専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

静岡県立こども病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

小児循環器センター

分野

小児医療

特色

77年の開院以来、新生児・乳児の複雑心奇形を含む小児先天性心疾患手術を専門的に行っている。07年6月に小児循環器センターを開設し、「専属医師を配置した小児循環器集中治療ユニット(CCU病棟)」「ドクターヘリによる患者搬送が可能なヘリポート」「世界中とIT連携が可能なネット会議室」などを備え、より広域な地域との医療連携を可能とした。07年カテーテルによる心房中隔欠損Amplatzer®閉鎖栓施行認定を受ける。09年3次元心内電位マッピングシステムを導入し、高度な小児不整脈アブレーション治療を行っている。カテーテルによる動脈管開存Amplatzer®閉鎖栓施行認定を受ける。10年小児単独病院として全国初の体外型補助人工心臓の施設認定を受け、小児心不全治療体制を整える。以上のように、あらゆる小児循環器高度専門治療を行える体制を整え、軽症例から重症例まで多くの専属専門医による24時間受け入れを可能とした全国でも数少ない小児循環器センターである。一方、ホームページを充実させ、メールによる相談なども受け付けている。03年よりセカンドオピニオン外来枠を新たに開設し、積極的に患者様の受け入れを行い、県内はいうまでもなく全国からの受診希望が非常に多い。

症例数

年間の全手術例は例年300例前後、体外循環手術は210例前後である。入院死亡は例年2~3%であり、生直後の新生児や未熟児の複雑心奇形に対しても積極的に手術介入を行っており、左心低形成症候群や無脾症候群などの、最も重症な疾患群に対する治療成績も日本トップレベルである。また、循環器センター開設に伴い、循環器内科医、心臓血管外科医、CCU専属医が、チーム協力体制を整えて治療にあたり、一貫した方針のもと24時間体制で患者管理を行っている。またセンター開設と共に周産期センターも新設され、母胎搬送、胎児心エコーによる出生前診断や周産期医療も可能とし、より計画的な治療を行っている

★ノアウッド手術とスターンズ手術の同時手術を世界で初めて成功したことや、在胎33週、体重1.1kgの下心臓型総肺静脈灌流異常症の根治手術にも成功したこと(国内最小体重での成功例)は、いずれも大きく報道された。また、他病院で「治療に難渋」「手術適応外」とされた症例に対しても、セカンドオピニオン外来などから、当院として可能と判断すれば積極的に治療・手術介入を行っており、現在までのところ、生命リスクは他の症例とほぼ同等であった。以上から、「あきらめないで、何でも相談して下さい」とホームページ上でも呼びかけを行っている

★また、心房中隔欠損、心室中隔欠損症を中心に可能な症例に対しては、皮膚小切開手術、無輸血手術も積極的に行い、現在はそれをさらに発展させ、血液製剤(赤血球、血小板、新鮮凍結血漿)だけでなく、「献血由来の血漿分画製剤」(アルブミン製剤、グロブリン製剤)も含めて一切使用しない「完全無輸血手術」の導入、従来の胸骨固定ワイヤーではなく、吸収素材(胸骨ピン、閉胸用吸収糸)を用いた胸骨固定法の採用を行っている。また体重12kg以上であれば「無輸血手術クリニカルパス」も導入し、在院期間の短縮も行っている

★現在以下の5つをスローガンし日々の診療を行っている。①「断らない」(病気や治療についてのどんな相談も、断らない)。②「気持ちに応える」(患者様・ご家族、そして紹介していただいた先生の気持ちに応える)。③「共有」(病気の状態や治療方針は患者様・ご家族と、共有する)。④「公開」(個人情報とならない治療成績や治療に関する情報は、公開する)。⑤「連携・啓蒙・教育」(より良い医療と医療環境を目指して、次世代の小児循環器専門医を育てる)。

医療設備

小児心臓専門CCUおよびHCU、人工心肺、セルセーバー、ECMO、PCPS、LVAD, IABP、CHDF、CT、MRI、3次元心内電位マッピングシステム、シネアンギオ室、MDCT室、心臓核医学検査、心エコー室、ヘリポートなどを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

