出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
頭蓋骨骨折
ずがいこつこっせつ
もしかして... 脳挫傷
頭蓋骨骨折とは?
比較的多く、全分娩の10~20%に起こるといわれています。産道を通る際の圧力や、鉗子分娩によって発生します。頭蓋骨にひびが入る線状骨折と、頭蓋骨の一部が陥没する陥没骨折がありますが、多くは線状骨折です。
陥没骨折のほとんどは鉗子分娩によって起こります。骨折部の下に硬膜外出血を伴うこともあります。また、陥没骨折の場合、程度が強ければ脳挫傷を伴うことがあります。
線状骨折のほとんどはとくに症状がなく、自然治癒するため、治療を必要としません。硬膜外出血を伴う場合は、血腫を取り除く手術が必要になることがあります。
陥没骨折の場合は、陰圧をかけて吸引するか、手術をして整復します。陥没骨折で脳挫傷を伴う場合は、けいれん、呼吸が止まる、吐くなどの症状が出ることが多いので、呼吸循環管理、けいれんを止める、脳圧を抑えるなどの対症療法が必要になります。
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