トルカプ錠160mgの基本情報

作用と効果

様々な癌で活性化されるAKTを選択的に阻害し、乳癌の病勢進行に関わる重要な経路のPI3K/AKT/PTEN経路を阻害することで抗腫瘍効果を示すと考えられています。
通常、内分泌療法後に増悪したPIK3CA、AKT1またはPTEN遺伝子変異を有するホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳癌の治療に用いられます。

使用上の注意

以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。糖尿病がある、または過去にあった。血糖コントロールが不良である。腎機能障害、肝機能障害がある。

妊娠または授乳中

他に薬などを使っている（お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください）。

用法・用量

フルベストラントとの併用において、通常、成人は主成分として1回400mg（200mg錠を2錠）を1日2回、4日間連続で服用し、その後3日間休薬します。これを1サイクルとして服用を繰り返します。副作用が見られた場合は、状態により1回320mg（160mg錠を2錠）を1日2回や、1回200mg（200mg錠を1錠）を1日2回に減量されることがあります。本剤は1錠中に主成分として160mgを含有します。必ず指示された服用方法に従ってください。

飲み忘れた場合は、飲み忘れに気付いた時間が、服用予定時間の4時間以内であれば、飲み忘れた分（1回分）をそのまま服用してください。服用予定時間から4時間以上過ぎてから気付いた場合は、飲み忘れた分は服用せず、次の服用時に1回分だけ服用してください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。

誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。

医師の指示なしに、飲むのを止めないでください。

副作用

主な副作用として、下痢、発疹、吐き気、嘔吐、高血糖、疲労、口内炎、食欲減退などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[　]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

・口渇、多飲、多尿、体がだるい、体重が減る [高血糖]

・吐き気、甘酸っぱいにおいの息、深く大きい呼吸、意識の低下 [糖尿病性ケトアシドーシス]

・何度も水のような便が出る、下腹部の痛み、体がだるい、発熱 [重度の下痢]

・発熱、全身の発赤、皮膚・粘膜のただれ、水ぶくれ [重度の皮膚障害]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法

乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて室温（1～30℃）で保管してください。

薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄方法がわからない場合は受け取った薬局や医療機関に相談してください。他の人に渡さないでください。