自己口腔粘膜及び羊膜を用いた培養上皮細胞シートの移植術とは

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2017年07月01日現在

適応される症状 スティーブンス・ジョンソン症候群、眼類天疱瘡又は熱・化学腐食に起因する難治性の角結膜疾患(角膜上皮幹細胞が疲弊することによる視力障害が生じているもの、角膜上皮が欠損しているもの又は結膜嚢が癒着しているものに限る。)
技術概要 被験者より採取した口腔粘膜組織を用いて、先端医療センターにてヒト羊膜基質上で培養した口腔粘膜上皮シートの移植により、角膜再建(視力改善、上皮修復)および結膜嚢再建(癒着解除)を行う。 対象患者は、難治性角結膜疾患のうち、原疾患がスチーブンス・ジョンソン症候群、眼類天疱瘡、重症熱・化学腐食のいずれかであるもので、以下の3つのグループに分けられる。 1) 視力障害の患者((上記3疾患ごとに6症例ずつ計18症例) 2) 亜急性遷延性上皮欠損の患者(上記3疾患のいずれかは問わない。計6症例) 3) 結膜嚢癒着の患者のうち、眼類天疱瘡の進行予防のために結膜嚢形成が必要な患者や白内障手術予定患者等(上記3疾患のいずれかは問わない。計6症例) 主要評価項目は対象患者に対応して、以下の通りとする。 1)移植前から移植後24 週の遠見(5m)視力の変化 2)移植前から移植後24 週の上皮異常総合スコア(上皮欠損、結膜侵入、血管侵入のスコア値の和)の変化 3)移植前から移植後24 週の眼科所見における結膜嚢癒着スコア(上下の和)の変化 いずれのグループも、難治性角結膜疾患の治療を目的としており、安全性評価項目は同一であるため、一つの臨床試験として実施することとする。 副次的評価項目は共通で、結膜所見(角化、結膜充血、結膜嚢癒着上・下)、角膜所見(眼球癒着、角化、上皮欠損、結膜侵入、血管侵入、角膜混濁)とする。安全性評価は有害事象の発現頻度と重症度とする。

「先進医療」とは、医療制度上で、厚生労働大臣が定めた高度な治療法です。
通常、最先端の治療法は効果や危険性の見極めが不充分なうちは保険診療の対象ではないため、全額を患者が自己負担しなければなりません。ところが「先進医療」に認定された治療法に限っては、保険診療と混合して使うことが出来ます。

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