専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

市立函館病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器病センター・消化器内科

分野

消化器・一般内科

特色

消化管出血等救急医療から慢性疾患の治療まで、地域の拠点病院として、幅広く診療活動を展開している。診療分野を胆膵、消化管・化学療法、肝臓の3分野に大別し、分野別グループ診療を行っている。診療の進捗に際しては、各個人の医師の裁量はもとより、できる限り消化器内科全体の治療方針をカンファレンスで決定し、チーム医療として、リスクを最小限にとどめる検査・治療・インターベンション手技の実践を心がけている。また、消化器病センターを設立し、外科、放射線科、病理検査科と緊密に連絡を取りながら、診療に従事している。

症例数

消化器内科の外来患者数は、1日平均約200例、入院患者数は1日平均約100例である。すべての消化器病領域を担当している

★消化管疾患は、上・下部消化管内視鏡検査・治療、小腸内視鏡検査・治療を行っている。早期消化管悪性腫瘍に対する内視鏡下粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層切開剥離術(ESD)を行っている。治療に際し、超音波内視鏡により進展度、進達度診断や、拡大内視鏡も積極的に施行し、病変の性状診断、治療の精度向上に心がけている。緊急の吐血、下血にも対応し、年間約300件の緊急内視鏡検査、止血手技を実践している。また、クローン病、潰瘍性大腸炎といった、炎症性腸疾患の診断、治療にも従事し、白血球除去療法等を施行している。消化性胃・十二指腸潰瘍に関して、ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌も積極的に行っている。内視鏡件数は、年間上部約6,300件、下部約3,400件である

★胆膵疾患は、胆石、総胆管結石、慢性膵炎、膵石等良性疾患から、膵・胆道系悪性腫瘍まで、幅広く対応している。ERCP手技による閉塞性黄疸・胆管炎に対する胆道ドレナージ術、膵管ドレナージ術、胆道結石採石術、悪性胆道狭窄に対するステント留置術をはじめ、膵・胆道系疾患の内視鏡下、診断治療を積極的に施行している。超音波細径プローブによる、膵・胆管内超音波内視鏡検査、ERCP下経口胆道鏡による胆道病変の直視下観察や、超音波内視鏡(ラジアル)での観察診断、超音波内視鏡(コンベックス)下の穿刺吸引細胞診(EUS-FNA)も行い、正確かつ安全な診断、治療手技を心がけている。また、術後胃の膵胆道疾患に対し、小腸内視鏡EC450-BI5を用いて、内視鏡下でのアプローチを行っている。年間ERCP手技は約620件で、その80%は治療内視鏡手技である。重症急性膵炎等集中治療が必要な疾患にも対応し、年間約15例ほどを受け入れ、麻酔科、放射線科と協力して、動注療法や慢性持続透析を施行し、良好な治療成績を得ている

★肝疾患は、B型慢性肝炎の抗ウイルス療法、C型慢性肝炎のペグインターフェロン+リバビリン療法を積極的に行い、肝がん発生を監視する外来診療を心がけている。また、発生してしまった肝がんに関して、外科と緊密な連携を取って、手術適応を判断している。局所治療が望ましい肝がんに関しては、放射線科と協力し、肝動脈塞栓術(TAE)を施行し、進行例に関しては動注リザーバーを留置して、動注化学療法を行っている。また、適応症例に対しては、経皮的ラジオ波焼灼術(RFA)等を積極的に施行している。第二世代超音波造影剤を用いて、肝腫瘍の血流信号を検索し、診断治療に生かしている。肝硬変に合併した食道・胃静脈瘤に対して、内視鏡下結紮術、内視鏡下硬化療法や、放射線科と協力し静脈瘤塞栓術(BRTO、PTO)等も行っている

★胃・大腸悪性腫瘍に対する抗がん剤治療(化学療法)に関しては、標準的治療を心がけている。入院治療はもとより、外来化学療法室を設置し、14床の専用ベッドを確保して運用している。専属の看護師、薬剤師、緩和チームを配置して、可能な限り安全に外来で治療継続できるよう努力している。

医療設備

64列ヘリカルCT、MRI、第二世代超音波増感剤対応超音波装置、超音波内視鏡(ラジアル、コンベックス)、電子内視鏡、APC(アルゴンプラズマ凝固装置)、レーザー装置。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

