専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

長野赤十字病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

呼吸器内科

分野

呼吸器内科

特色

地域の中核的病院として呼吸器疾患全般の診断と治療にあたっている。検査および治療の際には説明と同意を重視し、看護師も含めた若いスタッフにも徹底するようにしている。

症例数

2007年の年間入院患者数は約950例。肺癌、肺気腫や肺結核後遺症などの慢性呼吸不全、肺炎、自然気胸などが多いが、重篤な喘息の人工呼吸による集中治療や大量喀血の気管支動脈塞栓術などの治療も行っている

★肺癌は初診から診断、治療、終末期のケアまで一貫した全人的関わりを持ち、診断では特に高齢者や合併症を有する方には放射線科とも連携し、できるだけ侵襲の少ない方法をとっている。治療方針はスタッフ全員のカンファレンスで決定し、化学療法、放射線療法を併用した集学的治療を行っている。化学療法は、信州大学第1内科と協同した臨床研究に基づく新しい治療から、生活の質を重視したできるだけ副作用の少ない治療まで、症例ごとにインフォームド・コンセントを行ったうえで実施している。ペインクリニックなどの緩和的治療も充実している。血液内科、循環器科、消化器科などの各領域のスペシャリストも揃い、各科と密な連絡をとり合併症も含めた全身的治療を行っている

★在宅酸素療法を受けている慢性呼吸不全では急性増悪期の治療に加え、安定期には患者会などを通し呼吸ラジオ体操や肺理学療法などのリハビリテーションを積極的に指導している

★病棟に陰圧換気装置を有する特別個室(2室)を備え、合併症を有する肺結核症の急性期治療も行っている

★原因不明のびまん性肺疾患は迅速な検査を行い、確定診断のうえで治療を速やかに開始している。

医療設備

CT、MRI、気管支鏡、放射線治療、ラジオアイソトープ、血管造影。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

循環器科

分野

循環器科

特色

循環器疾患全般にわたって診療しており、救急疾患については365日24時間体制で積極的に取り組んでいる。侵襲的検査・治療はEvidence Based Medicine(EBM)に基づき、心臓・血管外科との十分な検討・連携の上で治療戦略をたて、十分なインフォームド・コンセントに努めている。なお、当院は内科学会教育病院・循環器学会研修施設・インターベンション学会研修施設に認定されている。

症例数

当院は救命救急センターを有し、CCU2床、ICU6床、SCU2床、HCU6床で運用している。急性心筋梗塞の年間収容数は約90~110例で、経皮的冠動脈インターベンション(primary PCI)を第一選択とし、血栓吸引療法・血栓溶解療法も適宜併用している。重症例にはIABP・PCPS等の補助循環装置を使用しており、心室中隔穿孔・心室自由壁破裂などは直ちに心臓・血管外科が対応している

★2008年の心臓カテーテル検査は860例、PCIは303例349病変 (ステント使用率84%)で病変に応じて薬剤溶出性ステント(DES)を使用している(PCIは2008年末で計2371例)。術後安静の楽な経橈骨動脈アプローチを積極的に取り入れ、治療成績向上のため血管内超音波(IVUS)を併用している。また、2005年から冠動脈病変の検索に低侵襲な冠動脈CT(64列マルチスライスCT)検査を実施している。虚血性心疾患の治療は、薬物療法・PCI・冠動脈バイパス術の得失をEBMに基づきケースバイケースで十分な検討の上で治療方針を決定している

★徐拍性不整脈に対するペースメーカー植え込み術は2008年は64例(2008年末で計812例)で、頻拍性不整脈(WPW症候群・心室頻拍など)にはカテーテル焼灼術(2008年は49例)を実施している。また、植え込み型除細動器・心室同期療法も行っている

★心弁膜症・先天性心疾患・胸部大動脈瘤などは心臓外科との検討会により手術適応を決めている。また動静脈疾患(腹部大動脈瘤・閉塞性動脈硬化症・静脈瘤など)は主として血管外科が担当しているが、ガイドライン(TASCII)に従い末梢血管インターベンション(PPI)(ステント・風船)も実施している。

