踵骨骨折
しょうこつこっせつ
- 整形外科
- 診療に適した科
踵骨骨折とは?
どんな外傷か
踵骨とは踵の骨で、直接地面に接して体重を支える重要な骨です。踵骨骨折は高いところから落ちたり、飛び降りたりして起こります。
踵骨は硬い皮質骨の薄い殻のなかに、海綿骨といってスポンジのような軟らかい骨が詰まっているモナカのような構造をしています。ですから、落ちた瞬間に、モナカを踏み潰したようにぐしゃっと折れ、踵骨上面の関節面が落ち込み、高さが減って幅が広がります。その結果、踵骨の上に載っている距骨との関節がずれ、踵が幅広く高さが低くなります。
踵骨の大部分は海綿骨で血行がよいので骨が付きやすいのですが、その分、骨吸収も起こりやすく、骨萎縮を残すと痛みが続きやすい骨折です。
原因は何か
多くは高いところから飛び降りて踵を地面に打ちつけて起こり、踵が痛くて着けられなくなるので、診断は難しくありません。しかし、踵骨は複雑な形で、関節面が占める割合が大きく、狭い場所で体重を支えているので、でこぼこ道でも痛みがなく歩けるようになるまでに治すのは難しいことです。
治療の方法
踵骨骨折は、関節面がずれているかどうかで治療が大きく違ってきます。関節面が折れていない場合は、そのままギプスで固定すれば治ります。
関節面が折れてずれている場合は、骨折の形と骨折線の数、ずれの程度によって、徒手整復といって外側から手で整復できるものから、釘を外側から刺して整復するもの、手術で開けて金属の板とネジで固定しなければならないものとに分かれます。普通のX線写真で診断できる場合もありますが、断層撮影やCTが必要になることも少なくありません。
いずれにしても、時間がたつと踵がはれ上がって治療が難しくなるので、至急に整形外科を受診しなければなりません。遅くなると整復が難しくなり、皮膚に水疱ができて、手術も困難になります。
整復さえうまくいけば、骨は付きやすいのでギプス固定は比較的短期間ですみます。逆に、あまり長くギプス固定しすぎると骨萎縮のための痛みが長引きます。
程度にもよりますが、痛みが完全にとれるのを待っていると社会復帰が遅れ、骨萎縮の痛みが続くので、ある程度の痛みはがまんして日常生活にもどる方が治りがよいようです。
おすすめの記事
踵骨骨折に関する医師Q&A
6回目の投稿です。踵骨骨折です。
写真は骨折した6月18日のCTです。 8月1日のCTでは丸くなって少し中に空洞がありました。空洞部分は血流…
4回目の投稿です。踵骨骨折です。
4回目の投稿です。6月18日踵骨骨折です。 変形治癒(潰れて3つに割れた骨折)で後遺症で危険リスクはお…
踵骨骨折で3回目の投稿なんですが階段1メートルほどの高さからジャンプ左足のみで着地、踵骨骨折6月18日に…