専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

岐阜県総合医療センターは、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

外科・消化器外科

分野

消化器・一般外科

特色

がん診療連携拠点病院として主に胃、大腸、肝胆膵、食道、乳腺などの悪性疾患に対する治療を行っている。当院は心臓血管センターを併設していることから、心疾患、腎疾患などの合併症を有する癌患者の比率が高い。また、救命救急センターを有しているため、腸閉塞、穿孔、消化管出血などの症状で搬送される救急手術症例が多いことが特徴である。女性医療センターを有しており、女性専用病棟において乳癌、各種婦人科癌患者の治療を行い、環境に配慮している。

症例数

09年の年間手術例は1,013例、胃癌 102例、大腸癌138例、乳癌117例、肝胆膵癌25例、食道癌15例であった

★胃癌手術例の5年生存率はStageIa:96%、Ib:90%、II:72%、IIIa:48%、IIIb:32%、IV:6%である。内視鏡下粘膜切除術(EMR)や内視鏡下粘膜下層剥離術(ESD)の適応でない早期胃癌症例に対して、積極的に腹腔鏡下幽門側胃切除術(LADG、LDG)を行っている。高度進行癌症例にはTS-1+シスプラチンによる術前・術後化学療法を積極的に行い、治療成績を向上させている

★大腸癌手術症例の5年生存率はStage 0:98%、I:94%、II:86%、IIIa:73%、IIIb:62%、IV:21%である。比較的早期の結腸癌、直腸癌症例に対して積極的に腹腔鏡補助下結腸切除術を施行している。下部直腸癌には肛門温存を目的に、内肛門括約筋切除術を含む超低位前方切除術や術前放射線化学療法を導入している。高度進行大腸癌に対しては、FOLFOX、 FOLFILI+アバスチン、アービタックスなどの化学療法を組み合わせて、治療成績の向上に努めている

★乳癌の手術は乳房温存手術が中心であるが、さらに機能温存を目的にセンチネルリンパ節生検を行い、転移陰性症例では腋窩リンパ節郭清を省略している

★比較的早期の食道癌症例に対しては、鏡視下食道亜全摘術を施行している。進行癌症例に対しては5FU+シスプラチンによる術前化学療法を行い、その後3領域リンパ節郭清を伴う食道亜全摘術を標準治療としている

★外来化学療法室:14床、09年の施行患者数は3,079件、がん相談支援センター、患者サロンを整備し、患者様の各種相談に対応している

★緩和ケアチーム:09年の相談件数196件、緩和ケア外来:月(午後1時~4時)、木(午前11時~午後4時)。

医療設備

PET-CT、MRI、 64列ヘリカルCT、 リニアック、鏡視下手術機器、各種電子内視鏡、超音波内視鏡。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

呼吸器内科

分野

呼吸器内科

特色

当院は岐阜県の基幹病院として06年11月に新築された(旧名称:県立岐阜病院)。地域がん診療連携拠点病院などに指定され、当科に関連する分野として院内にがん医療センター、救命救急センターを有する。呼吸器学会、呼吸器内視鏡学会認定病院である。先進的な呼吸器内視鏡診療を特徴とし、特に小型肺癌の診断、治療に重点をおいている。

症例数

対象患者は、腫瘍(肺癌)、感染症(肺炎、胸膜炎、非結核性抗酸菌症など)、びまん性疾患(間質性肺炎、肺線維症など)、COPD(肺気腫など)、気管支喘息など、呼吸器疾患領域全体を網羅している

呼吸器内視鏡診療=肺癌の診断に行われる気管支鏡検査は、末梢小型病変に対しては診断率が低く、患者への苦痛も強いものである。当科では、CTデータを使用して病変まで気管支鏡を誘導する方法(仮想気管支鏡ナビゲーション、03年呼吸器内視鏡学会賞受賞)を考案、さらに確実に病変部を診断するために、全国に先駆けて気管支内超音波を導入し、必要に応じてCTガイド下での検査も行っている。これらの方法により、検査時間の短縮、苦痛度の軽減、診断率の向上が達成できている(多施設共同研究にて、3cm以下の肺末梢病変の診断率約80%)。これらの方法は通常の健康保険以外に特別な負担はなく、県外からの紹介も積極的に受け入れている

★国際学会、論文発表も多く、浅野部長は日本呼吸器内視鏡学会および世界気管支学会理事でもある。当科では小型肺癌を早期に診断し、外科的治療、放射線治療、化学療法での治癒に目標をおいている。

