国立病院機構 南九州病院

専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

国立病院機構 南九州病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

呼吸器科

分野

呼吸器内科

特色

国立病院機構の政策医療としての肺がん、肺結核、びまん性肺疾患、呼吸不全を中心に、南九州地域の呼吸器疾患の基幹病院としての役割を担っている。肺がんについては、呼吸器科・呼吸器外科・放射線科・病理検査部の協力体制ができており、集学的治療が可能となっている。肺結核については、近年全国的に患者数は減少傾向であるが、当院は鹿児島県における結核医療の最終拠点病院と位置付けられており、陰圧室20床をふくめ計50床で対応している。びまん性肺疾患については、開胸肺生検を含め診断治療に実績をあげている。慢性呼吸不全に対しては、在宅酸素療法や体外式人工呼吸器(NPPV)などを導入し、在宅医療にも取り組んでいる。外来については、通常の外来診療のほかに、セカンドオピニオン外来や禁煙外来を併設し、外来化学療法も行っている。現在、日本呼吸器学会・日本呼吸器内視鏡学会認定施設および日本内科学会教育関連病院に認定されている。

症例数

呼吸器内科の年間外来患者数は約10,000人。病床数は、一般病床50床・結核病床50床の計100床。気管支鏡検査は、年間約300~400件である

★新規登録の肺がん患者数は年間約100~120人である。外科療法もふくめて、化学療法、放射線療法を導入し根治症例もみられ、分子標的治療の導入で高齢者や予後不良の進行肺がんで長期生存例もみられている。外来化学療法も積極的に行っている。厚生労働省や国立病院機構などの集学的治療研究にも参加し、最新の治療の開発や副作用対策の確立などに取り組んでいる。さらに2004年、緩和ケア病棟25床の完成に伴い、終末期医療にも積極的に対応している

★肺結核の年間入院患者数は年間約80人前後で、非結核性抗酸菌症の症例も増加している。現在治療法や退院基準の変更により入院期間が徐々に短縮され、最短4週間で退院の場合もみられているが、80代90代の超高齢者の入院が多く、平均入院期間は約80日前後である

★びまん性肺疾患は、間質性肺炎やサルコイドーシスなど多彩な疾患がみられ、その研究結果や治療成績を各種呼吸器関連の学会で報告している

★呼吸不全については、肺気腫や肺結核後遺症、塵肺などを対象に、在宅酸素療法の新規導入年間約50~60件である。在宅医療の導入や専門の呼吸理学療法士による呼吸リハビリテーションも積極的に行っている

★気管支喘息などアレルギー性肺疾患についても、鹿児島大学を中心にした喘息ネットワークに参加し、地域の喘息死の防止に取り組んでいる。

医療設備

ヘリカルCT、マルチスライスCT(64列)、MRI、核医学検査、肺血管造影、リニアック等。

「医者がすすめる専門病院 熊本・鹿児島」(ライフ企画 2009年10月)

呼吸器外科

分野

呼吸器外科

特色

呼吸器外科領域の全般にわたり、手術を中心に診療を行っている。対象疾患としては、原発性肺癌、転移性肺腫瘍、良性肺腫瘍、縦隔腫瘍、膿胸、囊胞性肺疾患(自然気胸など)、胸壁および胸膜疾患、結核関連疾患(肺結核、結核性膿胸、胸囲結核など)等である。肺癌の治療に関しては、当院呼吸器内科、放射線科と協力し、術前導入放射線化学療法(あるいは導入化学療法)、術後化学療法など最新の集学的治療を積極的に行っている。また、当院呼吸器内科と協力し、他施設では治療困難な結核(結核性膿胸、多剤耐性結核など)に対しても積極的に外科治療を行っている。なお、原発性肺癌の約70%は胸腔鏡下(約5~7cmの創)に施行している。開胸手術でもおよそ10~15cmの創で施行しており、肋骨の切離は行っていない。麻酔医、病理医も常勤しており、術中迅速病理診断が可能である。手術以外の治療としては、気道の腫瘍等による気道狭窄、閉塞および出血性病変に対して、気管支ファイバースコープ下のマイクロ波凝固装置(MCT)、アルゴンプラズマ凝固装置(APC)を用いた治療や、バルーン拡張術、ステント挿入術も積極的に行っている。多くの症例は咽頭、気管内の局所麻酔のみで短時間で治療可能であり、有効性も非常に高い。

症例数

2007年の1年間の呼吸器外科手術症例(全身麻酔下手術)は183例であり、原発性肺癌症例は101例であった。1999年4月1日~2003年3月31日までの5年間に当科で手術した原発性肺癌症例270例の5年生存率は65.5%であった。(IA期88%、IB期73.9%、IIA期69.2%、IIB期50%、IIIA+IIIB期25%、IV期25%)。