腎臓内科

分野

小児医療

特色

腎疾患に限らず小児の様々な病態に対し急性血液浄化療法を施行し、低体重児、周術期、集中治療など、他科と共同で治療にあたっている。腎臓病では、小児腎臓病のほぼすべてを対象とし、腎尿路奇形、学校検尿、腎炎・ネフローゼ管理、腎不全患児への早期からの関与と末期腎不全選択の情報提供、その後の透析・移植のフォローを一貫して行っている。患者・家族や院内他科と風通しの良い環境、病気を持ちながらも最低限の合併症で健常成人へ移行する小児腎臓病医療を目指している。

症例数

小児急性血液浄化療法症例は年間35~40例。特に乳幼児への高容量持続濾過透析による生命予後の改善に取り組んでいる

★腎不全患児は、保存期より薬物治療、成長・貧血管理を行い、移植・透析(腹膜・血液)選択を患者家族とともに考え、計画的透析導入あるいは透析を経ない移植を行っている。新規腹膜透析導入は年間3~4例、生体腎移植年間3~4例。腎臓移植は小児外科と共同で行い、術前・術後の内科的管理は当科にて行っている。現在当院では24例の生体腎移植を行い、生存率100%、5年生着率96%である

★腎生検は年間約40~50症例施行。ネフローゼ症候群入院は約50例で、頻回再発型やステロイド抵抗性には免疫抑制剤治療を加え、難治例では血漿交換・吸着療法を施行し、ほとんどが寛解に至っている。慢性腎炎入院は30~40例

★腎尿路奇形患児入院は20~30例で、胎児超音波検査や出生後超音波検査、膀胱尿管逆流・尿道の画像検査、シンチグラフィーで小児泌尿器科と定期的カンファレンスを行っている

★学校検尿は、地域医師会と判定委員会を開催し、要注意患者への指導と過剰な制限解除指導を行っている。

医療設備

小児対応CHDF装置 3台、血液透析装置、CT、MRI、超音波診断装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

形成外科

分野

小児医療

特色

こども専門病院のため顔面や手足の先天異常を多く扱っている。口唇口蓋裂では小児歯科医、言語治療士と口蓋裂診療班を作り、関係各科および看護部の協力を得て、乳児期の哺乳から思春期までに及ぶ咬合・言語・美容などの問題にきめ細かく対応している。生まれつき心臓、消化器、頭蓋、泌尿器領域などに合併症があるお子さんにも関連各科と連携して治療にあたっている。小児の顔面や手足の外傷および熱傷では、小児集中治療科と協力し入院治療や全身管理を必要とする重症症例に対応している。全身麻酔手術の場合でも日帰り手術ユニットを利用し、できるだけ入院しないですむ日帰り手術を適用している。

症例数

年間の外来患者総数は約4,000人、初診患者数は約400人である。年間手術件数は全身麻酔手術約370例、局所麻酔手術30例で、全身麻酔手術の約6割を日帰り手術で行っている

★手術症例の内訳は、口唇口蓋裂関連手術が約100例、顔面の先天異常(小耳症、埋没耳、副耳など)が約50例、手足の先天異常〔多指(趾)症、合指(趾)症など〕が約50例、腫瘍、母斑、血管腫、リンパ管腫手術が約100例、その他(臍ヘルニア、瘢痕ケロイド形成など)である

★口唇口蓋裂は、口蓋裂診療班が発足して30年を経過し、累計患者総数は1,700人を超えている。口蓋裂診療班のカンファレンスは毎週行っており、その週に受診したお子さんの評価や治療方針を決定している

★手足の先天異常は通常1歳前に手術を行い、その後は良好な手、足の機能獲得までを定期的に経過観察している

★血管腫や母斑症では、整容面だけでなくこどもの精神面への影響も考慮し、治療方針を決めている。巨大な母斑では皮膚の伸展性の良い乳幼児期の手術が有効なため、生後半年以降からの分割切除術を積極的に行っている

