国立病院機構 金沢医療センター

専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

国立病院機構 金沢医療センターは、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器・一般外科

分野

消化器・一般外科

特色

当院は地域がん診療連携拠点病院(石川中央医療圏担当)として、また国の高度総合医療施設、あるいは北陸の基幹病院として患者に信頼される医療の実践を心がけている。当科では食道、胃、大腸、肝胆膵などの消化器系の癌、乳腺、甲状腺などの内分泌系の癌が診療の中心であり、当院の癌総合診療部門の中心的な役割を果たしている。比較的早期の癌の他に、進行癌や再発癌などのいわゆる難治性癌、および高齢者の癌を専門的に扱っており、月2回開催のキャンサーボードにて治療計画を立案している。症例によっては術前に放射線化学療法を行い、その後に浸潤臓器や主要血管の合併切除、拡大リンパ節郭清、転移巣切除などの積極的な手術を行って治療成績の向上を目指している。

症例数

当院内視鏡センターで行われる消化管内視鏡検査は消化器内科医・外科医が協力して行っており、1年間で上部消化管約3,800件、下部消化管約1,450件で内視鏡手術、処置件数は約300件である

★年間の手術件数は500件前後で、主な悪性疾患の手術件数は胃癌55例、大腸癌65例、乳癌50例、肝胆膵の癌30例、甲状腺癌20例などである。一方、良性疾患の手術件数は胆石症、腸閉塞症、甲状腺疾患、炎症性腸疾患・腹膜炎、虫垂炎、ヘルニアなど300件ほどである

★胃癌、大腸癌の手術では術中に病理部と密に連絡をとりながら進行度に応じたリンパ節郭清、および積極的な浸潤臓器合併切除を伴う根治手術を行っている。大腸の手術では腹腔鏡による手術をメインに行い、直腸癌の手術では可能な限り肛門を温存する方針である。しかし、高度局所浸潤癌では骨盤内臓全摘術などの積極的な手術を行っている

★胃全摘術あるいは亜全摘術後の消化管再建術では、食事摂取量などのQOL(生活の質)の改善を考慮して、空腸パウチを用いた再建も根治症例で行っている

★肝癌に対しては肝切除の他に、マイクロ波凝固療法、肝動脈塞栓術、エタノ-ル注入療法などを行っている。胆膵の癌に対しては切除可能例では積極的な外科手術と術前・術後の化学・放射線療法を行っている。多発例や切除不能例では抗癌剤動注療法、放射線・化学療法などの治療が主となっている

★甲状腺癌や乳癌の手術では病巣切除とリンパ節郭清を原則とするが、乳癌治療においては適応症例では乳房温存手術を、再発のリスクが高い症例では無理に温存手術は行わず乳房切除術を選択している

★再発癌や高度進行癌では化学・免疫・放射線療法、あるいは動脈塞栓術、抗癌剤動注療法などの治療が一般的である。しかし、切除可能例やこれらの療法で切除可能となった症例では、たとえ他科の症例であっても積極的な拡大手術(子宮癌に対する骨盤内臓全摘術など)を含む集学的治療を行っている

★他病死、他癌死を含めた5年生存率は、胃癌でStage IA:91.2%、Stage IB:66.7%、StageII:78.6%、StageIIIA:45.5%、StageIIIB:31.8%、StageIV:5.6%である。大腸癌ではStageI:96.7%、StageII:79.6%、StageIIIA:70.5%、StageIIIB:64.7%、StageIV:18.7%。乳癌の5年生存率(10年生存率)はStageI:94.7%(94.7%)、StageIIA:92.8%(86.1%)、 StageIIB:81.8%(75.7%)、StageIIIA:59.1%(44.3%)、StageIIIB:50.0%(16.7%)などである。 一方、 切除不能膵癌に対する体外放射線照射療法の治療効果では80%に疼痛軽減、30%に腫瘍縮小をみており、生存日数、生存率でも照射療法群で良好な結果を得ている。

医療設備

電子内視鏡、MRI、CT、エコ-、血管造影装置、各種放射線治療装置、CUSA。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

