出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
ライ症候群
らいしょうこうぐん
- 小児科
- 診療に適した科
ライ症候群とは?
どんな病気か
オーストラリアのライらが1963年に報告したもので、急性脳症に肝臓などへの脂肪の沈着を伴う病気です。ウイルス感染症(とくに水痘とインフルエンザ)に続発し、解熱薬として内服したアセチルサリチル酸(アスピリン)も誘因となって、脳と肝臓の機能障害を来します。乳幼児に多くみられますが、アスピリンの使用を禁じる警告が出てから発病数はかなり減りました。
原因は何か
原因は不明です。ウイルスや薬物が誘因となって全身のミトコンドリアが機能障害を来し、脳浮腫、高アンモニア血症、低血糖、脂肪の沈着が起きると考えられています。
治療の方法
入院して全身管理をしながら抗けいれん薬を使用し、脳浮腫の治療(輸液制限、マンニトール点滴)も行います。高アンモニア血症にはラクツロース(モニラック)、凝固障害にはビタミンKや新鮮凍結血漿、低血糖にはブドウ糖補液で治療します。
予後はさまざまですが、重症例の予後はよくありません。
病気に気づいたらどうする
急性脳症の初期症状がみられたら、救急車を呼んで小児科を受診してください。
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