出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
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下痢性貝毒中毒
げりせいかいどくちゅうどく

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下痢性貝毒中毒とは?

 下痢性貝毒(DSP)はジノフィシス属の数種の有毒プランクトン(渦鞭毛藻)が産生する毒で、PSPと同様に二枚貝が中腸腺に蓄積します。毒化した二枚貝を食べることにより、食後30分~4時間で下痢を始めとした吐き気・嘔吐、腹痛といった消化器系障害が現れ、通常は3日以内に回復し、死亡することはありません。

 DSPの主成分はオカダ酸とその同族体のジノフィシストキシン類です。オカダ酸には発がん促進作用もあり、中毒を起こさないような低濃度であっても長期間摂取による発がんの問題が懸念されています。

下痢性貝毒中毒と関連する症状・病気

(執筆者:東京海洋大学海洋科学部食品生産科学科教授 塩見 一雄)

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