専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

静岡県立総合病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

呼吸器外科グループ

分野

呼吸器外科

特色

ほとんどの手術を胸腔鏡補助下に行っている。手術にはクリニカルパスを導入しており、自然気胸・小型縦隔腫瘍・転移性肺腫瘍・良性肺腫瘍などは術後3~4日、肺癌の根治手術や巨大縦隔腫瘍などで術後7~8日の退院を標準としている。総合病院の特性を生かし多職種を交えたチーム医療を実践している。文書による説明を重視し十分にインフォームド・コンセントが得られるよう努めている。

症例数

09年の手術件数は、肺癌101例、転移性肺腫瘍25例、縦隔腫瘍13例、自然気胸14例、肺良性腫瘍・胸壁腫瘍・血管奇形・膿胸などその他疾患が41例で、計194例であった。8割が胸腔鏡補助下の手術。10年6月から肺癌に対し、完全モニター視による胸腔鏡下肺葉切除術(皮膚切開4cm)を導入した

★89年1月から09年12月までの肺癌切除例は1,380例

★肺癌の手術適応はI期からIIIA期までと、気管・気管分岐部・上大静脈・左房浸潤例・同一肺葉内に限局した肺内転移例など一部のIIIB期を対象として、肺葉切除とリンパ節郭清を標準術式としている

★原発性肺癌の術後病期別の切除成績は、腫瘍径が30mm以下で腫瘍浸潤およびリンパ節転移のない症例(I期)ではハイリスク患者に対する縮小手術症例も含めて83%(根治切除例では88%)の5年生存率。また、隣接臓器への腫瘍浸潤や縦郭リンパ節転移症例(IIIA期)でも5年生存率は45%

★術後30日以内の死亡(術死)は1,091例中5例(0.4%)と少なく、気管・気管支形成術、血管形成術、気管分岐部切除再建、肺尖部胸壁浸潤肺癌、術前放射線化学療法後の手術など難易度の高い手術も含めて安全に手術を行っている

★術後補助化学療法が必要な場合には、経口抗癌剤の長期内服治療や呼吸器科による最新の抗癌剤治療を行っている。

医療設備

PET-CT、MRI、MDCT、DSA、リニアック、胸腔鏡手術機器、各種レーザー等。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

循環器病センター

分野

循環器科

特色

循環器センターは循環器内科と心臓血管外科の共同診療である

★循環器内科では、総合的な診療を目指している。虚血性心疾患(急性心筋梗塞、狭心症)、弁膜症、不整脈、心不全、成人先天性心疾患などを体に負担の少ない心電図、心エコー図、心臓CT、心臓核医学検査を駆使して診断を行い、必要があればカテーテルによる診断治療を行う。チーム医療を基本とし、全員で毎日カンファレンスを行い治療方針の決定、治療上の問題点の検討をして、より良い医療の実践を心がけている。急性期から慢性期まで最善の治療を24時間体制で追求している。先天性心疾患は、県立こども病院と連携して、学童から成人まで対応できる

★心臓血管外科の特色は、手術成績と患者のQOL(生活の質)の向上を図るための低侵襲手術である。その結果、単独冠動脈バイパス手術は95%以上がOPCAB(人工心肺を使用しない心拍動下手術)であり、腹部大動脈瘤(AAA)手術も大半が開腹を要しない後腹膜腔アプローチで、高齢者も若年者同様の手術成績となり年齢は手術禁忌とならない。手術症例は虚血性心疾患、弁膜症、大血管がそれぞれ約30%であり、バランスの取れた症例数である。人工弁の内訳は機械弁30%、生体弁70%、また僧帽弁逆流症のうち70%が形成術、残り30%が人工弁置換術である。大血管症例の内訳は真性瘤が約60%。開心術は院外からの紹介症例が多く、地域連携が実践されている。AAAが多く、末梢血管症例は手術枠の関係から手術を控えている現状にある。手術創を可能な限り小さくするMICS手術を施行している

★08年8月に完成した新循環器病センターは、救急センター、高度画像センター、心血管造影室、心血管集中治療室、全床に窓を有する病棟に加え、メディカルスキルアップセンターや県立大学薬学センターなどを一体化した6階建てのセンターとなった。循環器疾患を単に心臓疾患としてとらえるのではなく、脳・心臓・腎臓・末梢血管を含めた全身疾患として考え、さらに代謝・遺伝的な面からも総合的にアプローチし、総合病院としての力を発揮できるセンターを目指している。また、創薬・医薬の研究・教育施設としての役目も担う。

症例数

一般病床50床、CCU・ICU 14床

循環器内科症例数(09年)=冠動脈造影(カテーテル)検査765例、CT冠動脈造影427例、冠動脈形成術(PCI)358例(うち急性心筋梗塞76例)、選択的PCI重大合併症発生率:死亡0人、緊急手術0人。PCI成功率98%。1年間のカテーテルによる不整脈治療(アブレーション)47例、ペースメーカー植え込み54例、ICD(体内式除細動器)植え込み9例、CRT・CRTD(心臓再同期治療:重症心不全の治療法のひとつ)1例

