国立病院機構 南和歌山医療センター

専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

国立病院機構 南和歌山医療センターは、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

外科

分野

消化器・一般外科

特色

当院は和歌山県田辺の二次医療圏における「地域がん診療連携拠点病院」に2006年8月に指定された。また日本外科学会をはじめ、日本消化器外科学会、日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会の認定施設である。

症例数

2009年の全手術は361例で、悪性疾患の手術件数は胃癌46例、大腸癌65例、肝胆膵癌8例であった。また胆石、胆嚢炎などの手術は61例、鼠径・大腿ヘルニアの手術は46例であった

★2007年10月より腹腔鏡による胃・大腸手術を開始し、2009年末までに腹腔鏡下胃切除33例、腹腔鏡下大腸手術67例を施行している。2010年2月より、ハイビジョンの腹腔鏡システムが導入され、さらに細やかな操作が可能となった

★また2007年より厚生労働省が主体となり、院内感染対策サーベイランスが開始されたが、当院でもそのサーベイランスに参加している。現在までの集計で当科での胃の手術部位感染は5.8%、結腸、直腸の手術部位感染はそれぞれ 4.3%, 3.0%であった。全国平均は胃で約7%、結腸、直腸で約15%〜19%であるので、大腸ではSSIが著明に少ない(〜 2009.6 JANIS登録データより引用)。さらに腹腔鏡下大腸手術では、67例という少ない数字ではあるが、現在まで手術部位感染は発生していない。

医療設備

CT、MRI、血管撮影装置、放射線治療装置(リニアック)、温熱療法装置(サーモトロン)、マイクロ波凝固装置、ハイビジョン腹腔鏡下手術装置、超音波凝固切開装置、内視鏡、超音波診断装置などを完備している。

「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)

胸部・心臓血管外科(呼吸器外科)

分野

呼吸器外科

特色

原発性肺癌、転移性肺腫瘍、良性肺腫瘍、縦隔腫瘍などの腫瘍性疾患や自然気胸、巨大肺のう胞などの気腫性疾患を中心に、呼吸器外科全般の手術を行っている。また、手術のできないような難治性気胸に対する胸膜癒着術に対して、私どもの開発した独自の方法を採用しており良い成績を得ている。手術となる場合は、癌の進行度と患者さんの全身状態を総合的に判断して、十分なインフォームド・コンセントのもとに手術を行い、地域連携パスをもとに、地域医療機関と連携して患者さんを診察している。

症例数

04年4月に当科が開設され、呼吸器外科手術は、04年度は41例、05年度は52例、06年度は78例と年々増加傾向である。08年の内訳は、肺良性腫瘍6例(全例胸腔鏡)、自然気胸10例(全例胸腔鏡)、縦隔腫瘍8例(胸腔鏡4例)、肺癌40例(小開胸、胸腔鏡35例)、その他14例であった。また、当科の方針として、肺癌手術成績の向上を目的として、術後、IB期は、経口抗癌剤治療。II期は、点滴による化学療法を行っており、III期以上は、呼吸器内科で化学療法を行っている

★手術の際、スタッフ全員が納得できる手術を心がけており、現在のところ、手術関連死亡は見られない

★CTにより発見されたスリガラス状陰影(野口分類A、B)は、04年度より5例あり、胸腔鏡下に肺部分切除または、肺区域切除を行い、現在のところ再発は見られていない

外来診療=水=木下、金=粉川、月=林。受付は午前8時30分~11時。予め連絡あれば、他の曜日や時間でも可能。CTによる肺癌検診は、月~金まで、予約撮影を行い、数日の間に所見を本人に伝えている。

医療設備

CT、MRI、放射線治療、換気血流シンチグラフィ、温熱療法、マイクロターゼ、ヤグレーザーなどを備えている。

「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)

脳神経外科

分野

脳神経外科

特色

国立病院統合の全国第1号として92年4月に設立された病院に、紀伊半島南部の脳神経外科疾患を24時間体制で受け入れるべく脳神経外科が新設された。以来、脳卒中、頭部外傷などの急性神経疾患はもとより、脳腫瘍、脊髄脊椎疾患、機能的脳・神経疾患、感染症など、脳・神経の全ての領域にわたって患者を受け入れている。06年4月には紀伊半島南部を対象とした3次救命救急センターが併設されたことにより、脳卒中や多発外傷を伴った頭部外傷などの重症救急患者が増加している。09年4月には定位放射線装置が導入され、これまで他施設に依頼していた脳腫瘍や脳動静脈奇形に対する定位放射線治療が可能となっている。救急体制に関しては、放射線科、麻酔科の協力のもとに、休日・時間外においても緊急MRI、緊急カテーテル検査はもとより、緊急開頭手術、緊急血管内治療、tPAによる緊急血栓溶療法が行える体制をとっている。治療方針の決定に際しては、エビデンスに則ったインフォームド・コンセントのもとに最適な治療法を選択するようにしている。

症例数

症例数=年間入院患者数は約950~1,000人。1日の入院患者数は70人を超えていることが多い。年間手術総数は約270~280例、この内脳血管内治療は約50~60例。年間手術数の内訳は、脳腫瘍手術約30~35例、脳動脈瘤手術約30~35例(開頭手術20~25例、コイル塞栓術10~15例、破裂例20~25例、未破裂例10~15例)、脳動静脈奇形2~3例。虚血性脳血管障害では、内頸動脈狭窄症に対するステント留置術30~35例、頭蓋内動脈狭窄に対する血管形成術2~3例、バイパス術・頸動脈内膜剥離術約3~5例、頸椎症性脊髄症に対する頸椎椎弓形成術約10例、正常圧水頭症に対するシャント術約10例、半側顔面けいれん・三叉神経痛に対する神経血管減荷術3~5例、遊離筋皮弁移植術1~2例である