医療設備

心血管撮影装置、心超音波装置、64列MDCT、MRI、トレッドミル、ホルター、核医学検査装置等。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

心臓血管外科

分野

心臓血管外科

特色

2008年2月より以前の心臓血管外科は、心臓外科と血管外科に別れ、より高度な先進医療を行う体制になった。心臓外科治療は、もともと体にメスを入れる事から、生体が受ける影響は悪い印象がある。しかし、病気を治す事を考えると、生体には良い事をするが、心臓手術では補助手段を講じないと、手術中に出血死してしまう。このために人工心肺装置と言う補助手段を使わなければならない所以である。この事が心臓以外の他臓器に負担が掛かり、術後に肝臓、腎臓、肺、脳などの重要臓器に機能低下を起こし、生命を脅かす余病を引き起こす事になる。解剖学的に冠動脈は心臓の表面にあり、心臓の中を開かなくてもできる手術のため人工心肺を使わなくてもできる。また、最近、高齢化社会が進み、心臓外科治療の適応となる患者さんは高齢者の方に多くなって来ている。それに伴い、肝臓、腎臓、肺機能の低下及び心臓以外の他臓器の動脈硬化も進行している方が多く、特に脳、下肢及び腹部の動脈硬化が高度な方が多くなっている。この様な方は、人工心肺装置を使い、心臓を止めて行う従来からの方法では、術中及び術後に余病を引き起こす可能性がある。それに比べて、人工心肺を使わない心拍動下冠動脈バイパス術(Off-pump CABG; OPCAB)が、生体に悪い影響を及ぼす事が少ない方法であり、この様な低侵襲手術が注目されている。当科の診療内容の内訳は、後天性心疾患の虚血性心疾患、弁膜疾患、大動脈解離を含む大動脈疾患と心不全の外科治療に関して診療している

症例数

虚血性心疾患の外科治療として、40例の冠動脈バイパス術を行い、高齢者では人工心肺を用いないで行う低侵襲手術(OPCAB)を行っている。弁膜疾患の治療として、33例の人工弁置換術を行っているが、大動脈弁および僧帽弁閉鎖不全では術後抗凝固療法をしなくて済む弁形成術が主体である。大動脈疾患の治療として、急性大動脈解離を含む10例の人工血管置換術その他の心臓手術として、2例の成人型先天性心疾患と心臓腫瘍1例。開心術とて全体で85例の手術を行っている。更に、最近、心不全の外科治療として、虚血性心筋症の左心室容量を減らすドール手術、拡張型心筋症の房室弁形成と心臓再同期療法(CRT)、補助人工心臓装着(LVAS)の装着などを行っている。入院死亡率:虚血性心疾患2.5%、弁膜疾患3.0%、大動脈疾患10%と残念ながら大動脈疾患の成績が悪いが、これは大動脈解離の緊急手術で、臓器灌流が低下し多臓器不全を併発したリスクの高い症例であった。高齢化社会を反映して、長野日赤でも低侵襲化の心臓手術を考慮し今後も心臓外科治療を施行して行きたいと思っている。

医療設備

循環器センター(ICU、CCU、病棟)、心臓血管造影室、CT、MRI、RIなど循環器診断に必要なものは総て完備されている。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

