ランダ注50mg/100mLの基本情報

作用と効果

がん細胞のDNA合成を阻害してがん細胞が増えるのを抑え、腫瘍を小さくする作用を示します。
通常、睾丸腫瘍、膀胱がん、腎盂・尿管腫瘍、前立腺がん、卵巣がん、頭頸部がん、非小細胞肺がん、食道がん、子宮頸がん、神経芽細胞腫、胃がん、小細胞肺がん、骨肉腫、胚細胞腫瘍（精巣腫瘍、卵巣腫瘍、性腺外腫瘍）、悪性胸膜中皮腫、胆道がん、悪性骨腫瘍、子宮体がん、再発・難治性悪性リンパ腫、小児悪性固形がんの治療に用いられます。他の抗がん剤と組み合わせて使用されることがあります。

使用上の注意

以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。腎機能障害、肝機能障害、骨髄抑制、聴器障害、感染症や水痘（みずぼうそう）がある。

妊娠、妊娠している可能性がある、授乳中

他に薬などを使っている（お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください）。

用法・用量

頭頸部がん、子宮頸がん、胚細胞腫瘍、前立腺がん、睾丸腫瘍、膀胱がん、腎盂・尿管腫瘍：通常、1日1回、5日間連続で静脈内に点滴注射し、少なくとも2週間休むという方法を繰り返します。
食道がん、胃がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、骨肉腫、悪性骨腫瘍、子宮体がん、卵巣がん、神経芽細胞腫：通常、1日1回静脈内に点滴注射し、少なくとも3週間休むという方法を繰り返します。
胆道がん：通常、週1回静脈内に点滴注射を2週連続し、3週目は休むという方法を繰り返します。
悪性胸膜中皮腫：通常、1日1回静脈内に点滴注射し、少なくとも20日間休むという方法を繰り返します。
尿路上皮がん：通常、1日1回静脈内に点滴注射し、4週間ごとに繰り返します。
再発・難治性悪性リンパ腫：通常、1日間持続で静脈内に点滴注射し、少なくとも20日間休むという方法を繰り返します。または4日間連続で静脈内に点滴持続注射し、少なくとも17日間休むという方法を繰り返します。
小児悪性固形がん：通常、1日1回静脈内に点滴注射し、少なくとも3週間休むという方法を繰り返します。もしくは、1日1回、5日間連続で静脈内に点滴注射し、少なくとも2週間休む方法を繰り返します。

効果を見ながら使用期間を決めています。具体的な使用期間については、担当の医師にお聞きください。

腎臓を保護するため、この注射をする前と後に点滴で水分補給を行います。

吐き気を防止するため、あらかじめ吐き気止めの薬を使用する場合があります。

副作用

主な副作用として、吐き気、嘔吐、食欲不振、全身倦怠感、脱毛、発疹、ほてり、貧血などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[　]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

・尿量減少、顔や手足の浮腫、頭痛 [急性腎障害]

・貧血、発熱、出血傾向 [骨髄抑制]

・発疹、顔面蒼白、浮腫、呼吸困難 [ショック、アナフィラキシー]

・耳が聞こえにくい、耳なりがする [聴力低下・難聴、耳鳴]

・視野がせまくなる、目が見えにくい [うっ血乳頭、球後視神経炎、皮質盲]

・突然認める片側の手足や顔の麻痺、頭痛、言語障害 [脳梗塞、一過性脳虚血発作]

・紫斑、尿量減少、浮腫 [溶血性尿毒症症候群]

・急激な前胸部の圧迫感、胸の痛み、呼吸困難 [心筋梗塞、狭心症、うっ血性心不全、不整脈]

・全身倦怠感、皮膚や結膜などが黄色くなる、赤褐色尿 [溶血性貧血]

・発熱、から咳、呼吸困難 [間質性肺炎]

・全身倦怠感、頻尿、のどの渇き [抗利尿ホルモン不適合分泌症候群]

・食欲不振、全身倦怠感、皮膚や結膜などが黄色くなる [劇症肝炎、肝機能障害、黄疸]

・下血、みぞおちの痛みや圧痛、激しい腹痛 [消化管出血、消化性潰瘍、消化管穿孔]

・急に胃のあたりがひどく痛む、吐き気、おう吐 [急性膵炎]

・口渇、多飲、多尿 [高血糖、糖尿病の悪化]

・手足の筋肉の痛み、脱力感、赤褐色尿 [横紋筋融解症]

・記憶力低下、喋りにくい、ふらつき [白質脳症]

・局所の痛み、圧痛、表在静脈の怒張 [静脈血栓塞栓症]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。