医療設備

MDCT、気管支鏡、胸腔鏡、気管支超音波、PET-CTなどの核医学検査、MRI、呼吸機能検査、DSA、リニアックなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

循環器内科

分野

循環器科

特色

06年11月新病棟の完成とともに県立岐阜病院から岐阜県総合医療センターと改名し、10年4月より独法化し新たな体制で急性期医療に取り組んでいる。虚血性心疾患、心不全、不整脈疾患など循環器疾患全般に対し、心臓カテーテル検査などの侵襲的検査と心電図検査、心エコー検査、心臓核医学検査、造影CT検査などの非侵襲性検査をバランスよく組み合わせて診断をし、カテーテルインターベンション、カテーテルアブレーションなどの高度専門医療を行っている。3台の心血管造影装置があり、常に緊急心臓カテーテル検査・治療ができる体制をとっている。救命救急センターでは、急性冠症候群、心不全、不整脈などの急性疾患に対して24時間体制で患者を受け入れており、循環器科は休日・夜間には3人1組のチームで対応している。また、岐阜地域の救急医療を広く担うため、病診・病病連携を積極的にすすめて、外来は予約制とし、紹介患者、救急患者を中心とした医療を行っている。

症例数

09年の年間入院患者数は約2,300人、年間検査件数は、心臓カテーテル検査約2,000件、経胸壁心エコー約11,400件、経食道エコー約230件

虚血性心疾患=胸痛患者の冠動脈病変スクリーニングのための64列MDCTによる冠動脈造影CTは年間約400件施行。安定した狭心症症例で冠動脈造影にて有意な狭窄が認められた場合は、負荷心筋シンチなどにより虚血の確認をしたうえで総合的に判断し、薬物治療、経皮的冠動脈インターベンション、冠動脈バイパス術の適応を決めている。冠動脈インターベンションは438件、手技成功率は96.5%(慢性閉塞性病変も含む)。うち、ステント留置は367件(薬剤溶出性ステント 173件)で、病変形態によりロータブレーターを使用(24件)している。心臓リハビリテーションを積極的に進め、運動耐用能を評価してQOL(Quality of Life:生活の質)の改善を図るとともに、再発予防のため危険因子の評価・治療を行っている

急性冠症候群(急性心筋梗塞と不安定狭心症)=循環器科が24時間対応できる体制をとり、時間外も常時on call体制で対応している。ST上昇型心筋梗塞では緊急冠動脈造影を施行し、血栓吸引、冠動脈形成術・ステント留置術による早期再灌流を施行している。緊急冠動脈インターベンションは124件。重症心不全合併例に対しては機械的補助循環(IABP、PCPS)を適宜使用している

大動脈・末梢血管=下肢末梢動脈狭窄に対してはTASC分類に従って薬物治療、血管形成術、バイパス術の適応を決めている。下肢動脈への血管形成術は年間42件。また、10年9月より腹部大動脈ステント内挿術を開始した

不整脈=電気生理学的検査は約63件。頻脈性不整脈に対しては、薬物治療を施行するとともに、積極的にカテーテルアブレーションを施行している。カルトシステム、エンサイトシステムも適宜使用。カテーテルアブレーションは98件、心房細動症例は21件。心室細動・心室頻拍症例に対する植え込み型除細動器植え込み術は21件。失神、心不全の原因となる徐脈性不整脈に対するペースメーカー植え込み術は86件。心房細動症例に対しては、抗凝固療法施行を原則とし、経食道心エコーにて左房内血栓の評価をした上で除細動の適応を決めている。発作性心房細動に対しては適宜除細動を施行している

心不全=非侵襲的・侵襲的検査を組み合わせて病態・病因を解明し、レニン・アンギオテンシン系抑制薬、β遮断薬、利尿薬などを組み合わせて治療を行っている。難治性心不全に対する両室ペーシングによる心臓再同期療法は年間14件施行。

医療設備

 心血管造影装置、血管内超音波、心臓核医学、64列MDCT、MRI、心臓超音波(経食道を含む)、ホルター心電図、負荷心電図、IABP、PCPS、PET、呼気ガス分析装置などを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

