京都府立医科大学附属病院

専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

京都府立医科大学附属病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器内科

分野

消化器・一般内科

特色

発足以来90年経過するが、一貫して消化器全般(消化管、肝臓、膵臓、胆嚢・胆道)の臨床、研究を精力的に行い、安心できる高度先進医療を提供することをモットーに、わが国を代表する消化器内科として発展してきた。すべての消化器疾患を扱っているため、どのような病気にも迅速確実に対応できる体制を取っている。また、消化器外科、移植外科、放射線科、病院病理部との連携も密で、合同症例検討会やキャンサーボード、移植前検討会、アンギオカンファレンスを定期的に行い治療方針に役立てている。

症例数

09年の外来患者数は37,904人(1日平均157人)、入院患者数は22,260人(1日平均61人)であり、入院患者数では、消化器外科とともに院内第1位と2位を消化器系で維持している。さらに常時10人を超える院内併診患者を有し、附属病院の臨床の中心である。内視鏡検査は上部・下部消化管、胆・膵合わせて年間約7,200例で、肝癌に対するエタノール注入療法、ラジオ波焼灼術、肝動脈塞栓療法合わせて年間約250例である。権威ある調査機関から消化器内科として京都第1位の評価を得ている

食道疾患=食道内pHモニタリングや食道内圧測定など、専門的な検査による胃食道逆流症(GERD)の臨床・研究を行っている。食道静脈瘤に対しては、内視鏡的硬化療法・結紮術の専門のチームを配し日常の治療に当たっており、緊急止血にも対応している。また、食道癌患者も多く、早期食道癌には内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を、進行癌には化学放射線治療を行い良好な治療成績を得ている

胃十二指腸疾患=ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療、出血性潰瘍の内視鏡的止血術、早期胃癌の内視鏡的治療(粘膜切除術:EMR、粘膜下層剥離術:ESD)で多くの実績をあげている。特に早期胃癌のESD治療に関しては厚生労働省班会議、近隣の大学病院や基幹病院との多施設共同研究などの先進的な臨床研究を行っている。さらに進行胃癌では多数の症例に対し外来化学療法を行い、QOL(生活の質)を重視しながら生存期間の延長を得ている。また、胃原発の悪性リンパ腫の化学療法も血液腫瘍内科と連携して診断・治療を行い、良好な成績を得ている

小腸・大腸疾患=潰瘍性大腸炎、クローン病に対し白血球や顆粒球除去療法、抗TNFαモノクローナル抗体による分子標的治療で多くの実績をあげている。大腸癌患者は年々増加し、早期癌は内視鏡的に切除し、外科的治療困難な進行癌には化学療法を行っている。また、大腸腫瘍に対する内視鏡的切除術(ポリペクトミー)の件数は極めて多く、10年春からは、先進医療として早期大腸癌に対するESDにも取り組んでいる。さらにカプセル内視鏡とダブルバルーン内視鏡という最先端機器を用いて、これまで検査が非常に困難であった小腸疾患の診断と治療にも力を入れている

肝疾患=岡上前教授が肝臓専門でかつウイルス性肝炎や非アルコール性脂肪肝(NAFLD)/脂肪肝炎(NASH)、肝癌の臨床・研究を精力的に行ってきたことから、B型肝炎、C型肝炎と肝癌の紹介患者が極めて多く、特にウイルス性肝炎では常に最先端の診断・治療を行い、診療実績はわが国の大学附属病院のトップクラスである。肝癌に対してはラジオ波焼灼療法(RFA)を積極的に行い、エタノール注入療法(PEIT)、肝動脈化学塞栓療法(TACE)、リザーバー動注化学療法、分子標的治療薬など集学的治療を多くの患者さんに施行してきた。新規治療薬の臨床試験(治験)も実施している。またNASH(NAFLD)患者も極めて多く、京都府のみならず他府県からも多くの患者さんが受診している

胆道疾患=エコー、MRCPおよびERCPを併用した精密検査のもとに、結石除去術、胆道ドレナージ、ステント留置などの内視鏡的治療を行い、胆のう結石・総胆管結石や悪性腫瘍に迅速に対応している

膵臓疾患=重症急性膵炎の治療では、動注療法、選択的消化管除菌治療(SDD)、持続的血液濾過透析(CHDF)を含めた集学的治療を積極的に行い、高い救命率を得ている。慢性膵炎の早期診断に超音波内視鏡検査を積極的に取り入れ、薬物・栄養療法により、症状緩和や病状の進行阻止を図っている。膵癌に関しては、早期発見と長期展望に立った最適な治療法の選択するために、できる限り超音波内視鏡下針生検による病理学的診断を行い、病期に応じて、外科的切除から化学療法・ハイパーサーミア(温熱療法)の併用など、積極的な治療を行っている

★悪性疾患に関しては、消化器外科、病院病理部、放射線科と合同消化器カンファレンスを定期的に開催し、最適な治療を施行するよう、日々努力している。外科的切除不能例や外科的切除後再発例に関しては、従来の放射線療法や抗癌剤全身投与による化学療法に、ハイパーサーミアや免疫療法(免疫細胞療法・がんワクチン療法)を加えた集学的治療法の開発に取り組んでいる。とくに免疫療法については、新規に開発したナイーブTリンパ球を用いた二つの臨床試験(対象は食道癌と肝細胞癌)を進行中である。

医療設備

CT、MRI、血管造影、PET、ハイパーサーミア、電子スコープ(食道、胃、小腸、大腸用)、カプセル内視鏡、ダブルバルーン小腸内視鏡、超音波内視鏡、腹部超音波装置など。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

消化器外科

分野

消化器・一般外科

特色

①食道癌、胃癌、大腸癌には機能温存と根治性を両立させつつ、積極的に鏡視下手術を行っている。②癌治療では手術のみならず抗癌剤や放射線治療を併用した集学的治療を行う。③良性疾患の胆石症や脾臓摘出術、クローン病や潰瘍性大腸炎についても腹腔鏡手術を導入している。

症例数

年間手術数500~600例

食道癌=50~60例、StageII・III症例に対しては、局所病変制御・全身微少転移制御を目的として、術前化学療法を施行後に手術療法を行っている。手術術式は、低侵襲化・胸部操作時間の短縮を目指し、気縦隔法を用いた食道切除術(縦隔内に炭酸ガスを送気し、腹部方向から胸部食道を剥離)を行っている。他施設で切除不可能とされた症例に対しても、導入化学療法を施行し、積極的に手術療法を行っている。3年生存率=Stage 0:100%、I:86%、II:73%、III:60%、IV:23%である

胃癌=年間症例数100~120例。胃癌治療ガイドラインと当科における約3,000例に及ぶデーターを基に、過不足ない切除範囲とリンパ節郭清範囲の決定を行っている。比較的早期の症例に対しては積極的に腹腔鏡を用いた手術を行い、一方、高度に進行した症例には、術前化学療法を臨床試験として行っている。5年生存率は、StageIA:98%、IB:92%、II:64%、IIIA:44%、IIIB:30%、IV:12%

大腸癌=年間症例数150~180例。大部分の症例は腹腔鏡下に手術を行っている。09年の腹腔鏡施行率は約70%であった。また進行下部直腸癌には術前化学放射線療法を行い、局所再発の制御や腫瘍縮小により肛門温存率の向上に努めている。最近ではできるだけ自然肛門を温存する内肛門括約筋切除術(ISR)も十分なインフォームド・コンセントのもと積極的に導入している。また、大腸癌以外の潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患(IBD)にも腹腔鏡手術を導入している

肝癌=年間症例数50~60例。MDCTにより作成した3D画像により綿密なプランニングを行い切除を行っている。大腸癌の転移性肝癌に対しても積極的な切除を行っている

膵癌=年間症例数20~30例。進行膵臓癌に対しても積極的な切除を行うとともに、術後は補助化学療法、放射線療法を行っている

胆道癌=年間症例数10~20例。中・下部胆管癌に対しては膵頭十二指腸切除を、上部および肝門部胆管癌に対して、肝切除 肝外胆管切除胆道再建を行っている。ともに侵襲の大きな手術であるが、厳格な周術期管理により安全に行っている

胆石症=年間症例数30から40例。従来の4ポート式(腹部に4カ所の孔をあけて手術を行う方法)から単孔式腹腔鏡下を導入している。

医療設備

PET-CT、MRI、鏡視下手術器具、放射線治療機器。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

呼吸器内科

分野

呼吸器内科

特色

肺癌、喘息、肺気腫、間質性肺疾患、各種呼吸器感染症から慢性呼吸不全に対する在宅酸素療法、睡眠時無呼吸症候群に対する持続陽圧呼吸療法まで呼吸器疾患全般を担当している。最先端の医療を維持し、学究的姿勢を崩さず治療成績の向上を目指す。肺癌治療では、積極的に外来化学療法を行い、治療成績の向上とともにQOLも加味した治療を実践している。またインフォームド・コンセント、情報開示の重要性を認識し人間性を尊重した医療を実践している。呼吸器学会認定施設、気管支学会認定施設、がん拠点病院。