循環器科

分野

循環器科

特色

当科には循環器専門医が4名在籍し、カテーテルによる冠動脈疾患治療で安定した成績をあげているのはもちろんのこと、不整脈領域では3次元マッピング装置を用いた心房細動治療など、アブレーション実施件数が北陸随一であり、徐脈に対するペースメーカや致死的不整脈に対する除細動器植え込みや両心室ペースメーカ植え込みも多数行っている。一方、超音波専門医による質の高い心エコー検査、心臓専門の核医学医が読影する心臓核医学検査、各種パラメーターがチェックできる新しい心電図検査および64列冠動脈CTなど、低侵襲診断を積極的に取り入れ診療に役立てている。また、心臓血管外科と協力し24時間当直体制でCCUを運営しており、急性心筋梗塞・急性心不全・大動脈疾患はもちろんのこと心肺停止まで十分な対応が可能である。循環器医でありながら、救急専門医・DMAT資格を有するスタッフがいるのも大きな特徴である。さらに心臓リハビリテーションにも力を入れており、運動療法以外にも低温サウナ療法などを取り入れ、2次予防に役立てている。

症例数

2008年実績:冠動脈形成術・ステント留置術146件、経皮的カテーテル心筋焼灼術136件、ペースメーカ等の移植術・交換術70件。

医療設備

心臓血管撮影装置(DSAつき)、血管内超音波装置、血管内血流速度測定装置、64列冠動脈CT、MRI、心臓超音波装置、心臓核医学診断装置、トレッドミル、ホルター心電図、IABP、PCPS等。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

心臓血管外科

分野

心臓血管外科

特色

成人の心臓、大血管、末梢動静脈疾患や多汗症、リンパ浮腫を対象にしている。頚動脈狭窄症に対しては近赤外線分光法を用いて脳虚血を判定し、安全・確実な手術を行っている。低侵襲、早期離床・退院を目標に心拍動下CABG、ASOの血管内治療、大動脈瘤のステントグラフト内挿術を行い、下肢静脈瘤は2泊3日で手術。リンパ浮腫には徹底した保存療法を施行。

症例数

2008年手術件数は459件、年間450-500件

★心臓は46件で過去3年手術死亡0、病院死亡1例。冠動脈バイパスは1998年から全例心拍動下に行い、開存率98.1%で、不整脈を伴う弁膜症はメイズ手術を併用

★頚動脈内膜摘除術は年間5-10件,周術期神経障害は1例も認めていない

★大血管は5件で再手術の1例死亡

★腹部大動脈瘤は年間30-35件、過去300例以上の待機手術では最高齢95歳まで死亡なし。ステント付き人工血管による血管内治療を1999年より行い企業グラフトの認定を受け実施

★末梢血管手術は118件。うち79例に低侵襲の血管内治療を選択。潰瘍、壊死例には下腿、足部までバイパスし救肢に努めている。最近3年の開存率は鼠径部、膝上膝窩動脈まで100%、下腿88%で、手術例の救肢率は100%

★下肢静脈瘤ストリッピング術は年間170件前後。第17回日本静脈学会も主催した。入院は2泊3日で行っている

★シャント手術67件。

医療設備

64列CT、MRI、DSA、手術室内血管造影装置、心臓カテーテル、心エコー、血管エコー、静脈造影、四肢末梢循環測定装置、近赤外線分光法装置、ドプラ血流計。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

腎臓内科

分野

腎臓内科

特色

腎炎の初期診断から透析・移植までの幅広い診療を行っており、日本腎臓学会・日本透析医学会の専門医教育指定病院である。常勤医2人は日本腎臓学会専門医兼評議員である。豊富な腎疾患患者の診療経験をもとに、ネフローゼ症候群やIgA腎症、糖尿病性腎症などについての学会発表を毎年重ねている。また厚生労働省の特定疾患進行性腎障害調査研究班や厚生科学研究班の班員として研究活動にも参加している。当院が最初にその有用性を報告した半月体を伴うIgA腎症に対するステロイドパルス療法は、今や全国的に広まっている。さらに、保存期慢性腎不全に対しては、腎専門病棟(南7病棟)の看護スタッフや栄養士も加わった高血圧教室や低タンパク教室(北陸では最初に開設)などの患者教育も充実している。また腎移植や血液透析、腹膜透析、LDLコレステロール吸着療法、血漿交換など、あらゆる治療法に対して熟練したスタッフが対応している。