心臓血管外科・呼吸器外科

分野

心臓血管外科

特色

新生児、小児、成人、高齢者まであらゆる年齢の心臓血管外科・呼吸器外科症例を対象に診療を行っている。低侵襲手術の手術方法にも病状に応じて積極的に取り組んでいる。

症例数

年間の手術数は約350例、心臓外科領域では冠動脈バイパス術など虚血性心疾患が50例、人工弁置換術・弁形成術など弁膜症が30~40例、小児先天性心疾患が90例

★血管外科領域では、大動脈瘤手術が40~50例、閉塞性動脈硬化症、下肢静脈瘤等の末梢血管手術が40例

★呼吸器外科領域では、肺腫瘍手術、縦隔腫瘍手術、気胸手術が70~80例

★成人の心臓外科手術では、カテーテル治療を多数実施している循環器科と同一病棟を使用し、密接に連携をとって最適な治療法を選択している。低侵襲手術である人工心肺を使用しない冠動脈バイパス術(OP-CAB、MID-CAB)を90%に実施している。術後の早期回復、合併症の予防のため術後1日目から心臓血管リハビリテーションを行い、高齢者においても早期退院が可能となっている。救命救急センターを併設しているため、切迫心筋梗塞、不安定狭心症、大動脈破裂、大動脈解離に対する緊急手術にも対応している

★大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術にも積極的に対応している

★小児心臓外科では、複雑心奇形の手術など、すべての先天性心疾患に対応している

★呼吸器外科領域では、低侵襲手術である胸腔鏡下手術を適応し、術後の疼痛軽減、在院日数の短縮を図っている

★全領域において、自己血採血保存を積極的に行い、術中自己血回収装置を使用し、無輸血手術・輸血量軽減を図っている。

医療設備

MRI、CT、MDCT、PET-CT、シネアンギオ装置、心臓核医学検査、心臓超音波検査、人工心肺、自己血回収装置、PCPS、IABP、胸腔鏡手術機器、CHDFなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

腎臓内科

分野

腎臓内科

特色

蛋白尿、血尿を中心にした検尿異常から末期腎不全まで包括的に診断・治療できる体制になっている。血液透析、血液吸着、血漿交換だけでなく県内の腹膜透析患者の1/3を当センターで診療している。救命救急センターでは24時間体制で各種中毒、急性ならびに慢性腎不全の緊急導入を行っている。

症例数

症例の内訳は急性・慢性腎炎、糖尿病性腎症、膠原病、腎硬化症であり、慢性腎臓病(CKD)という疾患概念が提唱されてからは腎疾患を早期に発見し、疾患の進行を抑えるだけでなく、この時期に認められる心血管系合併症の発症をどう防いでいくかという点に力を入れている

★腎生検を積極的に行っており、年間の症例数は120例で、IgA腎症、腎アミロイドーシス、ANCA関連腎炎などの頻度が高い

★救命救急センターでは腎不全の血液浄化の緊急導入を行い、薬物中毒を積極的に受け入れている。合併症治療のため紹介されてくる透析患者も多い

★腹膜透析患者は約60人と、血液透析患者40人に比較して多いのが特徴である。カテーテル関連感染症、腹膜炎などの感染症が最大の問題である

★腎実質性高血圧、腎血管性高血圧、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫などの2次性高血圧の診断と治療を行っている。アルドステロン/レニン比をみて、原発性アルドステロン症を見落とさないように留意している

★保存的療法として低蛋白・減塩を中心にした食事療法を行い、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、抗アルドステロン薬といったレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の抑制による蛋白尿の減少、腎機能の保持をめざしている。

医療設備

CT、MRI、血管造影、核医学的検査、超音波検査、血漿交換装置、持続的血液透析濾過装置、血液吸着装置。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

泌尿器科

分野

泌尿器科

特色

尿路の発生異常などの小児泌尿器科領域を除いて泌尿器科疾患全般に対応している。特に力を入れているのが泌尿器癌治療、尿路結石治療、排尿障害治療である。泌尿器腹腔鏡手術では岐阜県下で1、2の経験と技術を誇っている。腹腔鏡下小切開泌尿器科手術(ミニマム創手術)は岐阜県下唯一の施設認定取得病院である。癌の薬物療法についても日本臨床腫瘍学会癌薬物療法専門医1人、日本癌治療認定機構認定医2人を擁しており、エビデンス(科学的根拠)があり、最新の化学療法の安全な施行を行っている。男性下部尿路通過障害に対しては、経尿道的前立腺レーザー核出術(HoLEP)を積極的に施行している。男性不妊症については萩原医長が積極的に治療を心がけている

症例数

1日外来患者数は60.3人、入院患者数は25.3人。平均在院日数は9.9日。年間400例ほどの手術と150例ほどの体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を施行している。泌尿器腹腔鏡手術は年間約40例、腹腔鏡下小切開前立腺摘除術は約30例、尿管結石に対する内視鏡手術は年間約150例施行している。

