レジオネラ症(在郷軍人病)
れじおねらしょう(ざいごうぐんじんびょう)
もしかして... 肺炎
レジオネラ症(在郷軍人病)とは?
どんな感染症か
レジオネラという細菌に汚染された水を、エアゾル(空気中の微粒子)として吸入することで発症します。その多くは感染源が不明ですが、最近では循環式浴槽や温泉が原因となったケースも報告されています。
レジオネラは水場・土壌などに広く存在しますが、これに触れたり、あるいは飲んだりしても、とくに問題とはなりません。
日本でも、かなりの感染者がいると考えられていますが、診断法が特殊であるため正確な数は不明です。
レジオネラ症は、レジオネラ肺炎とポンティアック熱(非肺炎型熱性疾患)とに分けられます。ここでは、時として重症になることもあるレジオネラ肺炎についてみていきます。
症状の現れ方
レジオネラ肺炎に特徴的な症状はありません。発熱、倦怠感、咳・痰などに加えて、進行すると呼吸困難が強く現れるようになります。
ほかの菌による肺炎に比べて、急激に進行することが多いことが知られています。循環式浴槽や温泉が感染源の場合は、レジオネラに曝露してから発症まで2~10日前後を要すると考えられています。
検査と診断
レジオネラ肺炎は、症状や画像(胸部X線、CT検査など)から診断することは困難です。温泉旅行や循環式浴槽の使用などに加えて、急激に進行し、後述するβラクタム剤が効かないようならば、レジオネラ肺炎も考慮して診断する必要があります。
レジオネラ肺炎が疑われる場合は、培養検査、抗体検査、遺伝子検査、尿中抗原検査を行います。とくに最近では遺伝子検査、尿中抗原検査により、レジオネラ肺炎を迅速かつ正確に診断できるようになっています。
治療の方法
レジオネラ肺炎には、多くの感染症に対して第一選択薬として使用されるβラクタム剤(ペニシリン剤、セフェム剤など)は効果がなく、マクロライド剤、ニューキノロン剤が有効です。
逆に、βラクタム剤が無効な肺炎の場合は、レジオネラ症も考えておく必要があります。
レジオネラ症に関連する可能性がある薬
医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、レジオネラ症に関連する可能性がある薬を紹介しています。
処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。
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ジェニナック錠200mg
合成抗菌剤
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ミノサイクリン塩酸塩点滴静注用100mg「サワイ」 ジェネリック
主としてグラム陽性・陰性菌,リケッチア,クラミジアに作用するもの
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クラリシッド錠50mg小児用
主としてグラム陽性菌,マイコプラズマに作用するもの
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クラビット細粒10%
合成抗菌剤
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アベロックス錠400mg
合成抗菌剤
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シプロキサン注200mg
合成抗菌剤
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レボフロキサシン点滴静注バッグ500mg「KCC」 ジェネリック
合成抗菌剤
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ジスロマック錠250mg
主としてグラム陽性菌,マイコプラズマに作用するもの
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クラリスドライシロップ10%小児用
主としてグラム陽性菌,マイコプラズマに作用するもの
・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。