出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
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単純性紫斑
たんじゅんせいしはん

単純性紫斑とは?

どんな病気か

 20代の女性に好発する、四肢とくに下肢の皮膚の表面にできる、しこりのない点状の出血斑です。合併症はありません。春、秋に多く発症する傾向があります。

原因は何か

 原因は不明ですが、毛細血管の弱さが関係するものと考えられます。過労や月経の時に悪化しやすいようです。

症状の現れ方

 とくに下腿に粟粒から米粒大の点状の出血斑が多数散在し、時に色素の沈着を残します。全身症状はありません。

検査と診断

 出血性素因(血小板数、出血時間、プロトロンビン時間)の検査は正常です。眼で見て診断しますが、他の紫斑病と区別する必要があります。

治療の方法

 なるべく安静(激しいスポーツなどはひかえる)にします。時に血管強化薬としてビタミンC剤を内服することがあります。数週間で自然に消えてなくなり、予後のよい疾患ですが、再発しやすいので注意が必要です。

病気に気づいたらどうする

 アナフィラクトイド紫斑の軽症型ともいわれています。初期には区別がつかないことがあるので、早めに病院で診察を受けてください。

(執筆者:三豊総合病院皮膚科医長 妹尾 明美)

紫斑病に関連する可能性がある薬

医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、紫斑病に関連する可能性がある薬を紹介しています。

処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。

・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。

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