医療設備

PET-CT、MRI、ヘリカルCT、Ho:YAGレーザー、ESWL(体外衝撃波結石破砕装置)、ウロダイナミック検査装置、放射線治療装置(3次元原体照射装置)、腎盂尿管ファイバー(電子スコープ)など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

整形外科

分野

整形外科

特色

整形外科全般、外傷を広く手がけている。特に脊椎脊髄外科、手の外科、微小外科、リウマチを専門としており、10年4月には整形外科の中に脊椎脊髄外科センターを立ち上げ、脊椎・脊髄疾患を幅広く診療している。対象疾患としては、変性疾患(椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、靭帯骨化症、頚椎症など)、脊柱変形(側弯症、後弯症)、腫瘍(脊椎腫瘍、脊髄腫瘍)、外傷(脊椎・脊髄損傷)、リウマチ性脊椎疾患、骨粗鬆症脊椎疾患などである。また、切断肢指の再接着など、上肢損傷については可能な限り緊急対応を心がけている。近隣医療機関と連携を重視、不安のない地域、家庭への復帰をサポートしている。

症例数

09年の手術件数は約900例

脊椎脊髄外科=体を支える背骨と、そのなかを通っている脊髄の疾患を扱い、肩こり、腰痛、坐骨神経痛もこの分野が大いに関連している。支持組織としての働きと、中枢神経も扱うための専門性が要求されている。手術では、手術操作に顕微鏡を用いて低侵襲手術を心がけ、TLIF、PLIFといった固定術も小皮切で行い、負担の軽減を図っている

手の外科=日本手の外科学会認定研修施設である。年間250例の手術例があり、骨折、腱損傷など緊急、準緊急手術が多くを占める。切断指再接着術は年間10例程度行い、生着率は80%である。マイクロサージャリーを用いた再建術も積極的に行っている

外傷=高齢化に伴い大腿骨頸部骨折の入院が増加し、大多数が循環器系、呼吸器系などの合併症を有している。内科、麻酔科と協力し、積極的に手術を行って早期離床を心がけている。また地域連携パスを使って地域と切れ目のない医療を提供できるよう、協力医療機関と連絡会を設けている

関節リウマチ=進行に応じた各種再建手術(人工関節、関節固定術、腱移行術)を行っている。また適応があれば生物学的製剤の導入、継続を行っている。その他、外傷後の変形、短縮について創外固定を用いたイリザロフ法での治療にも対応している。

医療設備

MRI、CT、骨シンチ、クリーンルーム、手術用顕微鏡、創外固定器各種など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

産婦人科

分野

産婦人科

特色

当科は産婦人科全般にわたって診療を行っているが、悪性腫瘍の治療と周産期医療が中心である。日本産科婦人科学会専門医制度卒後指導施設、日本婦人科腫瘍学会専門医制度指定修練施設、日本周産期新生児医学会、母体胎児専門医制度暫定基幹研修施設、日本東洋医学会専門医研修認定施設として認定されている。

症例数

年間の総手術件数は約600例、準広汎子宮全摘術30~40例、広汎子宮全摘術20~30例、卵巣癌手術15~20例、帝王切開250~300例等

★過去2年間の頸癌は約100例。頸癌I、II期では原則手術を施行し、病変の広がりなどにより術後放射線療法(腺癌では化学療法)を行う。III、IV期は放射線療法が中心であるが、症例により術前化療で腫瘍の縮小を図った後、広汎子宮全摘術を行うこともある。最近ではIIIb期に対し動注化学療法併用放射線治療、子宮頸癌進行例に対し、骨盤内臓全摘を行っている。5年生存率:I期98%、II期90%、III期47%、IV期19%

★過去2年間の体癌は約60例。手術療法を原則とし、子宮筋層浸潤高度(Ic期)、腹水細胞診陽性やリンパ節転移陽性(III期)の再発ハイリスク群は主として術後化療を追加。5年生存率:I期95%、II期100%、III期63%、IV期10%

★過去2年間の卵巣癌は約50例。5年生存率はI期85%、II期63%、III期15%、IV期3%

★年間分娩数約600例。母体搬送は160例で、うち前期破水34.2%、切迫早産30.2%、これに胎児仮死を合わせると2/3以上が胎児側要因、他方母体側要因は妊娠高血圧症候群12.4%、胎盤早期剥離7.8%等である。08年2月総合周産期母子医療センターが開設された(医師定数12人まで増員可)。

