。特に、神経難病の入院症例が多く、また精神科、リハビリテーション科、総合相談室と共同で認知症の早期症例の診療にも力を入れている。

症例数

1日平均外来患者数は66人と多く、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症などの神経難病に加えて、頭痛、てんかん、認知症など幅広い症例を診療している

★脳血管障害に関しては、診断した時点で当院脳卒中センターに治療を依頼し、毎朝のカンファレンスで経過をフォローしている

★年間入院数は151人で、平均在院日数は22.5日。各種神経難病が計72人と最も多く、それぞれの疾患の診断・治療を行うとともに、内視鏡的胃瘻造設術や在宅人工呼吸器導入の調整なども行っている

★その他の疾患では、脳炎・髄膜炎が10人、それに次ぎ、多発性硬化症が8人、抹梢神経疾患13人などとなっている

★重症筋無力症に対しては、当院腎・高血圧内科、肺外科と協力して免疫吸着療法、拡大胸腺摘除術を施行し、安全な治療を心がけている

★特に神経難病では、リハビリテーション科や耳鼻咽喉科の協力のもと、嚥下機能の評価と四肢・体幹機能の維持に努めるとともに、総合相談室を通じて各種相談にのっている。

医療設備

MRI、CT、SPECT、脳波、神経伝導速度検査、針筋電図検査、各種大脳誘発電位などを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

脳神経外科・脳卒中センター・ガンマナイフセンター

分野

脳神経外科

特色

脳卒中センター、ガンマナイフセンターを併設した脳神経外科施設。良性脳腫瘍(特に聴神経腫瘍、頭蓋底髄膜腫、間脳下垂体部腫瘍)を中心とした脳腫瘍、未破裂脳動脈瘤、三叉神経痛・顔面けいれん、脳虚血などに対して、患者さんの生活の質を重視した治療を行っている。10年からは手術中MRI装置Vesaliusを開発・運用開始し、より正確・安全な手術を実施している。その他、血管障害、脊髄腫瘍、グリオーマなどの脳腫瘍等を数多く扱う。脳卒中に関しては、超早期に病態診断・治療を行いつつ、発症日からリハビリの介入を行い、内科・外科・リハビリによる積極的なチーム医療を実践している。すべての疾患について、そのデータを解析し正確な最も適切な医療を行うため、毎日カンファンレンスにおいて検証し、全人的医療がいきわたるよう努めている。

症例数

10年の年間入院数は1,102例(脳外科手術372例、ガンマナイフ332例、脳卒中365例、脳血管内治療13例)であった。治療法は手術療法を中心とし、症例に応じて最良の結果を目指してガンマナイフ・血管内治療等を組み合わせている

★脳腫瘍手術は90例(聴神経腫瘍・頭蓋底腫瘍など)、脳動脈瘤クリッピング・コイル50例、顔面けいれんや三叉神経痛に対する微小血管減圧術50例等であった。脳腫瘍手術による重い合併症はなく、聴神経腫瘍の顔面神経温存率は97%、聴覚温存は術前聴力有効例では70%であった

★未破裂脳動脈瘤の術後の重い合併症は、巨大脳動脈瘤で1例発生した。毎月、脳神経外科・脳卒中治療に併発するごく小さな合併症についても1例ごとに徹底検証し、原因を追究するM&Mカンファレンスを行い、同じ問題を起こさないよう努めている。

医療設備

MRI、CT、MDCT、SPECT、ガンマナイフ、術中MRI装置、術中ナビゲーションシステムなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

精神神経科

分野

精神科

特色

職場復帰援助プログラム、集団認知行動療法、チーム治療による全人的ケア、豊かな病棟環境などが特色である。一方、他の患者への迷惑や職員被害の防止にも留意している。

症例数

50床。07年度の入院数は290人、外来初診数は1,009人であった

★職場復帰援助プログラムは97年から行われており、国内におけるリワークプログラム普及の端緒となった

★集団認知行動療法は、認知やアサーション、行動に対する援助を目的として03年から行われている

★チーム治療による全人的ケアについては、多職種スタッフが、レビューや合同面談などで情報共有・治療方針の統一を図っている。看護スタッフは、イギリスのニューカッスル大学で開発された、患者の自助を援助する面接(タイダルモデル)を02年から行っており、学会での発表も行っている

★病棟環境としては19.5m2 の個室(22床)、39m2 の4人部屋(28床)がある。各室シャワー・トイレ付きで、作業療法室、エクササイズルームも完備している。差額室料は、個室が2万円、4人部屋は5,000円またはなしである

★臨床研究としては、現在、厚生労働省科学研究として、職場復帰援助プログラムの有効性についての研究を行っている。

医療設備

CT、MRI、SPECT、脳波などの検査は可能である。心理検査、作業療法を行っている。カウンセリングは、入院治療中は可能であるが、外来治療では外部機関を紹介している。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

