出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
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アスペルガー症候群
あすぺるがーしょうこうぐん

もしかして... 自閉症  知的障害

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アスペルガー症候群とは?

 アスペルガー症候群の特徴は、①相互的な社会関係とコミュニケーションをもちにくい、②関心と活動が限局し常同的であること、です。この特徴はいずれも自閉症と共通するところから、自閉症のひとつと考えられます。いいかえれば、自閉症のなかで、知的障害を伴わなず、言葉を使うことができるものが、アスペルガー症候群と考えられています。しかし、両者の境界は必ずしも明確でなく、その神経学的な背景の違いについてもまだ不明な点が多く残されています。

 アスペルガー症候群の人は、難しい言葉や表現を用いることができますが、意味理解は限定されており、違った意味で用いられるとわからなくなってしまいます。他の人の気持ちを想像することが難しいので、相手や場面にふさわしい言葉遣いをすることが苦手です。一方的に自分の知っていることを話し続けることもよくあります。

 日常生活では決まった手順やスケジュールを守ります。たとえば虫のこと、乗り物のことなど、興味があることには熱中し、極めて詳しい知識をもっていたり、技能を発揮したりすることがあります。

 アスペルガー症候群への対応は、前述の「広汎性発達障害」に触れたとおりです。

アスペルガー症候群と関連する症状・病気

(執筆者:中央大学文学部教授 上林 靖子)

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