医療設備

MRI、ヘリカルCT、RI、血管造影、リニアック、胸腔鏡手術機器、ABC、MCT治療機器。

「医者がすすめる専門病院 熊本・鹿児島」(ライフ企画 2009年10月)

神経内科

分野

神経内科

特色

大学病院を除き鹿児島県内で神経内科医数は最多で、日本神経学会の教育病院に指定されている。広く神経内科一般の医療を行うが、中でも筋萎縮性側索硬化症(ALS)やパーキンソン病をはじめとする神経難病および筋ジストロフィー診療の基幹病院として機能している。これら神経難病医療に関し定期的に在宅医療検討会、難病相談、ヘルパー研修を行い、よりよい療養生活の推進を図っている。筋ジストロフィーについては、県下唯一の専門病院であり、県内各地への最新の筋ジス医療情報を発信すると共に、鹿児島大学との連携により最先端の診断、病態の研究を行っている。

症例数

可能な検査は、MRI(1.5T)、脳血流シンチ、電気生理学的検査(脳波、末梢神経伝導検査、筋電図、誘発電位)、筋生検、神経生検等があり、一般神経内科に必要な検査はほぼすべて可能である

筋萎縮性側索硬化症(ALS)=鹿児島県ALSネットワークの基幹病院として、ALS医療の情報発信を行っている。ALSは、現時点で治療困難な進行性疾患であるため長期療養生活を余儀なくされ、病期に応じた医療が必要となる。当院では確定診断のみならず、その後の治療、長期療養(入院療養、在宅療養)に至るすべての段階に応じ、医師以外にも福祉、行政を含めた関係職種すべてと定期的に連絡会議を持ち、強い連携をとりながら患者一人ひとりのQOLの向上を図り、実際に大きな成果をあげている

パーキンソン病、脊髄小脳変性症等の神経難病=神経学会専門医による診察に加え、MRI等の補助検査や遺伝子検索(他施設に依頼)にて診断、治療方針の決定を行っている。ALS同様、関連職種がチームを組み、療養生活一般に対する支援を含めた幅広い医療を提供している

筋ジストロフィー等の筋疾患=電気生理学的検査、筋生検、遺伝子診断、画像診断等で確定診断を行う。厚生労働省の筋ジス研究班に属しており、最新の筋ジス治療、QOL改善に関しての研究も行っている。さらに保因者診断、出生前診断、着床前診断等、遺伝相談も必要に応じて個別に行い、最新の情報を提供している。入院中の筋ジストロフィー患者に対しては高いQOLを目標に医師・看護師らの医療スタッフの他、理学療法士、作業療法士、言語療法士、保母、心理療法士等の多くの職種が協力し、入院患者さんのより良い療養生活を援助している

脳血管障害=MRI、脳血流シンチ等を行い、病態に応じた最新の脳血管障害の診断、治療、リハビリおよび発症予防を国立病院九州循環器病センターと協力しつつ行っている

認知症性疾患=神経内科専門医による診断に加え、MRI、脳血流シンチ等の補助検査を行い確定診断を行っている。治療可能な認知症に対しては治療を進め、治療困難例に対しても医師、社会福祉士、理学療法士等、関連職種の連携により進行の防止、療養生活の改善を図っている

眼瞼けいれん、片側顔面けいれん、痙性斜頸=これら不随意運動に、近年ボツリヌス毒素を用いた治療が行われるが、治療可能な医師は登録制となっている。園田、丸田、有里は治療施行可能な医師として登録されており、希望症例に対して実施し、良好な治療成績をあげている

免疫性神経疾患=重症筋無力症等の神経・筋接合部疾患に関して、電気生理学的検査(誘発筋電図、単線維筋電図)を駆使して診断、病態に即した治療を行っている。多発性硬化症についてはMRI、誘発電位(体性感覚誘発電位、視覚誘発電位、聴性脳幹反応など)を用い、病変部位の確認、疾患活動性の評価を行い、病態に即した治療(ステロイドパルス療法、インターフェロン療法)を行っている。自己免疫性末梢神経障害に対して末梢神経伝導検査、神経生検等を行い原因検索、治療(免疫吸着、免疫グロブリン療法)を行っている。HTLV1関連脊髄症(HAM)は、鹿児島県に多い白血病ウイルス(HTLV1)が原因の脊髄障害であり、鹿児島大学第3内科で発見、研究されている疾患である。当院も多くの患者を有しており、鹿児島大学との協力体制の下で最新の診断治療を行っている。

医療設備

MRI、ヘリカルCT、DSA、脳血流シンチ、筋電計(各種誘発電位、筋電図、神経伝導検査)。

「医者がすすめる専門病院 熊本・鹿児島」(ライフ企画 2009年10月)

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