蛍光膀胱鏡を用いた5-アミノレブリン酸溶解液の経口投与又は経尿道投与による膀胱がんの光力学的診断とは

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2014年03月13日現在

適応される症状 筋層非浸潤性膀胱がん
技術概要 本診断法は、光感受性物質である5-アミノレブリン酸(5-ALA)溶解液を経口または経尿道的に投与し、蛍光膀胱鏡など光力学診断システムを用いて表在性(筋層非浸潤性)膀胱がんを赤色に蛍光発光させることでより高い精度で検出しようとする診断方法である。 さらに、本診断法を併用して経尿道的膀胱腫瘍切除術を行うことで、従来の白色光源下での経尿道的膀胱腫瘍切除術では検出・切除し得なかった平坦病変の残存およびその残存腫瘍の発育(再発)を回避することができ、その結果術後膀胱内再発率の低下も見込まれる。実際に、これまで表在性膀胱がん患者115名に対し本診断法ならびに従来の膀胱鏡診断を施行し、平坦病変を有する患者を正しく陽性と診断した割合が、前者では94.5%、後者では78.9%と差が認められた。また、表在性膀胱がん患者のうち本診断法を用いて経尿道的膀胱腫瘍切除術を行った57名の無再発率は術後12ヶ月で88%、術後24ヶ月ならびに48ヶ月で76%であったのに対し、従来の膀胱鏡診断後の経尿道的膀胱腫瘍切除術を行った149名の無再発率は術後12ヶ月で60%、24ヶ月で44%、48ヶ月で32%と、本診断法の併用により再発率の減少が認められた。

「新しい医療」とは、近年に先進医療と認定されたことがあるものの、一定の期間が過ぎて効果や危険性が充分確認された後、現在は削除(承認取消等)されている高度な治療法です。QLife独自の呼称です。
保険適用の治療法になる場合と、保険診療には適さないとされる場合があり、前者の場合は、一般の医療機関でも治療を受けることができます。後者は、比較的に先端的な医療であり一部の患者さんにとっては選択肢として検討に値する場合があります。

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