治療方針=脳腫瘍症例では、手術ナビゲーション、術中モニタリング、術中エコーなどを用いたり、腫瘍の局在や栄養血管の状態によっては頭蓋底外科手術や術前栄養血管塞栓術を併用し、より安全かつ確実な手術を心がけている。また、手術不能な転移性脳腫瘍や頭蓋底腫瘍などに対しては、定位放射線治療を施行している。脳動脈瘤に関しては、破裂例では開頭手術を行うことが多いが、未破裂例ではコイル塞栓術が増加している。複雑な動脈瘤症例に対しては、クリッピング術、コイル塞栓術、血行再建術、頭蓋底外科手術を適宜併用している。脳動静脈奇形に対しては、開頭手術、塞栓術、定位放射線治療を単独または適宜組み合わせて施行している。内頸動脈狭窄症ではエビデンスに基づき、頸動脈内膜剥離術やステント留置術を選択している。神経血管減荷術では、ゴアテックスシートを責任血管と脳神経の間に敷くだけの、簡便で最も低侵襲な方法を用いている。脊椎外科では、セラミックスペーサーを用いた頸椎椎弓形成術がほとんどである

成績=07年以降は、未破裂脳動脈瘤に対する開頭手術、脳動静脈奇形、バイパス術、頸動脈内膜剥離術、頸椎椎弓形成術で、術後に症状の悪化した症例を経験していない。意識障害を伴わないくも膜下出血患者は8割以上が日常生活において自立している。神経血管減荷術では全例で症状が消失している。

医療設備

脳・神経疾患に対する診断機器としてMRI、CT(2台)、血管撮影装置(DSA)、脳血流測定装置(SPECT)。治療装置としては、定位脳手術装置、術中ナビゲーション、術中神経モニタリング、術中エコー、超音波メス、術中血管撮影装置(術中DSA)、定位放射線治療装置。

「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)

胸部心臓血管外科(乳腺外科)

分野

乳腺・内分泌外科

特色

05年4月に開設。和歌山県紀南地域で乳腺専門医が常駐し、診療している唯一の施設。乳腺疾患全般の診断、治療機器を完備し、診療を行っている。乳房撮影は女性技師が担当。一地方都市であっても大都市圏の病院や大学病院と遜色ない治療が行えるものと考えている。

症例数

年間の乳腺手術件数は約60例

★早期乳癌症例には乳房部分切除術、センチネルリンパ節生検術を第一選択(乳房温存率61%)。センチネルリンパ節転移陰性症例には腋窩リンパ節郭清を省略(腋窩温存率72%)。乳房温存手術症例には原則的に放射線療法を併用

★患者さんの希望があれば、早期乳癌でも化学療法を第一選択とし、「切らずに治す」乳癌治療も行う

★腫瘍が大きくても、温存療法を希望された時には、術前化学療法で腫瘍を縮小させ乳房温存を図る

★腋窩リンパ節転移症例には術前化学療法を第一選択

★進行・再発乳癌症例には外来治療を基本に化学療法、内分泌療法を行う。癌性疼痛に対しては積極的にモルヒネ製剤を導入。骨転移症例にはビスホスホネート療法を併用。症状緩和を速やかに行い、安寧な生活を重要視

★標準的治療ではないが、2cm以下の限局的な乳癌症例に対してはラジオ波熱凝固療法も一つの治療選択肢としている

★開設してまだ5年であり、生存率は算出できないが、和歌山県立医科大学第1外科の治療方針に沿った診療を行っており、その値を参照されたい

★セカンド・オピニオンも積極的に活用し、十分に理解、納得してもらったうえで治療を行っている。

医療設備

乳房撮影装置、超音波装置、MRI、CT、シンチグラム、マンモトーム、センチネルナビゲーター、放射線治療機器、外来化学療法室など。

「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)

QLifeでは次の治験にご協力いただける方を募集しています

治験参加メリット:専門医による詳しい検査、検査費用の負担、負担軽減費など

インフォメーション

国立病院機構 南和歌山医療センターを見ている方は、他にこんな病院を見ています

国立病院機構 南和歌山医療センターの近くにある病院

カテゴリから病院を探す

おすすめの記事

医療機関の情報について
掲載している医療機関の情報は、株式会社ウェルネスより提供を受けて掲載しています。この情報は、保険医療機関・保険薬局の指定一覧(地方厚生局作成)をもとに、各医療機関からの提供された情報や、QLifeおよび株式会社ウェルネスが独自に収集した情報をふまえて作成されています。
正確な情報提供に努めていますが、診療時間や診療内容、予約の要否などが変更されていることがありますので、受診前に直接医療機関へ確認してください。
名医の推薦分野について
名医の推薦分野に掲載する情報は、ライフ企画が独自に調査、取材し、出版する書籍、「医者がすすめる専門病院」「専門医が選んだ★印ホームドクター」から転載するものです。出版時期は、それぞれの情報ごとに記載しています。全ての情報は法人としてのQLifeの見解を示すものではなく、内容を完全に保証するものではありません。