症例数

年間入院患者は約400人で、その内訳は、肺癌70%、間質性肺炎10%、呼吸器感染症15%、喘息3%、COPDの急性増悪による呼吸不全2%等である。定期の気管支鏡検査は月・水・金で年間およそ350件実施している。肺腫瘤の生検、気管支擦過、気管支洗浄をはじめ、びまん性肺疾患では経気管支肺生検、気管支肺胞洗浄をルーチン検査として実施している

★気道壁外病変に対する気管支鏡下の経気管支針吸引細胞診では86例、計172回実施し、正診率は80%を得ている。重篤な合併症はみられていない。現在、内視鏡エコーを装備した気管支鏡を用いて、正診率の向上を目指している

★計15mm以下の微小肺癌の疑われる病変では、積極的に胸腔鏡による部分切除を実施している。この際、正確な切除のため、透視下に病変部のみを気管支鏡を用いてバリウムでマーキングする方法を開発している。これまでに49例に行い、いずれも良好にマーキングされ、合併症も特にみられていない。CTで発見される微小肺癌をマーキングすることにより、病変部のみを正確に切除することができるようになっている

★気管支鏡を用いた治療では、アルゴンプラズマコアギュレーションによる気道内出血の止血、高周波スネアによる気道内腫瘍の切除を実施している。手術が困難であり、かつ難治性気胸では、内視鏡的気管支塞栓術を31例に実施している。その他、低肺機能等のため手術ができない肺アスペルギローマの患者では、気管支鏡下にバルーンカテーテルを用いての抗真菌剤の選択的空洞内注入療法を行い、菌球の消失、空洞の浄化がみられ、手術をすることなく、良好な治療効果が得られている。その他、気管支狭窄に対するバルーン拡張術、ステントの挿入等年間20件前後実施している

★胸腔鏡検査は年間20~30件。胸水貯留症例の診断、治療目的に生検および薬剤の撒布を行っている。胸水貯留症例の診断率は95%である

★肺癌治療に関しては、小細胞癌では放射線療法に加え、末梢血幹細胞移植を用いた大量化学療法により、中間生存期間、2年生存率、5年生存率は、それぞれLimited diseaseで20カ月、72%、55%、Extensive diseaseで10カ月、43%、0%であり、治癒を目指した治療法の開発を検討している。切除不能局所進行非小細胞癌では放射線化学療法により、奏効率78%、中間生存期間19.1カ月、2年生存率40%を獲得している。病理病期Ib~IIIaで手術が行われた非小細胞肺癌では、アジュバント化学療法を術後早期より行い、治癒率の向上を目指している。転移のある進行非小細胞肺癌では、副作用の軽減を目的に抗癌剤2剤を1週ごとに外来にて投与し、奏効率36.6%を得ている。高齢者肺癌では臓器機能を検討した上で、単剤による化学療法を行っている。分子標的治療薬も治療に導入している。緩和医療に対しても疼痛コントロールはもとよりQOLの向上に重点を置いて積極的に取り組んでいる

★喘息治療では、疾患、治療について患者に教育し、発作時等の対応について行動指針を作成している。また、喘息治療におけるステロイド吸入薬の重要性を認識させるとともに、薬剤部と連携し、吸入指導を積極的に進めている。中等症以上の患者では、ピークフローの自己測定を勧め、ピークフローによる行動指針に沿った自宅での治療を実践している。ピークフローから肺機能の日内変動を解析し、各患者に合わせた治療を行い、ほぼ全員に良好なコントロールを得ている

★睡眠時無呼吸症候群の診断治療のため睡眠スタディを年間20~30件行い、必要な場合は持続陽圧呼吸療法に導入している。

医療設備

電子内視鏡、ヤグレーザー、アルゴンプラズマコアグレーション、高周波スネア、MRI、CT、DSA、リニアック、PET-CT、肺血流シンチ、換気シンチ。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

循環器科

分野

循環器科

特色

循環器疾患すべての領域についての専門医を擁し、あらゆる循環器疾患に対応可能である。特に心血管再生医療においては世界をリードする施設であり、多数の実績がある。また心臓血管外科との緊密な連携のもと、重症の心筋梗塞・心不全への迅速な集中治療を実施するため、07年4月より高度心血管センターを開設した。患者様のために、あらゆる心血管病に対して内科と外科の垣根を越えて高度な医療を行うことを目標としている。循環器専門医研修施設。

症例数

循環器の治療はまさに日進月歩であり、1人の医師がすべての循環器分野における現時点での最新の治療法をすべて把握することはもはや不可能といってよい。しかし当院は大学病院として多くの人材を擁しているため、その叡智を結集することにより、循環器疾患のすべての分野における最良の方法、いわゆる根拠(エビデンス)に基づいた医療(EBM)が実施可能である。それらを踏まえながら、実際には一人ひとり状態の異なる患者様に、きめの細かい対応を行ういわゆる「テーラーメイド医療」を行っている。患者様の身になって常にベストな治療方針をスタッフ全員で協議し、患者様およびご家族に十分説明・相談した上で、現時点で行われ得る最高の医療を提供するという責任と誇りを持ってすべての患者様に接している

血管再生治療=当科の診療部長松原教授はこの分野の世界的権威であり、特別に厚労省に認可された高度先端医療である血管再生治療を行っている。下肢の閉塞性動脈硬化症やバージャー病に対して、患者様ご自身の骨髄(血液を作っているところ)の中にある血管の元になる細胞を取り出し、これを血管が閉塞してしまった足に注入する治療である。これにより血管が再生し、以前であれば足の切断を免れなかったような状態の患者様も、足を切断することなくかつ痛みや感染などの症状も軽快されて退院されている。年間約30症例実施している

狭心症・心筋梗塞=狭心症や心筋梗塞に対する冠動脈造影は年間約600件、経皮的冠動脈形成術は年間250件で初期成功率は98%である。血管が狭いからすべて即拡張するという考え方には問題があり、合併症の方が大きい場合も多い。その血管を拡張することにより最終的にいかなるメリットがあるのかを、患者様に十分に説明した上で冠動脈形成術を行っている。また、心臓血管外科の適応となる疾患があれば、時を逸することなく心臓血管外科に紹介している。急性心筋梗塞に対しては、24時間体制で緊急のカテーテル手術を行う体制を整えている

心不全=心不全は増加傾向にあり、日本人の死亡原因の第2位を占めている。原因や病態に十分な理解が必要であり、患者様一人ひとりにきめ細やかなさじ加減が特に必要な分野であるが、多くのスタッフを擁する大学病院ならではの行き届いた治療が可能である

心筋症=無症状のうちから比較的長期間にわたる経過観察や治療が必要な疾患である。多数の患者さんの長期間治療の経験があり、主たる検査である心臓超音波検査は年間約3,000例行い、すべて複数の専門医によりダブルチェックされている

弁膜症=弁膜症は心臓手術の適切な時期を考慮することが非常に重要である。心臓手術までの間、あるいは高齢で手術が困難な方々の弁膜症の内科的管理にも万全に対応している

不整脈=不整脈薬物療法は「両刃の剣」で、高度な専門知識を要するが、当科では患者さんの希望も踏まえて経験豊富なスタッフが行っている。また、心臓電気生理学的検査で不整脈を詳しく調べ、必要に応じてカテーテルアブレーション(細い管を心臓の中にいれ不整脈の発生部位を焼ききる根治術、年間150例)、ペースメーカー植え込み(年間80例)を行っている。以上の治療法で対処できない突然死をきたし得る不整脈には、植え込み型除細動器の植え込み手術(認定施設)を行って、トータルに管理できる体制を整えている。心不全患者さんの治療として心室再同期療法(ペースメーカによる心臓収縮の改善)も行っている。

医療設備

高度心血管センター、CCU、心血管造影装置、心臓核医学検査装置、PET-CT、超音波心臓検査装置、血管用超音波装置、心MRIなど。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

心臓血管外科・小児心臓血管外科

分野

心臓血管外科

特色

すべての心臓血管外科・小児心臓血管外科領域の疾患に対して、各領域専門スタッフによるチーム制で最新・最先端の医療を提供している。

症例数

09年の手術総数は419例(死亡11例)で、冠状動脈バイパス術等の虚血性心疾患99例(3)、後天性単独弁膜疾患70例(3)、その他の成人心臓手術14例(0)、小児心疾患126例(4)、その他の小児手術21例(0)、胸部大動脈疾患23例(1)、腹部・下肢などの血管疾患(静脈瘤を除く)66例(0)であった

成人心疾患・血液疾患=我々は患者様の生涯にわたり効果的な手術を目指している。例えば冠動脈バイパス術ではそのグラフトの材料に、内胸動脈という胸の壁の裏側にある質の高い材料を左右2本用いバイパスを行い、また弁膜症の手術、特に僧帽弁の手術ではできる限りご自身の弁を切り取らずに温存するという形成術を行う方針で、9割以上の患者様に可能となってきた。また、近年ますます高齢化がすすみ、心臓病以外にいろいろな病気を持っておられる場合が多くなってきており、そのような方々には今までの心臓血管手術のように人工心肺を用いて、心臓を止めて手術することが身体に対して大きな負担になってしまうことがある。我々は冠動脈バイパス術では人工心肺を試用しない心拍動下での手術を13年前から手がけている。これ以外に通常の胸部大動脈瘤手術では、人工心肺を使用し体温を低温にした上で、血液の流れを一時的に止める必要があるが、これもやはり身体には大きな負担となる。動脈瘤の位置によっては、このような大がかりなことをせずに体の血流を保ったまま、足の付け根の小さな切開だけで患部にグラフトを挿入するステントグラフトという方法を取り入れている。以上は我々が行っている手術の一部であるが、高齢・重症のために、無理といわれてきた心臓血管外科手術もかなり安全に可能になりつつあるので、ぜひお気軽にご相談を

