国立病院機構 旭川医療センター

専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

国立病院機構 旭川医療センターは、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

呼吸器内科

分野

呼吸器内科

特色

当科は、結核を含む様々な呼吸器疾患を中心に、上川中部医療圏における地域医療と、北海道北部における専門医療を担っている。呼吸器内科医は常勤7人で、全員が日本呼吸器学会専門医であり、そのうち4人は指導医である。また、日本呼吸器内視鏡学会専門医・指導医が4人、日本アレルギー学会専門医、日本臨床細胞学会専門医・指導医が各1人ずつ在籍している。当院は、日本呼吸器学会、日本呼吸器内視鏡学会、日本臨床細胞学会、日本臨床腫瘍学会の各認定施設、日本内科学会教育関連施設、日本アレルギ-学会準教育関連施設となっている。また、救急告示病院、エイズ拠点病院であるとともに、日本医療機能評価機構認定病院である。

症例数

呼吸器内科の病床数は一般99床、結核50床で、08年度の平均入院患者数は、一般85.5人、結核26.7人である。退院患者数(853人)でみた主な疾患の割合は、新生物(そのうち肺がん);36.7%(同31.0%)、呼吸器系の疾患(インフルエンザおよび肺炎、慢性下気道疾患、主として間質を傷害するその他の疾患);31.2%(13.6%、8.3%、4.2%)、感染症および寄生虫症(結核、その他の細菌性疾患、真菌症);18.3%(9.4%、3.8%、3.6%)である

肺がん=08年度の新規患者数は207人であり、72人の手術を当院外科に依頼した。当科では主に化学療法を、また放射線科とともに放射線化学療法を行っている。化学療法のうち適格例には、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)、国立病院機構等の共同研究に基づく臨床試験を行っている。最近は、EGFR、ALKなどの遺伝子変異の測定を依頼し、治療方針の参考にしている。化学療法はクリニカルパスに基づき行い、患者さんとの情報共有に努めている。外来化学療法も積極的に推進し、08年度は262件の治療を行った。また、がん性疼痛看護認定看護師とともに疼痛緩和治療にも力を入れている

COPD=当院には09年4月よりCOPD(慢性閉塞性肺疾患)センターが併設され、現在、約300人の患者が登録されている。COPDの早期発見を目標として、呼吸機能検査を中心とした『肺年齢健診』を行うとともに、新薬の臨床試験にも積極的に取り組んでいる。また、多職種によるチーム医療として、服薬指導、栄養相談、呼吸リハビリテーション、医療相談などを行っており、なかでも呼吸リハビリテーションは72人に実施中である。さらに、定期的に患者向けの『COPD教室』を開催し、患者さんの疾患への理解を深めていただく取り組みを継続している

結核=当院は結核病棟を有しており、道北一円の感染性結核患者の診療を担当している。08年度の新規結核患者数は69人、平均在院日数は42.6日で、ともに減少・短縮傾向にある。なお、退院後は地域の保健所保健師と連携したDOT(直視下服薬確認)を通じ、確実な治療を支援している。また、非結核性抗酸菌症の08年度の新規患者数は56人であった。本症は長期間にわたる専門的な診療を必要とする疾患であることから、当科の特色を生かしている

★気管支喘息については、吸入ステロイド剤による標準的な治療を行うとともに、新薬の臨床試験も行っている。間質性肺炎については、胸腔鏡下肺生検を積極的に行っている

★外来は毎日3診体制で、08年度の1日平均外来患者数は91人、新患率8.4%、紹介率64.9%であった。健康診断で胸部X線上の異常陰影を指摘され、精査希望で受診される患者さんが多いが、通常、即日に胸部CTを行い、結果の説明を行っている

★その他、08年度の気管支鏡検査数は305件である。現在約120人の在宅酸素療法患者と40人の在宅非侵襲的陽圧補助呼吸療法(NPPV)患者が通院中である

★現在、アメニティーの向上を目指して入院病棟の建替工事中で、10年7月に完成予定である。

医療設備

X線(CR、64列CT、血管撮影装置)、1.5テスラMRI、核医学検査、気管支ファイバースコープ、呼吸機能検査、胸腔鏡、超音波検査、リニアック。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