症例数

腎生検は年間およそ60例、件数では中部圏内でもトップクラスであり、通院患者は石川県のみならず北陸3県や近畿圏にまで及んでいる。IgA腎症300人、膜性腎症50人、微少変化型ネフローゼ症候群50人、巣状糸球体硬化症20人、膜性増殖性糸球体腎炎10人、全身性エリテマトーデスなどの膠原病70人、関節リウマチ(生物学的製剤使用例)28人、急速進行性糸球体腎炎20人、慢性腎不全100人など、腎疾患、膠原病患者が多数通院中である。腎疾患は若年者に多いこともあり、完全時間予約制をとり「待ち時間30分以内」をモットーとしている。複雑な病態や透析合併症に対する治療を担当して近隣医療施設と連携しており、心血管系疾患や内シャント手術のために紹介される患者には、これを専門とする血管病センターの心臓血管外科医が対応している。

医療設備

MRI、CT、核医学診断装置、血管造影装置、腎エコー。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

整形外科

分野

整形外科

特色

骨折などの整形外科疾患一般は当然ながら、その他に神経や血管の繊細な手術が必要な疾患を診る。特に、手の外科・末梢神経・マイクロサージャリーに関する手術は、北陸でも有数の実績を持っている。手術日は月・水・金曜日。外来は火・木曜日だが急患は応需である。初診は午前8:30から受付。紹介状の持参により、速やかな診療ができる。再診は予約制である。

症例数

2008年は約560件の手術を行った。1日平均の入院患者は60人であった。手術用顕微鏡を用いたマイクロサージャリー、無菌室における人工関節手術、手足の先天異常に対する形成手術、絞扼性神経障害に対する神経剥離手術、腱に関する手術、小侵襲骨折接合手術、リウマチ関節再建手術、人工膝関節置換術、人工股関節置換術、腰椎椎間板ヘルニアに対する髄核摘出術、腰部脊柱管狭窄症の脊柱管拡大手術、頚部脊髄症に対する頚椎椎弓形成術、外反母趾の矯正手術、陳旧性骨折や変形の症例に対する再建手術などを行っている。すべて、日本整形外科学会認定専門医が執刀している。作業療法士も3人勤務しており、リハビリテーションも充実している。

医療設備

骨密度測定装置、神経伝導検査装置、16列CT、MRI、無菌手術室など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

小児医療

分野

小児医療

特色

外来部門では、一般外来はもちろんのこと、①腎臓・膠原病外来、②循環器外来、③アレルギー外来、④神経・発達外来、⑤内分泌・代謝外来、といった5つの専門外来がある。各専門外来は、専門医(および指導医)が担当し、より高度な医療を提供する事が可能となっている。また、24時間365日小児科医が必ず院内に常駐し、小児の二次救急医療に対応している。入院部門では、一般病床に加えNICU(新生児集中治療室)を10床かかえ、超低出生体重児にいたるまで対応可能となっている。

症例数

外来患者数は年間約15,000人で、そのうち約3,000人が時間外患者である。時間外患者の約1割にあたる250〜300人が救急車による搬送である。入院患者数は年間700人前後で、2次救急外来患者や他院からの紹介患者が中心である。特に、小児腎臓疾患に関しては、腎生検や透析に至るまで当院小児科にて行っている

★外来診療:一般小児外来以外、各種専門外来、乳児健診、予防接種外来、他。

医療設備

MRI、64列マルチスライスCT、各種核医学検査、超音波断層装置(NICU、小児科外来両者に常備)、骨密度測定装置(DEXA)他。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