小児心疾患=子どもたちの心臓病「先天性心疾患」には様々な疾患があり、それに対する外科的な治療方法(どんな手術をするのか、いつ手術をするのか、また1回で治すのか、複数回に分けて治すのかなど)もそれぞれの疾患や、お子さん個人の特徴を考慮して適切に対応する必要がある。型通りの手術(心房中隔欠損症や心室中隔欠損症など)においても、一人ひとりそれぞれ病状は異なるので、病状に合わせて心臓を丁寧に、かつ完璧に修復することを心がけている。また子どもの長い人生を考え、手術直後はもちろん、退院後まで綿密に管理することが重要と考えている。私どもの施設では、小児専門のこども病院で小児専門のスタッフとともに、新生児、乳幼児から学童にいたるまで、数多くの小児心臓病の手術を行っている。これまでに個々の心臓の特徴をとらえ、最大限に自分の組織を利用し、3次元的に無理なく修復することを目標として様々な手術術式を開発してきた。具体的には下記に示す。①心房中隔欠損症:右後側方・小切開手術(目立たない傷)②ファロー四徴症など:ゴアテックス弁による右室流出路拡大再建術(将来の肺動脈弁逆流の予防)③完全大血管転位症:Bay window technique(虚血症状を起こさない冠動脈移植法)④両大血管右室起始症など:Half-turned truncal switch手術(よりスムーズな血液の流れを得る。人工物使用を減らす修復手術)⑤総肺静脈還流異常症:左房後壁転位術(自己組織のみを用いた血流転換術)などである。以上のような手術方法以外にも多くの新しい治療方法があり、子どもたちの将来のために適切な治療方法を選ぶことが大切と考えております。そのためにはセカンドオピニオンを活用することも大切ですので、皆様のご相談をいつでもお待ちしております。

医療設備

ICU、CCU、小児・新生児ICU、シネアンギオ室、術中アンギオ装置、MRI、MD-CT、RI、心エコー、人工心肺、PCPS、IABP、自己血回収装置、術中透析装置など。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

泌尿器科

分野

泌尿器科

特色

泌尿器系悪性腫瘍(前立腺癌、膀胱癌、腎盂尿管癌、腎癌、精巣癌など)を中心に、小児泌尿器科疾患・夜尿症、排尿障害(前立腺肥大症・尿失禁・過活動膀胱・神経因性膀胱)、男性不妊症・性機能障害・男性更年期障害、女性泌尿器疾患(腹圧性尿失禁・性器脱)などの専門外来があり、それぞれの専門医が責任をもって診療に当たっている。診療にあたってはわかりやすい医療をモットーとし、特に患者さんへのインフォームド・コンセントを重視している。医療の質としては世界のトップレベルの医療を行うように最大限の努力をしている。また、患者さんの生活の質(QOL)を考えた低侵襲治療を常に心掛けており、手術も痛みの少ない腹腔鏡手術や経皮的治療が中心である。特に腹腔鏡手術は腹腔鏡技術認定医が責任を持って行っており、治療成績も優れている。セカンドオピニオンの要請も多く、病院のがん相談支援窓口を通じて対応している。また当科は、京都府のみならず、滋賀県、大阪府、愛知県、宮崎県に広がる35を数える関連病院の泌尿器科にスタッフを派遣し、病診・病病連携をふまえた地域医療レベルの向上にも努めている。インターネットで京都府立医科大学のホームページアドレス(泌尿器科)でも診療体制を紹介しているのでご覧いただきたい。

症例数

年間27,000人を超える外来患者、年間の新患数約2,000人、1日平均外来患者数110人、年間手術件数約500件、年間入院新患数930人。入院患者では、悪性腫瘍の症例が80%を占める

腹腔鏡手術=8人の腹腔鏡技術認定医を擁して、1,200例以上の腹腔鏡手術を経験している。腎摘除術約450例、副腎摘除術約200例、小児泌尿器科疾患に対する腹腔鏡手術約160例など日本でも有数の症例数である。最近では1.5~5cmの小さな傷一つのみで行う単孔式腹腔鏡手術を日本の泌尿器科では初めて行い、さらに低侵襲な治療が可能となっている

癌化学療法=三木教授は附属病院がん制圧センター長兼化学療法部部長、中村助教は化学療法部副部長で、化学療法に特に力を入れており、泌尿器科癌に対して最新の化学療法を積極的に行っている。特に難治性精巣癌の症例に対しては新規抗癌剤を使用することにより良好な成績をあげており、日本全国より患者の紹介が多数ある

前立腺癌に対する診断=治療方針決定の際は、超音波パワードプラ法、MRIなどの各種画像検査を施行し、前立腺癌の病期を厳密に診断している。超音波パワードプラ法は超音波指導医が専門外来で行っている。前立腺生検は毎年300例超を外来または入院で局所麻酔下に行い、必要に応じてさらに多数カ所の精度の高い生検を脊椎麻酔下に行い早期癌の診断に努めている

前立腺癌に対する治療=前立腺癌の治療は病態の進行度や年齢に応じて決定される。特に早期癌では多彩な選択肢(手術、放射線、経過観察、内分泌療法)があるが、当科ではすべての治療に対応が可能である。放射線科医や病理医とチームを組み、前立腺センターとして、診断・治療にあたっている。治療選択に関する説明や相談には、外来で時間をかけて応じている。府内外からセカンドオピニオンを求めて受診される患者さんも多い。根治的前立腺摘除術では、術後早期からの社会復帰をめざし、01年より傷口の長さを6cmとした小切開手術に取り組み、約250例に施行しており、現在は腹腔鏡下小切開前立腺摘除術として保険適用されている。従来の開腹手術と比べ痛みが少なく早期からの社会復帰が可能であり、創部も小さく目立たない。しかし、従来の方法の延長線上の手術であるため、安全性が確保されている。加えて術中に超音波モニターを併用することで、正確な前立腺切除部位を確認し、より安全に手術を施行する工夫を行っている。術後問題となる尿失禁の早期改善や勃起神経温存手術にも積極的に取り組んでいる。放射線治療では、05年より小線源治療(ブラキセラピー)を京都府下で最初に導入し、現在まで約300例に施行した。短期間の入院で、小切開手術と同じく早期からの社会復帰が可能である。進行癌では内分泌療法を中心とした薬物療法を行うが、内分泌療法が効かない前立腺癌には、外来通院で可能な化学療法も施行している

腎癌に対する低侵襲療法=早期癌の場合、腹腔鏡下に根治的腎摘除術を450例以上に、腎部分切除術を120例以上に施行しており、小さな傷で術後の痛みも軽減し、早期回復が可能となっている。さらに新しい低侵襲的治療として経皮的ラジオ波焼灼術にも取り組んでいる。この方法は局所麻酔下に細い針を穿刺するのみで行うことができ、全身麻酔に対するリスクのある症例でも治療可能である

腎癌に対する薬物治療=進行した腎癌に対する薬物治療では、最近になり血管新生を抑制する分子標的薬剤を中心に様々な治療薬が登場した。新規の治療薬についても即時に対応して、副作用をコントロールしながら臨床に役立てている

精巣癌に対する集学的治療=一般的に若年層に好発し、転移を有する進行例でも化学療法により約80%の症例が完治可能な癌ではあるが、難治例においてもネダプラチン、イリノテカン、パクリタキセルなどの新規抗癌剤を用いた新しい化学療法により優れた治療成績をあげている。化学療法後の残存腫瘍に対しては、積極的に手術療法を行い、癌細胞がないことを確認することが重要である。後腹膜リンパ節郭清術に際しては、QOLを考慮し射精神経の温存を積極的に行っている。現在までに100例を超え、本邦随一の症例数である。80%以上の症例で術後に射精が可能であった。最近では、腹腔鏡下後腹膜リンパ節郭清術に取り組んでおり、10年8月に先進医療として承認されている。また、肺や肝の残存腫瘍に対しては経皮的ラジオ波焼灼術など患者さんのQOLの高い治療を積極的に取り入れている

膀胱癌に対する診断・治療=膀胱癌の診断時に必要な膀胱鏡は、軟性ファイバーを積極的に使用することで検査時の苦痛を軽減している。筋層非浸潤性膀胱癌は経尿道的治療で膀胱温存を行う。再発や進行の予防として、抗癌剤やBCGの膀胱内注入療法を行っており、良好な成績を得ている

浸潤性膀胱癌に対するQOLを重視した手術=膀胱全摘手術を要する症例では、尿路変更が必要となる。QOLを考えて、従来一般的に行われてきたストーマがある回腸導管造設術ではなく、小腸を利用して新たに代用膀胱を造り自然排尿を可能にしている

難治性膀胱癌に対する化学療法=転移を有する膀胱癌に対して、ゲムシタビンを用いた化学療法も積極的に行っている

腎盂尿管癌、副腎腫瘍に対する低侵襲治療=腎盂尿管癌や副腎腫瘍も、ほとんどが腹腔鏡で手術可能であり、それぞれ200例を超える経験がある。小さな傷で出血や術後の疼痛も軽減し、術後の早期回復が可能である