泌尿器科

分野

泌尿器科

特色

特に力を入れているのは、腎臓移植、悪性腫瘍、結石、男性不妊、性機能障害などであるが、そのほか泌尿器一般も幅広く取り扱っている。

症例数

年間の全手術数は体外衝撃波結石破砕も含めて約350例。腎移植は1987年より始めており、累計が40例である。悪性腫瘍の年間症例数は精巣腫瘍約5例、膀胱癌約25例、前立腺癌約35例、腎癌約10例である。精巣腫瘍において初診時に既に横隔膜以上(stage III以上)に転移を有する症例の治療成績(5年生存率)は最近10年間では約80%である。膀胱癌治療の内訳では、膀胱全摘約5例、その他は内視鏡による切除が大部分である。そのうち進行したものには全身化学療法を行っている。腎癌に対しては、転移を有する症例には単発であれば摘除術を原発巣摘除に併せて行うことが多く、多発であれば免疫療法を中心に行っている。最近増加をみる前立腺癌では限局性病変には手術(前立腺全摘)あるいは放射線照射を行っている。全体の5年生存率では63%、病期別ではAおよびBが84%、Cが70%、Dが48%である。前立腺肥大症の治療は薬剤による治療が多い。当科での外来的な手術としては陰嚢水腫根治術、前立腺生検、精巣生検、精管結紮、環状切除、尿管結石破砕術などである。

医療設備

MRI、CT、前立腺エコー。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

産婦人科

分野

産婦人科

特色

対象は産婦人科全般である。婦人科では、悪性腫瘍(特に子宮頸癌)および性感染症に重点をおいている。また、腹腔鏡下手術も積極的に行っている。産科では長野市内のみならず、東北信地方からの母体搬送を受け入れている。長野市の産婦人科救急患者の大多数が当院に搬送される。

症例数

年間の分娩数は約800件、年間の手術件数は約650件、そのうち緊急手術が4分の1を占める。婦人科悪性腫瘍の年開手術数は約60件である。腹腔鏡下手術は年間約30件行っているが、近年増加傾向にある。外来ではコンジローマのレーザー治療、子宮筋腫捻除術などを行う

★子宮頸癌患者については、手術、放射線療法、化学療法を組み合わせて治療を行っている。広汎全摘術は年間5件程度である。婦人科悪性腫瘍の患者の化学療法は2~3日の入院で行い、外来化学療法も選択できるようにしている

★厚労省のSTDサーベイランス事業の定点病院の一つであるため、尖圭コンジローマ、性器ヘルペス、淋菌感染症、性器クラミジアトラコマティス感染症の患者数を毎月報告している。特にクラミジア感染症については20年間約1,600人のデータを集積している

★不妊症に関しては、通常の外来診療を行っている。体外受精・胚移植については2008年1月から休止した(周産期医療を中心とするため)

★産科に関しては常に小児科医と連絡をとるとともに、県立こども病院産科とも協力している。年間40件の双胎分娩と、1、2例の品胎分娩がある。他には合併症妊娠(糖尿病、てんかん、子宮筋腫など)、切迫流産、前置胎盤などの紹介も多い。

医療設備

CT、MRI、カラードプラ、DEXA、レーザー、リニアック、腹腔鏡手術機器。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

小児外科

分野

小児外科

特色

北信地方唯一の小児外科施設であり、新生児から15歳までの外科疾患を広く扱っている。当院小児科と定期的にカンファレンスを持ち、地域開業医との検討会に参加するなど、地域に密着した医療を行うよう心掛けている。また、急性虫垂炎症例を中心に腹腔鏡手術を導入している。

症例数

小児外科は1981年4月に開設され、以後の約28年間の手術は6,000例を超える。年間の手術例数は180~250例で、うち半数以上が鼠径ヘルニアあるいはその類縁疾患である。鼠径ヘルニアでは、適応がある患児の希望者には日帰り手術を行っている。また、クリニカルパスを用い、患者にわかりやすい医療を行っている。手術は子どもの経口摂取を制限するため、午前中に開始することにしている。このため、火曜と木曜の午前は休診としている。大きな手術には、信州大学第1外科や長野県立こども病院外科から、応援を受けている

★手術侵襲をできるだけ少なくし、患児の成長の妨げとならない手術術式をすすめている。そのため手術創は小さく、目立たないように工夫している。腹腔鏡手術では痛みが少なく、すぐ動けるようになるため入院日数が短縮され、創も小さく、患者・家族に喜ばれている

★NICU入院を除き、入院時は家族が付き添える。家族と児との分離はない。新生児手術症例は毎年数例、小児科と連携して治療している。悪性腫瘍症例は、こども病院と連携して治療している