放射線科・放射線部

分野

放射線科

特色

00年12月の新病院開設に伴いフイルムレス、ペーパーレスの環境下で診療を行い、優れたスタッフの下、充実した放射線診療を行っている。放射線部門では患者さんとスタッフの動線を完全に分離し、検査室に入るまで患者さんがスタッフと顔を合わせることはない。

症例数

画像診断部門=CT、MRI、血管造影、脊髄腔造影、精密超音波診断、SPECTを行っている。圧縮画像が電子カルテに同時に電送され、カルテ上からも素早く観察することができる。画像診断レポートはCT、MRI、核医学検査、血管造影、脊髄造影のすべてに付され、検査後2日以内に電子カルテ上に反映される。近隣病院や診療所からの依頼検査の結果はCDにレポートを付して早急に返送している。血管造影手技を応用した治療や、透視装置を使った椎体形成術にも対応している。10年度の検査件数は単純撮影81,843件、CT28,090件、MRI14,021件、血管造影1,607件、核医学検査1,843件、精密超音波診断647件、レポート総数50,752件。人間ドックを含めた健診が37,042件

放射線治療=低侵襲治療が脚光を浴びる医療の動向を反映し患者数の増加が見られる。当院ではリニアック1台、ガンマナイフ1台が設置されている。ガンマナイフの適応は限定的で、実際はリニアック1台で対応している。10年度の治療件数は608件で、リニアック282件、ガンマナイフ326件であった。

医療設備

CT 2台、MRI 3台、SPECT 2台、血管造影3台、リニアック、ガンマナイフ。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

ペインクリニック科

分野

ペインクリニック

特色

64年に若杉文吉先生により麻酔科外来として開設され、76年(昭和51年)にペインクリニック科として独立した。以来ペインクリニック科は、わが国のペインセンターの役割を果たしている。痛みの病気のみならず、多汗症、赤面症、不随運動を伴う病気、麻痺を伴う病気を診断・治療している。これらの病気について診察および検査を行い、確実に診断し、病気については十分な説明を行い、症例に一番適した治療をしている。治療手段としては神経ブロックを中心に行い、薬物、心理療法などを併用している。神経ブロックは、直ちに痛みと血行を改善する注射による治療法で、悩んでいた痛みをすぐに取るために行っている。X線透視下や超音波ガイド下の正確で安全な神経ブロック(合計07年度5,774件)を行っている。神経ブロック時には局所麻酔薬を使用するが、長期の効果を得るために高周波熱凝固法を利用して、安全でピンポイントの神経遮断を行っている。そのほかに、経皮的髄核摘出術、脊髄電気刺激療法、胸腔鏡下交感神経遮断術、経皮的椎体形成術、ズプリングガイドカテーテル(ラッツカテーテル)を使用した硬膜外腔癒着剥離術などを行っている。

症例数

当科では主に即効性のある神経ブロック(累計1,155,847件)による治療を行っている。当科で扱う疾患は腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの腰下肢痛(初来院累計15,865例)、頸椎症、頸椎椎間板ヘルニアなどの頸肩腕部痛(7,525例)、片頭痛、緊張型頭痛などの頭痛(5,647例)、帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛による痛み(5,436例)、三叉神経痛(6,010例)、手術や外傷後に起こる難治性疼痛(反射性交感神経性萎縮症、神経因性疼痛など)(1,129例)、バージャー病や閉塞性動脈硬化症などの末梢血行障害による痛み(858例)などである

★両手掌多汗症、赤面症では、十分な保存療法を行った後、満足できない方に対して両側の胸腔鏡下交感神経節切除術を行い、高い評価を得ている。顔面けいれん、眼瞼けいれん、痙性斜頸にはボトックス治療(2,703件)を行っている

★三叉神経痛は最も痛みの強い神経痛で、当科は三叉神経の高周波熱凝固の治療を行って来院当日に痛みを治す。その治療のひとつ、ガッセル神経節ブロックを当科では、高周波熱凝固装置を用いてガッセル神経節高周波熱凝固を行っている。ガッセル神経節高周波熱凝固は短時間に行うことができる。03年1月から04年12月までの2年間で当院を受診し特発性三叉神経痛(術後再発例も含む)と診断され、高周波熱凝固法を受けた110例の方について検討した。その結果、平均有効期間は、2年2.4カ月(2.5カ月~6年9カ月)で、再ブロック施行例は4例であり、1回のガッセル神経高周波熱凝固法での成功率は96.4%であった

★椎間板ヘルニアには、保険適用で安全な経皮的椎間板摘出術(710件)を行った。この治療は、ペインクリニック科で行っている神経ブロック療法などで満足な効果が得られない時に行う。椎間板ヘルニア(主に腰部)に対して、直径2㎜の器械を用いて椎間板の一部を吸い取る方法である。また、最近は椎間板に熱を加え、疼痛の原因となる神経を遮断したり、ヘルニアの縮小を促すトリガーフレックスバイポーラシステムも導入している。当科で行っている方法は、経皮的椎間板摘出術の中では、最も侵襲のない椎間板に優しい方法である。自然治癒を促す治療ともいえる。難治性の痛みに脊髄刺激装置植え込み術(230件)も行っている。この治療は、難治性の痛み(カウザルギー、断端痛、幻肢痛、腰椎手術後の痛み、末梢血行障害の痛み、引き抜き損傷の痛み、癌の痛みなど)に対して、X線透視下に電極のみを硬膜外腔に入れ、試しの弱い電気を流して脊髄への刺激を行い、その刺激で痛みを和らげる方法である。効果があれば刺激装置を入れて自分で痛みをコントロールできる。数年前より2本の電極を入れる方法が始まり、痛みを緩和するバリエーションが増え、より除痛されるようになった。さらにバッテリー式と充電式の刺激装置を選択でき、患者さんと相談しながら一番良いシステムを導入している

