出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
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急性扁桃炎
きゅうせいへんとうえん

もしかして... 扁桃周囲炎  扁桃周囲膿瘍

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急性扁桃炎とは?

どんな病気か

 主に口蓋扁桃(図12図12 扁桃の種類と位置図13図13 扁桃の種類と位置(断面図))の急性炎症を指します。口をあけてのぞくと、のどちんこの横にある口蓋扁桃が赤くなってはれていたり、または扁桃表面が白色のうみでおおわれるタイプがあります。

図12 扁桃の種類と位置

図13 扁桃の種類と位置(断面図)

原因は何か

 細菌感染によるものと、ウイルス感染によるものがあります。原因菌としては、化膿性連鎖球菌、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌などがあります。

症状の現れ方

 のどの痛み、発熱、嚥下痛や耳への放散痛、全身倦怠感、食欲不振があります。とくに小児の場合、経口摂取の不能により脱水症状となって重症化するので注意が必要です。

検査と診断

 症状と、扁桃の状態を観察します。血液検査では、白血球の増加、炎症の程度をみるCRP陽性などをチェックし、さらに脱水の状態をみるため尿検査をします。適切な抗生剤を投与するために、扁桃の細菌培養検査を実施することがあります。

治療の方法

 十分な水分の補給、安静、うがいが大切です。

 薬物治療としては、細菌に対して抗生物質、発熱や痛みに対して消炎鎮痛薬を5日間程度、さらに口腔内を清潔に保つためにうがい薬が処方されます。炎症症状が強い場合、脱水症状のある場合は、積極的に抗生剤などの静脈注射、点滴治療が行われます。

 重症化すると扁桃周囲炎扁桃周囲膿瘍を合併することがあるので、注意が必要です。

(執筆者:滋賀医科大学睡眠学特任教授 宮崎 総一郎)

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扁桃炎に関連する可能性がある薬

医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、扁桃炎に関連する可能性がある薬を紹介しています。

処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。

・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。

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