★総合病院のメリットを生かし、他科との連携のもと診療を行っている。三次救急を扱うセンター病院として、誤嚥、外傷、乳幼児の嘔吐、腸重積、鼠径ヘルニア、便秘、停留精巣、包茎、外科的炎症疾患などが多く、小児外科救急疾患による受診者も増えている。

医療設備

NICU、CT、MRI、内視鏡、超音波、DSA、核医学など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

眼科

分野

眼科

特色

白内障、緑内障、網膜硝子体疾患の手術治療を中心に行っているが、長野県北部、東部の眼科医療の中核病院であるため、眼科疾患全領域にわたっての紹介患者およびリスクの高い全身合併症や高齢者の手術が多い。また、救急指定病院でもあるため、眼外傷の手術も多い。

症例数

2008年の手術件数は1,308件。内訳は、白内障810件、緑内障53件、網膜硝子体手術370件、その他75件となっている

★白内障手術は99%が超音波水晶体乳化吸引術、foldable眼内レンズを用いた小切開無縫合手術である。小瞳孔や硬化白内障などの難度の高い症例の紹介が多い

★緑内障手術は全例マイトマイシンC併用線維柱帯切除術を施行し、白内障のある症例は同時手術を積極的に行っている

★網膜はく離手術は103件であるが経強膜手術を基本としており、症例により硝子体手術を選択している

★硝子体手術は、黄斑円孔、黄斑上膜、増殖糖尿病網膜症、増殖硝子体網膜症、網膜はく離、硝子体出血、加齢黄斑変性症などに対して行われ、白内障との同時手術を基本としている。手術を必要とする網膜硝子体疾患や緑内障のほとんどは他病院、診療所からの紹介患者である

★レーザー治療は糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症など多数例に施行している。また、近年増加傾向の加齢黄斑変性症に対しては、インドシアニングリーン蛍光眼底造影を行い、積極的に光線力学療法を施行している。NICUもあるため、未熟児網膜症に対するレーザー治療も行っている。

医療設備

超音波白内障手術装置、硝子体手術装置、マルチカラーレーザー装置、ICG蛍光眼底造影装置、角膜形状解析装置、眼内内視鏡装置、半導体レーザー装置、OCT、UBM。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

歯科口腔外科

分野

歯科口腔外科

特色

当科は1983年10月に新病院への移転を機会に開設され、開設に際して地域歯科医師会との役割分担を明確にし、いわゆる一般歯科診療は、重度心身障害者を除いて職員はもとより入院患者についても原則行わないこととしているため、病診連携がきわめて良好で基幹病院としての役割を果たしている。

症例数

 2008年の1年間の新患患者数は3,551名で、うち院外より紹介状を持参した患者は2,401名で院外紹介率は67.6%である。疾患別では、主なものでは発育異常・奇形・変形36例、外傷182例、炎症259例、口腔粘膜疾患233例、嚢胞性疾患216例、良性腫瘍41例、悪性腫瘍20例、腫瘍類似疾患64例、顎関節疾患305例、唾液腺疾患69例、神経性疾患38例、埋伏智歯・智歯周囲炎などの歯の疾患1,463例である。同期間の入院患者は480名。中央手術室における手術件数は280件である。外来における観血的小手術は智歯の抜歯900件を含め2,400件である

★口腔癌症例は年間20~30件で、術後機能も考慮し、外科的療法を中心に部分切除から広範囲な切除と再建術(マイクロサージャリーによる再建。形成外科と合同手術)まで幅広く実施している

★顎変形症に対しては、地元歯科矯正専門医と連携し、現在まで300例を超える外科的矯正術を行っている。固定にはフィクソーブ(吸収性骨片接合材)ミニプレート固定を行っており、入院期間は12日間である

★インプラント治療は、現在まで700本以上埋入し、2008年1年間の埋入件数は88件である。2008年6月より3次元歯科用CTを導入し、更なる病診連携を行っている

★その他、睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置による治療。口腔乾燥症に対する診断、治療も行っている。

医療設備

MRI、CT、ヘリカルCT、リニアック、3次元歯科用CT。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

