なかなか聞けない?患者のホンネ

Vol.1 患者さんが聞いた!医師の「グッときた一言」「ガクッときた一言」

[なかなか聞けない?患者のホンネ│2013/02/01]

 病院を訪れる患者さんは不安でいっぱい。診察中はもちろん、診察前の待合室や診察後に漏れてくる会話など、全ての声を注意深く聞いています。その中には、前向きにさせてくれた「グッときた言葉」もあれば、思わず耳を疑う「ガクッときた言葉」も…。
 「診察する側」はなかなか気がつかない、そんな「言葉」の数々をご紹介します。

その一言で前向きに!【医師のグッときた一言】

  • 初めての目の病気で不安でしたが、眼科の先生の「大丈夫、すぐ良くなるよ」という言葉に安心できました。(男性・20代以下)
  • 高齢で流産してしまい、もう次はないなと思っていたのですが、先生は優しい笑顔で「次の妊娠に向けて頑張りましょう!」と。なんだか心がポカポカしました。(女性・30代)
  • 脳梗塞の後遺症で今も病院通いをしていますが、ドクターは症状の改善を喜んでくれ、「リハビリは裏切りません」と勇気づけてくれます。この言葉が私の頑張る原動力です。(男性・50代)
  • 20年以上罹患している病気で訪れた時、先生に「よくがんばってきたね」とねぎらいの言葉をかけてもらい、病気を前向きにとらえたい気持ちが大きくなりました。(女性・40代)
  • 糖尿病治療で通院しています。大きな病院の若い先生ですが3ヶ月に一度の治療にもかかわらず、「昨日は何歩歩いたの?」「すごい、頑張ってるね」などの言葉を何時も掛けていただいています。その先生と話すと、「これからも頑張ろう!」という気持ちがいっそう高まります。(男性・60代以上)
  • 不妊治療で通ってる病院の先生が「血液検査の結果、ハナマルです」と微笑んで下さったとき、先が見えない中に、少し光が見えた気がしました。(女性・30代)
  • 1型糖尿病を患っており、以前のかかりつけのお医者さんには、もう妊娠は無理と言われていました。ですが、今のかかりつけの大学病院の先生に「大丈夫、一緒に頑張って赤ちゃん産めるから。とにかく今出来る事からやろう!」と言われ、思わず涙が。現在1児の母になりました。(女性・30代)
  • ニキビがひどかった高校生のころ、「大丈夫、きれいに治してあげるから。」と言われ、とても嬉しかったです。この先生を信じてみようと思い、治療もしっかり通うことができました。(女性・30代)
  • 「もう80歳だから…」と言ったら「まだ80歳だ!」と切り返された。勇気をもらいました。(男性・60代以上)
  • 通院中、先生の指示に従わず、お酒を飲んでしまいました。先生は「どうして、指示を守らないのですか?治るものも治りませんよ。あなたの身体は、あなたのものだけではありません。あなたを心配する家族のことも考えなさい。」と、本気で怒ってくれました。とても嬉しかったです。(男性・40代)

(患者さんからの投稿をもとに、QLife編集部が編集)

思わず耳を疑う!?【医師のガクッときた一言】

  • MRIの画像を見た医師に「見た目よりも脂肪が多くて」といわれて傷つきました。(女性・30代)
  • 滅多に罹らないがんになった時、「あなたは宝くじに当たったようなものだ」と言われガクっときました。罹患確率の低いがんのたとえに、幸運の代名詞「宝くじ」を使うのは…。(男性・60代以上)
  • 患者が多く待っているのに、看護師相手に前日の合コンの自慢話をしているのが聞こえて愕然としました。(男性・50代)
  • 背中を痛めたとき、「自分で湿布を貼れない」と言ったら、「早く結婚相手を見つけて貼ってもらえ」と言われました。(男性・40代)
  • 自分の病気について心配して相談しているのに、「そんなに心配だったら調べますがそこまでしますか?」と質問され、がっかりしました。(男性・30代)

(患者さんからの投稿をもとに、QLife編集部が編集)

 QLifeが患者さん1693人に聞いたところ、ともに約60%強が「グッときた」「ガクッときた」言葉をかけられた経験がある、と回答しています。
 「グッときた言葉」には、今後の治療の見通しなどの未来のほかに、「これまでよく我慢していたね」といった、これまでの“ねぎらいの言葉”を挙げる患者さんが多く見られました。一方、「ガクッときた言葉」の中には、患者さんの気持ちを和らげるために言った言葉が逆効果になってしまったケースも。
 的確な診察・診断とともに、「患者さんは何に対して不安を感じているか」を見極めることも重要かもしれません。

グラフ

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