循環器内科

分野

循環器科

特色

市立函館病院は、万延元年(1860年)「箱館医学所」として創立して、北海道初の官立病院として発足、以来10年で150年目を迎える歴史ある病院であるとともに、時代の要請に応じて、変革を重ねてきた病院でもある。救命救急センターとして認定されたのが81年であり、以来24時間365日3次救急対応をして市民の要望に応じてきた函館市内で唯一の病院である。00年10月に現住所に新築移転するとともに、専従の救命科をおき重症者対応の救命救急センターとして機能している。少し古い統計となるが、06年1年間で20,641人の救急患者と4,461台の救急車を受け入れている。屋上にはヘリポートが敷設されヘリ搬送は年間で25件。また1年間で心肺停止患者が295人搬送されており、社会復帰率は3.34%と高い水準を示している。循環器内科は病床35床のほかICU、HCU病棟を有する高度救命センターにあって、心大血管および末梢血管に病気をもった方を主たる対象に、急性期病院としての責務を果たすべく、24時間体制で地域の皆様の救命にあたることを使命としている。年間の急性心筋梗塞受け入れは100~120人で、総体としての平均在院日数は13日。他方、疾患の安定期、慢性期にあっては当院の基本的業務とせず、地域の他の医療機関と連携する方針としている。09年12月より1年間の実績として、心臓カテーテル800件、PCI 300数件であるが、PCIの3分の1が緊急である。ペースメーカー40例、ICD/CRT 15例であった。その中、世界規模の観察研究にも参加している。さらに医師の研修病院としての役割は、72年臨床研修病院として認定されて以来続いており、01年の新臨床研修病院としても認定され、若い医師の研修に力を入れ、多くの研修医を抱えている病院でもある。当院で初期研修を経験した後、当科の派遣元である北海道大学のみならず弘前大学、東北大学、岩手大学で循環器を専攻する若手医師を輩出しており、地域の医療崩壊が懸念される北日本にあって当科の果たす役割の重要性を再認識している。

症例数

経皮的冠動脈形成術(Percutaneous coronary intervention : PCI)=当科の扱う代表的な疾患は、心筋梗塞や狭心症である。治療としては、冠動脈形成術を積極的に進めており、血管内超音波、ロータブレーターなど先端的領域にも力を入れている。09年1年間で800例以上のカテーテル検査を行い、300例強の治療実績があり、道南で随一の実績である。さらに、近年末梢動脈疾患に対するPPI(Percutaneous peripheral intervention)の例数も増加しつつある。当院心臓血管外科は、ステントグラフトを中心とした大動脈疾患診療に特徴があり、ハイブリッド治療などへの発展も期待される

デバイス治療=心臓に植え込む器械(デバイス)を用いた治療にも力を入れている。ペースメーカーはもとより先端医療とされる植え込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator : ICD)、さらには心筋梗塞や拡張型心筋症など心臓のポンプ機能が損なわれた重症の心不全に対して、両室ペースメーカー植え込みによる心臓再同期療法(CRT)を行っている。現在、デバイス療法の手術件数は年間約70、道南地区有数の実績である

経皮的カテーテル心筋焼灼術(カテーテルアブレーション)=不整脈の根治療法として局所麻酔で心臓内の不整脈の原因部位に通電する。現在は専門施設の協力で不定期に行っている

臨床研修=下記の学会の認定研修施設となっている。また積極的に後期研修の希望に応じている。日本内科学会、日本循環器学会、日本心血管インターベンション学会(関連分野のみ)。

医療設備

CT 2台(マルチ、ヘリカル)、MRI 2台(1テスラ、1.5テスラ)、X線血管連続撮影システム、アンギオCT装置、スペクト(核医学検査装置2台)、超音波血流映像装置、CR(コンピューテッド・ラジオグラフィー)、大動脈内バルーンパンピング、経皮的人工心肺補助装置(PCPS)、人工透析など(当科と関連の深いもののみ掲載)。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

心臓血管外科

分野

心臓血管外科

特色

心臓血管の病気全般に対し外科治療を行っている。カテーテル技術の使用や手術の傷を小さくすることにより、体の負担が小さな手術方法を好んで行っている。

症例数

年間の心臓血管の手術数は07年が172例、08年が246例、09年(10月末)が227例。08年の病気別の手術数は冠動脈28例、弁膜症25例、胸部大動脈瘤70例、腹部大動脈瘤50例、下肢動脈バイパス術49例であった。手術適応は国内外のガイドラインに則って決めている。冠動脈は脳、腎臓、肺などの重要な臓器に病気を持つ患者さんには心臓を動かしたまま手術を行うが、そうでない場合は正確な手術を行うため心臓を止めている。心臓を止めても安全、確実な心臓保護を行うのでまったく問題はない。弁膜症はできる限り自分の弁を生かして治している。大動脈瘤はカテーテル治療であるステントグラフトを積極的に行っている。胸部大動脈瘤の40%(全国平均4%)、腹部大動脈瘤の90%(全国平均23%)をステントグラフト挿入術で治すことができる。従来の方法と比べると体の負担が少なく、術後1週間で退院できる。下肢動脈バイパス術は足首の血管までのバイパスが可能である。また、40%の患者さんには切らずにカテーテルを使って治している(全国平均41%)。下肢静脈瘤に関しては、特殊な手術器具をスイスから輸入し、傷跡が残らない手術を09年夏から開始した。09年(10月末)の手術死亡例は心臓手術1例、胸部大動脈瘤1例(破裂例を除く)で、腹部大動脈瘤および下肢動脈バイパスで死亡例はなかった。