小児泌尿器科専門外来=膀胱尿管逆流症、停留精巣、先天性水腎症などに対して、QOLを考え、従来の逆流防止術、精巣固定術、腎盂形成術などを積極的に腹腔鏡下で行っている。腹腔鏡手術の現在までの症例数は160例を超え、本邦の小児泌尿器科施設の中ではトップクラスである。腹腔鏡下逆流防止術は本邦では当科で最初に行われ、先進医療に認定されている。これらの手術は傷が小さいだけでなく、出血や痛みが少なく、早期退院が可能である。夜尿症の患者も多く、河内准教授は世界的な治療戦略を決定する会議に出席するなど、世界でも最先端の治療を行っている

排尿障害、尿失禁、過活動膀胱、神経外来=排尿障害では、QOLの改善を第1に考え、前立腺肥大症については軽症には外来にて薬物治療を行い、重症例には経尿道的前立腺切除術による内視鏡的手術を標準的治療として施行している。頻尿、切迫感など膀胱知覚過敏がその原因とされる病態解析では世界初の診断技術を導入している。治療では、東洋医学(鍼治療)も併用して、薬の副作用を回避する治療法に取り組んでいる。女性泌尿器科医が女性の泌尿器科の悩みについて対応している。腹圧性尿失禁については、数ミリの傷で可能なTOT手術やTVT手術を、膀胱脱に対してはメッシュを用いて整復する手術を積極的に行っており、治療成績も良好である

男性不妊症・性機能障害・男性更年期障害外来=最近、関心が高まっている男性不妊、性機能障害(ED:勃起機能障害)、男性更年期障害を有する患者を対象として専門外来を開設し、原因の究明と治療に力を入れている。男性不妊症では、①精索静脈瘤に対するMRIによる治療効果予測と腹腔鏡下手術。②産婦人科と連携した精巣精子回収法(TESE)と顕微受精(ICSI)。③男性不妊症の原因としての勃起障害や膣内射精障害に対する薬物療法などが主体である。性機能障害では、①バイアグラおよびレビトラ処方700例以上。②糖尿病による逆行性射精や膣内射精障害などの射精障害に対する各種薬物療法。③65歳以上の高齢者に対するバイアグラの処方300例以上(基礎疾患の病態に応じた処方や治療)などの特色ある治療を行っている。男性更年期障害では、①男性ホルモンを含めた各種ホルモン値を測定することによる多角的な診断と治療。②神経科との共同診療による総合的治療の指導を特色としている。

医療設備

前立腺癌センター、内視鏡的検査/内視鏡的手術機器、尿路ウロダイナミクス検査、MRI検査、CT検査、ドプラ超音波検査、鍼治療器、前立腺癌小線源治療装置、外放射線治療器(IMRT)、ESWL結石破砕器、レーザー治療器。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

移植一般外科

分野

腎移植

特色

血液透析中・腹膜透析中の慢性腎不全患者を対象に生体腎移植、献腎移植を行っている。また、近年では透析導入前に行うプリエンプティブ生体腎移植を積極的に行っている。また全国16の膵臓移植実施認定施設の一つとして、膵腎同時移植、膵単独移植の登録受付、脳死下(あるいは心臓死下)提供の膵臓移植を実施している。京滋地区随一の日本臓器移植ネットワークHLA検査センターとして活動しており、当院の献腎移植登録のみならず、府内外の腎移植施設の登録検査も請け負っている。また腎移植を施行するに当たっては移植一般外科のみならず、関連各診療科、看護師、コーディネーター、薬剤部、栄養科、検査技師などとタイアップした体制をとっており、コメディカルとの合同カンファレンスにより治療方針を決定している。

症例数

64年に腎移植の臨床を開始して以来、これまでに840例(生体腎753例、献腎87例)の腎移植を行っている。最近の症例数は04年31例(うち献腎4)、05年28例(献腎2)、06年26例(脳死下膵腎同時1、献腎2)、07年37例、08年34例、09年32例と例年30例前後であり、近畿地区の腎移植実施施設では毎年最多の移植症例数である。また症例の80%以上を生体腎移植が占めている

★免疫抑制療法は、カルシニューリンインヒビター(シクロスポリンまたはタクロリムス)を中心とし、代謝拮抗剤(ミゾリビン)とステロイドとを併用、導入時にはバシリキシマブの使用を標準としている。薬剤の組み合わせや量に関しては、患者さんの状態に即したステロイド離脱などのテーラーメイド医療を実践しており、薬剤部試験室において各免疫抑制剤の血中濃度が即時測定可能であり、血中濃度モニタリングにより日々の主要薬剤の投与量を決定している。最新の免疫抑制剤を組み合わせた多剤併用療法では急性拒絶反応の頻度は約15%程度であり、1、3、5年生着率はそれぞれ97、93、88%と良好な成績を得ている

★また歴史が古いため、移植後20年以上の長期生着している方が120人おられ、最長生着は37年で現在生存生着中である。移植後に無事妊娠・出産された方が25人以上おられ、本邦で腎移植患者の出産第1例は本院で移植をした患者さんである。患者会「未来(みく)の会」(入会任意)を通じ定期的に勉強会、情報交換会などを行っている。また移植後は外来ならびに入院にて定期的に腎生検や悪性腫瘍のスクリーニングを行い、慢性移植腎症や癌の早期発見に努めている

★生体腎移植では、ドナー(提供者)の負担を少なくするため内視鏡補助手術を導入し、入院期間も短縮している。移植技術や免疫抑制療法の進歩にともない、以前は不可能だったABO血液型不適合移植を90年より開始し、現在までに55例行っている。近年では悪性リンパ腫治療薬リツキシマブ(保険適用なし、本学倫理委員会で承認)を使用し、脾臓を摘出しない方法も採用しており、最近の20例では1年生着率は100%と、血液型適合例と比べてもまったく劣らない成績である。また非血縁者間(夫婦間)移植も全体の25%と増加傾向にあり、組織適合性マッチングが低くても、生着率で血縁間と差がなく良好な成績となっている

★移植前の抗体検査に従来行っていたリンパ球ダイレクトクロスマッチに加え、フローサイトメトリークロスマッチ、フローPRAを導入し抗体検出の特異性と感度をあげている。抗ドナー抗体陽性の場合、従来移植は行えなかったが、今では血漿交換、脾臓摘出など血液型不適合に準じた免疫抑制プロトコールを応用し移植を成功させている

★近年増加の一途にある糖尿病性腎症に対する腎移植も多く行っている。また1型糖尿病性腎不全に対する脳死下膵腎同時移植を06年に実施、その後も3例実施し良好な成績を収めている。

医療設備

CT、MRI、カラードプラ超音波装置、シンチグラム、血液浄化部(血液透析、二重濾過血漿交換)、腎移植センター(組織適合性検査)。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

整形外科

分野

整形外科

特色

一流の専門スタッフにより、患者さんが納得し安心できる医療を行っている。股関節、膝関節、肩関節、脊椎、手の外科、足の外科、リウマチ、小児整形、腫瘍、スポーツ、骨粗鬆症の専門クリニックがあり、レベルの高いきめ細やかな治療を行っている。

症例数

年間の外来患者数は約36,000人、手術数は約700例であり、一般病院では治療が困難な症例が多い

股関節=久保教授は日本股関節学会理事長として、日本の股関節診療の向上に貢献している。変形性股関節症、臼蓋形成不全、あるいは大腿骨頭壊死症などに対して人工股関節全置換術、寛骨臼回転骨切り術、大腿骨頭回転骨切り術、さらに股関節鏡などの手術を施行している。人工股関節全置換術では術翌日から立位可能で、2~3週間で独歩退院できる治療を行っている

膝関節=変形性膝関節症に対しては高位脛骨骨切り術、人工関節置換術を行い良好な成績をあげている。前十字靱帯損傷、半月板損傷、骨軟骨損傷に対しては関節鏡視下手術を施行し、良好な成績を残している。近年、膝蓋骨脱臼に対して内側膝蓋大腿靭帯再建術を施行している

肩関節=内視鏡視下手術をはじめ、最新の低侵襲手術を取り入れている。内視鏡手術では肩の周囲の筋肉に対する損傷が小さく、スポーツ障害で起こった関節内の障害などに対しても最小限の侵襲で行え、スポーツ復帰にも有利となる。投球障害(野球肘・肩)に対する保存療法を積極的に行っている

脊椎=顕微鏡・内視鏡を積極的に用いて、困難な脊椎疾患に対しても安全で低侵襲な手術を心掛けている。多くの手術では、翌日には歩行やトイレ移動が可能になり、従来より入院期間は大幅に短縮している

手の外科=外傷や先天異常による手の障害や末梢神経障害に対する治療を積極的に行っている。新鮮損傷では、顕微鏡下の縫合術、欠損例では神経自家移植術を行い、良好な手術成績を残している

足の外科=外反母趾や変形性足関節症に対して保存療法や手術療法を行い、良好な成績をあげている。足関節部のスポーツ障害に対しては積極的に関節鏡を用いた低侵襲手術を行っている