医療設備

パワードプラ超音波、3D超音波、CT、MRI、PET-CT、ヤグレーザー、リニアック。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

小児科

分野

小児医療

特色

岐阜県の中核病院の1つとして感染症などの急性疾患やてんかん、膠原病などの慢性疾患を含め小児疾患の幅広い領域をカバーしている。心身症、不登校、児童虐待など複雑な心理的ケアが必要な精神疾患に対応するため、臨床心理士による心理カウンセリングも行っている。岐阜県小児救急拠点病院に指定されており、救命救急センターにおいて24時間365日の小児科救急対応をしている。病棟は36床を有し、小児外科、小児脳神経外科を含む小児の外科系疾患患者も受け入れており、内科・外科の枠を超えた小児医療センターとしての役割を果たしている。

症例数

外来患者数は1日平均80人。急性疾患が主体であるが、てんかん・発達障害などの小児神経疾患は年間500人を超えている。心理カウンセリングは年間約60人、WISC-IIIなどの発達検査は年間約70人

★入院患者数は年間約1,000人。肺炎・気管支喘息を中心とする呼吸器疾患(34%)、けいれんなどの神経疾患(26%)、急性胃腸炎などの消化器疾患(13%)が多い

★てんかん患者に対するデジタル脳波計を用いた終夜脳波検査、胃食道逆流症に対する食道pHモニター検査による評価、MRSpectroscopy・拡散テンソルtractographyによる脳画像診断などの特殊検査が可能である。

医療設備

MRI、CT、各種超音波検査、脳波、呼吸機能検査、各種迅速検査。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

眼科

分野

眼科

特色

糖尿病網膜症、黄斑疾患、網膜剥離などの網膜・硝子体疾患の手術治療と緑内障の診療を中心に、眼科疾患全般にわたる診療を行っている。病院はペーパーレスの完全電子カルテ化となっており、全身検査やCTなどの画像検査の結果閲覧、他科との連携をスムーズに行うことができる。

症例数

年間の手術数は約600例。内訳は、白内障400例、網膜・硝子体疾患120例、緑内障30例など。このほかレーザー治療を約300例行っている

★白内障手術は、小切開無縫合手術で入院は日帰り、1泊2日、2泊3日のなかから選択していただいている。そのほか、種々の合併症に対応した眼内レンズの1次、2次の縫着術も手がけている

★網膜剥離手術は、剥離の状態、裂孔の位置、白内障の程度などを総合的に判断し、バックリング法か硝子体手術かを選択している

★硝子体手術は、糖尿病網膜症、網膜剥離、黄斑円孔などの黄斑疾患など領域の広い手術であるが、原則として白内障との同時手術を行っている

★緑内障は薬物治療が主体であるが、病型や病状によりレーザー治療、手術などの対応も可能である

★斜視の小児は午後の専門外来で時間を確保している

★ぶどう膜炎、視神経炎などは入院の上ステロイドパルス治療にも対応している

★翼状片、眼瞼内反症などの小手術は外来手術として行っている

★周産期センターには往診で眼底検査を行い、年間数例の未熟児網膜症に対するレーザー治療を行っている。

医療設備

硝子体手術装置、超音波白内障手術装置、マルチカラーレーザー、ヤグレーザーなどの手術装置、SD-OCT、ハンフリー自動視野計などの検査装置。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

歯科口腔外科

分野

歯科口腔外科

特色

当科では口腔外科全般について診療しており、特に精力的に行っているのが顎関節症、顎変形症および埋伏智歯・インプラントの手術である。口腔癌の治療に関しては、ドセタキセル、シスプラチン、TS-1を用いた化学療法いわゆるDCS療法を中心とした術前化学療法を行い、縮小手術の成果を挙げている。顎関節症に対する関節造影検査、徒手的整復術、関節腔内洗浄療法、スプリントによる咬合治療、顎関節鏡、手術等を一貫して行う顎関節症専門外来を有するのも当科の特徴であるが、関節造影検査においては08年よりCone-beamCT(CBCT)を用いることによって、従来より診断精度のより高い画像が得られることが可能となった。また、埋伏智歯の抜歯術は全例手術室にて行っており、清潔操作が可能であり術後の合併症もほとんどなく良好な治癒成績を得ている。最近では舌痛症、口腔乾燥症、シェーグレン症候群の患者も増加傾向にあり、漢方薬も積極的に取り入れ、良好な結果が得られている。