医療設備

完全個室型ICU、フイルムレス画像システム、血管撮影用Cアーム、不整脈治療用の冷凍凝固装置。
  • セカンドオピニオン受入 ×
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

リハビリテーション科

分野

リハビリテーション科

特色

病床数734床、救命救急センターを有する地方センター病院。リハビリテーションも急性期入院症例を主な対象としている。多発外傷、脊髄損傷、熱傷、脳外傷、脳卒中といった救急搬送例に超急性期より介入している。対象疾患は、神経筋疾患、骨関節疾患、呼吸器、小児、心大血管の術後から、腹部外科術後、耳鼻科術後、手の外科術後等まで多岐にわたる。透析、精神疾患、血液疾患を重複する例も多い。また、がん拠点病院でもあることから、悪性腫瘍の回復期、維持期、終末期における介入も行っている

★重症例が多く、ベッドサイドリハの割合が高いことも特徴の一つである。主科と連携して脳神経外科、整形外科、神経内科との合同カンファレンスを定期的に開催している。また、院内栄養サポートチーム、呼吸器サポートチーム、皮膚排泄ケアチーム、緩和ケアチーム等、院内各部署と適宜連携、協力しながら行っている

★地域連携には特に力を入れている。回復期リハビリ病院の医師が、当院の回診を共にしていただくなど、顔の見える連携を心がけている。退院前の在宅スタッフとの合同カンファレンスにも積極的に参加している

★急性期の誤嚥性肺炎合併予防に力を入れている

★脳血管I、運動器I、呼吸器I、心大血管Iの認定施設。

症例数

08年度の実績は、嚥下内視鏡336件、嚥下造影122件で、07年度のリハビリ科開設後は栄養科との連携による嚥下食の改変、STによる嚥下リハ、指導により、脳卒中急性期の肺炎合併頻度を前年の66%に減少させた

★外来では、脳外傷後遺症としての高次脳機能障害に対する指導に力を入れている。装具、車いすの処方についても対応可能。外来リハについては、地域医療機関、介護保険サービス、身体障害者福祉サービス、作業所と連携し、紹介。

医療設備

MRI、CT、SPECT、重心動揺計、筋電図。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

放射線部

分野

放射線科

特色

★放射線診断を担当する「放射線科」では、画像診断に加えて、血管造影手技を利用した血管診断、腫瘍血管塞栓術や抗がん剤の動脈内注入、閉塞性動脈硬化症による動脈狭窄・閉塞や透析シャント血管閉塞・狭窄に対する血管拡張術などの血管内治療、およびエコーまたはCTを利用した肺腫瘍・肝腫瘍などに対するラジオ波焼灼術などのInterventional radiology(IVR)を行っている

★放射線治療を担当する「放射線治療科」では、旧来の副作用の多い放射線治療とは全く異なり、完全なコンピューター制御による最新のリニアックを用いているため、非常に高い精度で腫瘍に放射線を集中し、最低限の副作用でがんを治療することが可能であり、多くの悪性腫瘍で手術療法と同等の優れた治療が行われている。特に、当院放射線治療施設は札幌以南では道南唯一、定位放射線照射、強度変調放射線治療(IMRT)を行うことができる高精度治療施設として認定されている。

症例数

★08年度の放射線科での検査件数は、CT 19,034件、MRI 7,811件、血管造影795件、IVR 1,309件、乳房撮影1,591件、核医学1,566件

★放射線治療科での治療件数は435件。主な内訳は、前立腺78件、肺99件、造血リンパ65件、乳腺44件、大腸45件。特殊治療として、全身照射9件、脳定位照射28件、体幹部定位照射12件、強度変調放射線照射(IMRT)105件。前立腺がん、頭頸部がん、脳腫瘍に対するIMRT症例数が多いのが特徴である。特に前立腺がんでは、IMRTが導入される以前の3次元原体照射法の治療成績で、5年非再発生存率93.9%と手術療法と同等もしくはそれ以上の成績をあげている。

医療設備

CT 3台、MRI 2台、血管撮影2台、乳房撮影、SPECT 2台、リニアック、RALS。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

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