歯科口腔外科

分野

歯科口腔外科

特色

金沢市を中心とした歯科二次医療機関として、また、顎口腔疾患を治療する歯科口腔外科としての診療を行っている。う蝕や歯周病などの歯科治療については原則として入院患者のみという体制をとっている。総合病院であることから高齢者および全身的合併症を有する口腔領域疾患の治療を依頼され紹介されることが多く、歯科開業医のみならず院外他科からも紹介され地域医療に貢献している。また、障害者歯科にも積極的に取り組んでいる。院外医療機関との連携を積極的にすすめ、親知らず(智歯)等の抜歯、良性疾患の摘出等の外来小手術、粘膜疾患、顎関節症、口腔乾燥症等、口腔領域に関わる疾患の診断および治療を主として行い、当科の入院としては、顎骨骨折の手術、顎口腔領域の良性腫瘍や悪性腫瘍、および歯が原因での化膿性疾患(歯性感染症)の治療も行っている。

症例数

対象疾患は、良性・悪性腫瘍、顎顔面外傷、嚢胞性疾患、口腔粘膜疾患、顎関節症、顎変形症、歯性感染症、先天性奇形、埋伏歯、障害者歯科などである

最近3年間(2006年・2007年・2008年)の全身麻酔下での口腔外科手術症例=埋伏歯抜歯術24・22・23例、嚢胞摘出術21・22・21例、悪性腫瘍切除術11・6・7例、良性腫瘍摘出術6・2・8例、顎骨整復固定術2・3・1例、その他30・23・23例。その他、手術室での局所麻酔手術は年間に約400件を行っている

地域連携=当科では顎口腔内領域を中心とした口腔外科疾患を治療している。口の中やその周囲の症状があれば、なんでもご相談ください。外来患者さんのう蝕や歯周病に関しては、お近くの歯科医院で治療を行っていただくことを勧めているが、地域の歯科診療所では対応の難しい患者さんを対象として、紹介のみ歯科治療を行うこともある。また、原則として紹介状の有無にかかわらず、初診当日には、抜歯等の観血的処置は行っていない。

医療設備

CT、MRI、RI、ヤグレーザー、ソフトレーザー、超音波、内視鏡、咬合力測定器など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

皮膚科

分野

皮膚科

特色

地域に根ざした中核病院として、特に病診連携を重視して皮膚科領域全般にわたる診療を行っている。また、乾癬については専門外来を開設して、より高度な医療サービスの提供に心掛けている。

症例数

年間の外来患者数は約17,000人、新患者数は約2,500人である。手術件数は外来と入院を合わせて約100件,皮膚生検件数は約180件である。入院患者は1日平均約7人、その内訳は、帯状疱疹や蜂窩織炎などの感染症、乾癬、水疱症、中毒疹、皮膚潰瘍、皮膚悪性腫瘍などである

★乾癬に対しては、紫外線治療、ビタミンD3外用、種々の内服薬により治療を行う。紫外線療法(PUVA療法)は、中等症以上の場合に行い、有効率は約80%である。無効例やさらに重症例では、免疫抑制剤やビタミンA誘導体の内服を考慮して行う。また、乾癬では日常のスキンケアが重要であり、その指導もしっかり行っている

★感染症や中毒疹などの疾患では,重症例に対し入院治療を行っている

★皮膚潰瘍に対しては,血管外科や整形外科と連携し、薬物治療に加えて陰圧吸引療法なども用いて適切に治療している

★皮膚腫瘍に対しては、良性腫瘍はほとんどの場合外来で、悪性の場合は入院の上、適切な手術療法を行っている

★一方で、比較的まれな光線過敏症、水疱症などに分類される疾患については、種々の検査を行ったうえで、適切に診断するように心掛けている。

医療設備

医療用全身紫外線照射装置、電気焼却装置など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

糖尿病内分泌内科

分野

糖尿病内分泌内科

特色

患者数の多い糖尿病や甲状腺疾患を中心に、内分泌・代謝疾患を広く診療している。特に糖尿病については毎日専門外来を設けており、患者教育を重視してきめ細かく対応している。また、糖尿病性血管合併症については、循環器科、心臓血管外科、脳神経外科など血管病センターを構成する科と密接に連携し、糖尿病外来を新たに開設するなど、集学的な治療を行っている。