★圧迫骨折には最新の治療法である椎体形成術(PVP:300件)を行っている。PVPは痛みが強い場合に、骨のセメントを少量注入して、圧迫骨折を治す。痛みが即座に軽快することも多い

★癌や多発性骨髄腫による脊椎転移の痛みに対しても効果的である。神経を安全に、数カ月~数年遮断する高周波熱凝固法(3,994件)は、慢性痛を長期間緩和する治療であり、患者さんから好評を得ている治療である。痛みで悩んでいらっしゃる多くの患者さんの助けになれるよう各スタッフは日々診療に取り組んでいる。

医療設備

MRI、CT、高周波熱凝固装置、経皮的髄核摘出セット、超音波器械など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

緩和ケア科

分野

緩和ケア

特色

がん診療連携拠点病院、JCI認定病院の緩和ケア科として、症状緩和からはじまり、在宅移行、終末期までを幅広くケア。治療に耐えられる場合、当院の専門的技術を利用し、放射線、内視鏡手術、神経ブロックなどQOL(生活の質)向上のための治療を積極的に取り入れる。死ぬための病棟ではなく、癌をかかえながらも改めて生きてもらうために支援することを目標としている。徹底した病状説明と希望聴取、疼痛緩和クリニカルパス、多くのボランティアによる能動的かかわりなどを通して、自律を重視したケアを行う。一方で、自然の経過の中で病状が悪化し、あらゆる一般的治療が功を奏さなくなったときは、無用な延命措置を行わず、苦痛のない軟着陸を目指した治療・看護をご家族と意識を合わせて行う。ただしこれは、われわれのケアの結果であり、それまでの人間関係があるために成立する方式である。したがってお看取りのためだけの入院、介護のためだけの入院は適応としていない。

症例数

入院患者数は200人/年、外来通院患者数は平均40人/月。

医療設備

緩和ケア科は11階建て病院の10階南側フロアに28床(差額個室14、緊急個室2、4床室2、2床室2)を有している。付帯設備として、談話室2、家族控え室(宿泊可能)3、キッチン2、面談室3がある。個室は面会時間制限なく、病室での宿泊も可能。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

呼吸器科・肺外科

分野

呼吸器外科

特色

原発性肺癌、転移性肺癌、縦隔腫瘍などの腫瘍性疾患、自然気胸などを中心に呼吸器外科全般の手術を行っている。肺癌については術前、術後に抗癌剤が必要なケースも多いため、当科では呼吸器内科と一つのチームを編成し、定期的な合同カンファレンスを行い最善の治療を行うべく検討を重ねている。進行肺癌に対しては、放射線治療やガンマナイフ・手術等を組み合わせた集学的治療を行っている。また、近年は高齢化に伴い、合併症(心疾患、糖尿病、腎不全、脳血管障害など)を持った患者さんも多いが、総合病院である当院では他科と協力し、そのような患者に対しても積極的に治療を行っている。すべての治療は十分なインフォームド・コンセント(説明と患者本人とご家族の了解と承諾)を得て行い、QOL(生活の質)と早期社会復帰に重点をおいて手術を行っている。また近年、CT検診で発見される早期肺癌が増加しているため、肺の切除量を減らすことが可能な例では、解剖学的区域切除や部分切除を積極的に取り入れ、根治性を損なわない低侵襲手術を心がけている。

症例数

10年度の手術件数は164例。原発性肺癌84例、転移性肺腫瘍15例、自然気胸14例、縦隔腫瘍7例、炎症性・良性肺腫瘍14例 膿胸、胸膜疾患6例など。肺癌手術症例の5年生存率はIA期86%、IB期64%、II期68%、IIIA期45%、IIIB期40%、IV期17%。クリニカルパスの積極的な導入により、安全で効率的な治療を目指している。術後在院日数は肺癌等の標準術式(肺葉切除術+リンパ節郭清)で4~7日、早期肺癌・転移性肺腫瘍・気胸等に対する部分切除術では2~4日程度。 高齢者肺癌や、早期肺癌については胸腔鏡を積極的に導入して、痛みの少ない手術を実践している。胸腔鏡手術(VATS)については10年度手術164例中93例(57%)を胸腔鏡で行っている。

医療設備

CT、MRI、各種シンチグラフィー、放射線治療、癌マナイフ、半導体レーザー、気管支鏡、胸腔鏡など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

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