出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)
しんけいせんいしゅしょう1がた(れっくりんぐはうぜんびょう)
神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)とは?
どんな病気か
この病気の症状のうち、カフェオレ斑(ミルクコーヒー色の色素斑)は出生時、びまん性神経線維腫・視神経膠腫は幼児期、骨変化は学童期、皮膚の神経線維腫は思春期、神経線維肉腫は成人期に、それぞれ現れます。虹彩小結節、腋窩斑、高血圧が起こることもあります。日本人の発生頻度は、3000人に1人です。
原因は何か
NF1遺伝子の変異です。同じ遺伝子が原因でも、同一家系内で症状に大きな差があります。常染色体優性遺伝形式で伝わります。
検査と診断
遺伝子診断を行わなくても、両親にNF1変異があった場合は、通常5歳までにカフェオレ斑が見つかることで診断が確定します。
治療と管理方針
小児でカフェオレ斑を指摘されたら、皮膚科・眼科・整形外科・小児科での診察と、頭部/眼窩MRIを1年に一度は受けるようにします。
成人の患者さんでは、皮膚科の診察を1年に一度、眼科・整形外科・神経内科の診察を1年に一度受けます。血圧も時々チェックしてください。
神経線維腫症1型で顔面と脳にも腫瘍があります。体にはカフェオレ斑が多数あり小さな腫瘍もあります。 今…