リウマチ=特殊抗体やMRIを用いた関節リウマチの早期診断を行い、抗リウマチ剤、生物学的製剤による保存療法を行っている。手術療法としては、滑膜切除術、関節形成術および人工関節置換術を施行し、良好な成績をあげている

小児整形=小児の整形外科的疾患の保存療法と手術療法に取り組んでいる。また、創外固定器を使用した脚延長術も行っている

骨・軟部腫瘍=骨軟部腫瘍の領域では多くの症例を取り扱っており、診断、治療(患肢温存手術、化学療法など)、リハビリテーションと一貫した治療を行っている。また、小児科や放射線科など他科と連携して集学的治療を行うことにより骨肉腫や軟部肉腫の生存率は大きく改善し、欧米にひけをとらない治療成績をあげている

スポーツ=スポーツ外傷・障害に対して手術療法を選択する際には、大学と関連病院で協力しながら治療を行っている。内容は膝・肩・肘関節に対して関節鏡を用いて低侵襲に行う内視鏡手術が多く、スポーツの早期復帰を可能にしている

骨粗鬆症=正確な診断に基づいて薬物療法を中心とした最新の治療法を行っている。

医療設備

MRI、3次元CT、骨塩定量測定装置、3次元動作解析装置、手術用顕微鏡、各種関節鏡、脊椎内視鏡、等速性筋力測定装置。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

産婦人科

分野

産婦人科

特色

①各医師の専門性を重視し、患者様により専門性に特化した密度の濃い医療を提供することを目指している。②良性手術に関しては内視鏡手術を中心に行っている。③婦人科悪性腫瘍に対しては、日帰りの化学療法を実施。また子宮頸癌に対するHPV感染、ワクチンの啓蒙活動に積極的に取り組んでいる。④不妊治療に関しては、特に子宮内膜症が原因と考えられる不妊症の管理に重点を置いている。また高度生殖医療にも積極的に取り組んでいる。⑤周産期医療に関しては、NICU、小児外科、小児内科と連携して新生児期に厳重な管理を要する症例を重視している。胎児先天異常の超音波スクリーニングや特定の基幹病院との間で胎児遠隔地診断を行っている。⑥更年期障害の治療にはホルモン補充療法の他、漢方薬も取り入れている。また骨粗鬆症や動脈硬化の予防など閉経後のヘルスケアも行っている。

症例数

婦人科=京都府のがん拠点病院であるため、婦人科腫瘍には最も多くスッタッフを投入して更なる充実化を図っている。悪性腫瘍の症例数、手術数は09年からかなり増加している。09年婦人科手術は、悪性腫瘍手術69件(うち25件は子宮頚部円錐切除術)、良性疾患手術54件、腹腔鏡下手術84件

周産期=分娩は333件のうち、198件が帝王切開である。当院は小児外科、心臓外科を有しているため、新生児期に外科的処置を必要とされる胎児先天異常の紹介が多い。先天異常の新生児の予後をよくすべく、胎児超音波スクリーニング外来を設けて胎児先天異常の発見に努める他、京都府デジタル琉水ネットワークを利用したリアルタイムの胎児遠隔地診断も行っている。また、先天異常の児をもつ妊婦さんの精神面にも配慮している。現在、子宮内胎児治療は行っていない。助産師外来も設けており、条件次第で受診可能。助産制度も取り入れている。分娩は基本的に自然分娩を旨としており、誘発、無痛分娩は医学的適応がないかぎり行わない。また医学的適応のない人工妊娠中絶は行っていない。前回帝王切開、骨盤位は全例帝王切開としている

不妊治療=排卵障害や子宮内膜症が原因と考えられる不妊症に力を注ぐ。卵管性不妊症に対する卵管形成術を行っている。09年より、高度生殖医療の充実に取り組んでいる。京都府立不妊相談センターが設置されており、電話相談に応じている。

医療設備

婦人科病床数16床、産科床数23床、4D超音波、胎児超音波画像遠隔診断装置、培養室、分娩室、手術室など。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

小児科

分野

小児医療

特色

大学附属病院として高度先進医療を提供している。設置母体である京都府全域で、地域医療の貢献も担っている。小児の一般的によくある疾患や、神経、代謝・内分泌、腫瘍、血液、アレルギー、周産期診療部NICUと、各専門分野の臨床・研究を幅広く展開している。各専門グループは研究成果を基盤として、最新の医学知識を入手しながら、エビデンス(科学的根拠)に基づいた治療および先進医療を提供している。小児循環器・腎臓内科、小児外科、小児心臓血管外科などと連携して集学的医療を行っている。高次救急体制としては、一般病棟および救急担当医とNICU担当医の2人以上が24時間の体制で当直を行っている。中・長期入院患者への対応として、各病棟にはプレールームが設置され、病棟保育士が常勤している。院内学級も併設され、就学児は病院に入院しながら教育を受けることができる。

症例数

病棟は一般小児科28床、こども病院12床、NICU19床

神経グループ=森本准教授、西村講師、千代延助教、越智雅晴客員講師、平井清併任講師が担当。外来患者数はてんかんを中心に数100人。年間の初診の患者さんは150人前後。特殊な治療としてはウエスト症候群に対する極少量ACTH療法、リー脳症に対するビタミンB1やジクロロ酢酸の投与、難治性てんかんに対するガンマグロブリン療法やTRH療法などを行っている。大学内外の研究室と連携して、トラクトグラフィーによる神経線維の機能を評価する診断技術を臨床応用している。同様に乳児重症ミオクロニーてんかんの遺伝子解析などを行っている。さらに、てんかん、特に難治性てんかんの診断・治療、リー脳症をはじめとするミトコンドリア異常症など神経変性疾患の診断・治療、神経発達評価のためのMRI特殊撮像法(DTI: Diffusion Tensor Image)を行っている。京都大学大学院教育学研究科の協力で行っている心理カウンセリング・心理療法などにも力を入れている

代謝・内分泌グループ=衣笠併任准教授、小坂学内講師、中島助教、井上文夫客員講師が担当。代謝・内分泌分野:低身長・成長障害の原因診断を行い、数多くの成長ホルモン分泌不全性低身長症の治療を行っている。新生児マス・スクリーニングで異常を指摘されたアミノ酸代謝異常症、先天性甲状腺機能低下症、先天性副腎皮質過形成の治療も年間数十例行っている。感染症やストレスを契機に顕著化する先天性代謝異常症、とりわけ有機酸代謝異常症、脂肪酸β酸化異常症は質量分析計を用いたスクリーニングを行っている。小児肥満:肥満外来は65年の開設で日本での草分け的存在のクリニックで、肥満症専門病院認定をうけている。メタボリック症候群については、その病態の研究を行い、原因・体質によってテーラーメイド治療を行うことを考えている。症例の蓄積から、将来の動脈硬化発症の危険因子を拾い上げ、個々に栄養指導、運動指導を行っている。とくに運動は、月に1回ジュニアフィットネスを開催し、より実践的な治療を行っている

腫瘍・血液グループ=細井教授、家原講師、今村学内講師、土屋学内講師、桑原助教、秋岡親司特任講師(免疫・膠原病外来)、三沢あき子併任学内講師(長期フォローアップ外来、小児がん相談窓口、外来化学療法)、東道伸二郎客員講師が担当。神経芽腫、横紋筋肉腫、脳腫瘍、ウイルムス腫瘍、肝芽腫、ユーイング肉腫、骨肉腫などの各種悪性腫瘍患児に対して、患者を中心に考えた専門医チーム(Cancer-board)によるトータルケアを実践してきた。小児外科、整形外科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、放射線科と共同で集学的治療を行っている。神経芽腫は小児がん検診としてのマス・スクリーニングを、澤田淳名誉教授が世界で最初に開始されたこと、杉本徹前教授の専門分野であり自家末梢血幹細胞移植(auto-PBSCT)を導入されたことより、近隣県も含めて多数の患児の診療に当たっている。横紋筋肉腫については米国の最新治療を取り入れ、全国共同治療研究の準備委員会で中心的役割を果たしている。骨肉腫については整形外科と共同で治療プロトコールを作成し、96年以降は、ほぼ全例生存という良好な治療成績を示している。白血病や悪性リンパ腫などの血液悪性疾患は年間15~20人の新規患者の診療に当たっており、日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)および小児白血病研究会(JACLS)に参加し、プロトコール治療を行っている。とりわけ組織球症(血球貪食症候群、ランゲルハンス細胞性組織球症(LCH))の治療・研究に力を入れているため、日本 LCH研究グループ(JLSG)の事務局を務め、LCHの治療について日本での中心的な役割を担っている。白血病や再生不良性貧血などに対し、関連施設の松下記念病院小児科と京都市立病院小児科との連携により、これまでに140例以上の同種造血幹細胞移植を行ってきた。またHLA一致同胞がない血液悪性疾患の患者に対する、HLA不一致血縁者間移植に取り組んでいる。これらの血液悪性疾患のほか、溶血性貧血、再生不良性貧血、好中球減少症、血小板減少症、血友病、免疫不全症、自己免疫疾患などの悪性疾患以外の血液疾患の診療にも精力的に取り組んでいる。小児リウマチ疾患については、新規の生物学的製剤も適用し、積極的に治療にあたっている

