出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
処女膜閉鎖症
しょじょまくへいさしょう
処女膜閉鎖症とは?
どんな病気か
図24の左のように、通常、処女膜は腟を完全にふさいでいるわけではなく、腟口部を取り囲むヒダ状のもので中央部は開いています。ところが、なかには処女膜が完全にふさがっているケースがあります(図24の右側)。これが処女膜閉鎖症です。
原因は先天的な異常と考えられます。
症状の現れ方
腟のなかに粘液がたまったり、子宮に液体がたまったりします。そのため下腹部痛を起こしたり、しこりを感じることがあります。18歳になっても初潮がみられない原発性無月経の原因になったり、思春期以降定期的に腹痛や腰痛を訴えたりします。また、膀胱刺激症状や排便痛を訴えることもあります。
検査と診断
診察で処女膜閉鎖症が疑われたら、超音波検査やCT検査で腟や子宮に液体がたまっていないかどうかを検査します。
治療の方法
処女膜を切って液体や月経血や粘液の通り道をつくります(処女膜切開術)。
病気に気づいたらどうする
婦人科医に相談してください。
小学3年の娘です。 小児科の先生にもしかしたら処女膜閉鎖症かもと言われました。 一度、月経がはじま…