ソル・メドロール静注用500mgの基本情報

作用と効果

体内の副腎皮質ホルモンと同じ作用をもち、抗炎症作用、抗アレルギー作用、免疫抑制作用のほか、広範囲にわたる代謝作用を示します。また、循環動態や代謝系を改善することなどにより、ショック症状を改善します。
通常、各科の炎症性疾患、急性循環不全（出血性ショック、感染性ショック）、川崎病の急性期（重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合）などの治療に用いられます。

使用上の注意

以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。感染症、全身の真菌症、腎機能低下および慢性腎不全のある重症感染症である。急性心筋梗塞を起こしたことがある。消化性潰瘍、憩室炎、腸吻合術後初期である。糖尿病、結核性疾患、単純疱疹性角膜炎、骨粗鬆症、精神病、後嚢白内障、緑内障、高血圧症、うっ血性心不全、電解質異常、甲状腺機能低下、脂肪肝、脂肪塞栓症、血栓症、重症筋無力症、気管支喘息、潰瘍性大腸炎（切迫穿孔、膿瘍、他の化膿性感染症の疑いがある場合）がある。B型肝炎ウイルスキャリアである。腎不全、肝硬変がある。

妊娠または授乳中

他に薬などを使っている（お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください）。

用法・用量

通常、1日1～数回静脈内に注射または点滴で静脈内に注射します。

症状を見ながら、使用期間を決めていきます。具体的な使用期間については、担当の医師にお聞きください。

副作用

主な副作用として、感染症、骨頭無菌性壊死（脚の付け根の痛み、膝からももへの痛み、腕の付け根の痛み）、消化管出血〔吐き気、嘔吐、吐いた物に血が混じる（赤色～茶褐色または黒褐色）など〕、糖尿病、肝機能障害（疲れやすい、体がだるい、力が入らないなど）、血圧降下・上昇、創傷治癒障害（傷が治りにくい）などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[　]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

・発熱、体がだるい、咳が出る [感染症]

・腰・背中・胸・脚の付け根が痛い、歩く時や立ち上がる時に股関節付近が痛い、骨折 [骨粗鬆症、骨頭無菌性壊死]

・激しい腹痛、血便、胸やけ [胃腸穿孔、消化管出血、消化性潰瘍]

・妄想、上機嫌、憂うつとなり、意欲が低下した状態 [精神変調、うつ状態]

・口渇、易疲労感、体重減少 [糖尿病]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法

生ワクチンまたは弱毒生ワクチンの接種を受けるときは、必ず医師に相談してください。