出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
乳房の脂肪壊死
にゅうぼうのしぼうえし
- 外科
- 診療に適した科
乳房の脂肪壊死とは?
どんな病気か
乳房の打撲などにより、乳房内に出血などが起こるとともに、脂肪組織が壊れて壊死に陥ることがあります。触れると腫瘤として気づくことがあります。
原因は何か
外力により脂肪組織内に内出血や血行障害などが起こり、炎症細胞が脂肪組織を破壊するといわれています。脂肪組織の多い乳房は些細なことから炎症が起こりやすいのです。
比較的高齢の女性に多いので、年齢による組織回復力の低下も関係している可能性があります。
検査と診断
視触診、画像診断では乳がんと誤診されることがあるので、細胞診や針生検で脂肪組織の壊死や慢性の炎症所見を確認しておきます。
半年ほど前、乳房の手術跡付近(2年前に乳がん温存手術)に、しこりができ、細胞診の結果、脂肪壊死と判定さ…