心臓外科手術症例(09年)=虚血性心疾患15例、弁膜症33例、大血管 29例、その他 5例、小計82例。AAA 24例、末梢血管 16例、シャント 7例、その他 14例で非開心術小計 61例、合計 143例。開心術の死亡率は2%弱である。

医療設備

心血管造影装置3台、心臓核医学装置(SPECT 2台、PET-CT 3台)、64列CT 3台、MRI(1.5テスラ 2台・3テスラ1台)、心エコー装置5台、トレッドミル運動負荷装置2台、ホルター心電計など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

整形外科

分野

整形外科

特色

当科では、整形外科のあらゆる分野の治療を高いレベルで行い、どのような症状の患者さんにも対応できるように努力している。治療では、特に低侵襲手術に力を入れており、膝関節・肩関節・肘関節・手関節では内視鏡(関節鏡)、脊椎・脊髄・手の外科では顕微鏡を利用した手術が多いのが特色である。内視鏡や顕微鏡を用いた手術は、手術中に視野が十分に確保できるために安全であり、また手術による組織の損傷も少ないため疼痛も軽く、リハビリ・社会復帰も早期となる。手術創が小さいことも、女性には好評である。

症例数

09年の全手術は990例であった

★脊椎・脊髄は手術66例であり、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、頚椎症性脊髄症、頚椎後縦靱帯骨化症、透析による破壊性脊椎炎、関節リウマチなど様々な疾患に対応している

★股関節は、長期成績が向上するように最新のセメントテクニックを用いたり、骨に直接結合するチタンを素材に使ったインプラントなどを使用するなどの工夫を行い、先天性股関節脱臼、変形性股関節症、関節リウマチ、大腿骨頸部骨折などの各種疾患に対し人工股関節置換術(人工骨頭・再置換術含む)76例を行った。最近は、高齢化社会に伴い再置換術も徐々に増加しているが、骨バンクを用意し対応している。若年者には臼蓋形成術、臼蓋回転骨切り術を行うこともある

★膝関節は、変形性関節症、関節リウマチなど各種疾患に対し人工膝関節置換術49例を施行したが、人工膝関節は約10cmの切開で手術しており、女性には好評である。また、スポーツなどによる外傷に対する靱帯再建術(前十字靱帯・後十字靱帯)・半月板切除術・半月板縫合術などの内視鏡手術は62例であり、いずれも良好な成績を収めている

★肩関節は、反復性肩関節脱臼、腱板断裂、石灰沈着性腱板炎、肩関節拘縮、野球肩などほとんどの症例に内視鏡手術を行っているが、年々増加し、09年は年間77例治療した

★手外科は年間約260例であり、非常に多くなっている。先天性疾患、慢性疾患、スポーツ障害(野球肘やTFCC障害など)、関節リウマチ、外傷などのあらゆる疾患に対し治療を行っている

★リハビリテーション部門は、整形外科手術の成績を左右する重要な要素である。当院では、リハビリスタッフ、機器ともに充実しており、手術後の不安がないように配慮している。

医療設備

PET-CT、MRI、CT、DEXA、骨シンチ、クリーンルーム、超音波。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

特色

がん拠点病院であるので頭頸部腫瘍症例も多いが、当科の特色として聴力改善手術(鼓室形成術、アブミ骨手術、人工内耳など)が突出している。小児人工内耳については、耳鼻咽喉科に属する言語聴覚士(ST)が積極的に乳幼児の難聴に関わっている。また、頭頸部癌については、他科とも協力しながら、積極的に頭頸部癌の集学的治療を行っている。睡眠時無呼吸に関してはPSG(終夜睡眠ポリグラフ)検査から手術、CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)の導入まできめ細かく対応している。

症例数

09年度の外来患者総数は14,928人であり、そのうち1,168人が初診患者となっている。新入院は611人、平均在院日数は10.5日である

★手術件数は例年444件であり、鼓室形成術126件、アブミ骨手術15件、人工内耳手術9件、扁桃摘出術61件、甲状腺腫瘍手術39件、副鼻腔手術(内視鏡)32件、喉頭微細手術17件、睡液腺腫瘍10件、下咽頭・中咽頭癌手術4件、舌・口腔底癌3件、喉頭全摘術5件、頚部郭清術(単独)12件などとなっている

★頭頸部癌治療として、QOL(生活の質)を損ねないように可能な限り機能温存を図る集学的治療を試みている。鼓室形成術の聴力改善に関する成績は比較的単純な鼓室形成術I型では90%以上、条件の悪いIV型で70%以上の成績となっている。アブミ骨手術は全例改善をみている。人工内耳手術の小児例では聾学校と連携しながら、大きな成果が見られている。詳細はホームページ参照。

医療設備

PET-CT、MRI、CT、リニアック、超音波、KTP/YAG レーザー、他覚的聴力検査装置(ABR、ASSR、OAE)、遊技聴力検査装置、補聴器適合検査装置、電子内視鏡、赤外線眼球運動測定装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