アレルギーグループ=土屋学内講師、青山三智子併任助教が担当。300人以上の喘息、アトピー患児の診療にあたっている。対症療法に終始していた小児喘息や、過度の食事制限療法を受けていたアトピー性皮膚炎に対して、一貫した長期的な方針でフォローアップしている。さらに、95年より高度専門的予防接種外来(土屋学内講師、青山併任助教が担当)においてはアレルギーなどのハイリスク児に対する予防接種を実施している。また、外来診療の他に、乳幼児アトピー対策事業として、府下保健所で講演や個別相談を実施するなど、行政との連携による保健活動も行っている

新生児・未熟児グループ=徳田学内講師が担当。NICU(新生児集中治療室)は、82年に開設され、24時間体制で診療にあたっている。定床は19床で、現在までに診療した児は3,000人を超えている。熟練したスタッフによる適切なケアと最新医療機器により児は管理され、呼吸循環管理法の進歩に加え、栄養管理にも検討をかさね、1,000g未満の超低出生体重児の生存率は90%以上にまで向上した。先天性心疾患、消化管や中枢神経系の異常を指摘された児については、小児循環器内科、心臓血管外科、小児外科、脳神経外科など他科と連携し、迅速かつ適切な対応を行っている。さらに、ハイリスク児に関しては退院後も発達・発育をチェックしている。出生体重1,500g未満で出生した児には定期的に発達検査を行い、学童期までフォローアップを実施している。

医療設備

MRI、CT、SPECT、PET-CT、各種シンチ、放射線治療設備、超音波検査装置、電気生理検査機器、脳波検査装置、心電図、呼吸機能検査機器、骨密度検査機器、クリーンベッド、末梢血幹細胞採取装置など、高度先進医療に対応したほぼすべての診療機器が備わっている。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

特色

耳鼻咽喉科・頭頸部外科疾患のすべてを対象に、ハイレベルかつ安全な医療の提供を目指す。特に喉頭疾患の診断と外科的治療は国内有数の成績を有する。当院は京都府がん診療連携拠点病院に指定され、質の高い癌医療の提供と地域がん診療連携拠点病院と診療・連携。頭頸部癌患者の紹介やセカンドオピニオンの申し出に対して、外科手術・化学療法・放射線治療を含む最適な治療方法を十分に説明し、専門医・看護師が一体となって診療を行っている。日本耳鼻咽喉科学会認定専門医研修施設。日本気管食道科学会認定気管食道科専門医制度研修施設、日本頭頸部外科学会認定頭頸部癌専門医研修施設。

症例数

08年の外来患者数は約30,000人、年間手術件数は約600例、喉頭・音声外科手術約130例、頭頸部腫瘍手術約160例、耳科手術約80例、鼻副鼻腔手術約60例、緊急手術約50例

声帯ポリープ、ポリープ様声帯=手術用顕微鏡下に喉頭微細手術を行い、優れた音声機能の改善が得られる。歌手など声のプロの患者も多い

★喉頭癌については、早期癌ではレーザー手術または放射線治療、進行癌では喉頭全摘術。早期癌治療の割合が近年増加し、喉頭保存率が向上

舌癌および口腔癌=早期癌(08年22例)ではレーザー切除術、進行癌に対しては拡大根治手術、形成外科と共同で再建手術を行う。上咽頭癌では化学療法と放射線治療による交替療法を行い、局所制御率が向上。頸部リンパ節転移例では頸部郭清術を行う

中咽頭癌=拡大根治手術を行い、形成外科と共同で再建手術を行う。嚥下機能改善手術を同時に行い、手術後の経口摂取・嚥下機能の改善が得られる。手術不能例に対して抗癌剤動注治療と放射線治療を連続して行い、生存期間が延長

下咽頭癌=早期癌では化学療法と放射線治療を行う。頸部リンパ節転移例では頸部郭清術を行う。進行癌では咽喉食摘を行い、消化器外科、形成外科と合同で再建手術を行う。下咽頭進行癌での5年生存率は62%。甲状腺腫瘍手術は71例、耳下腺腫瘍手術は24例、その他の唾液腺腫瘍手術は12例。上顎癌に対する手術治療では、抗癌剤動注治療と放射線治療を組み合わせることにより、高い局所制御率を得ている

★慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎に対して鼓室形成術を積極的に行っている。感染制御のみならず、良好な聴力改善が得られる。周術期の感染治療を徹底し、在院日数が短縮。中耳奇形に対する鼓室形成術や耳硬化症に対するアブミ骨手術では、極めて良好な治療成績

★慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻内手術では、生理的な鼻・副鼻腔形態と機能温存に治療日数も短縮。アレルギー性鼻炎、鼻中隔彎曲症に対する粘膜下下鼻甲介骨切除術および後鼻神経切断術、鼻中隔彎曲矯正術では90%以上の自覚症状改善率。当科は京都府花粉情報センターを運営し、常に最新の鼻アレルギー情報を提供。鼻アレルギーに対する減感作療法も行っている。日本アレルギー学会認定教育施設

いびきや睡眠時無呼吸症=診断と手術治療を行う。慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃摘出術と合わせて08年26例

★難聴外来では突発性難聴に対する副腎皮質ステロイド治療を行う。積極的に病診連携を行い、難聴疾患の診断や治療に応じる。日本耳鼻咽喉科学会補聴器相談医が常勤し、補聴効果の評価や補聴器適合について指導的役割を担う。新生児聴覚スクリーニング後の精密聴力検査機関に指定、府下の療育機関と連携して聴覚管理を行う

メニエール病=平衡機能検査を行い、薬物治療に加えて生活習慣の改善やストレスコーピングについて指導。良性発作性頭位めまい症では浮遊耳石置換治療を行い、良好な治癒率。

医療設備

MRI、CT、PET-CT、核医学検査、リニアック、超音波、電子内視鏡、炭酸ガスレーザー、ハーモニック・スカルペル、サージトロン、XPS、ABR、DPOAE、ENGなど。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

内分泌・糖尿病・代謝内科

分野

糖尿病内分泌内科

特色

糖尿病を中心に高尿酸血症、高脂血症を含めた代謝疾患、内分泌疾患を対象とする。最新の研究成果を踏まえた臨床応用を行い、最善の医療を提供することを目標にしている。必要に応じて特定機能病院の利点を生かし、他の診療科と密接な連携をとり最先端の医療を行う。

症例数

現在通院中の糖尿病患者数は約2,000人。1型糖尿病は約150人。甲状腺疾患は約300人

★糖尿病治療の基本は食事・運動療法であるが、病歴・血液検査より成因・病態を十分把握した上で、個々の患者さんに適した治療方法を選択し、良好な血糖コントロールを目指す。さらにQOL(生活の質)、生活環境、自己管理能力、合併症の状態などを考慮した最善の治療を提示する。また、高血圧、高脂血症、高尿酸血症にも注意をはらい、合併症の阻止をめざして包括的に治療を行っている。治療に特に専門的知識を要する1型糖尿病患者も多く通院されている

★糖尿病教室(毎週水曜日)、栄養指導(随時)、糖尿病相談室(毎週木曜日)、教育入院(1週間)により初期教育から療養の継続までを支援する。医師をはじめ、糖尿病学会認定看護師、糖尿病療養指導士の資格を持つ看護師・栄養士・薬剤師などが担当する

★定期的な眼科受診、諸検査により糖尿病性合併症の早期発見・治療に努め、すでに合併症が出現している場合は、他の専門科と連携し、総合的で質の高い管理を行っている

★糖尿病患者の会:会員数約100名の「水曜会」が活動している

★甲状腺疾患が最も多いが、下垂体・副腎疾患などまれな内分泌疾患も扱い、各種負荷試験、画像診断を駆使し正確な診断を行っている。病態に応じた薬物・ホルモン補償療法を行い、放射線療法・手術療法については外科・脳神経外科・泌尿器科・耳鼻咽喉科・放射線科と連携して根治的治療を目指している

★加齢に伴う男性ホルモンの減少による諸症状を対象にした男性更年期外来を行っている。

医療設備

特定機能病院として種々の最先端機器が備わっている。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

精神神経科

分野

精神科

特色

近年の生物学的精神医学の進歩に伴い、統合失調症や気分障害、パニック障害など、精神科領域の疾患の病態が徐々に解明されつつあり、またこれらの知見に基づいて、薬物療法を中心とした新たな治療法も開発されてきている。当科では、より正確な診断を得るためにCT、MRI、脳血流シンチグラフィー(SPECT)、脳波、心理検査などの各種検査を行うと同時に、薬物療法、各種精神療法などを組み合わせた包括的治療および再発予防に力を入れ、早期退院と早期社会復帰を目指している。病棟は開放病棟・閉鎖病棟からなる精神科病床の他に、主に軽症うつ病や神経症などの疾患を対象とする一般病床も有している。なお、専門外来として、リエゾン外来、思春期・青年期外来、老年期外来、OCD(強迫性障害)外来、認知療法外来を設け、専門医による診断・治療を行っている。

症例数

09年度の外来新患患者数は1,022人、新入院患者数は135人で、その内訳は、統合失調症圏10.3%、気分障害20.0%、神経症圏33.4%、摂食障害8.9%、認知症・器質性精神障害10.0%、OCD7.8%、その他9.6%であり、対象疾患は多岐にわたっている