症例数

糖尿病について、定期的外来通院患者数は約1,300人(うちインスリン治療患者約300人)、甲状腺疾患患者は約300人である。内分泌・代謝専門病棟を持ち、1日平均約20数人の入院患者を治療している。糖尿病治療に最も重要な患者教育スタッフの養成が十分に行われており、医師、看護師、薬剤師、栄養士からなるチーム医療による2週間の教育入院や、週1回の糖尿病教室が開催されている。糖尿病の治療は合併症の発症・進展を防止することを最大の目的とし、まず運動療法と共に徹底した食事療法を行う。次に必要に応じて段階的に薬物療法(経口糖尿病薬やインスリン)を併用する。すでに合併症を持つ患者については、他の関連部門との協力で一貫した診療体制をとっている。糖尿病性腎症の治療は腎グループと協力して行い、低たんぱく食を指導する。また、腎不全例は当院に完備している透析療法部で、血液透析やCAPD療法で積極的に対応している。網膜症の治療は、眼科と連携を密にして行っており、光凝固療法の治療例数は極めて豊富である。大血管障害の治療は、当院の血管病センターの得意とするところで亜る。血管を一つの臓器としてとらえ、集学的な治療を行うことを目的に設置された当院独特のセンターであり、脳血管障害、心筋梗塞、慢性閉塞性動脈硬化症などに精力的に対応している。とりわけ、血行再建術(バイパス術)の症例数が多い。

医療設備

CT、MRI、DSA、インスリン持続注入器、甲状腺エコー、シンチグラム。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

神経内科

分野

神経内科

特色

1996年に開設された新しい診療科で、スタッフは日本神経学会専門医、日本内科学会総合内科専門医。全身の血管を総合的に診療する目的で、全国で初めて開設された血管病センターの中で、脳血管障害の内科的治療を中心に診療を行っている。「内科の一部門としての中枢・末梢神経および筋疾患の専門診療科」「早期よりリハビリを開始し、寝たきり患者さんを作らない」「患者さんとその御家族に満足していただける医療サービスの提供」をモットーとしている。脳梗塞超急性期t-PA療法、ボツリヌス毒治療、専門外来として「もの忘れ外来」「頭痛外来」「ふるえ外来」を開設している。

症例数

頭痛・めまい・しびれから神経筋疾患まで、石川県を中心に、富山・福井両県からも来ていただいている。年間外来初診患者数1,400人、病床数20床、年間入院患者数300人(平均在院日数24.3日)。入院の内訳は脳血管障害140、脳炎・髄膜炎などの感染症20、アルツハイマー病などの認知症5、パーキンソン病・脊髄小脳変性症・運動ニューロン病などの神経変性疾患20、多発性硬化症などの脱髄性疾患5、てんかん15、意識障害20、ギラン・バレー症候群や多発神経炎などの末梢神経疾患20、多発性筋炎などの筋疾患5、めまい30などで、脳血管障害の他、神経筋疾患を幅広く診療している。脳血管障害に対しては頚部血管超音波検査、経食道心エコー検査、経頭蓋超音波検査を用いて、患者さんの負担にならぬよう非侵襲的に検索を行い、超急性期の血栓溶解療法を行っている。また、入院患者さんのリハビリ検討会を毎週行い、転院・退院後についてはメディカルソーシャルワーカーとともに、患者さんとその御家族のQOLの向上に取り組んでいる。内科・脳神経外科・整形外科・耳鼻咽喉科などの院内および他の基幹病院や開業医の先生方との連携を密にし、医師会や保健所・町内会での講演も行って地域医療に貢献するとともに、遺伝子診断は近隣大学に依頼するなど、最新・最適な医療の提供を行っている。

医療設備

CT、MRI/MRA、SPECT、脳血管撮影、脳波、筋電図、誘発電位、神経筋組織検査、頚部血管超音波検査、経頭蓋超音波検査、経食道心エコー検査、血漿交換施設、リハビリ施設。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