★外傷や熱傷では、入院を必要としない軽症例を除き年間約20例の治療を行っている。

医療設備

血管腫用レーザー(キャンデラ社:Vビーム)。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

血液腫瘍科

分野

小児医療

特色

当院は77年に開設され、全国的にも小児がんならびに血液疾患の拠点として位置付けされ、日本がん治療認定医機構認定研修施設、小児がんフォローアップ拠点病院、日本血液学会認定血液研修施設、骨髄バンクならびに臍帯血バンクを介した造血幹細胞移植指定施設であり、難治性腫瘍性疾患の予後の改善に努めている。さらに、10年4月には静岡県小児がん拠点病院として指定された。09年4月より緩和ケアチームが発足し、麻酔科、こころの診療科、薬剤部などの協力を得て、チャイルドライフスペシャリスト(CLS)も加わり、より細かなケアが行える体制となった。また、県下の血友病のセンター病院としての血友病相談センター事業が22年目に入り、毎年夏季には血友病の患者会との共催によるサマーキャンプ、冬季には静岡県血友病治療連絡会議や、静岡エイズシンポジウムなども開催している。静岡県立こども病院(http://www.shizuoka-pho.jp/kodomo/)では、全国の小児科医からの血液腫瘍疾患の治療相談なども受けている。

症例数

09年度当科への主な紹介患者の総数は54例で、主な患者の内訳は急性白血病が22例と最も多く、神経芽腫などの固型腫瘍9例、脳腫瘍8例、血友病、特発性血小板減少性紫斑病、再生不良性貧血などをはじめとした血液難病は15例で、過去5年間の造血幹細胞移植数は年間平均17例である。

医療設備

無菌室2床、血液腫瘍科病棟30床、MRI、CT、リニアックなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

脳神経外科

分野

小児医療

特色

周産期・新生児センター、小児集中治療室を併設し、胎児から18歳児までの小児脳神経外科全般にわたる症例が全国から集まっている。先天奇形・水頭症、脳・脊髄腫瘍、脳血管障害、頭部外傷などにも24時間緊急対応。リハビリ・発達心理・社会保育などパラメディカルな支援も厚い。少子化が進む中、子どものみを治療対象とする診療科として年々確実に症例数が増え続けていることは、信頼度の高さ、知名度の浸透を示している。

症例数

09年度の年間入院患者数218(うち類水頭症疾患53、キアリ奇形3、神経管閉鎖不全症23、狭頭症27、モヤモヤ病19などと、先天性疾患が57%を占める)、手術数217(うち水頭症関連手術75、神経管閉鎖不全整復術14、頭蓋拡張術20、血管新生術4と、先天性疾患が58%を占める)。死亡例0。術後感染症・合併症も極めて少ないため、入院日数は平均11.7日と短い

★水頭症治療として多数のシャント設置をしているが、逆に不必要となったシャント抜去も積極的に行っている

★内視鏡は2台常備し緊急手術にも対応できる。内視鏡下第三脳室底開窓術やくも膜嚢胞開窓術を年間26例行っている

★脳腫瘍は、神経膠腫、髄芽腫、上衣腫など小児特有腫瘍が集まり、入院患者の23%を占め、全国でもトップ3に入る手術数を有する。術後放射線・化学療法も行っている。脊髄脂肪腫・類皮腫・奇形腫など先天性腫瘍も多数の症例を有し、術中神経刺激装置を用いて機能予後を保ちながら摘出する

★脳血管障害は動静脈奇形や血管腫の血腫除去・摘出術、モヤモヤ病への新生血管造成術、ガレン大静脈瘤の経血管的塞栓術なども行う

★頭部外傷はドクターヘリでの搬入が可能で、PICUと連携して24時間救急対応を行っている。開頭術後は脳圧モニターの下に低体温・深麻酔療法を行い、高い救命率を収めている。

医療設備

CT(3DCT可) 2台、MRI、DSA、RI-SPECT、放射線照射装置(リニアック)、軟性神経内視鏡 2台、手術用超音波吸引装置(CUSA)、手術用腫瘍蒸散・止血装置(PAL)、術中神経刺激・誘発筋電図モニター(NIM)、脳圧モニターなどを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 /
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

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