出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
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中毒の応急処置
ちゅうどくのおうきゅうしょち

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中毒の応急処置とは?

中毒に気づいたらどうする

 家族の人が中毒に対処する基本は図2図2 中毒の発見から最終対策までに示したとおりです。様子を観察しながら十分な対処をします。表3表3 家庭用品の毒性の目安も参照してください。

図2 中毒の発見から最終対策まで

表3 家庭用品の毒性の目安

①情報を知りたい時

 かかりつけの医師に電話で相談するか、必要に応じて日本中毒情報センターへ問い合わせます(電話番号は表5表5 中毒の応急処置)。状況を正しく伝える必要があります。

表5 中毒の応急処置

a.可能性のある毒物(空びんなどで推定)

b.毒物を摂取した時間および推定摂取量とその後の様子

 嘔吐の有無、意識の状態、けいれんの有無、全身の状態、発熱の有無など

c.過去の病気や体質など

 相談の結果、必要に応じて救急車を依頼、または自分の車でかかりつけの医師か救急部のある病院へ搬送します。この時、残っている毒物や吐物を持参します。

②医師の診察を受ける時

 少しでも異常がみられたり、毒性の強い毒物を摂取した時(表3表3 家庭用品の毒性の目安)、摂取量が多い時、中毒110番で医師の診察が望ましいといわれた時などでは、あわてず冷静に状況を把握して、救急車または自分で連れてかかりつけ医か救急部のある病院で診察を受けます。

 この時の注意点は①と同じです。

救急処置

 表5表5 中毒の応急処置に家庭でできる応急処置を示します。医師の診察を受けるまでに行えるもので、必要に応じて積極的に行っても心配ありません。とくにすぐに診察が受けられない場合に有効です。医師には必ずその処置の内容を話します。

 参考のため、病院の救急部で行う中毒の救急処置を表6表6 病院で行う中毒の治療(□内は家庭でできるもの)にまとめました。このうち、□で囲んだ上から6つは、緊急の場合に家庭でもできるものです。

表6 病院で行う中毒の治療(□内は家庭でできるもの)

(執筆者:産業医科大学学長 和田 攻)

中毒に関連する可能性がある薬

医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、中毒に関連する可能性がある薬を紹介しています。

処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。

・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。

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