HMG注射用75IU「フェリング」［生殖補助医療における調節卵巣刺激］の基本情報

作用と効果

卵巣に作用して卵胞を刺激し、卵胞の発育を促進します。
通常、生殖補助医療の調節卵巣刺激に用いられます。

使用上の注意

以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。エストロゲン依存性悪性腫瘍（例えば、乳がん、子宮内膜がん）とその疑いがある。卵巣腫瘍、卵巣腫大、活動性の血栓塞栓性疾患がある。子供を望まない第2度無月経である。多嚢胞性卵巣、治療を受けたことのない子宮内膜増殖症がある。子宮筋腫、子宮内膜症がある。過去に乳がんと診断されたことがある。血縁に乳がんになった人がいる。乳房にしこりがある。乳腺症がある。乳房レントゲン像に異常がある。血栓塞栓症がおこる危険性が高い（本人や家族が過去に血栓塞栓症になったことがあるなど）。

妊娠または妊娠している可能性がある、授乳中

他に薬などを使っている（お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください）。

用法・用量

通常、1回2アンプル（主成分として150単位）または3アンプル（225単位）を1日1回皮下または筋肉内注射します。反応に応じて1日6アンプル（450単位）を超えない範囲で適宜用量を調節して、卵胞が十分に発育するまで継続します。1アンプル中に主成分が75単位入っています。必ず指示された使用方法に従ってください。

在宅自己注射を行う場合、使用方法および安全な廃棄方法について医師の指導を受けてください。在宅自己注射を行う前に、本剤の「在宅自己注射説明書」を必ず読んでください。

溶解後は速やかに使用してください。

注射する部位は、毎回変更し、連続して同じ部位に注射しないでください。

注射針を刺したとき、激痛を感じたり、血液が逆流してきた場合は、すぐに針を抜いて別の部位に注射してください。

注射し忘れた場合は絶対に2回分を一度に使用してはいけません。速やかに医師に連絡し、指示に従ってください。

誤って多く注射した場合は医師または薬剤師に相談してください。

医師の指示なしに、注射するのを止めないでください。

副作用

主な副作用として、発赤、発疹、ほてりなどが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[　]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

・下腹部痛、お腹がはる、吐き気、腰痛、呼吸困難、急激な体重増加 [卵巣過剰刺激症候群]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法

乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、湿気を避けて室温（1～30℃）で保管してください。

薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄には注意が必要なため受け取った薬局や医療機関に相談してください。他の人に渡さないでください。

一度使用した注射針や注射器は再使用しないでください。