症例数

09年の外来患者総数は5,239人で、初診患者数は883人であった。入院手術患者は152人であった。手術内容では最も多いのが埋伏智歯摘出術で、ついで顎嚢胞摘出術、顎顔面骨骨折観血的整復固定術、舌口腔底腫瘍摘出術、顎下腺・顎下腺腫瘍摘出術の順であり、すべての症例で良好な成績を得ている。

医療設備

CBCT(ベラビューエポックス3D)、CT、MRIなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

皮膚科

分野

皮膚科

特色

皮膚科全般にわたって幅広い治療を心がけ、全人的な医療を目指している。特にシェーグレン症候群、全身性強皮症、皮膚筋炎患者を主とする膠原病や類似疾患に対して西洋医学と東洋医学の両面からのアプローチを試み、中西合作医療を実現すべく日夜邁進している。内科的な試み以外にも各種良性・悪性腫瘍に対する外科的治療、特に表皮嚢腫に対するへそ抜き法では傷口を最小限かつ美容的に保つ工夫を行い、症例数・経験年数共に全国屈指と自負している。その他、各種色素斑や日光角化症、小皮膚腫瘍に対し、生検ブレードを用いた表層剥離法を多用し、診断と治療に役立てている。また、病原性真菌症にも力を入れ、きめ細かい真菌検査・培養も実施している。

症例数

1日平均外来患者は60~70人前後(電子カルテで完全予約制。I・II・III診)、年間皮膚生検数900件前後で、週1回の病理カンファレンスで全員参加し、総合的な診断をしている。入院ベッド数13床、入院手術患者は150人前後

★膠原病患者(全身性強皮症や全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、皮膚筋炎)は疑い例を含め合計数300例以上に及ぶ。西洋医学的な診断のもとに、必要時には漢方製剤の併用も試み、好成績を得ている。アトピー性皮膚炎(成人例)患者も多く、重症例には1週間の短期入院(亜鉛華軟膏重層療法)、クリニカルパスで対応している。へそ抜き法は500例に及び、特に顔面には美容的に有用である。

医療設備

電気凝固器(エルマン)、サーモグラフィー、ダーモスコピー、色彩計など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

救命救急センター

分野

救急医療

特色

岐阜医療圏の救命救急センターで、医療センターのすべての医師が診療に参加している。救命救急センターとしての機能を確保するために、①常時受け入れベッドを確保し、救急患者を断らない。②高度な医療を迅速に提供するため診療科がサポートする体制をとる。③最新の質の高い医療を提供する。以上の方針で運営している。1次から3次までのER型の救急医療を24時間体制で行っており、屋上にはヘリポートがあり、遠隔地からの患者も受け入れている。なお09年度より、地域連携小児夜間休日診療を各務原市医師会の7人の小児科医が参加して行っている。また、内科系2人、外科系2人の地域医療機関に勤務している医師が、平日夜間の救急初療で指導医とともに診療を行っている。

症例数

09年度の外来受診者は28,668人である。救命救急センター病棟へ入院した患者は2,367人であり、救急車での搬送は4,328人であった。なお、重症度別比率は、1次82%、2次14%、3次4%であった。また、岐阜市と各務原市の受診者が80%を占めていた

★疾患別では、急性心筋梗塞・不安定狭心症・大動脈解離・クモ膜下出血・脳梗塞などの循環器系疾患、多発外傷などの外科系疾患、吐血・下血などの消化器系疾患、急性腎不全・急性薬物中毒などの血液浄化を必要とする疾患、骨折などの整形外科的疾患が多い。また、小児科領域では感染症が多く、09年度はインフルエンザで多くの患者が受診した

★病床は30床、うちICUが4床で、09年度には2,367人が入院した。24時間体制で医師、看護師、薬剤師、放射線技師、臨床検査技師が協力し、きめ細かな救急医療が提供できる体制となっている。365日24時間、3人の医師で対応し、夜間、休日には3人の初期研修医が診療に加わっている。また、ICUでは専任の医師が24時間体制で対応している

★急性心筋梗塞、不安定狭心症などに対して積極的にPCIを行っている。また、大動脈解離、大動脈瘤破裂の緊急手術は多い。消化管出血では、外来の初療室で内視鏡検査が可能となっており、止血処置まで看護師などのマンパワーを分散させることなく行っている。その他、多発外傷にも対応し、多臓器不全、急性薬物中毒では24時間体制で血液浄化療法を行っている。

医療設備

CT、MRI、血管造影、IABP、PCPS、血液浄化装置など。
  • セカンドオピニオン受入 /
  • 初診予約 /
  • 主治医指名 /
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

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