脳神経外科

分野

脳神経外科

特色

脳血管障害、脳腫瘍、脊椎・脊髄、機能的脳神経障害などを中心とする脳神経外科領域の疾患を対象に専門的な診療を行っている。最も得意な分野は脳血管手術と、一般の脳神経外科医があまり手を出さない頭蓋底腫瘍手術。特に後者は北陸地区で先駆的に行ってきている。

症例数

年間の全手術数は約150例。脳血管手術は脳動脈瘤・脳動静脈奇形・脳血管閉塞を対象に開頭手術と血管内手術を併用して良好な手術成績をあげている。特に未破裂脳動脈瘤に対しては、根治的治療法のクリッピング手術の成績が99.5%と予後良好である。池田医長のこれまでの脳動脈瘤クリッピング手術件数900件以上の経験を踏まえ開頭手術を第一選択とし、高齢者や全身状態不良の患者に対して血管内手術を選択している。脳梗塞の急性期(発症3時間以内)の患者には選択的脳血栓溶解を、慢性期患者にはバイパス手術などにより、良好な成績を得ている(後者の再発作率は過去5年間0%)。先駆的に行ってきた頭蓋底外科手術の経験は数多く、良性腫瘍例の5年間の再手術率は10%以下と良好な成績を得ている。他の手術成績では変形性脊椎症・脊髄腫瘍に対する術後症状改善率は過去5年間95%、機能的脳神経外科(顔面痙攣、三叉神経痛、パーキンソン病、頑痛など)では98%と良好である。CT、MRI・MRA、脳血管造影(DSA)、超音波装置など画像ならびに脳波、誘発運動・感覚電位、磁気刺激装置などの電気生理学的な機能診断装置を駆使した正確な診断のもと、ヤグレーザー、超音波破砕装置などの手術機器を用いて積極的に手術を行っている。パーキンソン病に対する深部脳シゲキ(DBS)手術も行っている。

医療設備

CT、MRI、DSA、超音波装置、ヤグレーザー、超音波破砕装置など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

放射線科

分野

放射線科

特色

当院は、地域医療支援病院とがん診療連携拠点病院に指定されている。診断・治療・核医学の専門医が揃い(全員放射線科専門医)、日本医学放射線学会放射線科専門医修練機関に指定。放射線治療専門医(斎藤)と検診マンモグラフィ読影認定医(俵原)が常勤。当院は、がん診療部と血管病センターを中心とした診療体制を取っており、各科と協力しながら患者を中心とした診療を行っている。特に、三次元原体照射と前立腺小線源治療(斎藤)、甲状腺疾患の診断と治療(多田)、肝癌の画像診断と治療(小林)、肺癌の画像診断(牧田)、乳癌の画像診断(俵原)に重点をおいている。診療に際しては、患者さんに十分な説明と同意のもとに実施することを旨としている。

症例数

2005年に電子カルテとPACSが導入され、胸部X線撮影を始めとする単純撮影検査、CT・MRI・超音波・血管造影・マンモグラフィなど年間約20,000例の読影を行い、すべてに読影レポートを作成している。2009年4月から64列CTが稼働し、冠動脈の狭窄、石灰化の描出に威力を発揮している。放射線治療は、三次元原体照射を中心に年間200~250人を治療している。乳房温存療法、前立腺癌、肺癌を中心に他院から多数の紹介を受けている。2008年3月から、ヨウ素125シード線源永久挿入前立腺小線源治療癌を開始し、2007年に28例、2008年に24例実施している。また、緩和ケアチームと協力して、疼痛緩和を目的とした放射線治療も積極的に行っている。なお、2002年にコバルト-60 RALS治療装置を廃棄している。

医療設備

CT (64列と4列の2台)、MRI (1.5テスラ)、超音波診断装置2台、血管撮影装置、X線テレビ、マンモグラフィ、ガンマカメラ、骨密度撮影装置、放射線治療装置、X線シミュレーター、放射線治療計画装置、前立腺小線源治療装置など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

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