ベンダムスチン塩酸塩点滴静注液25mg/1mL「イセイ」の基本情報

作用と効果

がん細胞のDNAの合成を阻害して、がん細胞の増殖を抑えます。
通常、低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療に用いられます。また、腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置に用いられます。

使用上の注意

以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。骨髄抑制、感染症、腎障害または肝障害がある。心疾患（心筋梗塞、不整脈など）がある、または既往歴がある。B型肝炎にかかっている、またはかかったことがある。

妊娠または授乳中、妊娠している可能性がある。

他に薬などを使っている（お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください）。

用法・用量

低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫：
＜抗CD20抗体と併用する場合＞
通常、1日1回静脈内に点滴注射します。2日間連続で点滴注射し、26日間休薬します。これを1サイクルとして繰り返します。
＜単独で使用する場合（再発または難治性の場合に限る）＞
通常、1日1回静脈内に点滴注射します。2日間連続で点滴注射し、19日間休薬します。これを1サイクルとして繰り返します。
マントル細胞リンパ腫：
＜未治療の場合＞
リツキシマブとの併用において、通常、1日1回静脈内に点滴注射します。2日間連続で点滴注射し、26日間休薬します。これを1サイクルとして繰り返します。
＜再発または難治性の場合＞
通常、1日1回静脈内に点滴注射します。2日間連続で点滴注射し、19日間休薬します。これを1サイクルとして繰り返します。
再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫：通常、1日1回静脈内に点滴注射します。2日間連続で点滴注射し、19日間休薬します。これを1サイクルとして、最長6サイクル繰り返します。
腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置：再生医療など製品の用法および用量または使用方法に基づいて使用します。

治療スケジュールは、一緒に使用する他の薬や、患者さんの状態などによって異なります。また、使用期間は、一定期間使用したあとで効果を見ながら決めていきます。具体的には、担当の医師にお聞きください。

副作用

主な副作用として、貧血、静脈炎、便秘、下痢、吐き気、嘔吐、食欲不振、発疹、発熱、疲労、倦怠感などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[　]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

・寒気がする、熱が出る、出血しやすい [骨髄抑制]

・発熱、咳、痰、息切れ、息苦しい、寒気、脈が速くなる、体がだるい [感染症（肺炎、敗血症など）]

・熱が出る、咳が出る、呼吸が苦しい [間質性肺炎]

・尿が少なくなる・血尿、意識がうすれる、けいれん [腫瘍崩壊症候群]

・広い範囲の紅斑・水疱、痛みを伴う口腔粘膜などの発疹 [中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群]

・冷汗が出る、めまいがする、発疹が出る、息苦しい [ショック、アナフィラキシー]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。