★統合失調症に対しては、外来治療の他に、急性期には必要に応じ入院治療を行っている。早期退院と社会復帰を目標に、非定型抗精神病薬など新しく開発された薬物を用いた治療や、精神療法、レクリエーション療法を行うと同時に、家族や種々の社会福祉機関との連携を密にし、生活臨床を重視した指導を行っている

★気分障害に対しても、その基盤となる性格因や環境因、器質因などを心理テストや画像検査などにより多角的に評価しつつ、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)をはじめとする薬物療法や、認知療法などの新しい治療法を導入し、再発防止に努めている

★不安障害、パニック障害などの神経症に対しては、抗不安薬や抗うつ薬を中心とした合理的薬物療法と環境調整、各種精神療法を併用し、ストレス・マネージメントを行うと同時に遷延化や再発の防止に努めている

★リエゾン外来では、悪性腫瘍をはじめ種々の身体疾患や臓器移植に伴う精神的問題に対し治療を行っている。身体疾患を抱えている患者さんと家族が、外来および入院中に経験するさまざまなストレスの相談に応じており、原疾患の治療がスムーズに進むよう精神的サポートを行っている。また05年に開設された附属病院・疼痛緩和医療部チームの一員として、がん患者さんへの緩和医療にも取り組んでおり、現在サイコオンンコロジー外来開設に向けて準備中である

★思春期・青年期外来では、摂食障害、不登校、対人恐怖、思春期の不適応などの思春期・青年期の障害に対し、心の葛藤、性格傾向、家族関係などを総合的に評価し、精神分析的精神療法、認知行動療法、家族療法などの精神療法を行っている。摂食障害に対しては、まず心理教育を行い、そのうえで認知行動療法に基づいた入院または外来治療を行っている。また、発症に関連したストレス状況について精神分析的精神療法などを行い、再発予防にも努めている

★老年期外来では、当科のスタッフが担当する附属病院・老人性認知症診断センターとも連携しながら、老年期の気分障害、幻覚妄想、記憶障害などに対し、CT、MRI、SPECTなどの画像検査や高次脳機能検査の結果に基づく診断と、精神症状・行動異常に対する薬物療法および介護者のストレス軽減も視点に入れた全般的指導を行っている

★OCD(強迫性障害)外来では、国際的な評価尺度(Y-BOCS)を用いて強迫症状の詳細な評価を行うと同時に、SSRIを中心とした薬物療法と認知行動療法を併用することによって、治療効果を高めている。認知行動療法に基づいた入院治療も積極的に行っている

★認知療法外来では、うつ病や神経症を対象に、症状発現に関係する認知のゆがみを修正し、合理的認知・行動技能を体得することによって症状の軽減を図っている。

医療設備

MRI、CT、SPECT、脳波、心理テスト。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

内分泌・乳腺外科

分野

乳腺・内分泌外科

特色

当科は京都府における高度先進医療を提供する「がん診療連携拠点病院」の指定を受けており、その使命を果たすため、世界トップレベルの乳癌治療とその根底を支える乳癌基礎研究を中心に行っている

★基本方針として、高い総合力による「質の高い診断・治療・術後ケア」を心がけている。大学病院であることの特長を最大限に生かして、乳腺専門病理医・専門放射線科医・形成外科医・コメディカルスタッフなどと連携し、患者様個人に適したオーダーメイド治療を実践している。また、診断・手術・化学療法・術後ケアにいたるまで、すべてを乳腺外科の乳腺専門医スタッフがチームで担当し、豊富な経験とEBM(科学的根拠)に基づいた診療を行っている。一方、すべての診療過程において担当医―患者間の信頼関係が最も重要と考えており、十分な説明とアドバイスを行い、患者様の理解(IC)を得た上で、患者様自身が受けたい治療が選べるシステムを構築している

★乳腺疾患の診断は「迅速かつ正確な診断」が基本コンセプトであり、初診日には全受診者に対してマンモグラフィ・超音波を実施し、必要に応じてコアニードル生検(CNB)も行うことで、当日に乳癌か良性疾患かを、患者様に説明できるようにしている。また、最近のマンモグラフィ検診の普及に伴い、急増している微細な石灰化病変のみで、触知できないような早期乳癌に対しては、ステレオガイド下マンモトーム生検を行い、正確、迅速な診断を可能にしている。乳癌の確定診断がついた場合には、dynamic-MRI、CTなどで、その広がりや転移の有無を数日以内に精密に検査し、治療方針をいち早く決定できるようにしている。乳癌の治療方針は「全身病」として捉えることが基本となっている。すなわち、局所療法としての手術や放射線治療と、全身療法としてのホルモン・化学療法を適切に併用することが重要である

★当科の手術治療の基本コンセプトは「根治性+整容性+低侵襲」である。乳房温存手術の適応となる乳癌はもちろんであるが、従来なら乳房切除が必要であった大きな乳癌や多発乳癌に対しても積極的に術前化学療法(PST)を行い、腫瘍を小さくすることで乳腺の切除範囲の縮小を図り、奏効例では、乳房温存手術を積極的に行っている。乳房温存手術の術式は、内視鏡補助下乳房温存手術+外側脂肪弁/広背筋脂肪弁による同時乳房再建術を行うことで、乳房を失うことなく、かつ乳癌が根治でき、その上で高い整容性が得られる手術治療を可能にしている。また、術前の画像診断で腋窩リンパ節転移がないと診断された患者様には、センチネルリンパ節生検(SLNB;併用法)を行い、不必要な腋窩リンパ節郭清の省略を積極的に行っている。また、ホームページ(http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/breast/)では、情報提供にも力を入れており、受診者は関西圏を中心に全国から訪れている。

症例数

年間の原発乳癌手術症例数は約200例で、乳房温存率は80%

内視鏡補助下乳房温存手術=内視鏡手術では皮膚切開を、中腋窩線切開(腋の下)あるいは、傍乳輪切開(乳輪のまわり)で行うことで、乳房の皮膚には一切傷がつかず、ほとんど目立たない。また、他施設の内視鏡手術との大きな違いは、徹底した根治性追求のために、癌を残さない安全な範囲まで十分乳腺を切除している点である。また、病変が広範囲に及んでいる場合には、内鏡視下乳腺全摘術(skin sparing mastectomy)の選択も可能である。一方、乳房温存手術とは乳腺部分切除術と同義語であり、鏡視下で行っても乳房の変形はまぬがれない。これを最小限に抑え、高い整容性を得るために、欠損部に対して同時乳房再建を行っている。乳房再建の方法としては長期的な展望に立ち、人工物(シリコンなどのインプラント)は使用せずに、原則として広背筋脂肪弁や外側脂肪弁などの自家組織を用いた充填法を行っている

センチネルリンパ節生検(SLNB)=乳癌手術の際に不必要な腋窩リンパ節郭清を行うと、これに伴う様々な後遺症(上腕の浮腫、知覚異常、肩関節可動域制限、筋力低下など)が高率(60%以上)に発症するため、手術前検索で適応症例には、積極的にセンチネルリンパ節生検を実施している。術中迅速診断によりリンパ節転移陰性と診断されれば、腋窩リンパ節郭清を省略することで手術後の後遺症を減らし、QOLの向上が得られている。当科では、欧米の先進施設とほぼ同時期(97年)から前臨床試験を行っており、実施症例数(約700例)は全国有数で、豊富な経験と実績をもとにSLNBを行っている。現在ではRI法と色素法の併用法により検出率はほぼ100%で、腋窩リンパ節の再発率は最長観察期間9年で約1%である。この成績は世界のトップレベルである

乳癌補助療法=乳癌手術前後の再発・転移予防としての化学療法、ホルモン療法は、国際的に認められた標準治療を行っている。中でも腫瘍径の大きな乳癌には、術前化学療法(PST)を積極的に行い、腫瘍を縮小させることで高い乳房温存率を達成している。化学療法は基本的には初回のみ短期入院で行い、2回目以降は外来通院で行っている。また、一般的に乳房温存手術の後には放射線治療が必須とされているが、局所再発リスクが低いと判断できる症例に限っては、患者様へ十分な説明を行い、同意を得た上で放射線治療を省略する試みも行っている

病期別治療成績=10年生存率は、I期:97.2%、II期:94.5%。

医療設備

MMG、US(5台)、CT、MRI、PET-CT、シンチグラフィー、リニアック、マンモトーム(X線ガイド下、USガイド下)、ガンマプローブ(SLNB用)など。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

放射線科

分野

放射線科

特色

大学附属病院であると同時に京都府における医療の中核病院としての性格を持ち、府のがん診療連携拠点病院としても指定を受けている。建学の精神である地域社会の要請に応えることのできる質の高い医師を養成するという使命を果たすべく日常診療を行い、バランスのとれた放射線科医を育成している。放射線治療は全身のあらゆる部位の悪性腫瘍に対する治療を行う。最新の装置を用いて多門照射などの精密な治療計画を行い、患者に優しい治療を心がけている。ヨードシード治療などの最新の放射線治療も取り入れ、転移性骨腫瘍などに対する緩和医療も行うなど、癌患者のQOL向上を目指している。IVRにも力を注いでおり、肝癌に対する治療はもとより血管系や非血管系に対するステント留置術、ラジオ波凝固療法やエタノール注入療法などの生検術を応用した治療など多種多様な治療を精力的に行っている。画像診断の分野では最新のMRIやCT、SPECT、PET装置を用いて検査を迅速に行い、治療方針決定に寄与する診断レポートを作成している。臨床各科との連携を深めて各疾患に対する治療を側面からもサポートしている。