脳神経内科

分野

神経内科

特色

札幌以北では最も多い病床数(100床)と専門医数(5人)を有する施設として、脳血管障害から神経変性疾患まで、道北地域のみならずオホーツク3次医療圏や空知地域といった広範な地域の急性期と慢性期の神経疾患診療を行っている。パーキンソン病外来、頭痛・めまい・てんかん外来などを開設している。

症例数

年間入院患者数約680人、病床数は100床(一般病床60床、筋ジストロフィー病床40床)。平均入院日数は約25日。入院患者では、パーキンソン病が最も多く、次いで脳血管障害、脊髄小脳変性症などの変性疾患が多い。また、多発性硬化症や慢性炎症性脱随性多発神経炎などの脱随性疾患も多い。医長回診や症例検討会は定期的に行っており、検査結果の解釈や治療方針について、全員で取り組んでいる

★パーキンソン病については、パーキンソン病センターを開設し、パーキンソン病を中心にした精査や治療、リハビリテーションなどのクリニカルパスを用いて、看護師やリハビリテーションスタッフ、薬剤師、栄養士、MSWなどの多職種を交えた包括的な診療を行っている。早期診断には、MRIのみならず脳血流シンチやMIBG心筋シンチなどを利用して、より正確な診断を心がけている。治療は、個々の症状に応じたテーラーメイド治療を重視し、よりよいQOLを目指している。慢性期には、長期治療に伴う問題点に留意し、薬物調整やリハビリテーションを行っている。とくに、リハビリはリハビリテーションパスを用いた、短期集中リハビリを積極的に進めている。パーキンソン病患者やその家族に対して、02年より毎月パーキンソン病教室を、また年に一度パーキンソン病市民公開教室を開催し、疾患の理解やつきあい方などの情報提供を行っている

★脳血管障害は、早期診断・早期治療が重要であり、迅速な検査治療体制を構築している。最新のMRI技術を用いた早期診断を行い、脳血管撮影や脳血流SPECTにより解剖学的・機能的病態の把握を行う。これらのことにより、適切な治療法の選択が可能となり、リハビリテーション科と緊密に連携して急性期リハビリテーションを実施し、良好な治療結果を得ている

★多発性硬化症は、再発と寛解を繰り返す中枢神経の免疫原性脱随性疾患であるが、MRIや髄液の各種抗体測定により、迅速かつ正確な診断を心がけている。ステロイド大量療法などの治療とリハビリテーションを行い、早期の社会復帰を目指している

★脊髄小脳変性症、筋萎縮性硬化症などの変性疾患に対し、診断や治療、リハビリテーションなどを行っている

★ギラン・バレー症候群や慢性炎症性脱随性神経炎などの免疫原性末梢神経疾患に対して、電気生理学的検査や免疫学的検査を利用してより正確な診断を行い、積極的に免疫グロブリン大量静注療法などの治療を行っている

★神経接合部疾患である重症筋無力症に対しては、ステロイドや免疫抑制剤、免疫吸着療法などの治療を行っている。また、全身型の症例については、当院の呼吸器外科と協力して拡大胸腺摘除術を施行し、術前・術後治療からリハビリまで、一貫した体制で早期の社会復帰を進めている

★筋ジストロフィーはまれな疾患であるが、当院は筋ジストロフィーの北海道の専門施設として、筋ジストロフィー病床40床を有している。主に、成人型筋ジストロフィーで、筋強直性ジストロフィーが多い。糖尿病や心伝導異常などの筋外症状が高頻度にみられるため、積極的に治療を行い、QOLの維持と予後の向上に努めている

★いずれの疾患においても確定診断や治療方針は、医師全員が参加した症例検討の上、決定される。また、クリニカルパスを用いた診療により、薬物療法だけでなくできる限り早期から積極的にリハビリテーション(PT、OT、ST)を行い、QOLの維持やADLの改善、早期の社会復帰を目指している。対象となる患者が広い地域から来るため、病診連携にも力を入れている。長期療養やリハビリが必要な場合には、MSWを中心に地域保健師やケアマネジャーと連携し、リハビリ専門施設や療養施設への転院、退院の準備、退院後の生活環境の整備などを進めている。

医療設備

MRI、MRA、CT、SPECT、脳血管撮影、頸動脈エコー、心エコー、脳波、末梢神経伝導検査、筋電図、誘発電位、磁気刺激誘発電位。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

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