神経内科

分野

神経内科

特色

長野市の第二次・第三次救急を担う病院の神経内科として、脳血管障害などの急性疾患を中心に、あらゆる神経疾患に対応できる体制をとっている。また地域の医療機関の協力を得ながら、神経難病患者の在宅医療にも力を入れている。日本神経学会認定教育施設。

症例数

2008年外来新患者数は1,455人、うち紹介患者数は480人。紹介によらない新患患者では、頭痛・めまい・手足のしびれなどの症状で受診する患者が多い。器質的な疾患がないと思われる場合でも的確な診断と患者のニーズに沿った対応を心掛けている。再来患者ではパーキンソン病が多く、薬物療法や生活指導のほか、相澤病院神経内科と連携して手術的療法や深部脳刺激療法を望まれる患者にも配慮している

★病床数は定床35床であるが、2008年の実績では1日平均37.2人が入院しており、年間の新入院患者数は440人。最近、救急外来から入院する患者が増えている。高齢者の脳血管障害、特に脳梗塞の患者が多く、急性期治療とリハビリに力を入れている。回復期リハには、長野中央病院、竹重病院などと地域連携パスも含めた連携をとっている。また、重症筋無力症やギラン・バレー症候群などの免疫性神経疾患では、薬物療法のほか、腎臓内科の協力のもとに血液浄化療法も行っている

★筋萎縮性側索硬化症や脊髄小脳変性症など、長期にわたる療養が必要で医療依存度が高い神経疾患患者の在宅ケアも当科の重要な役割の一つである。在宅人工呼吸療法の条件整備にも努めており、希望があって適応がある患者にはお勧めしている。増加傾向のアルツハイマー病、レビー小体病などの認知症については脳血流シンチ、MIBG心筋シンチなどを含めた検索を行い、医師会と連携をとり診断治療を行っている。

医療設備

MRI、CT、SPECT、脳波計、筋電図・誘発電位計。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

脳神経外科

分野

脳神経外科

特色

1954年開設。日本脳神経外科学会専門医訓練施設A項指定。専門医4人体制で中枢神経系疾患のほとんどを扱っている(特に脳腫瘍、脳血管障害、頭部外傷、先天奇形など)。総合病院の特色を生かし、救命救急センター、神経内科、小児科などと協力し診療にあたっている。

症例数

年間の入院患者500人、手術件数150~200件、手術によってはICUにて24時間体制で術後管理を行っている。なるべく全剃毛せず開頭術を行う方針

★良性脳腫瘍に対しては手術療法、術後合併症の予防に各種術中モニタリングを併用している。悪性脳腫瘍に対してはQOLを重視し、手術療法に加え組織診断に応じ化学療法、放射線療法を併用。悪性腫瘍5年生存率、グリオーマ約30%、髄芽腫約95%、胚芽腫約85%

★クモ膜下出血に対してはGrade4までは早期手術の方針である。手術困難例に対しては試験的な治療法として新潟大学とタイアップし血管内外科治療を行っている。クモ膜下出血術後mRS 0-2率Grade1・2: 100%、Grade3: 63%、Grade4: 50%。脳内出血重症例は血腫量により開頭手術ないし定位的血腫除去手術を施行している。脳梗塞超急性期例に対し脳血管撮影にて適応を判断し、血管内外科治療による血栓溶解療法を行っている

★重症頭部外傷は緊急手術後、救命救急センター内のICUにてバルビタール療法を行っている

★先天奇形や小児脳腫瘍などは、小児科と協力し、外科系小児病棟やNICUにて治療している。

医療設備

MRI、マルチスライスCT、リニアック照射装置、SPECT、脳血管撮影装置(DSA)。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

乳腺・内分泌外科

分野

乳腺・内分泌外科

特色

日本乳癌学会認定施設。乳癌をはじめとする種々の乳腺疾患、甲状腺・上皮小体疾患の専門的診療を行っている。美容に配慮した手術療法は勿論のこと、精度の高い診断、放射線療法、内分泌・化学療法などを重要と考え、他科(放射線、形成、病理など)との連携を密にしながら、患者さんの予後とQOLの向上に努めている。福寿草の会(乳癌患者会)へのサポートをはじめ、術後のフォローも大切に考えている。

