出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
上腹部にしこりがある
じょうふくぶにしこりがある
上腹部にしこりがあるとは?
どのような状態か
上腹部のしこりは医学的には「上腹部腫瘤」といいます。おなかのなかに腫瘍などのできものができる場合、臓器自体が大きくなる場合、皮膚やおなかの壁にできものができる場合などがあります。
固さはどうか、触って動くか、押して痛むか、発熱はあるか、一時的なものか、食事によって変化がみられるか、黄疸はあるか、便通に異常はないか、拍動があるか、などが診断を進めるうえで重要なポイントです。
必要な検査と疑われる病気
上腹部には胃、十二指腸、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓などのさまざまな臓器や大動脈などがあります。消化管にガスや食物がたまって一時的にしこりとして触れる場合もありますが、臓器のどこかにがんによる腫瘤ができて、それをしこりとして触れる場合が最も心配です。発熱と痛みを伴う場合は炎症によるもの、固くて動きが悪く、しこりがなかなか消えない場合には腫瘍によるものの可能性があります。
まず血液・尿・便検査、腹部単純X線写真をはじめとして、内視鏡検査あるいは消化管X線造影検査で消化管を調べ、次に腹部超音波、腹部CT、腹部MRI検査などでおなかのなかの消化管以外の内臓を調べ、どの臓器にどのようなものができているかを最終的に診断します。
おすすめの記事
上腹部にしこりがあるに関する医師Q&A
右鎖骨下のしこり?と上腹部と背中の痛み
1ヶ月ぐらい前から、左の上腹部・脇腹・背中(胃の真後ろ)が頻繁に痛むようになり、ここ一週間ぐらいは体…
▶続きを見る
腹部エコーでうつる、何かとは気になります。
36歳です。お腹に気になるしこりがあり、2月4日と3月29日に別の病院で腹部エコーを受けましたが特に異常は…
▶続きを見る
41歳です。 仰向けになりお腹を触れたら、へその3センチ上に、横長のしこりがありました。 朝食を食べて…