症例数

★放射線治療としては、現在2台のリニアック装置が稼働しており、毎日50~60人程度に治療を行っている。入院患者だけでなく、近年は外来通院で放射線治療を行うことも多い。1年間の新規治療開始患者数は470例ほどであるが、最近は癌治療における放射線治療の役割が重視され、毎年確実に症例数が増加している。当施設ではケロイドや甲状腺眼症等の良性疾患に対する放射線治療も行っているが、大多数は各種悪性腫瘍に対する治療であり、中でも乳癌、耳鼻科領域の癌、悪性リンパ腫、前立腺癌、食道癌、肺癌等の症例数が多い。放射線単独でも治療を行うが、近年は難治性癌に対する治療成績向上を図るため、化学療法や手術療法等と組み合わせた集学的治療として行うことが多い。また、骨髄移植を前提とした全身照射も年間10数例程度行っている。さらに、05年4月より前立腺癌に対する125Iシード線源による永久挿入密封小線源治療も開始し、週に1~2例ずつ行っている。加えて、緩和医療にも積極的に取り組んでおり、当院の疼痛緩和医療部には設立時より放射線科からもメンバーに加わっており、癌性疼痛をはじめとした悪性腫瘍に伴う各種の症状緩和を目的とする放射線治療も広く行っている

★放射性同位元素(RI)を用いた治療を行える特殊病舎があり、内服による甲状腺癌・甲状腺機能亢進症の治療も年間10数例行っている

★IVRとは、各種放射線診療画像を参照しながら、皮膚の上から針やカテーテルを挿入して行う検査や治療の総称で、これは手術と比べ非常に小さな傷跡ですむ特徴がある。09年度では約900件のIVRを行っており、肝癌に対する肝動脈塞栓術やエタノール注入療法、閉塞性動脈硬化症や腎動脈狭窄に対する経皮的血管内血管形成術・ステント留置、胃静脈瘤に対するバルーンを用いた静脈瘤塞栓術、透析シャントのトラブルに対する血管内治療、種々の臓器に生じた悪性腫瘍に対するラジオ波凝固療法、リザーバーを用いた肝動注化学療法、門脈圧亢進症に対する肝内門脈静脈短絡術(TIPS)、血管奇形に対する血管内治療など非常に多岐にわたる

★エコノミー症候群の原因である下肢の深部静脈血栓症に対する経カテーテル的血栓溶解・吸引術などの集学的血管内治療にも力を注いでおり、良好な治療成績を収めている。子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術、難治性の骨粗鬆症や骨腫瘍に対し、骨セメントを注入して骨を強化する経皮的椎体形成術などの先進医療も行いつつある

★肺、縦隔、骨など種々の臓器の病変に対する経皮的針生検も積極的に行っている

★09年度のCT検査数は22,000件、MRI検査数は6,850件。

医療設備

リニアック、MRI、CT、血管撮影装置、ガンマカメラ、PETなど。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

麻酔科ペインクリニック

分野

ペインクリニック

特色

ペインクリニック外来開設以来40年近くにもなる老舗である。当初から体の痛みと心の痛み、いわゆる「全人的痛み」として、痛みを持つ患者さんを診ていくという姿勢を貫いている。痛みについては帯状疱疹後神経痛や腰痛、三叉神経痛を中心に、上・下肢痛、頭痛、不定形顔面痛、胸痛、関節痛、癌疼痛などあらゆる痛みに対応している。最近進歩してきた超音波ガイド下に行う神経ブロックも積極的に取り入れ、外来でさまざまな神経ブロックが安全、確実に施行可能である。特別な治療法としては、硬膜外内視鏡(エピドラスコピー)を用いた内視鏡下硬膜外癒着剥離術(先進医療)、高周波熱凝固やパルスを用いた神経根ブロック、椎間関節ブロック、三叉神経ブロック、硬膜外脊髄刺激電極埋め込み術などを行っている。各種の鎮痛薬や鎮痛補助薬、漢方薬なども駆使して、経口薬での痛み治療にも力を入れている。慢性疼痛に効果的な新しい薬剤も最近何種類か発売されており、積極的に使用している。また院内に05年1月から疼痛緩和医療部が設置され、緩和ケアチームも同時期から組織的に活動を開始している。ペインクリニック外来のスタッフは疼痛緩和医療部にも加わり、癌の痛みだけでなく、癌患者さんの様々な愁訴の緩和を目指している。09年11月からは緩和ケア外来も開設している。

症例数

1日の外来患者数は130~190人。ペインクリニックの入院患者3人。各科との並診による「癌疼痛」を中心とした入院患者30人

★外来での星状神経節ブロック、硬膜外ブロック、浅頸神経ブロックなどの神経ブロック治療に加え、超音波を用いた神経ブロック、低反応レベルレーザー、直線偏光近赤外線、キセノン照射器を用いた光線療法や、SSP、TENS、HSなど非侵襲的治療も必要に応じ積極的に施行している

★最も多いのが帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛である。帯状疱疹では、皮疹のある発症初期から痛みのある場合は神経ブロックを積極的に行い、帯状疱疹後神経痛として痛みが残らないように心がけている。院内だけでなく、近在の病院、医院より、早期から帯状疱疹の患者さんが紹介される。また帯状疱疹後神経痛には、硬膜外や神経根ブロック、交感神経節ブロックなどだけでなく、適応があれば時には硬膜外脊髄刺激電極埋め込み術も行っている。様々な鎮痛補助薬を用いた治療効果も高い

★腰痛・下肢痛の患者さんも多い。手術を希望されないケースや、すでに何度も手術をされた方などで保存治療が可能な場合に硬膜外ブロック、神経根ブロック、椎間板造影、硬膜外造影、内視鏡下硬膜外癒着剥離術、硬膜外脊髄刺激電極埋め込み術などを一連の治療法として行うが、手術適応のある場合は整形外科の脊椎専門医に紹介し、その治療効果をあげている。整形外科からの紹介が圧倒的に多いのも当科の特徴である

★難治性疼痛の代表であるCRPS(複合性局所疼痛症候群、以前の反射性交感神経性萎縮症:RSD)の患者さんも多く、精神的ケアも含めた治療を行っている

★三叉神経痛には薬剤療法、高周波熱凝固だけでなく、脳外科のガンマナイフ照射治療や減圧術施行施設への紹介、最近では知覚への影響の少ないパルス照射治療なども駆使して多角的な治療を行っている

★緩和ケアについては、院内の癌患者さんとその退院後のケアが中心である。予約制で緩和ケア外来も開設している。緩和ケアチームメンバーに精神科医、放射線科医、薬剤師、ホスピスケア認定看護師、がん性疼痛看護認定看護師を擁しているため、様々な角度から、全人的痛みとしての緩和ケアを行っている

★またこれらの緩和ケアチームはペインクリニックでの治療においても協力を仰ぐことができる。心療内科的治療の適応や薬剤師によるアドバイス、看護師によるケアも受けられるため、幅広い治療法の選択ができている

★痛みの背景の器質的疾患の見落としをなくすために、放射線科との関係、コンサルトも密にしている

★毎週金曜日のX線透視下での神経ブロックは三叉神経痛に対する上顎・下顎神経ブロックや神経根ブロック、椎間関節後枝内側枝ブロックなどを行う。手術は、硬膜外造影にて適応を決めているエピドラスコピーによる内視鏡下硬膜外癒着剥離術(先進医療)、硬膜外脊髄刺激電極埋め込み術などを毎週のように施行している。

医療設備

外来ベッド13台、病棟ベッド6床。ペインクリニック専任放射線技師の協力下にX線透視下での神経ブロック設備、神経ブロック用超音波装置、低反応レベルレーザー、スーパーライザー、キセノン照射器、低周波刺激装置、高周波熱凝固装置、硬膜外内視鏡等。

「医者がすすめる専門病院 兵庫・京都・滋賀」(ライフ企画 2011年5月)

QLifeでは次の治験にご協力いただける方を募集しています

治験参加メリット:専門医による詳しい検査、検査費用の負担、負担軽減費など

インフォメーション

京都府立医科大学附属病院を見ている方は、他にこんな病院を見ています

京都府立医科大学附属病院の近くにある病院

カテゴリから病院を探す

おすすめの記事

医療機関の情報について
掲載している医療機関の情報は、株式会社ウェルネスより提供を受けて掲載しています。この情報は、保険医療機関・保険薬局の指定一覧(地方厚生局作成)をもとに、各医療機関からの提供された情報や、QLifeおよび株式会社ウェルネスが独自に収集した情報をふまえて作成されています。
正確な情報提供に努めていますが、診療時間や診療内容、予約の要否などが変更されていることがありますので、受診前に直接医療機関へ確認してください。
名医の推薦分野について
名医の推薦分野に掲載する情報は、ライフ企画が独自に調査、取材し、出版する書籍、「医者がすすめる専門病院」「専門医が選んだ★印ホームドクター」から転載するものです。出版時期は、それぞれの情報ごとに記載しています。全ての情報は法人としてのQLifeの見解を示すものではなく、内容を完全に保証するものではありません。