症例数

2008年の手術総件数は218件で、乳腺134件、甲状腺51件、上皮小体9件、その他24件である

★乳癌の手術件数は年間106例で、うち85例にセンチネルリンパ節生検を施工した。乳房温存療法は46例に施行したが、手術適応では、①患者さんが希望すること。②癌を遺残なく切除し、かつ、乳房に醜形を残さないと予想できることを重視している。画像診断(US、CT、MRIなど)の結果から温存可能と判断しても、患者さんが希望しない場合は乳房切除を施行している。また、乳腺・乳房切除例には、形成外科の協力のもと乳房再建も施行している

★良性甲状腺腫瘍は、増大傾向を認める場合や胸骨下に進展するものなどを手術適応とし、甲状腺癌であっても微小なものは、US監視下で慎重にフォローする立場を採っている。

医療設備

マンモグラフィー、マンモトーム、超音波(10MHz)、ヘリカルCT、乳房MRI、各種RI検査、放射線治療装置など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

ペインクリニック

分野

ペインクリニック

特色

帯状疱疹による疼痛、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症による腰下肢痛(坐骨神経痛)、頸椎症による頸部および上肢痛、三叉神経痛、癌性疼痛などの神経ブロック療法、変形性股関節症および膝関節症による疼痛ないしは骨壊死による疼痛、遷延する肩関節周囲炎および拘縮による肩痛、骨粗鬆症性椎体圧迫骨折による疼痛に対する骨髄減圧(骨穿孔)術ないし骨髄ドレナージ術、難治性疼痛に対する脊髄硬膜外刺激療法、顔面神経麻痺の大量ステロイド療法、眼瞼および顔面痙攣、痙性斜頚のボツリヌス毒素療法など、専門的な診療を行っている。入院ベッドは5床。

症例数

年間の新患者数は350~450例、再診患者数は12,000例程度で、年間の星状神経節ブロックは約3,500件、硬膜外ブロックは約4,500件、神経根ブロックは250件、腕神経叢ブロックは90件、椎間板内加圧注入は20件、骨穿孔術は50件である

★新患の主な内訳は、帯状疱疹80例、脊椎疾患120例、顔面神経麻痺70例、三叉神経痛15例、関節疾患20例、眼瞼および顔面痙攣20例、その他である

★帯状疱疹にかかわる疼痛の治療は、星状神経節ブロックや硬膜外ブロックを行う。新鮮例では抗ウイルス薬を併用する。早期に神経ブロック療法を開始した場合ほど疼痛のコントロールは良好となっている

★脊椎疾患は疼痛の原因により、硬膜外ブロック、神経根ブロック、加圧注入療法、椎体骨穿孔(減圧)術を行っている

★膝および肩関節の遷延する疼痛には骨髄減圧(骨穿孔)術を、変形性股関節症では、病期により骨穿孔術あるいは骨髄ドレナージ術を行っている。これら脊椎疾患および関節疾患では骨髄減圧術で、即時の鎮痛効果が得られて、日常生活動作の改善が見られている。慢性痛の場合でも日常生活動作の維持を目標に治療を行っている

★三叉神経痛には1.5%ジブカイン(当科調整薬)および高周波熱凝固を用いた三叉神経各枝ブロックを行い、3~36ヵ月の疼痛寛解を得ている

★顔面神経麻痺の場合、ベル麻痺においては発症2週間以内のものに対しては星状神経節ブロックと大量ステロイド点滴静注併用療法を行い、発症7日以内の治癒率は92%、発症8日から14日の治癒率は67%である。ハント症候群においてもベル麻痺と同様の治療に抗ウイルス薬を併用し、発症7日以内の治癒率は84%である

★眼瞼おび顔面痙攣に対してはボツリヌス毒素注射で、3~8ヵ月の痙攣の寛解を得ている。

医療設備

MRI、CT、X線透視装置。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

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