真菌性髄膜炎
しんきんせいずいまくえん
真菌性髄膜炎とは?
どんな病気か
亜急性髄膜炎として発症するのが特徴です。エイズや副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬の長期大量投与は本症の誘発因子であり、その発生頻度は増えています。
原因は何か
病原菌にはクリプトコッカス、カンジダ、ムコール、アスペルギルスなどがあげられますが、クリプトコッカス髄膜炎の頻度が最も高いとされています。クリプトコッカスは、鳥類の排泄物、とくにハトの糞で増殖することが知られています。多くの場合、肺で初感染巣がつくられ、血液により運ばれ(血行性)、髄膜腔に広がります。30~50%の頻度で、白血病、ホジキン病、糖尿病、膠原病、エイズなどの基礎疾患がみられます。
症状の現れ方
クリプトコッカス髄膜炎は亜急性、慢性髄膜炎として起こることが知られています。脳実質内に肉芽腫を形成する場合は、髄膜刺激症状とともに片麻痺やパーキンソン症状などの脳局在症状も示し、髄膜脳炎としてみられます。
検査と診断
髄液圧が上昇し、細胞数増加、蛋白増加、糖の減少(20~35mg/dL)など結核性髄膜炎に類似した所見を示します。頭部CT、MRIでは、時に水頭症の所見や肉芽腫を反映した低吸収域・異常信号病変がみられます。
髄液中の菌の検出が重要で、クリプトコッカス莢膜の証明には墨汁染色による検出が最適とされています。同時に、培養を繰り返し行う必要があります。抗原、抗体を検出するラテックス凝集反応も実用化しています。
治療の方法
アムホテリシンBの点滴静注が有効で、5~10mg/日から始め、0・5~1mg/kg/日まで徐々に増やしてゆきます。5-フルシトシン8g/日(経口)との併用も行われます。また、フルコナゾール(200~400mg/日)の点滴静注(経口も可能)は副作用も少なく、第二選択薬として用いられます。アムホテリシンBの副作用には局所の静脈炎、全身反応(発熱、嘔吐、悪心など)、経過中の貧血、腎障害などがあります。
病気に気づいたらどうする
亜急性の発症で、発熱、頭痛、嘔吐などがみられた場合は、神経内科、内科、小児科の医師に相談してください。
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髄膜炎に関連する可能性がある薬
医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、髄膜炎に関連する可能性がある薬を紹介しています。
処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。
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メロペネム点滴静注用バッグ0.5g「日医工」 ジェネリック
主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの
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フルコナゾール静注液100mg「日医工」 ジェネリック
その他の化学療法剤
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アシクロビル点滴静注液250mgバッグ100mL「アイロム」 ジェネリック
抗ウイルス剤
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イトリゾール内用液1%
その他の化学療法剤
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メドロール錠2mg
副腎ホルモン剤
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アンコチル錠500mg
その他の化学療法剤
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エリスロマイシン錠200mg「サワイ」 ジェネリック
主としてグラム陽性菌,マイコプラズマに作用するもの
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水溶性プレドニン10mg
副腎ホルモン剤
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プレドニゾロン錠1mg(旭化成)
副腎ホルモン剤
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エリスロシン錠100mg
主としてグラム陽性菌,マイコプラズマに作用するもの
・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。
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