治療と薬の評価基準執筆者:聖路加国際病院院長 福井 次矢
評価基準
★★★★★ | 非常に信頼性の高い臨床研究によって効果が確認されている △ランダム化比較試験やメタ分析などによる根拠がある |
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★★★★ | 信頼性の高い臨床研究によって効果が確認されている △非ランダム化比較試験による根拠がある |
★★★ | 臨床研究によって効果が確認されている △観察研究による根拠がある |
★★ | 臨床研究によって効果が確認されていないが、専門家の意見や経験から支持されている △患者さんのデータに基づかない、専門委員会報告や専門家・権威者の意見によって支持されている臨床研究によって効果がないことが示唆されている △効果がないこと、有害であることが質の高い臨床研究によって明確に確認されているわけではないが、小規模な観察研究などによって示唆されている いろいろな理由によって臨床研究が行われていないが支持されている △効果がすでに明らかであって、無治療群を対照とする臨床研究を行うことは認められない △妊婦や胎児への影響が大きいと考えられたり、救急時の対応であって、あらためて臨床研究を行うことは倫理的に許されず、病態生理学的判断や、経験上支持されている 異なった結論(効果があったとする場合、効果がなかったとする場合)を示す臨床研究が報告されており、評価が定まっていない △有効、無効両者の結論を示す臨床研究がある △質の高い臨床研究によって有効なことは認められているが、有効率が非常にわずかであったり、大きな副作用が認められる 薬の承認審査などに用いられたはずの研究データや論文が、簡単に入手できないもの |
★ | 臨床研究によって行う(使う)べきではないという結果が示されている △健康上の害や副作用が有効性を上まわる、あるいは医療経済的にあまりにも負担が大きい △行うべきではないという根拠がある 専門家の意見や経験から支持されていない △患者さんのデータに基づかない、専門委員会報告や専門家・権威者の意見によって否定されている |
推奨度との関係
☆の数は推奨度の強さを示すものではないが、☆の数と推奨度の関係はほぼ下記のようになる
★★★★★ ★★★★ ★★★ |
行うよう(強く)勧められる |
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★★ | 行うよう勧められる場合と現段階ではどちらともいえない場合がある |
★ | 行わないよう勧められる 行うべきでない |