出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
すべて
病名
 × 

その他の筋疾患
そのたのきんしっかん

その他の筋疾患と関連する症状・病気

(執筆者:国立病院機構箱根病院院長 石原 傳幸)

おすすめの記事

コラム多発性筋炎の皮疹

国立病院機構箱根病院院長 石原傳幸

 多発性筋炎に皮疹を伴えば、皮膚筋炎と診断されます。

 皮疹として最も有名なものはヘリオトロープ疹です。これは、両側または片側のまぶたに現れる紫紅色の浮腫性紅斑です。手指関節の背面にみられる紫紅色の扁平丘疹は、ゴットロン徴候と呼ばれます。また、肘や膝関節の伸側表面の紅斑なども皮膚筋炎に特徴的です。これらの皮疹だけで皮膚筋炎と診断可能です。

 なかには、これらの皮疹だけあって筋症状のない患者さんがみられ、筋生検を行っても異常所見がなく、診断に苦慮することもあります。このような現象は病気の経過の一断面であって、やがては筋症状も発症するものと考えられています。

その他の筋疾患に関する医師Q&A