糖尿病・内分泌代謝センター

分野

糖尿病内分泌内科

特色

最近20年間の糖尿病、内分泌診療は県を代表する実績をあげている。糖尿病専門医を4人、内分泌専門医を3人擁し、あらゆるニーズに対応。スタッフが力を結集して作成した糖尿病教室用のテキスト「ひまわり」は患者さんとともに楽しく治療に取り組み、質の高い診療レベルを維持するのに役立っている。

症例数

定期通院患者は約3,600人、うち75%が糖尿病であり、内分泌疾患も多数。通院圏は静岡県中東部である

★外来糖尿病管理は食事療法のみ12%、経口血糖降下薬48%、インスリン療法40%。インスリンアナログ製剤による強化療法が増加している。インスリン、インクレチンなどの新薬の臨床治験および大規模臨床試験に積極的に取り組んでいる。採血結果が出るまでの待ち時間を利用して、外来栄養指導を行っている

★年間入院患者は約230人。平均在院日数は10日。糖尿病教育入院クリニカルパスあり。糖尿病療養指導士22人を中心に、チーム医療を実践している

★糖尿病患者会「ひまわりの会」はフランス料理を食べる会などを企画し、スタッフと会員間の密接な相互交流を実現している

★静岡、清水医師会との連携強化のため、生活習慣病プライマリケア研究会を年6回継続実施している

★内分泌疾患では、橋本病と下垂体機能障害が静岡県の特定疾患に指定されており、多くの患者の紹介を受けている。外来でのアイソトープ治療、内分泌負荷試験、副腎静脈サンプリング検査のため短期入院を行っている。内分泌疾患治療薬の開発治験にも取り組んでいる。下垂体腫瘍は脳神経外科と、甲状腺・副甲状腺疾患は耳鼻咽喉科と、副腎腫瘍は内視鏡的副腎腫瘍摘出術などで泌尿器科と密接な協力関係にある

★地域医療連携室を介した静岡中東部域の連携システムを構築している。

医療設備

地域医療支援病院としてPET-CT、マルチスライスCT、MRI、シンチなどを具備。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

神経内科

分野

神経内科

特色

県の中核病院として720床を有し、救急医療や先端医療など幅広く対応している。難病医療拠点病院、災害拠点病院、へき地医療支援病院などの指定を受け、また研修指定病院として後進の医師育成にも力を入れている。06年度の実績で入院延べ患者数219,318人、平均在院日数14.7日、病床利用率92.7%、1日平均外来患者数1,529人。手術件数6,598件と、県下では有数の規模となっている。神経内科では脳卒中を中心に、当該領域の疾患を幅広く、急性期から回復期まで対応している。他科や地域の開業医、回復期リハビリテーション病院との連携も進めており、地域が一体となった包括的医療の中核を担っている。

症例数

神経内科の外来患者数は1日平均約70人、入院患者数は平均35人、年間の入院延べ患者数は約350人。脳梗塞、脳出血(外科的適応のない症例)を中心に、神経変性疾患、脱髄疾患、筋疾患、てんかん、感染性疾患など、神経内科領域のほぼすべての領域に対応している。血栓溶解療法、血漿交換または免疫吸着療法、免疫グロブリン大量療法、ボツリヌス療法などの施行実績が豊富である。耳鼻咽喉科やリハビリテーション科と連携し、嚥下機能評価・訓練を行っており、QOL(生活の質)向上に努めている。地域医療連携にも積極的に取り組んでおり、生活支援部など担当部署を通じた包括的支援を症例ごとに実施し、地域医療連携パスの導入も行っている。

医療設備

MRI、CT、SPECT、脳血管撮影、脳波、神経伝導検査、筋電図、各種誘発電位、頸動脈超音波検査など。経食道心エコー検査は循環器科へ依頼のうえ施行している。PETは当院隣接の『静岡PETイメージングセンター』で実施している。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

QLifeでは次の治験にご協力いただける方を募集しています

治験参加メリット:専門医による詳しい検査、検査費用の負担、負担軽減費など

インフォメーション

静岡県立総合病院を見ている方は、他にこんな病院を見ています

静岡県立総合病院の近くにある病院

カテゴリから病院を探す

おすすめの記事

医療機関の情報について
掲載している医療機関の情報は、株式会社ウェルネスより提供を受けて掲載しています。この情報は、保険医療機関・保険薬局の指定一覧(地方厚生局作成)をもとに、各医療機関からの提供された情報や、QLifeおよび株式会社ウェルネスが独自に収集した情報をふまえて作成されています。
正確な情報提供に努めていますが、診療時間や診療内容、予約の要否などが変更されていることがありますので、受診前に直接医療機関へ確認してください。
名医の推薦分野について
名医の推薦分野に掲載する情報は、ライフ企画が独自に調査、取材し、出版する書籍、「医者がすすめる専門病院」「専門医が選んだ★印ホームドクター」から転載するものです。出版時期は、それぞれの情報ごとに記載しています。全ての情報は法人としてのQLifeの見解を示すものではなく、内容を完全に保証するものではありません。